岩木山を考える会 事務局日誌 

事務局長三浦章男の事務局日誌やイベントの案内、意見・記録の投稿

360度、姿を変える岩木山(20 )04年6月6日、岳温泉から百沢へ…

2008-06-27 05:47:20 | Weblog
(今日の写真は表題から外れている。まだ岳温泉に着いていない枯木平と岳温泉の中間地点あたりから見た岩木山である。
 左から追子森、西法寺森、西法寺平、スカイラインの走っている尾根、山頂、鳥海山南稜から鳥海山の全景が見える。鳥海山のほぼ真ん中山腹に走っている沢は柴柄沢だ。
 弘前の先駆的なクライマーたちが愛した沢だったが1975年の百沢の土石流の時にこの沢も「土石流」に遭って、そのアルパイン的な様相をすっかり変えてしまった。
 この先駆的なクライマーたちとは、手塚勝治、小野晃、桂尚文、今尚志、木村義昭などである。
 私は手塚勝治氏、今尚志氏とは面識はないが、小野晃さんと桂さんとは本会の会員でもあることから知っている。
 また木村さんは北方新社の社長でもあるので拙著の出版の関係で、これまた面識がある。
 だが、いずれの方々も「岩木山登山」の大先輩であり、年齢的にも一回り違うので同一行動を取ったことはないし、山で出会ったこともない。もちろん、私のスタンスは「単独行」なので人と行くことが少なかった。
 写真の前景は「畑」である。このようにきれいに「耕耘」されているところは、地下に「ゴミ」などは埋まっていない。よく見えないがおそらく「トウモロコシ」が植えられているはずである。まだ、芽を出したばかりなのでその存在が遠目では分からないのだ。この風景からも分かるであろうが、山麓では「草原」が消滅すると、そこには小灌木が入り込んできて、低木の林を形成するのである。
 畑地の手前に見える小木はオオヤマザクラである。左側の1本は一部が既に枯れている。右側のものは早くも、このような幼木にもかかわらず、隣のものと枝葉を接触させている。いずれ伐られるか引き抜かれることだろう。無駄なことだ。)

   ◇◇出会った花々のことなど◇◇

さて、この日一日、多くの花を見ることが出来た。まるで、歩きながらの花の旅であった。もちろん、先頭集団で「黙々と」歩いていた人たちには見えていないし、「歩くこと」が目的であろうから「見る目」を持ち合わせていなかっただろう。

 見えた花を「色ごと」にまとめてみた。歩いた人は色を思い浮かべて花のイメージを復元してみたらどうだろうか。
 先ずは黄色から…
 イヌガラシ・ミヤコグサ・エニシダ・キツネノボタン・キンポウゲ・ジシバリ・ニガナ・イヌナズナ・セイヨウアブラナ・セイヨウタンポポ・キジムシロ・オニタビラコ・クサノオウ・ノゲシ・ハハコグサ(オギョウ)・コケイラン・ミツバツチグリなど。
 次は白…
春から夏にかけての山野草には白色のものが非常に多いことが解る。
オオヤマフスマ・ナズナ・ハタザオ・カラマツソウ・ツメクサ・ハナウド・ミミナグサ・シャク・ノミノフスマ・オオバコ・ヘラオオバコ・ヤエムグラ・クルマバソウ・ヒメジオン・ノミノツヅリ
(以下五つは木の花)
 ヒョウタンボク・ウワミズザクラ・ウコギ・ゴヨウイチゴ・ハリエンジュ・カンボク・ケナシヤブデマリなど。
赤や紫色のもの…
 アザミ・ノスミレ・ナガハシスミレ・カラスノエンドウ・アカツメクサ・ハルジオン・クサフジ・ヒレハリソウ・タニウツギ・フジなど。
緑や茶色のもの…
オオアワガエリ・スズメノカタビラ・スズメノテッポウなど。

実際はもっと多くの花や草、それに樹木に出会っているのだろう。ただ、その名前が解らないので、出会いのない単なる通行人に、私たちがなるしかないわけである。
 人との出会いも名を知ることから始まる。名を知るとそこに親しみが生まれる。花々や草々、それに木々は自然そのものである。自然に親しみを持つための第一歩は「彼らの名前を知ること」かも知れない。

 「歩こう会」はブームである。しかし、まだ「岩木山一周歩こう会」に参加したことのない人は沢山いるだろう。登ることも降りることも走ることも「歩く」ことの一形態に過ぎない。歩けることが基本だろう。
 登山を志向する者にあっては、現在のコース、四十二キロメートルを歩けてこそ、真の登山行動が出来るものだと思う。
 
 「岩木山一周歩こう会」に参加して、登ることの出来る自分を、下ることが出来る自分を、たんたんと長距離を歩ける自分を、「道ばたの自然や岩木山を取り巻いている自然」を発見出来る自分を確認しながら、取り戻してはどうだろうか。

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