岩木山を考える会 事務局日誌 

事務局長三浦章男の事務局日誌やイベントの案内、意見・記録の投稿

ひどい!「鳥獣保護員」を前にして講座「岩木山の野鳥」を…NHKギャラリー「岩木山の花々」始まる

2007-07-31 06:25:35 | Weblog
 ひどい話しだ!「鳥獣保護員」を前にして講座「岩木山の野鳥」をすることになってしまった。…
 講座受講者には年配の方々が多い。しかも、家庭に自分よりも年配の「父」なり、「母」を、時には両親や「舅・姑」を抱えている場合もある。本講座の受講者にあっては、初回から参加している者にとりわけその傾向が強かった。
 そのような家庭事情の中で、「受講」するということは、そのために日曜日の「午前から午後早く」まで、家を空けるということになるわけであり、特に、ほぼ寝たきり状態の「父、母、舅、姑」」を抱えていると、楽しいはずの講座が「気が気でない」時間ということになる。もちろん、誰もいない不在状態には出来ないだろうから、自分の兄弟や姉妹やその他の係累、または「介護者」に頼んで来ているのである。
 そのような事情を抱えながらの受講者が多かったである。何とか、これまで「工夫をして出来るだけ受講を続けてきたが、これ以上家に迷惑をかけられない」とか、または「これから私がその役割(介護等)を担うことになる」などいうことで、7月期(7.8.9月期)からは、3人の方が退会した。
 講座を担当する立場からは「定員を満たす受講者」数が望ましいのだが、このような「のっぴきならない事情」であれば、引き留めることは出来ない。何よりも自主参加が基本なので、無論端から「引き留める」ことはしないし、そうしたこともない。
 見慣れ親しんだ顔の「消えた」ことには一抹の寂しさがあったが、その逆もあるから、世の中や人生は楽しいのかも知れない。
 実は新人受講者が1名だけれどもいたのである。3-1で2名の「減」で済んだので、「歯が抜けていく」ような寂しい思いはいくらかは和らげられたように思え、気分も軽くなった。

 ところが、本当に「一寸先は見えない」ものである。新人受講者と名刺の交換をして、それを見た時、(私からは見えないが)私の顔は青ざめ、心臓が激しく動悸し、受け取った右手が小刻みに震えたのである。私は一心に平静さを装うしかなかったのである。
 前のブログに「果たしてどうなるか。不安でいっぱいである。」と書いたが、それがあたってしまったのだ。的中なのだ。恐ろしい。
 何と、その名刺には「青森県鳥獣保護員」とあったのだ。
 私は野鳥に関しては全くの素人である。それこそ「付け焼き刃」の勉強で何とか体裁を繕っている、野鳥についてよく知らない「門外漢」である。私などの「出る幕」ではないのだ。この主題での講座計画をした3ヶ月も前から、担当者の調整をしてきたのだが、人材は確保出来なかったという事情のため、「計画した者」のその責任ということで、私が講座を担当することになったのである。
 漫才に「高座に上がる」なり「止めて帰ろうよ」という人たちがいたが、まさにその気分であった。
 素人の私が「鳥獣保護員」を前にして「岩木山の野鳥たち」について「講話や解説」をするのである。これははっきり言って「漫画」にならない、冷や汗ものの「漫画」であったのだ。1時間半の講座、私は生きた心地がしなかった。
 だが、そこは「自然観察」のプロ(自画自賛というよりは負け惜しみからこう言っておこう)、講義中しっかりとこの人を観察していた。
 とにかくまじめで几帳面な方のようで、真剣にメモはとるし、渡されたプリント資料には、しっかりと目を通すし、鳴き声からの「聞きなし」を書き取るし、おおよそこちらが期待をして作り上げた、プリントや映像、音声などの講座内容を総合的に受け止めて、学習しているように見受けられた。
 私の心臓は「冷や汗的」な動悸から、次第に満足感からの、快いものへと変わっていった。
 その方は「オーバーヘッドプロジェクターで使用した写真も、鳴き声も、それにプリント資料もよく出来ている。大変興味深く学習出来た。」と言ってくれた。これは嬉しかった。案ずるよりも産むが易しということか…。
 
 今日の10時から、NHKギャラリー企画・写真展「岩木山の花々」が始まる。このことについては、本HP管理人の葛西さんにメールで案内画像を送ってあるので、まだのようだが、そのうちに「見やすい」ものが張り出されることになるだろう。また、看板や展示の一部も掲載してもらえるはずである。
 その設定準備を昨日の午前10時から始めて、午後3時まで、約5時間かけて終わった。始まる前から大分疲れ気味だ。展示写真数が多いということもその一因である。この写真数が多いということが予期しない「困った」事情を引き起こしてしまったのだ。これがまた、時間がかかり疲れたことにつながった。
 ギャラリーに設定されている「額縁」を吊すためのフック数は100以上あるのだが、それに引っかけて吊すためのワイヤー線ツールが、その数分ないのである。吊す箇所があるのに「吊せない」という状況に追い込まれてしまったのだ。
 ところが、これまた「案ずるより産むが易し」で何とかなったのだ。…がすごく疲れたのである。
 どうぞ、「岩木山、山の花旅」にお出で下さい。

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