岩木山を考える会 事務局日誌 

事務局長三浦章男の事務局日誌やイベントの案内、意見・記録の投稿

 「弥生跡地」自然観察会のご案内 / 今、樹木の葉と花が可愛い…タラノキ無残(6)

2010-05-25 05:05:22 | Weblog
 (今日の写真「地図」は、弘前市企画課から配布された「弥生跡地」である。この場所には、市の許可がなければ入ることは出来ないが、観察会やその事前調査のために入ることは許可を得ている。
 「跡地」内を流れる沢には「清流」と「水温」が20℃を越えない場所にしか棲めないといわれている甲殻類の「日本ザリガニ」が奇跡的に生息していた。2006年9月23日に、私を含めた複数名でその生息を確認している。
 このことは、「陸奥新報」紙に発表したので記憶の方もあるだろう。)


                      ■□■□ お知らせ ■□■□

         「弥生スキー場跡地問題を考える市民ネットワーク」主催
   「弥生跡地」自然観察会のご案内 
                   2010年6月13日(日)実施

跡地内の沢(水系)をたどる

主題:
①「跡地内の沢に住むザリガニなどの生き物を探す」
②それら生き物が住んでいる生息環境を具体的に知る
③「弥生跡地」の地形的な特性を知る

・場  所: 弥生スキー場として計画された跡地内の沢とその周辺部
・参加募集人数: 上限として30名
・参 加 費:保険代、豚汁、集会所使用料など500円
・参加申し込み・問い合わせ:
 電話で6月10日までに「0172-35-6819(三浦).または080-5229-6076(竹浪)」まで

観察場所:観察ルートは地図上に提示してある青いラインに沿った沢すじ

注意事項:

※座る場合、「おしり」がぬれないための工夫も必要。※お弁当・飲み物を持つ。※観察のための道具(軍手.双眼鏡.ナイフ.ルーペ.透明なビニール袋など)を忘れない。※両手を常にあけておく。手にものを持たない。 

※ 日 程 ※
→10:00 生協(健生病院道路を挟んで筋向かい)前集合・オリエンテーション
→10:15 乗車・出発出発
→10:45 観察地到着
→11:00 観察・散策開始
→12:15 観察・散策終了
→12:20 集会所まで移動・昼食・参加者感想発表・意見交換会
→13:45 閉会・乗車出発
→14:15 生協前着・解散
(天気が極端に悪い場合は日程を変更したり、主題内容を変えて座講に切り替える場合もあります。)

  当「市民ネットワーク」では、「岩木山を考える会」と一緒に、これまで数回にわたって、当該地で自然観察会を実施する中で、おもに「植物」の調査をしてきました。直近では、今年3月21日の観察会です。今季は少ない降雪の影響で、積雪が少ないこともあって、積雪期であるにも拘わらず、次に提示するような「植生」観察の結果を得たのです。

①植物の遷移は見られるが、それは正常ではなく特異なものである。青森県には自生しない「シラカバ」が多く見られます。
②剥土部分には「光発芽種」である「タニウツギ」、「タラノキ」、「マンサク」などの生育は見られません。
③種子が、風で飛んで運ばれてきて増える「ヤマコリヤナギ」や「シラカバ」が全域にわたって見られます。
④重機によって土が剥された場所には、鳥が種子を運ぶ「ホウノキ」、「アズキナシ」などは見られません。
⑤重機によって土が剥された場所の上(剥がされなかった部分)には「ミズキ」、「オニグルミ」が密に見られます。
⑥上部斜面から流れ留まった土壌部分に「コバノハンノキ」や「バッコヤナギ」などがよく見られるます。
⑦植樹したわけでもないのに、「マツ」が目立ち、工事用道路沿いに植えられたものよりも大きくなっています。

 当該地はもともと草原でありました。採草地として使われていて、所々に「湿地」があった場所です。そこで、「湿地」や「水溜まり」の調査、および当該地内を流れる「沢」を調査する必要があると考えました。
 そして、6月13日に「沢の調査と観察会」を実施することにしました。
 どうか、市民のみなさん、この「跡地」を素晴らしい「市民の森」にするために、調査と観察会に参加してみませんか。

◇◇ 今、樹木の葉と花が可愛い…タラノキ無残(6)◇◇

(承前)…もう一度いう。タラノキ、ハンノキ、アカマツなどは先駆性の樹木である。伐採等によって攪乱されて荒れ果てた土地には、「人手」を借りることなく、いち早く芽を出す樹木なのである。
 その「タラノキ」が自力で生えた場所から、つまり、森林の回復の「パイオニアー」たる使命を持った「生命」を有無いわせず、人が「摘み採って」しまうのだから、これは「タラノキ」にとってはたまったものではない。
 「タラノキ」を人に擬えよう。「タラノキ」は「荒れ果てた土地」を森に戻すために一生懸命働いているのだ。その働き手を、春になると人間がすべてに近い数を「ギロチン」にかけて処刑しているのだ。中には春になる前の「冬芽」の段階で「ギロチン」にかけられて、その上で「ビニールハウス」という牢獄に運ばれる。
 だが、「タラノキ」は強い。死なないで春まで生き延びて、やがて、春に新鮮な「タランボの芽」として、スパーやデパートの「店頭」に「山菜の王様」などとして、並べられ売られる。
 確かに「タラノキ」の芽は、「山のバター」と呼ばれるくらい脂質があり、タンパク質も含んでいるという。だから、栄養的にも価値が高い。さらに、特有の「香気と味覚」は山菜の中でも、上位にランクされているそうだ。(明日に続く)

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