若草物語

妻と二人で愛車プリウスに乗って、あちこち出かけ、デジカメで撮った写真が中心のブログです。

北総の小江戸 水郷 佐原の町を歩く

2015年11月30日 | ドライブ


11月1日(日)妻と二人で愛車プリウスに乗って、千葉県香取市の佐原の町並みを見てきました。

8時過ぎに家を出て、国道354号線から125号線を走り、佐原には11時半ごろに到着。

ココス佐原店で昼食後、佐原駅北口駐車場に車を預けて「水郷さわら」の散策開始です。

佐原駅前の観光案内所で観光マップをもらいJR成田線の線路沿いを東に歩いて行きます。



水運を利用して「江戸優り(えどまさり)」といわれるほど栄えていた佐原。

平成8年に関東で初めて「重要伝統的建造物群保存地区」に指定され、国指定史跡・伊能忠敬旧宅のほか県指定文化財も8件(13棟)など、江戸・明治・大正・昭和期の町家・土蔵・煉瓦造りなどの情緒漂う建物が小野川沿いや香取街道沿いに軒をつらねています。



佐原の町は昔からの家業を引き継いで今も営業を続けている商家が多く、「生きている町並み」として評価されています。

写真は「上州屋酒店」です。

「歴史を感じる酒屋さん」として「出没!アド街ック天国」でも紹介されました。

懐かしいポスターやお祝い用の角樽を店内に展示しています。



小野川には開運橋・中橋・共栄橋・忠敬橋・樋橋(とよはし)などの橋が架かっています。

写真は共栄橋から見た町並みです。



明治34年(1901)創業の「木の下旅館」は佐原でも最も古い歴史をほこる旅館の1つで、昔は利根川水運の船宿だったそうです。

現在は「重要伝統的建造物群保存地区」で唯一残る老舗旅館です。

映画やドラマの撮影でも使われ、それを縁に芸能人が個人的に訪れる事もあるそうです。



小野川の対岸に見えるのが寛政12年創業の「いかだ焼き正上」です。

天保3年(1832)建築のよろい戸、千本格子の残る店舗は、江戸時代の商家を彷彿とさせます。

「しょうゆ屋が始めた佃煮屋」だそうで、名物の「いかだ焼」は1串150円~。

数匹のワカサギを串に刺した形が、筏のように見えるのでその名が付いたそうです。

有形文化財指定。



「町並み観光中央案内処」の隣が「並木仲之助商店」です。

明治34年(1901)創業以来 日用品雑貨荒物卸業を営み、平成10年より和紙とお香の商いを始めたそうです。

建物は、明治25年(1892)の建築で昭和30年代 前部分の軒先を切り落として改築しましたが、再度町並みの景観に合わせ創業当時のものに修復したそうです。



香取街道を越えると対岸には「植田屋荒物店」です。

江戸中期の宝暦9年(1759)に創業し、250年もの間、佐原の町で人々の暮らしを支えてきました。

職人の手で作られた日用雑貨が並ぶ、昔懐かしい荒物屋さんです。



樋橋(通称:じゃあじゃあ橋)を渡ると「伊能忠敬旧宅」です。

伊能忠敬は江戸時代、日本国中を測量してまわり、初めて実測による日本地図を完成させました。

ここは伊能忠敬が17歳から50歳まで30年余りを過ごした家で、国の史跡に指定されています。

醸造業などを営んでいた伊能家の土蔵造りの店舗のほか、炊事場、書院、土蔵が残っています。

小野川をはさんで建つ「伊能忠敬記念館」との間には、樋橋がかかっていて、樋橋から流れ落ちる水の音(ジャージャー)は「残したい”日本の音風景100選”」にも選定されています。



「伊能忠敬記念館」から南へ歩くと「与倉屋大土蔵」という白壁の土蔵が続きます。

与倉屋は、江戸時代から醤油の醸造業で栄えた商家です。

大土蔵は、より広く作業場を確保するため、柱を最小限に減らす「小屋組み」という手法で、 何層にも張り巡らされた美しい梁と、500畳分の広さがまさに圧巻です。

現代では、蔵の持つ独特な雰囲気を生かしてイベントやコンサートなどに利用されています。



少し歩き疲れたので香取街道に出て古民家風の「甘味喫茶いなえ」でコーヒータイム。

外観は古い町家ですが、中に入ると中庭がありその周囲を蔵や洋館が囲んでいます。

カフェの他にギャラリーや雑貨屋もあるようです。



すぐ隣には「小堀屋本店 別館」があります。

昭和4年築の旧千葉銀行佐原支店の建物で、とても蕎麦屋には見えません。

小堀屋はもともと醤油醸造を生業としていましたが、天明年間の火事をきっかけに、同2年(1782)に蕎麦屋に転業、以来今日にいたっているとの事です。



香取街道を東に進みます。

小野川にかかる忠敬橋を渡って歩いて行くと、右手に見えてきたのが「佐原三菱館」です。

佐原三菱館は、明治の洋風煉瓦造建築の様式を受け継いだもので、外観はルネサンス建築様式、屋根は木骨銅板葺き、正面右にドームを配しています。

大正3年(1914)に建てられた煉瓦造の旧川崎銀行(後の三菱銀行)の建物で、県の有形文化財に指定されています。

現在は佐原町並み交流館として保存利用されており、「佐原の祇園祭」で曳行される山車などが展示されています。



今日の散策の最後は「八坂神社」です。

八坂神社を本宿として開かれ、約300年の伝統を有する「佐原の大祭」は、関東の三大山車祭といわれ、重要無形民族文化財に指定されています。

境内には、山車会館があって、山車の見学、パノラマでの祭りの上映も行われていて、雰囲気の一端を感じることができます。



佐原の町は江戸時代から水運で発展してきました。

町の中心を流れるこの小野川は利根川と繋がっており、江戸との間を船で物資輸送していました。

伊能忠敬記念館の前、樋橋のたもとを乗船場とした観光遊覧船があります。

小野川沿いの江戸情緒たっぷりの風景の中、船頭さんからの小野川や佐原の歴史等についての解説を聞きながら、徒歩とはまた違った水上散歩を楽しんでいる人々をカメラにとらえながら私たちは帰路につきました。




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