たんぽぽの心の旅のアルバム

旅日記・観劇日記・美術館めぐり・日々の想いなどを綴るブログでしたが、最近の投稿は長引くコロナ騒動からの気づきが中心です。

ミュージカル・ゴシック『ポーの一族』-東京公演ライブ配信(2)

2021年02月11日 23時02分41秒 | ミュージカル・舞台・映画
ミュージカル・ゴシック『ポーの一族』-東京公演ライブ配信
https://blog.goo.ne.jp/ahanben1339/e/d694a6239aab9c7b8ff0329e443307c2

ミュージカル・ゴシック『ポーの一族』-宝塚OGによる観劇レポ
https://blog.goo.ne.jp/ahanben1339/e/a701d9a9ef9ff66c413936c1ec758b7e

 2021年2月7日(日)、東京国際フォーラム12時30分~ライブ配信、オーケストラボックスの指揮者の背中がなんとか映ったのも臨場感がたっぷりでした。生演奏、いいですね。ミュージカルの舞台は演者とオーケストラメンバーとで創り出されるものなのだとあらためて実感しました。ミュージカル初参加という千葉雄大くんアランが「願わくば~♪」と歌う場面、千葉くんが歌いやすいように、声がひきたつように、うまーく声をひろって呼吸をあわせていたと思います。巧みな指揮者と演奏家のプロの仕事。傲慢だったアランがエドガーに心をひらいていき、唯一信じられる存在だったはずの母レィチェルの裏切りを知ると、この世での居場所がなくなったと気づき、「未練はない」とポーの一族の加わるまでの心情の変化もよく伝わってきました。細やかな芝居力と、たぶん華奢な女性たるみりおちゃんエドガーの隣に、孤独な少年アランとして立つためにものすごい努力をしているであろう千葉くんアラン。終盤の二人で時空を超えていくゴンドラのシーンから、最後は二人で扉の向こうへと消えていくシーンの背中まで、娘役ポジションのような寄り添い力。初めて拝見しますが、いい俳優さんだなあと思います。アランもまた孤独。

「神様は
 何故 僕に 罰を与え給うた
 生まれる前に罪を犯したのだろうか
 いつの日にか 罪を贖って
 鎖を断ち切る時は来るのか
 願わくは
 我を隠れたるとがより 解き放ち給え
 願わくは 願わくは」

 このあと、アランが、一族に加えようとするエドガーにエナジーを吸われそうになると止めようとするあーちゃんメリーベルの「この人、まだ未練があるわ」という声がとても大人っぽく響いたように感じました。アランを守ろうとする母性と包容力のあるメリーベル。宝塚版でこのセリフあったかしらと「ルサンク」を確認したらちゃんとあります。華ちゃんメリーベルは永遠にはかない少女のメリーベルという印象、このあーちゃんベルは、見た目は永遠に少女のまま大きくなることはできないのに心は大人に成長しているというアンバランス、だからなおいっそう孤独が痛々しく伝わってきます。エドガーが作ってくれた水車で遊ぶ「くるくる回る」の、すごく可愛い少女の声から心は大人の女性へと成長したメリーベルの変化を細やかに演じ分けたあーちゃんお見事。ピンクのドレスとふわっふわっ帽子の似合いっぷりはディズニープリンセス、はたまた動くフランス人形。可愛いという芸を極めたあーちゃんならでは。

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13日もライブ配信ありますが、土曜日の自分に鞭打ってバスに体を乗せて電車に乗り換えて12時までにかかりつけ医にいかなければなりません。明日1時間無給で早退しようかとも考えますがたぶん無理かな。ごっかんの2月半ば、いちばん寒い時、寒暖差もすごいし、こんな時でも出勤するしかないので土曜日に午前中から動くのはすごくきつい。でもいかなければなりません。日比谷に行くためにはとにかく無事に命を長らえること。お財布もあるから、ライブ配信、アランバージョンだけみるか、明日が終わったら考えよう。

2018年ミュージカル『ジキル&ハイド』(2)

2021年02月11日 11時20分41秒 | ミュージカル・舞台・映画
2018年ミュージカル『ジキル&ハイド』
https://blog.goo.ne.jp/ahanben1339/e/9e682b61553bfaa07519805393082f39

(東京国際フォーラム公演プログラムより)

「STORY

 1888年秋、ロンドン。
 医者のヘンリー・ジキル(石丸幹二)は、長年「人間の善と悪を分離する薬」の研究に身を捧げてきた。それは精神を病み心をコントロールできなくなった父親のため、ひいては科学の発展と人類の幸せに繋がるという強い信念に衝き動かされてのことである。しかし、婚約者エマ(宮澤エマ)の父ダンヴァース卿(福井貴一)、親友のアターソン(田代万里生)からは、神を冒涜する危険な理論だと忠告される。研究の最終段階である薬の人体実験の許可を得るため、ジキルは病院の最高理事会に臨むが、理事会のメンバーである上流階級の面々によって要求は却下されてしまう。

 その夜、リージェント・パークのダンヴァース卿邸では、ジキルとエマの婚約パーティが開かれた。この婚約を快く思っていない理事のひとり、秘書官のストライド(畠中洋)はエマに婚約を考え直すよう迫るが、エマとジキルは強い絆で結ばれていた。

 上流階級のパーティから逃れ、ジキルはアターソンとカムデン・タウンにあるいかがわしいパブ(どん底)を訪れる。そこで娼婦ルーシー(笹本玲奈)は甘くささやく。「自分で(私を)試してみれば?」。その言葉に、ジキルは「薬を自分で試す」という解決策を見出す。

 ハーレー・ストリートの自宅に戻ったジキルは、元気な頃の父について執事プール(花王おさむ)に語りかけると、心を決め研究室に向かう。自ら開発した薬を服用すると、ほどなく体に異変が・・・。「自由だ!」-ジキルから変身を遂げたエドワード・ハイドはそう叫ぶと、ロンドンの闇の中へと消えていくのだった。

 それから一週間。部屋に閉じこもり誰にも会おうとしないジキルの元をルーシーが訪ねて来る。傷だらけの彼女の背中を治療するジキルに、ルーシーが語った加害者の名はエドワード・ハイド。ジキルは、自分が凶悪な分身を生み出したことに愕然とする。そして起こる連続殺人。理事会のメンバーが惨殺されていく事件現場にはハイドの姿があった。時が経つにつれ、ジキルはハイドを制御でいなくなっていくのを感じていたー。」