たんぽぽの心の旅のアルバム

旅日記・観劇日記・美術館めぐり・日々の想いなどを綴るブログでしたが、最近の投稿は長引くコロナ騒動からの気づきが中心です。

宙組『アナスタシア』-東京宝塚劇場千穐楽ライブ配信

2021年02月21日 23時14分04秒 | 宝塚
宙組『アナスタシア』-東京宝塚劇場公演
https://blog.goo.ne.jp/ahanben1339/e/b3a0cc4dd15aa173ede2aa3329c7a1a8

2021年2月21日(日)13時30分~、東京宝塚劇場千穐楽

 いつもの映画館はライブビューイングの上映がなくって少し遠くまで足をのばすのは体きついのでライブ配信で見届けました。ありがたいことです。一幕のネヴァ湖畔の公園でディミトリとアーニャがデュエットしている後ろで踊るカップル、二幕のマリア皇太后の部屋でチェストの上のロマノフ家の家族写真、少女のアーニャとの写真、カーテンコールでは端から端まで映してくれたり、まかまどキキのトライアングルをわりと捉えてくれたり、わかっていらっしゃるカメラワークでした。愛情を感じました。カップルで綾瀬あきなさんと踊る和希そらくん、確認できました。

 11月7日からの長い長い公演期間、ソロ・デュエット・コーラスのいずれも歌詞が聴き取りやすくて耳に心地よい歌の力は最後によりいっそう磨かれていました。コーラスの宙組と言われていることを今回はじめて知りましたが、誰かが特化しているのではなくみんなが安定しているところがいいですね。コーラスは特に冒頭の革命から10年後のサンクトペテルブルクの街、ロマノフ一家も早替わりで市民になりボリシェヴィキ以外は全員いるのかな、銀橋にずらりと並んだ光景は力がありました。イポリトフ伯爵@凛城きらさんのアカペラソロから始まる、ふるさとを捨ててパリへと向かう列車に乗り込む前のコーラスも最後まで圧巻でした。ここのディミトリ、アーニャ、ウラドの紛れ込み感が絶妙だと思います。

 宝塚大劇場千穐楽ライブビューイングから東京宝塚劇場で3回観劇してトータル5回目。報奨金目当てだったはずのディミトリが、自分はアナスタシアだと思い込むようになったアーニャの夢の中に紛れ込んでいるうちにおとぎ話の住人になっていき、最後はアーニャと共に今は実在しないロマノフ家の世界へと旅立っていく流れが美しいとあらためて感じました。アナスタシアは本当に生きていたのか、誰にも真実はわからない、アナスタシア伝説は人々が夢見た、そうあってほしいというおとぎ話。『神々の土地』の時少しネットで調べた史実は壮絶。グレブ@キキちゃんの「ネヴァ河の流れ」に壮絶な史実がみえたように感じました。子どもだったグレブは銃声をきいた、お父さんはその夜自ら命を絶った、いちばん覚えているのは銃声のあとの静寂、最後アーニャをアナスタシアと知りながら父の役目を継ぐことはできなかったグレブ。終盤、皇女としてドレスをまとったアーニャに「最後に聞く、お前は誰だ!」ときくところ、最後の最後気迫でした。対するアーニャの、撃てるものなら撃ってみなさいよ、わたしはこわくなんかないという表情も気迫でした。ピストルを向けながら「撃てない」とまん丸くうずくまるグレブ、「末長い人生を送ってくれ」とアーニャに手を差し出すなんてやっぱり涙。

 グレブさんの「こんな冗談も言ったりする」アドリブ、机の引き出しから「千秋楽」と書いた巻紙を出だすと嬉しそうに見せながらスキップ(達筆な筆はどなたが書かれたのか)してタモリ締め、アーニャに「今日だけは、今日だけは」と懇願。戸惑いながら巻紙を受け取ってタモリ締めをしたアーニャ。ここのまどかちゃん、アーニャであることをこわさないようにしているのかな、ええ??なにやらせるの?みたいな眉間にちょっとしわ寄せた表情のアップ、すごく可愛かった。やっとアーニャを巻き込むことに成功したグレブさん嬉しそうに「温かいお茶でも飲もうじゃないか」からボリシェヴィキの娘役さんに「そこら中に貼っておきなさい」と巻紙を渡すから、14日にトラピダンスをした娘役さん、ひまりちゃんですね。巻紙を手にタモリ締めをしてからはけていきました。笑いをこらえてすぐにはネヴァ河に戻れなかったグレブさんでした。

 劇中ではほとんど絡むことのないまかキキがフィナーレの男役群舞でニッコニッコうなづきあっているところ、キキちゃんが投げキスの連打をしたところをとらえてくれたカメラワークもありがとうございます。これでつらい明日を生き延びることができます。脳内再生します。

 まかまどがつくりあげてきたディミトリとアーニャの世界、公演を経ながら美しい、二人だけのデュエットへと昇華。ナウオンステージで過去一胸キュンと二人をほめまくるキキちゃんに対して、デュエットを合わせるのが大変ですごく練習したよねとうなづきあうまかまど、特に「あの日のパレード~♪」と歌う場面かな、二人の息を合わせることを大切にしているのでそのように言っていただけてうれしいと真風さん。

 カーテンコールで「映画館のみなさん、お茶の間のみなさん、楽しんでいただけましたでしょうか?」と可愛い真風さん。まどかちゃんによるとってもかわいい三本締め、間にジェンヌさんたちによる「そら!」の掛け声。さらなるカーテンコールでは舞台上にまかまどの二人、「最後なので二人で立たせていただきました」と真風さん。丁寧にことばを選びながら誠意をこめて真風さんに感謝のことばを伝えるまどかちゃん、「同じ宝塚歌劇団を背負うものとしてこれからも切磋琢磨していきましょう」と真風さん。そして、真風さんに呼ばれて、花組への異動が発表された美風舞良さんが「お邪魔しまあす」と登場、「二人がとってもいい雰囲気だったのでいいのかな」って。宙組誕生から23年間と紹介する真風さん、ずっと一緒にやってきたすっしーさんのおかげと舞台袖の寿つかさ組長に投げキスを送る美風副組長、「在団年数のことはいわないで」と。「フェリーですからね」と言うそばから「23年すごいですね」と真剣な顔で真風さんが言っているの、ツボでした。

 14日の観劇でどなたかと気になったボリシェヴィキのソロダンサー、本役はニコライ二世役の瑠風輝(るかぜひかる)くんかなあ。今日のエアちびウラド、ディミトリにちょっちょっちょっっていう感じで飛ばされていたかな、しばらくいとおしそうに見つめていたウラドさんでした。一幕で出会ったばかりのアーニャをからかうディミトリの、河へとびこんで泳いだらそこはパリだとからかう場面の、声高のゆっくりとした口調と泳ぐ仕草とか、どんどん遊びの余裕が出てきて可愛く進化、真風さんがこうして可愛く進化していくのをみるのは初めてだったかも。

 20年前は一つの公演を2回、3回を観劇していましたが久しぶりに戻ってくるとそんなにチケットなくて東京宝塚劇場で一つの演目を3回観劇したのはほんとうに久しぶり。ライブ配信・ライブビューイングのおかげで長きにわたり楽しむことができました。心の支えでした。

 現実逃避の時間は終わり、明日もまたつらいであろうことはわかっている。向き合わなければならない現実に、夜になると気持ちは深く落ちるばかり、次に東京宝塚劇場で観劇する予定は未定、チケット売り出すのギリギリ状態だし、50パーセント減だし、先のことは誰にもわからない。4月に帝国劇場の『モーツァルト』が待つ。これではいけないとわかっていても、これからさきどうするんだよってわかっていても、今日を胸に明日をなんとか生き延びることしか今は考えられない。まだ書きたいことあるような気がしますが時間切れとなってきました。また明後日に・・・。


2018年12月13日、 宝塚歌劇の殿堂より_宙組展(3)
https://blog.goo.ne.jp/ahanben1339/e/dcc81a433b9d1611bbf8db0bb396b374

2018年4月14日、宝塚歌劇の殿堂より_宙組展(2)
https://blog.goo.ne.jp/ahanben1339/e/4faf877b41c5229d3070a2cf654b5018

2018年1月6日記事、宝塚歌劇の殿堂より_宙組展(1)
https://blog.goo.ne.jp/ahanben1339/d/20180106

2021年2月14日の東京宝塚劇場、
























2018年宙組『天は赤い河のほとり』

2021年02月21日 11時42分13秒 | 宝塚
日比谷な一日、終わりました
https://blog.goo.ne.jp/ahanben1339/e/6c8729550e299b2809cded4bfdad4476

日比谷な一日、舞台はやっぱり生がいい
https://blog.goo.ne.jp/ahanben1339/e/31fa1ccbf5fcff1e7187159bf3af4a5f

宙組『天は赤い河のほとり』『シトラスの風』_東京宝塚劇場千穐楽ライブビューイング
https://blog.goo.ne.jp/ahanben1339/e/5aefc2893b312a70158e9786ad135368

宙組『天は赤い河のほとり』_思い出し日記(1)
https://blog.goo.ne.jp/ahanben1339/e/2d14d70ae9e5c4dce36809891a87bb07

宙組『天は赤い河のほとり』_思い出し日記(2)
https://blog.goo.ne.jp/ahanben1339/e/feea5af9569e440a1a665d443174c60a

 2018年5月26日東京宝塚劇場で11時から宙組『天は赤い河のほとり』、17時45分から帝国劇場で『モーツァルト』初日を観劇、人生初のマチソワ、今のところ人生最初で最後、仕事つらかったし、住環境よくなくてきつい日々を送っていました。土曜日に疲れた体をひきずるようにして電車に乗ったと思いますが今より3年も若かったのでまだなんとかできました。幸せな一日でした。この日の幸せ感を忘れることはありません。

 『天は赤い河のほとり』、東京宝塚劇場千穐楽ライブビューイングとあわせて2回観劇、2月1日にオンデマンド配信されたのでこれから何回も楽しみたいです。もはや懐かしいまかまど大劇場お披露目公演、キキちゃんが宙組に異動して同期の愛ちゃんと同じ舞台に立った公演でもありました。

 一番好きなのがキキちゃんのラムセス王子がまどかちゃんユーリに迫っていってふられる場面、舞台写真を眺めているとチャラいラムセスの余裕な感じと真ん丸なお顔のまどかちゃんがいやがっているのがすごく可愛い。まどキキもすごくあっていたと思います。このツーショットも今日で見納め。なんだか複雑なものがあります。

 『アナスタシア』大千穐楽、長い公演期間、下級生の入れ替わりもあり大変だったと思います。14日の観劇でさすがに喉が疲れてきているかなと少し感じました。無事に千穐楽の幕がおりていきますように・・・。