2018年10月28日(日)記事、星組台北公演千穐楽ライブビューイングhttps://blog.goo.ne.jp/ahanben1339/e/f5582fc3b81810d0b24b3d4b095fd5e5
2018年11月5日(月)記事、星組台湾公演大千穐楽おめでとうございます
https://blog.goo.ne.jp/ahanben1339/e/e2fabc3ea9e73e4f3c4b3c93c39f8b5f
こちらの記事の続き、星組、台湾の台北公演、怒涛の9日間連続公演の千穐楽ライブビューイング。帰郷を前にして2年間通った映画館で最後の観劇となりました。ほんの2か月前のことなのに、駅から遠くバスもほとんどない片田舎に引っ込んでしまった今、もっと長い時間が過ぎたように感じます。明日のタカラヅカスペシャル2018のライブビューイングを前にようやく思い出し日記。
熱い客席の熱気がそのまま伝わってくるような、とってもいいライブビューイングでした。台湾のお客様、芝居もショーもコンサートのようにノリノリで歓声と拍手がすごかったです。親日的で東日本大震災の直後真っ先に援助の手を差し伸べてくれた台湾。こうして宝塚が公演できること、感慨深いものがあります。臨場感たっぷりのカメラワークもよかったと思います。カメラマンは作品と星組生をよくわかっている方なのかな。『サンダーボルト・ファンタジー』、オープニングで雷鳴が轟く中、個性豊かなキャラクターが次々と舞台に登場したとき、一人一人アップで映してくれたの嬉しかったです。台湾の客席の歓声が、キャラクターが登場するたびにすごかったような。事前に梅田芸術劇場と日本青年館公演のプログラムをキャトルレーヴで購入して少し予習していったのでわからないということはなかったです、一回だけではわかりづらいところもありましたがだいたいのところはわかったかな。原作を知っている方にはもう少しここがこうだったらというところもあったようですが、プログラムに掲載されている原作キャラクターをみると再現率の高さが半端ないです。着脱が大変だろうなと心配になる、みるからに重そうな衣装で立ち回りの場面もあり楽しい舞台でした。
「かつて魔界の軍勢が人類を滅亡させようと人間界に押し寄せた際、追い詰められた人々が、魔界に対抗するために作った神かい魔械(しんかいまかい)。中でも、ひときわ危険な力を持つとされるのが”天刑剣”(てんぎょうけん)である。この最強の聖剣を巡る戦いが、東離の地を舞台に今、幕を開ける。
降りしきる雨の中・・・誰が置いていったのか、小さな石仏を守るかのように傘が立てかけられている。この小さな祠(ほこら)の前に佇む男が一人-鬼鳥(きちょう)と名乗るその美大夫は、気品を漂わせ、まるでこれからここで起こる事を予見しているかのように、優雅に煙管を吹かせながら雨が止むのを待っていた。
やがて、旅人のショウフカンが現れ、立てかけられた傘を持ち去ろうとする。これが全ての始まりだった。鬼鳥(きちょう)はショウフカンに声を掛け、借りた雨傘の義理に、この先の旅路、誰であれ最初に出会った人物に、御仏に成り代わって慈悲をかけるよう約束させる。
そこに現れたのは、天刑剣(てんぎょうけん)が祀られる祠を守る護印師のタンヒ-彼女は、強大な力を持つ天刑剣(てんぎょうけん)を狙うベンテンガイに追われていた。天刑剣(てんぎょうけん)は刀身のみの状態で鍛剣祠(たんけんし)に封じられており、柄と鍔(つば)が取り付けられ、本来の形に戻った時に初めて台座から引き抜くことができるという。兄が持っていた柄をベンテンガイに奪われてしまった今、残る鍔を守り抜き、柄を取り返すことが自らの果たすべき使命だと語るタンヒに、鬼鳥は快く協力を申し出る。一方、ショウフカンは厄介ごとに関わるのは御免だとその場を後にするが、鬼鳥は彼との再会を確信していた。
ベンテンガイの居城、七罪搭(しちざいとう)がある魔脊山(ませきざん)には結界が張られ、三つの関門により封じられていた。やがて、鬼鳥のもとに、それぞれの関門を突破する手段を持つ者たちが呼び集められる。弓の名手として東離に名を馳せる豪傑・シュウンショウ、その舎弟で、槍の寒赫(かんかく)を名乗り、自分の腕に相応しいだけの名声を手に入れようと血気に逸る若者・ケンサンウン、夜魔の森に住まう呪術の達人・ケイガイ、関門を越えるために不可欠な廻霊笛(かいれいてき)を奪い取った悪名高き殺し屋・セツムショウ-。奇縁に導かれた七人は、それぞれに異なる思惑を抱きながらも、共に七罪搭を目指すが・・・。」
いつの時代とは特定されていない壮大なファンタジー。雨の中、紅ゆずるさん演じる鬼鳥、すなわちリンセツアが、雨傘を立てかけられた石仏の前で佇んでいるところから物語が始まり、最後に再びリンセツアが雨傘を石仏に立てかけるという振り出しに戻って幕が下りる。すべては短い午睡の間にみた夢だったという「邯鄲の枕」(かんたんのまくら)のような起承転結がいいなと思いました。もう一人の主役、次回作で退団することを発表された七海ひろきさんが演じたショウフカン、立ち回りもふんだんにあり見せ場がたっぷりで男気もあり、かっこよかったですね。兄を殺されて郎党に追われているタンヒが目の前に転がり込んできたとき、面倒くさいことには首をつっこみたくないといいながら郎党を雨傘でやっつけてしまったり、最後はまた一人孤独に旅立っていこうとする後姿とか、原作ではおじさんだそうですが声色も可愛かった喜六とは全く違う、素敵な渋いカッコよさ。タンヒとケンサンウンの若いカップルに目を細めるあたり、素敵なおじさまぶりでした。ケンサンウンを二番手の礼真琴さんが演じたのもよかったと思います。血気盛んでチャラいところがあるキャラ。ショウフカンとケンサンウン、宝塚の番手方式には必ずしもあてはまりませんがそれぞれ素の持ち味が生かされたいいキャスティングでした。ケンサンウンが初めて会ったタンヒに、「かわいい~」と一目惚れし、目がハートになっている場面がありましたが、妃咲愛里さんのタンヒ、原作のキャラクターそのまんまのビジュアルでリアル妖精さん、可愛かったですね。立ち回りもこなしていて素敵でした。衣装が少しぶかぶか?でやせてしまったのかな、ちょっと心配。
第一場、オープニングはいつか槍の名手になって世に名を馳せてやろうとケンサンウンが槍を振り回して登場、歌うま礼真琴さんのしびれるような歌声で開幕したのはさあこれから物語が始まるぞという勢いがついた感でした。少年っぽさが可愛いかっこいいケンサンウンでした。続いてタンコウとタンヒの兄妹が逃げながら天刑剣(てんぎょうけん)を狙う郎党と戦う場面。しょっぱなから殺陣で、前日『るろうに剣心』を観劇していたので、タカラヅカジェンヌの立ち回りの所作は美しいとあらためて感じました。兄のタンコウは妹のタンヒを逃すために盾となって斬られてしまいます。タンヒも重そうな衣装をつけながら立ち回りをやっていました。護印師の娘でお嬢様のタンヒを全く嫌味なく演じてそのまんまにしかみえなかった妃咲愛里さん、ひたすら可愛かったです。殺陣の場面、言葉にするのがむずかしですが体の周りが光で包まれ、閃光が走ったりする映像と、斬られる時の効果音による演出が凝っていて臨場感たっぷり、リアルアニメ漫画の世界をみている感でした。
紅ゆずるさんの鬼鳥ことリンセツアは本性がみえない謎めいたキャラクターで、自分自身はいつも煙管を片手にほくそ笑みながら戦いの場面を見ているという立ち位置、ほとんど動きがなく、三つの関門の前には、説明するための長い台詞もあり、台詞の量は膨大。これは難しい役所だと思いました。涼やかな表情を浮かべながら、説明するためのセリフを物語のように語るところなどさすがだと思いました。声の使い方も負担が大きかっただろうに喉が全くやられないとこともほんとにすごいと思いました。背景では巨大な石のからくり人形など、映像を駆使した演出でこれまたリアル漫画の世界のような臨場感があり視覚的にも楽しめました。
タンヒを追ってきたベンテンガイの手下の郎党を討ち取ったショウフカンはお尋ね者になります。宿場町で自分の人相書をみたショウフカン、もうちょっといい男に描いてくれよ、だったかな。郎党を討ち取る立ち回りの場面もこの宿場町の場面も、七海ひろきさん、ひたすらかっこよかったです。男役さんにとって発散できる殺陣は楽しいものなのかな。剣を納めるまで一連の所作がタカラジェンヌさんは流れるように美しいです。プログラムを確認すると七罪搭の牢獄の場面だったかな、ベンテンガイをおびき出すためリンセツアとショウフカンが入れ替わる場面がありました。リンセツアがショウフカンの姿を真似した後姿の影が映し出され、ショウフカンがリンセツアの声色を真似る、そのショウフカンの七海ひろきさの声が、本当にショウフカンとしてリンセツアの声を真似ているように聞こえました。印象的な場面でした。
ベンテンガイの天寿光希さん、ビジュアルも含めてなかなか痛快な悪役ぶりでした。呪術の達人ケイガイも印象的なキャラクターでした。演じていたのは夢妃杏瑠さん、娘役さんですね。他にもケンサンウンが師匠と慕っていたのが実はベンテンガイの一味だとか、リンセツアの師匠だとか、大劇場公演よりも少ない人数であることを感じさせない個性豊かなキャラクターが揃っていました。一回だけでは役者さんとキャラクターの全員を把握できないのが残念ですが楽しませていただきました。
ケンサンウンがタンヒに槍の手ほどきをする場面、ほほえましかったです。若い二人を見守るショウフカンのおじさまぶりが最高でした。最後にリンセツアから差し出された雨傘を受け取らずに一人旅立っていくショウフカンも素敵でした。後を追っていこうとするリンセツア。二人の旅路はどこまでも続いていくのかな。紅さんと七海さん、素のお二人の信頼関係が滲み出ているようなリンセツアとショウフカンの関係性に感じられました。
1月の宝塚大劇場日帰りバスツアー、平日はいつどうなるかわからないので日曜日の催行決定済ツアーを申し込みました。日曜日は7時代のバスがなく、駅まで徒歩30分の道のり。自然災害に阻まれず交通事故にあうこともなく無事に行けるよう今からお祈り。その前に明日はタカラヅカスペシャルのライブビューイング、明後日は交通事故で亡くなった同級生を偲んで中学時代のミニ同窓会、明々後日は宙組のライブビューイング。帰ってくる頃バスはないので三日連続駅から徒歩30分。アスファルトが足腰にこたえるし、車が飛ばしまくっている道路を横断し歩かねばならないので危ない、危ない。いつ事故にあうかわかりませんが信号なくって車が飛ばしまくっている道路を危なくっても渡らないとどこにも行けないし帰ってくることができません。コンタクトレンズはいつも遠くが見えるものをつけるようにしました。都心の近距離が見えればいいというわけにはいきません。一日一日、無事に生き延びてライブビューイングを楽しめるようにと思います。
長くなりましたが、思いつくままに印象的だったところを書き連ねてみました。お付き合いくださり、ありがとうございました。
(舞台写真は宝塚ジャーナルよりお借りしています。)
2018年11月5日(月)記事、星組台湾公演大千穐楽おめでとうございます
https://blog.goo.ne.jp/ahanben1339/e/e2fabc3ea9e73e4f3c4b3c93c39f8b5f
こちらの記事の続き、星組、台湾の台北公演、怒涛の9日間連続公演の千穐楽ライブビューイング。帰郷を前にして2年間通った映画館で最後の観劇となりました。ほんの2か月前のことなのに、駅から遠くバスもほとんどない片田舎に引っ込んでしまった今、もっと長い時間が過ぎたように感じます。明日のタカラヅカスペシャル2018のライブビューイングを前にようやく思い出し日記。
熱い客席の熱気がそのまま伝わってくるような、とってもいいライブビューイングでした。台湾のお客様、芝居もショーもコンサートのようにノリノリで歓声と拍手がすごかったです。親日的で東日本大震災の直後真っ先に援助の手を差し伸べてくれた台湾。こうして宝塚が公演できること、感慨深いものがあります。臨場感たっぷりのカメラワークもよかったと思います。カメラマンは作品と星組生をよくわかっている方なのかな。『サンダーボルト・ファンタジー』、オープニングで雷鳴が轟く中、個性豊かなキャラクターが次々と舞台に登場したとき、一人一人アップで映してくれたの嬉しかったです。台湾の客席の歓声が、キャラクターが登場するたびにすごかったような。事前に梅田芸術劇場と日本青年館公演のプログラムをキャトルレーヴで購入して少し予習していったのでわからないということはなかったです、一回だけではわかりづらいところもありましたがだいたいのところはわかったかな。原作を知っている方にはもう少しここがこうだったらというところもあったようですが、プログラムに掲載されている原作キャラクターをみると再現率の高さが半端ないです。着脱が大変だろうなと心配になる、みるからに重そうな衣装で立ち回りの場面もあり楽しい舞台でした。
「かつて魔界の軍勢が人類を滅亡させようと人間界に押し寄せた際、追い詰められた人々が、魔界に対抗するために作った神かい魔械(しんかいまかい)。中でも、ひときわ危険な力を持つとされるのが”天刑剣”(てんぎょうけん)である。この最強の聖剣を巡る戦いが、東離の地を舞台に今、幕を開ける。
降りしきる雨の中・・・誰が置いていったのか、小さな石仏を守るかのように傘が立てかけられている。この小さな祠(ほこら)の前に佇む男が一人-鬼鳥(きちょう)と名乗るその美大夫は、気品を漂わせ、まるでこれからここで起こる事を予見しているかのように、優雅に煙管を吹かせながら雨が止むのを待っていた。
やがて、旅人のショウフカンが現れ、立てかけられた傘を持ち去ろうとする。これが全ての始まりだった。鬼鳥(きちょう)はショウフカンに声を掛け、借りた雨傘の義理に、この先の旅路、誰であれ最初に出会った人物に、御仏に成り代わって慈悲をかけるよう約束させる。
そこに現れたのは、天刑剣(てんぎょうけん)が祀られる祠を守る護印師のタンヒ-彼女は、強大な力を持つ天刑剣(てんぎょうけん)を狙うベンテンガイに追われていた。天刑剣(てんぎょうけん)は刀身のみの状態で鍛剣祠(たんけんし)に封じられており、柄と鍔(つば)が取り付けられ、本来の形に戻った時に初めて台座から引き抜くことができるという。兄が持っていた柄をベンテンガイに奪われてしまった今、残る鍔を守り抜き、柄を取り返すことが自らの果たすべき使命だと語るタンヒに、鬼鳥は快く協力を申し出る。一方、ショウフカンは厄介ごとに関わるのは御免だとその場を後にするが、鬼鳥は彼との再会を確信していた。
ベンテンガイの居城、七罪搭(しちざいとう)がある魔脊山(ませきざん)には結界が張られ、三つの関門により封じられていた。やがて、鬼鳥のもとに、それぞれの関門を突破する手段を持つ者たちが呼び集められる。弓の名手として東離に名を馳せる豪傑・シュウンショウ、その舎弟で、槍の寒赫(かんかく)を名乗り、自分の腕に相応しいだけの名声を手に入れようと血気に逸る若者・ケンサンウン、夜魔の森に住まう呪術の達人・ケイガイ、関門を越えるために不可欠な廻霊笛(かいれいてき)を奪い取った悪名高き殺し屋・セツムショウ-。奇縁に導かれた七人は、それぞれに異なる思惑を抱きながらも、共に七罪搭を目指すが・・・。」
いつの時代とは特定されていない壮大なファンタジー。雨の中、紅ゆずるさん演じる鬼鳥、すなわちリンセツアが、雨傘を立てかけられた石仏の前で佇んでいるところから物語が始まり、最後に再びリンセツアが雨傘を石仏に立てかけるという振り出しに戻って幕が下りる。すべては短い午睡の間にみた夢だったという「邯鄲の枕」(かんたんのまくら)のような起承転結がいいなと思いました。もう一人の主役、次回作で退団することを発表された七海ひろきさんが演じたショウフカン、立ち回りもふんだんにあり見せ場がたっぷりで男気もあり、かっこよかったですね。兄を殺されて郎党に追われているタンヒが目の前に転がり込んできたとき、面倒くさいことには首をつっこみたくないといいながら郎党を雨傘でやっつけてしまったり、最後はまた一人孤独に旅立っていこうとする後姿とか、原作ではおじさんだそうですが声色も可愛かった喜六とは全く違う、素敵な渋いカッコよさ。タンヒとケンサンウンの若いカップルに目を細めるあたり、素敵なおじさまぶりでした。ケンサンウンを二番手の礼真琴さんが演じたのもよかったと思います。血気盛んでチャラいところがあるキャラ。ショウフカンとケンサンウン、宝塚の番手方式には必ずしもあてはまりませんがそれぞれ素の持ち味が生かされたいいキャスティングでした。ケンサンウンが初めて会ったタンヒに、「かわいい~」と一目惚れし、目がハートになっている場面がありましたが、妃咲愛里さんのタンヒ、原作のキャラクターそのまんまのビジュアルでリアル妖精さん、可愛かったですね。立ち回りもこなしていて素敵でした。衣装が少しぶかぶか?でやせてしまったのかな、ちょっと心配。
第一場、オープニングはいつか槍の名手になって世に名を馳せてやろうとケンサンウンが槍を振り回して登場、歌うま礼真琴さんのしびれるような歌声で開幕したのはさあこれから物語が始まるぞという勢いがついた感でした。少年っぽさが可愛いかっこいいケンサンウンでした。続いてタンコウとタンヒの兄妹が逃げながら天刑剣(てんぎょうけん)を狙う郎党と戦う場面。しょっぱなから殺陣で、前日『るろうに剣心』を観劇していたので、タカラヅカジェンヌの立ち回りの所作は美しいとあらためて感じました。兄のタンコウは妹のタンヒを逃すために盾となって斬られてしまいます。タンヒも重そうな衣装をつけながら立ち回りをやっていました。護印師の娘でお嬢様のタンヒを全く嫌味なく演じてそのまんまにしかみえなかった妃咲愛里さん、ひたすら可愛かったです。殺陣の場面、言葉にするのがむずかしですが体の周りが光で包まれ、閃光が走ったりする映像と、斬られる時の効果音による演出が凝っていて臨場感たっぷり、リアルアニメ漫画の世界をみている感でした。
紅ゆずるさんの鬼鳥ことリンセツアは本性がみえない謎めいたキャラクターで、自分自身はいつも煙管を片手にほくそ笑みながら戦いの場面を見ているという立ち位置、ほとんど動きがなく、三つの関門の前には、説明するための長い台詞もあり、台詞の量は膨大。これは難しい役所だと思いました。涼やかな表情を浮かべながら、説明するためのセリフを物語のように語るところなどさすがだと思いました。声の使い方も負担が大きかっただろうに喉が全くやられないとこともほんとにすごいと思いました。背景では巨大な石のからくり人形など、映像を駆使した演出でこれまたリアル漫画の世界のような臨場感があり視覚的にも楽しめました。
タンヒを追ってきたベンテンガイの手下の郎党を討ち取ったショウフカンはお尋ね者になります。宿場町で自分の人相書をみたショウフカン、もうちょっといい男に描いてくれよ、だったかな。郎党を討ち取る立ち回りの場面もこの宿場町の場面も、七海ひろきさん、ひたすらかっこよかったです。男役さんにとって発散できる殺陣は楽しいものなのかな。剣を納めるまで一連の所作がタカラジェンヌさんは流れるように美しいです。プログラムを確認すると七罪搭の牢獄の場面だったかな、ベンテンガイをおびき出すためリンセツアとショウフカンが入れ替わる場面がありました。リンセツアがショウフカンの姿を真似した後姿の影が映し出され、ショウフカンがリンセツアの声色を真似る、そのショウフカンの七海ひろきさの声が、本当にショウフカンとしてリンセツアの声を真似ているように聞こえました。印象的な場面でした。
ベンテンガイの天寿光希さん、ビジュアルも含めてなかなか痛快な悪役ぶりでした。呪術の達人ケイガイも印象的なキャラクターでした。演じていたのは夢妃杏瑠さん、娘役さんですね。他にもケンサンウンが師匠と慕っていたのが実はベンテンガイの一味だとか、リンセツアの師匠だとか、大劇場公演よりも少ない人数であることを感じさせない個性豊かなキャラクターが揃っていました。一回だけでは役者さんとキャラクターの全員を把握できないのが残念ですが楽しませていただきました。
ケンサンウンがタンヒに槍の手ほどきをする場面、ほほえましかったです。若い二人を見守るショウフカンのおじさまぶりが最高でした。最後にリンセツアから差し出された雨傘を受け取らずに一人旅立っていくショウフカンも素敵でした。後を追っていこうとするリンセツア。二人の旅路はどこまでも続いていくのかな。紅さんと七海さん、素のお二人の信頼関係が滲み出ているようなリンセツアとショウフカンの関係性に感じられました。
1月の宝塚大劇場日帰りバスツアー、平日はいつどうなるかわからないので日曜日の催行決定済ツアーを申し込みました。日曜日は7時代のバスがなく、駅まで徒歩30分の道のり。自然災害に阻まれず交通事故にあうこともなく無事に行けるよう今からお祈り。その前に明日はタカラヅカスペシャルのライブビューイング、明後日は交通事故で亡くなった同級生を偲んで中学時代のミニ同窓会、明々後日は宙組のライブビューイング。帰ってくる頃バスはないので三日連続駅から徒歩30分。アスファルトが足腰にこたえるし、車が飛ばしまくっている道路を横断し歩かねばならないので危ない、危ない。いつ事故にあうかわかりませんが信号なくって車が飛ばしまくっている道路を危なくっても渡らないとどこにも行けないし帰ってくることができません。コンタクトレンズはいつも遠くが見えるものをつけるようにしました。都心の近距離が見えればいいというわけにはいきません。一日一日、無事に生き延びてライブビューイングを楽しめるようにと思います。
長くなりましたが、思いつくままに印象的だったところを書き連ねてみました。お付き合いくださり、ありがとうございました。
(舞台写真は宝塚ジャーナルよりお借りしています。)