たんぽぽの心の旅のアルバム

旅日記・観劇日記・美術館めぐり・日々の想いなどを綴るブログでしたが、最近の投稿は長引くコロナ騒動からの気づきが中心です。

2016年『エリザベート』

2018年12月29日 23時40分41秒 | ミュージカル・舞台・映画
2016年6月‐7月帝国劇場ミュージカル『エリザベート』


 帝国劇場にて4回観劇することができた2016年『エリザベート』、2018年の暮れになってようやく劇場で撮った写真などを整理しています。(まだ途中だし帝国劇場で撮った写真をまとめているだけですがご興味あれば・・・)。

 少し前、2019年『エリザベート』のキャストが発表されてミュージカル界が沸き立ちましたが、わたしの心はまだ2016年『エリザベート』にいます。こういうことを書いていいのかどうかわかりませんが、2019年『エリザベート』、なんとなくこうなんだろうなあって予測がある程度ついてはいたものの、実際に発表されるとなんだか複雑な気持ちになってしまいました。魅力的なキャストがずらりと並んでいてみたいですけどみたくない、特定の誰かを批判しようとしているとかそういうわけではないですがなんだかもやもやとしたものがあります。

 以前にも書いていますが思いますが、わたし、2015年、2016年とシシィを花ちゃん一辺倒で観劇したことに少し悔いが残っています。宝塚から10年ほど離れていたわたしは蘭ちゃんのこと知らなかったのでキャストが発表された時に誰だか認識できなくて関心がありませんでした。初舞台のミーミル役からみていて、いっちゃん、ゆきちゃん、ずんこさんとのトップコンビ時代は全作品観劇し、雪組初演のエリザも宙組のエリザも観劇したわたしは、花ちゃんシシィが東宝でかえってきてくれることが心から嬉しくって嬉しくって、花ちゃんを何度でもみたかった、だからチケットがとれるかぎりとって、ありがたいことに2015年は7回、2016年は4回観劇することができました。大好きな作品。毎回、観劇するたびに深く魂が揺さぶられました。特に2015年は労働紛争によって擦り減ってしまったわたしの心を花ちゃんシシィは救ってくれました。『レディ・ベス』『エリザベート』と花ちゃんにはほんとに助けられました。そんな花ちゃんシシィをそのまま心にとめておきたいような気持ちが今はあります。2016年はきっとこれが花ちゃんシシィの見納めなのかなあと思いながら毎回命がけで観劇していたので、そのまま心にとめておきたいような気持ち。『金色の砂漠』でみりおさんと花組に注目するようになってから、蘭ちゃんが花組の娘役さんで二作だけだけどトップになったばかりのみりおさんの相手役をつとめてエリザで退団したこと、みりおさんとは月組時代の幼馴染だったことを知り、批判的なつぶやきをみて蘭ちゃんシシィを完全スルーしてしまったことを後悔しているということもあります。わたしの中では花ちゃんシシィが全てだったけど、また違ったシシィもみておけばよかったなあって。蘭ちゃんを知ると、2016年に発売されたDVDのパッケージが蘭ちゃんシシィをまるでなかったことにしたかのような仕様になっているのをみたときは複雑な気持ちになりました。それから蘭ちゃんごめんなさいの気持ちもあり、蘭ちゃんの舞台を観劇するようになりました。蘭ちゃんは、東宝エリザをやったことでキャリアの全てを失ってしまったのかな。天性の華があるのでそんなことはないと思うのですが、花ちゃんと比較されてしまうのはきつかったですね。『レディ・ベス』とも『マリー・アントワネット』とも違う、再演を繰り返している『エリザベート』という特別な作品。ビジュアルはどっちがどっちか見分けがつかないぐらいだし、あのとき花ちゃんとWキャストでシシィをやれるのは蘭ちゃんしかいなかったのかなとも思うのですが、蘭ちゃんは東宝エリザを演じていたとき、「家や稽古場や楽屋や行き帰りの車や地方のホテルの自室で、全ての人への申し訳なさや自分に対する絶望的な否定感に死んだ方が良いんじゃないか、死にたい、死んだ方が楽なんだろうと錯乱状態だった日々を思い出して、私は自分の精神がまた崩壊するのではないかと不安で、観にいくことが怖いと思っていました。」と月組エリザ観劇後のブログに正直な気持ちをつづっています。しろたんは以前ラジオで、どこまで本気だったかわかりませんが、二度とトートをやりたくないと話していました。やるのがこわかったと。それぐらいキャストにとっても大変な作品。ちゃぴさんはどうなるのかな。退団発表したときにはすでに決まっていたのかなあ、そのための月組エリザじゃなかったよねとか考えるとこれまた複雑な気持ち。大劇場千穐楽ライブビューイングと東京宝塚劇場で観劇した月組エリザ、今までのなかでいちばんシシィらしくないとも言われた元気印のパワフルなちゃぴさんシシィ、わたしそれはそれで好きだと思ったし、その好きを心の中にとめておきたいような気持ちが今はあります。

 『エリザベート』は観客の一人一人、それぞれに特別な作品。だから話題になりますが、複雑な気持ちでいるのはわたしだけでもないような・・・。りょんりょんルドルフとゆんトートなんてみたくって仕方ないし、芳雄さんトートも大好きだから、平方さんフランツもみてみたいから、なんだかんだいいながらチケット申し込むのかな。帝国劇場でしか上演しなさそうだからまた新幹線に乗って日比谷に行きたいし、リニューアルした帝国劇場の中にまだ入ったことないので行きたいし、どうしよう・・・。

 いつかまたそれでも舞台をやりきった強い蘭ちゃんのシシィも舞台にかえってきてくれるといいな。シビル・ジェインをみると、孤高のかなり面白いシシィをみせてくれることが期待できるように思うのですが・・・。

 気がついたら長文になっていました。だれかを批判しているように読めてしまったらわたしの文章の至らなさで、そういうことではないです。それぞれの心の中にある特別な作品『エリザベート』。リーヴァイさんのお腹には才能がつまっていて、この作品の楽曲を生み出したときのリーヴァイさんには神様がおりたっていたと思います。どこまでもすごい作品。