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イージス:無敵の盾?(中分、新華網)

http://news.xinhuanet.com/world/2007-08/16/content_6540614.htm

 近代社会生活において、合理的な判断が重要なものの一つであると考える。軍事において、結果が顕著に出る分その傾向が強い。であればこそ、各国の軍人は予断を廃した目で観察しようとする。
 それが国外、国内向けの宣伝となると、戦中の日本のマスコミ、アメリカのハリウッド映画を見るまでもなく、多かれ少なかれ敵/見方を過小/過大評価せざるを得ない。
 共産圏の軍隊においては、今でもその傾向が極端に大きい。
 以下は、失敗した一例。

<<要約>>
 アメリカ人に言わせれば、イージスはこれまでにもっとも成功した兵器の一つだ。
 だがイージスは1988年7月3日に民間機を撃墜している。
 しかも海上自衛隊から情報も漏洩している。
 今や米日スペインに加え韓国もイージス艦を進水させた。聞いた話では、インド、オーストラリア、台湾までも装備を考えているらしい。ここまで拡散してしまった以上、特に見るべき技術というわけでもない。

 ここまででもうすでにぐだぐだ。
 初段でイージスの脅威を煽っておき、2段目で「いくら優れたシステムでも動かすのは人間」といいながら、2万メートル先の空中目標を撃墜したヴィンセンスの例を持ち出す。これからは民間機だったから政治的に問題になったのであって、人員も含めたシステム全体の戦闘力についていえば水準の能力を発揮したとしか評価できない。
 海自の例はイージスが絡むものの、あくまでも日本の防諜体制の問題であって、イージスの戦力とは無関係。あの一件で漏洩した情報から、イージスに対抗する手段でも開発したというのなら別だが。
 4段目にいたっては、伝聞を記事にしてしまっている。
 で、次の文章が続く。

 イージス艦とは、つまりたかだか30ノットの海上移動システムでしかない、これに対抗する手段はまさに開発されつつあると信じている

 て、願望かよ

「最強の矛と無敵の盾」この中国の故事が、イージスの未来を象徴しているようだ。

 結局、矛盾いいたかっただけじゃないのかと。


 国内向けだとしてもイージスを過小評価しすぎている気がする。逆に「自衛官の技術により、中国はイージスに対抗する手段を見つけた」と深読みさせるためのブラフなのかもしれない。
 もし実際に無力化可能なのであれば、情報を開示せずに実戦でいきなり無力化したほうが効果的であろう。対抗する方法がないからこそ、「中国に対してイージスは無力なのではないだろうか?」と思わせぶりな情報を流さなければならない。
 一ついえるのは、この記事を書いた人間はイージスは結局なにに使う兵器なのか理解していない。
 
 というか、これで台湾がイージスを装備しても文句言えなくなったぞ、国営新華社通信。

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8月16日

・新華社(日本に関連する、または中華史観が露骨に現れていると判断したものを抜粋)
http://news.xinhuanet.com/politics/2007-08/16/content_6534580.htm

1945年:
日本、大本営、戦闘停止命令を再度下達。1945年8月15日より9月上~中旬、中国や極東その他の地域-東南アジア、南太平洋地区及び太平洋諸島において、300万以上の日本軍が国連に投降。

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