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路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

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【ジャニーズ事務所】:「被害者をばかにしている」、会見に当事者たちが再び怒った 「芸能活動なくすべきだ」との声も

2023-10-04 06:51:00 | 【魂の殺人と呼ばれ、繰り返される性暴力の現状・ジャニーズ事務所が抱える性加害の闇

【ジャニーズ事務所】:「被害者をばかにしている」、会見に当事者たちが再び怒った 「芸能活動なくすべきだ」との声も

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【ジャニーズ事務所】:「被害者をばかにしている」、会見に当事者たちが再び怒った 「芸能活動なくすべきだ」との声も

 2日の記者会見を、被害を受けた元所属タレントらはテレビ中継などで見守った。「ジャニーズ性加害問題当事者の会」の木村伸一さん(46)は「新会社に所属タレントを移したら結局、今の事務所が存続することとほとんど変わらない。本来は所属タレントを他の芸能事務所に移籍させ、事務所の芸能活動をなくすべきだ」と指摘した。

 <芸能界に君臨した「ジャニーズ」が消える。創業者の故ジャニー喜多川氏の長期にわたる性加害で、ジャニーズ事務所は2日、社名を変えて被害者救済に専念し、芸能活動は新会社に移すとした。華やかな舞台の裏にあった重大な人権侵害。再発防止に向けた意識改革は進むのか。>

◆「このような態度で、再出発できると思っているのか」

記者会見で謝罪するジャニーズ事務所の東山紀之社長(中央)

記者会見で謝罪するジャニーズ事務所の東山紀之社長(中央)

 新会社の社長に就く東山紀之氏は故ジャニー喜多川氏の性加害について、会見で「見て見ぬふりをしていたのかなと思う」と述べていた。木村さんは「そんな人に新会社を任せるのは甘いのでは」と疑問視した。
 
 会の大島幸広さん(38)は「ジャニーズ事務所が廃業になる点は良かった」としつつ「週刊誌が報じた東山新社長の元マネジャーの性加害疑惑には答えず、会メンバーの証言や書籍で指摘された自身の性加害疑惑は否定した。このような態度で、再出発できると思っているのか」と指摘。事務所側が示した補償についても「訴訟を起こされるのを懸念し、補償を急ぎ、事を荒立てたくないのだなと感じた」と語った。
 
 会のイズミさん(仮名・55)は「補償のための会社名を『スマイルアップ』とは、葬式に白い服を着て行けというようなもの。被害者をばかにしている」と批判。1カ月前に心のケア窓口に相談したが、まだ連絡がないと不信感を募らせる。会見に出席した東山氏と井ノ原快彦氏に「自分の言葉で語っておらず、心が伝わってこない」と憤った。(望月衣塑子)
 

 元稿:東京新聞社 主要ニュース 社会 【話題・ジャニーズ事務所は102日、創業者の故ジャニー喜多川氏の性加害問題を巡り、記者会見】  2023年10月02日  20:52:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【会見詳報①】:ジャニーズ「廃業します」 東山紀之社長が驚いた補償希望の人数、語った今後

2023-10-04 06:50:30 | 【魂の殺人と呼ばれ、繰り返される性暴力の現状・ジャニーズ事務所が抱える性加害の闇

【会見詳報①】:ジャニーズ「廃業します」 東山紀之社長が驚いた補償希望の人数、語った今後

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【会見詳報①】:ジャニーズ「廃業します」 東山紀之社長が驚いた補償希望の人数、語った今後

 故ジャニー喜多川氏の性加害問題を巡り、ジャニーズ事務所の社長、東山紀之氏は2日、記者会見で「自分たちは内向きだった」と反省の言葉を述べた。

 事務所側に性被害を申告し、補償を希望する人が既に325人いることも公表。「これほどだったのかという思いが強い」と語った。
 
 事務所の社名を「SMILE-UP.(スマイルアップ)」に変更することや、所属タレントのマネジメントは別会社を新たに作り、社名はファンクラブで公募する方針も説明した。
 
 被害者の救済、ジャニーズ事務所の今後新会社についての3つのテーマで会見をまとめた。(デジタル編集部)
 ■東山氏の冒頭説明(抜粋)
 
 現在のジャニーズ事務所ですが、被害に遭われ、今もなお苦しんでいる方々の補償業務のみを行っていくこととします。
 
記者会見するジャニーズ事務所の東山紀之社長=東京都千代田区で

記者会見するジャニーズ事務所の東山紀之社長=東京都千代田区で

 被害補償の受付窓口として、9月13日付で、3名の弁護士から構成される被害者救済委員会を設置いたしました。9月30日までにこちらの委員会には478人の申し出があったと聞いています。
 
 そのうち被害を申告して補償をもとめている人は325人です。補償は11月からスタートさせて頂きたいと思います。今後は被害者の相談窓口について、臨床心理士などにご協力いただき、被害者の方に寄り添う形をきちっと作っていきたい。
 
 ■担当する山田将之弁護士の冒頭説明(抜粋)
 
 9月21日以降、順次、社長の東山が被害者に遭われた方と直接お会いして、性加害、それに関するこれまでのジャニーズ事務所の対応について謝罪させて頂くと共に、被害補償、今後の再発防止の取り組みについてご説明しています。
対話の中で、被害者の方からはさまざまな意見を頂戴しています。
 
 9月13日付けで、元裁判官の経歴を持つ3人の弁護士から構成される被害者救済委員会を設置し、被害者補償の受付窓口を開設しました。
 
 被害、被害額の認定については、過去の資料や申告を頂いた方から提供を頂いた資料にもとづいて、過去にジャニーズ事務所に在籍していたか、もしくは当然、現在ジャニーズ事務所に在籍しているかを確認の上、被害者救済委員会が申し出内容、それから聴き取り調査を行って、その結果にもとづいて実施してまいります。
なお現時点までで、過去または現在のジャニーズ事務所の在籍が確認できたのは150名程度だと聞いています。
 Q 補償希望者の規模が大きくなったという実感は?
記者会見するジャニーズ事務所の東山紀之社長(右)と井ノ原快彦氏

  記者会見するジャニーズ事務所の東山紀之社長(右)と井ノ原快彦氏

 東山氏 これほどだったのかという思いが強いですね。
ケアをしていくことをさらにきちっと考えていかなければならないと思う。勇気を出してここに出てきてくれたと思いますし、今後、その人数が増えるかもしれない。
 
 そのために補償と救済に特化した事務所にする判断をしたわけです。もちろん廃業しますが、廃業した後も補償を続けるので、勇気を出して声を上げてくれたらありがたい。
 
 井ノ原快彦氏 私も同じ意見。これほどまでの人数だったんだ、正確な人数はまだわからないが。勇気を出して名乗り出て下さったんだなと。
それと、まだ1人で勇気を出せなくて、ずっと悩みを抱えていらっしゃる方もいると思う。どうやったらその方がここに来て、対話をしてくれるのか、これからも考えつづけていかなければいけない。これで十分だとは我々も思っていません。
 
 ジュリー(藤島ジュリー景子氏)に関しては、会いたくない人もいるかもしれない。でも会いたいという人には、きちんと会って対話をしていきますと言っていました。
 
 東山氏 対話をしたいと言っていただければ、会う準備はできている。それはスマイルアップ社の信念でもある。なるべく希望に沿ったことを向き合っていきたい。
 
 Q ジャニー氏の性加害行為が、タレント支配の源泉となっていたのではないか。事務所側は黙認したと言うより、必要不可欠な手法として利用してきたのではないか。東山氏はジャニー氏の右腕として被害と加害の両面を見てきたと思う。見解を。
 
 東山氏 さまざまなJr.の子たちが被害を受けたということなので、僕は一タレントとして合宿所にはいましたけど、やはりそこは触れてはいけない部分というか、立ち入ってはいけないような感じがありました。
 
 ただやっぱり僕個人の力が及ばない年齢でもありましたし、見て見ぬふりだと言われたらそれまでだと思う。やはり今できることをちゃんとしなければいけないと思う。
 
 心に負った傷を癒やすことはできないと思いますし、補償では済む問題ではない。名前が付いたものは全て捨て去る、できることはやはり癒やしていくことだと感じています。
 
 井ノ原氏 絶対的な支配の中にいたんだと思います。それは巧妙な手口だと思います。僕らが、子どもたちが気づかぬうちに、そういう支配下にあり、当時いた大人たちもそういう人もたくさんいたのかもしれない。その得体の知れない、恐ろしい空気感を僕は知っています。
 
 きっと東山さんも知っていると思う。だからこうなったら、どんどんおかしくなっていくこと、肌で感じていると思います。
 
 被害者の皆さんが、いわれのない誹謗中傷、今まで声を上げられなかった、それくらい強いものだったと思います。
 
 1人が勇気を出してくれたおかげで、何人もの人たちが告白できたと思いますし、それを無駄にしてはいけないと思います。
 
 ◆ジャニーズ事務所 どうなる?
 
 ■東山氏の冒頭説明(抜粋)
 
 現在のジャニーズ事務所の社名を変更いたします。そしてタレントマネジメントおよび育成の業務からは完全に撤退させて頂きます。被害に遭われ今も苦しんでらっしゃる方々の補償、救済、心のケア、これを時間がかかっても全うさせて頂きたいと考えています。
 
記者会見するジャニーズ事務所の東山紀之社長

記者会見するジャニーズ事務所の東山紀之社長

 故喜多川氏と完全に決別する決意を示すため、社名を10月17日付けで「SMILE-UP.(スマイルアップ)」と変更します。この名称は、3年前に社会貢献活動を進めるために取得した商標です。
 
 スマイルという言葉に違和感を感じる方もいるかもしれませんが、まずは被害に遭われたからの補償をすすめていくことがスマイルアップ社の社会的責任と考えています。
 
 スマイル社は私が引き続き代表取締役社長を務めていきます。藤島ジュリーが100%株主として取締役に留まります。これは今後、法を超えた補償を行うには、第三者の資本を入れるとできなくなるからです。被害を受けられた方々の補償をきちんと最後まで行い、廃業いたします。
 
記者会見で発表されたジャニーズ事務所の社名変更

記者会見で発表されたジャニーズ事務所の社名変更

 ■会見に出席しなかった藤島ジュリー景子氏の手紙(抜粋)
 
 ジャニーズ事務所は、名称を変えるだけではなく、廃業する方針を決めました。
今回、なぜ私が100%の株主で残るのか、と多くの方々から批判されました。
実は多くのファンドの方々や企業の方々から、私個人に有利な条件で買収のお話もたくさんいただいております。
 
 しかし、100%株主として残る決心をしたのは、他の方々が株主で入られた場合、被害者の方々に法を超えた救済が事実上できなくなると伺ったからでした。
 
 そういう理由で現在の会社には株主100%として残りますが、チーフコンプライアンスオフィサーを外部から招聘し、今後、私は補償とタレントの心のケアに専念し、それ以外の業務には一切、当たりません。
 
 ジャニーズ事務所を廃業することが、私が加害者の親族としてやり切らねばならないことなのだと思っております。
 
 ジャニー喜多川の痕跡をこの世から一切なくしたいと思います。
 Q 藤島氏の手紙を代読したが、こういった場に出られる状況ではないのか。入院しているのか。
 
 東山氏 今回は新しい体制を報告するということで僕と井ノ原(快彦)が代表して出席しました。藤島は現在日本にはいますが、出席しないということ。体調はそんなに悪くない。
 
 井ノ原氏 ただ手紙にあったとおり、「(手紙で触れたメリー氏との関係について)話していくときにどういう風になってしまうか分からない」ということは前から聞いていたので、手紙でということになった。 

 ◆新会社のイメージは?

 ■東山氏の冒頭説明(抜粋)
 
 新しく設立する会社についてご説明させて頂きたいと思います。新会社は、希望するタレント個人やグループが設立する会社と個別に契約を結ぶ、エージェント会社といたします。
 
記者会見するジャニーズ事務所の東山紀之社長(右)と井ノ原快彦氏

記者会見するジャニーズ事務所の東山紀之社長(右)と井ノ原快彦氏

 この制度においては、全てを会社にゆだねたり、しばられたりすることなく、タレント自らがその活動の方向性に応じて、自分自身で活躍の場を求めていくことになります。新会社は彼らとエージェント契約を締結し、これまでに培ってきたプロデュース機能やマネージメント機能を活用して、お互いの知恵を出し合いながら、そのタレント活動を最大限サポートしていきたいと考えています。
 
 そして若手タレントなどは、エージェント契約形式ではなく、新会社に所属することもできるということになります。
 
 これは日本の大手芸能プロダクションで、これだけ多くのアーティストと契約することになるエージェント会社が立ち上がるのは初めての試みだと思います。
ジャニーズ事務所に所属するタレント達のうち、新会社と一緒にやりたいという意思確認ができているメンバーからは、それぞれがファンクラブを通じてお知らせしていきます。
 
 ■井ノ原快彦氏の冒頭説明
 
なぜこのような会社を目指しているのかと申しますと、われわれ、僕もタレントの立場でありますから、そんな立場でも自己プロデュースや演出、やりたいことをやっている人もたくさんいました。
 
記者会見するジャニーズ事務所の井ノ原快彦氏。右は東山紀之社長

記者会見するジャニーズ事務所の井ノ原快彦氏。右は東山紀之社長

 ただ、やはり大きく強い会社の中にいましたので、守られてきた存在であることは事実です。そこにもしかしたら、甘えが生まれたりとか内向きの体質になった原因もあったのではないかと思います。
 
 ジャニーズを解体するからにはそうした体質を根本的に変えていかなければならないと思っています。だからこそ、タレントひとりひとりが自分の考えで歩む仕組みを作らないと、これまで以上にそういった仕組みを作らなければならないと思います。
 
 東山氏 僕らは幸いにして本当にたくさんのファンの方に支持をして頂いています。そしてグローバルなエンタメの世界では、タレントがエージェント契約を通じて活躍の場を広げる、このスタイルが標準となっています。今の若いみんなには、本当に世界に羽ばたいて欲しいと思いますし、そのエネルギーを感じています。
僕らができるのは、その羽ばたくときにいかにサポートできるか。そのような考えのもと新会社を立ち上げていきます。
 
 新会社の立ち上げに当たっては、僕自身が代表取締役社長、井ノ原が副社長に就任する予定です。法人としての新会社は約1か月以内に設立し、徐々に機能を拡大していきたいと考えています。資本は、就任する役員と従業員とで構成する予定ではあります。
 
 そして藤島氏は一切出資を行わず、取締役にも入りません。現在の事務所の従業員の方々も、新しい会社で一緒にやっていきたいと希望する方はぜひぼくらと一緒にサポートをして頂ければと思います。新会社としても、本日発表したガバナンスの仕組みを活用し、強化していきたいと考えています。
 
 井ノ原氏 新会社ではファンの皆さんのお力をお借りしたいと考えています。
これだけ厳しい状況にあってもファンのみなさんがぐっと耐えて僕らを見守って下さった。これは僕も、タレントとして先輩たちや仲間たちからも、ファンに対する感謝の気持ちは僕にも届いていますし、みんなは口をそろえて感謝していました。本当にありがたくて、ファンの皆さんの力を実感しています。
 
社名について発表するジャニーズ事務所の東山紀之社長(右から2人目)ら

社名について発表するジャニーズ事務所の東山紀之社長(右から2人目)ら

 だからこそ、これまで内側向きだった我々が未来を切り開くためには、ファンの皆さんとあらためて二人三脚で進んでいくべきだと考えています。
だから、新会社の社名についてはファンクラブの皆様からの公募で決めていきたいと考えています。新会社では、ファンクラブの機能をさらに充実させていこうと考えております。
 
 東山氏 新会社は新しい考え方、時代に沿った、新しいスタイルで作りたいと考えています。そのために僕ら、タレントたち、ファンの皆様とともにこの会社を立ち上げ、はっきりとした形をつくっていきたいと考えています。
 Q タレントの今後、不安な点がある。これまでの楽曲、肖像権、コンテンツ回りのことはどこがやるのか。旧会社(ジャニーズ事務所)との関係が断ち切れないのでは。
 
 木目田裕弁護士 完全にまったく新しい会社をつくる。コンテンツ、知的財産権も含め、きちんと新会社で一緒になって活動するタレントに必要なものについては、すべて新会社が保有できるように、ちゃんとスキームをつくる。
懸念は、新会社をつくるが、スマイルアップが収益を吸い上げるのではないかとのことだと思うが、それでは意味がないじゃないかと。そういったことが生じないように、分断したスキームを作りたい。
 
 井ノ原氏 タレントの立場からしても散々説明した中で、そういう体制がととのってなかったらそれはもう困る。責任持ってやっていきたい。
 
 東山氏 なるべく不安要素をなくして、新しいものをみんなが安心してできる場所をつくっていきたい。
 
 Q ジャニーズ事務所は退所者をテレビから干すとか言われている。新会社となり、退所したいという方が出ると思うが、圧力をかけることはないのか。約束してほしい。
 
記者会見で質問のため挙手する報道陣

記者会見で質問のため挙手する報道陣

 東山氏 応援したいと思います。ファンの方が選ぶことでありますし。僕自身も、これまで退所した方達とコミュニケーションを取っていますし、同じ土俵の上に立っている表現者だと思っています。圧力をかけることはない。
 
 井ノ原氏 僕も同じ。退所していくメンバーもいるし、苦楽を共にした仲間ですから、健康にいてほしい。
 
 青春時代をずっと過ごしてきた仲間たちとも連絡を取っていますし、良い関係を続けていきたい。自分の仲間に圧力をかけるということは今後ありませんし、厳しい目で見てください。
 
 東山氏 退所したからと言って遠ざけるわけではなく、共演もあったり、新しいスタイル、皆さんが見たくなる化学反応も必要だと思うので、向き合っていきたい。
 
記者会見に臨んだ東山紀之氏ら

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【会見詳報②】:ジャニーズ「廃業します」 東山紀之社長が驚いた補償希望の人数、語った今後

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 ◆東山氏、井ノ原氏の冒頭発言<全文>

 ■冒頭発言・東山紀之氏
 
 私どもが再出発するにあたり、現時点でどのようなビジョンを、方針をもっているかをご説明したいと思います。前回、9月7日に会見をしてから約1カ月、喜多川氏によって被害に遭われた方々、去って行った仲間たち、スポンサー企業の皆様、放送局をはじめとするコンテンツ企業の皆様、エンターテイメント関係の皆様、自分たちがいかに内向きで、いけなかったのかということを感じています。
 
 そして何よりも、当社所属のタレント達を応援して頂いているファンの皆様からも、信頼を大きく損なってしまったと思っています。
 
 前回の記者会見では、ジャニーズ事務所という社名を残すと申しましたが、それこそが、まさに私たちが内向き体制であったと批判されて当然のことだと感じていました。
 
 私たちはそうした反省の上に、本当に再出発というのはどういうものか考えてきました。井ノ原(快彦)とも真剣に討論してきました。
 
記者会見で謝罪するジャニーズ事務所の東山紀之社長(中央)=東京都千代田区で

記者会見で謝罪するジャニーズ事務所の東山紀之社長(中央)=東京都千代田区で

 現在のジャニーズ事務所の社名を変更いたします。そしてタレントマネジメントおよび育成の業務からは完全に撤退させて頂きます。被害に遭われ今も苦しんでらっしゃる方々の補償、救済、心のケア、これを時間がかかっても全うさせて頂きたいと考えています。
 
 そして、これからのエンターテインメント業界の行く末を見極める中で、自分たちで新しく会社を立ち上げ、ファンの皆様のお力をお借りしながら、従来のマネージメント育成業務をアップデートさせていき、その向上を図っていくこととします。
 
 つまり、自分たちでジャニーズ事務所を解体し、被害に遭われた方々に真摯に向き合いながら、最後まで補償を行い、新しい会社でファンの方々と一緒に新しい未来を切り開いていく。これが私たちのビジョンです
 
 このビジョンを実現していくためには、たくさんのことを検討し解決しなければならない。今後決まったことは、また別の機会を頂きながらご説明したい。

 まず今後の方針のうち、現在のジャニーズ事務所ですが、被害に遭われ、今もなお苦しんでいる方々の補償業務のみを行っていくこととします。
 
 被害補償の受付窓口として、9月13日付で、3名の弁護士から構成される被害者救済委員会を設置いたしました。9月30日までにこちらの委員会には478人の申し出があったと聞いています。
 
 そのうち被害を申告して補償をもとめている人は325人です。補償は11月からスタートさせて頂きたいと思います。今後は被害者の相談窓口について、臨床心理士などにご協力いただき、被害者の方に寄り添う形をきちっと作っていきたい。
 
 そして、故喜多川氏と完全に決別する決意を示すため、社名を10月17日付けで「SMILE-UP.(スマイルアップ)」と変更します。この名称は、3年前に社会貢献活動を進めるために取得した商標です。
 
 スマイルという言葉に違和感を感じる方もいるかもしれませんが、まずは被害に遭われたからの補償をすすめていくことがスマイルアップ社の社会的責任と考えています。
 
 スマイル社は私が引き続き代表取締役社長を務めていきます。藤島ジュリーが100%株主として取締役に留まります。これは今後、法を超えた補償を行うには、第三者の資本を入れるとできなくなるからです。被害を受けられた方々の補償をきちんと最後まで行い、廃業いたします。

◆新会社はタレントと個別にエージェント契約

 次に新しく設立する会社についてご説明させて頂きたいと思います。新会社は、希望するタレント個人やグループが設立する会社と個別に契約を結ぶ、エージェント会社といたします。
 
 この制度においては、全てを会社にゆだねたり、しばられたりすることなく、タレント自らがその活動の方向性に応じて、自分自身で活躍の場を求めていくことになります。新会社は彼らとエージェント契約を締結し、これまでに培ってきたプロデュース機能やマネージメント機能を活用して、お互いの智恵を出し合いながら、そのタレント活動を最大限サポートしていきたいと考えています。
 
 そして若手タレントなどは、エージェント契約形式ではなく、新会社に所属することもできるということになります。
 
記者会見の終了間際、足をとめて質問に答える東山紀之社長(中)

記者会見の終了間際、足をとめて質問に答える東山紀之社長(中)

 これは日本の大手芸能プロダクションで、これだけ多くのアーティストと契約することになるエージェント会社が立ち上がるのは初めての試みだと思います。
ジャニーズ事務所に所属するタレント達のうち、新会社と一緒にやりたいという意思確認ができているメンバーからは、それぞれがファンクラブを通じてお知らせしていきます。
 
 ■冒頭発言・井ノ原快彦氏
 
 現時点で意思確認ができていない、僕が担当しているジュニアのメンバーもいます。彼らには、これから僕の口から説明していきたいと思っています。
 
 なぜこのような会社を目指しているのかと申しますと、われわれ、僕もタレントの立場でありますから、そんな立場でも自己プロデュースや演出、やりたいことをやっている人もたくさんいました。ただ、やはり大きく強い会社の中にいましたので、守られてきた存在であることは事実です。そこにもしかしたら、甘えが生まれたりとか内向きの体質になった原因もあったのではないかと思います。
 
 ジャニーズを解体するからにはそうした体質を根本的に変えていかなければならないと思っています。だからこそ、タレントひとりひとりが自分の考えで歩む仕組みを作らないと、これまで以上にそういった仕組みを作らなければならないと思います。
 
 東山氏 僕らは幸いにして本当にたくさんのファンの方に支持をして頂いています。そしてグローバルなエンタメの世界では、タレントがエージェント契約を通じて活躍の場を広げる、このスタイルが標準となっています。今の若いみんなには、本当に世界に羽ばたいて欲しいと思いますし、そのエネルギーを感じています。
僕らができるのは、その羽ばたくときにいかにサポートできるか。そのような考えのもと新会社を立ち上げていきます。
 
 新会社の立ち上げに当たっては、僕自身が代表取締役社長、井ノ原が副社長に就任する予定です。法人としての新会社は約1か月以内に設立し、徐々に機能を拡大していきたいと考えています。資本は、就任する役員と従業員とで構成する予定ではあります。
 
記者会見するジャニーズ事務所の東山紀之社長(右から2人目)ら=東京都千代田区で

記者会見するジャニーズ事務所の東山紀之社長(右から2人目)ら=東京都千代田区で

 そして藤島氏は一切出資を行わず、取締役にも入りません。現在の事務所の従業員の方々も、新しい会社で一緒にやっていきたいと希望する方はぜひぼくらと一緒にサポートをして頂ければと思います。新会社としても、本日発表したガバナンスの仕組みを活用し、強化していきたいと考えています。
 
 井ノ原氏 新会社ではファンの皆さんのお力をお借りしたいと考えています。これだけ厳しい状況にあってもファンのみなさんがぐっと耐えて僕らを見守って下さった。これは僕も、タレントとして先輩たちや仲間たちからも、ファンに対する感謝の気持ちは僕にも届いていますし、みんなは口をそろえて感謝していました。本当にありがたくて、ファンの皆さんの力を実感しています。
 
 だからこそ、これまで内側向きだった我々が未来を切り開くためには、ファンの皆さんとあらためて二人三脚で進んでいくべきだと考えています。
 
 だから、新会社の社名についてはファンクラブの皆様からの公募で決めていきたいと考えています。新会社では、ファンクラブの機能をさらに充実させていこうと考えております。
 
 詳細は別途、現在のファンクラブを通して、ファンの皆様にお伝えしていきたいと考えています。
 
 東山氏 新会社は新しい考え方、時代に沿った、新しいスタイルで作りたいと考えています。そのために僕ら、タレントたち、ファンの皆様とともにこの会社を立ち上げ、はっきりとした形をつくっていきたいと考えています。

 ◆被害者への補償、再発防止策の冒頭説明<全文>

 ■責任者となる山田将之弁護士
 
 このたびチーフコンプライアンスオフィサーに就任した山田でございます。私の長年のコンプライアンスに関連する業務の経験と、実際に手を動かして実務ができるということを捉えて今回この役目を与えられたと理解しています。
 
 スマイルアップ社において、高い人権意識を実現して、ガバナンスの効いた、業界の模範となるようなモデルを確立していければと考えています。
 
 まず被害を受けた方への補償についてですが、弊社は被害を受けた方との対話を進めています。
 
 9月21日以降、順次、社長の東山が被害者に遭われた方と直接お会いして、性加害、それに関するこれまでのジャニーズ事務所の対応について謝罪させて頂くと共に、被害補償、今後の再発防止の取り組みについてご説明しています。
対話の中で、被害者の方からはさまざまな意見を頂戴しています。
 
 9月13日付けで、元裁判官の経歴を持つ3人の弁護士から構成される被害者救済委員会を設置し、被害者補償の受付窓口を開設しました。
 
 9月30日までに478人の方からご連絡をいただいていて、そのうち被害を申告して補償を求めている方が325人であると聞いています。
 
 ご連絡頂いた内容の個別の内容について明らかにするのは控えますが、受付窓口にご連絡いただいた方、全てが補償を求めているわけではないので、このような人数の差が生じています。
 
 被害、被害額の認定については、過去の資料や申告を頂いた方から提供を頂いた資料にもとづいて、過去にジャニーズ事務所に在籍していたか、もしくは当然、現在ジャニーズ事務所に在籍しているかを確認の上、被害者救済委員会が申し出内容、それから聴き取り調査を行って、その結果にもとづいて実施してまいります。
 
 なお現時点までで、過去または現在のジャニーズ事務所の在籍が確認できたのは150名程度だと聞いています。
 
記者会見を終え、会場を後にするジャニーズ事務所の東山紀之社長

記者会見を終え、会場を後にするジャニーズ事務所の東山紀之社長

 すでに被害者救済委員会は被害者からの聴き取り調査を開始しています。弊社は被害者救済委員会から補償額の提示を受けて、それを被害者に和解案として提示申し上げて、被害者の方と話をしながら、最終的に補償を行っていく、実際に支払いをしていくことを考えています。
 
 被害を受けられた方への早期の補償を実現したいということから、補償は11月から開始できればと考えています。
 
 補償金額の総額、補償をした人数については、適切な時期に適切な方法で皆様にもお知らせしたい。

 続いて再発防止の取り組みについてご説明します。
 
 弊社は外部専門家による再発防止策特別チームから提言を受けた再発防止策について、人権ポリシーの公表、CCOの選任、基本的な社内規定の整備など、すべての項目について対応を講じています。これらの内容については9月30日の取締役会で承認を受けており、さきほどコーポレートサイトにも公表しました。
 
 これらのうち、この場では、ポイントになると考えている人権方針の策定および実施、内部通報制度の改革、この2点について説明したい。
 
 まず人権方針の策定および実施についてですが、弊社はグループ内外を問わず、2度と人権侵害を看過せず、人権尊重責任を果たしていくため、グループ人権方針を策定しました。この内容についてはコーポレートサイトで全文をご確認いただけます。今後も人権方針の実施状況を定期的に確認して、必要に応じて見直します。

 次に内部通報制度の改革についてですが、弊社は4月に内部通報制度を導入しましたが、これまで所属タレントが利用者に含まれていませんでした。そこで今般、利用対象者を所属タレントも含める形としました。また通報の受付窓口は内部に設けていましたが、外部受付窓口を設置し、外部の弁護士に窓口を委託します。今後、所属タレントにも周知して参ります。
 
 いま申し上げたような提言を踏まえた施策のほかに、私と人権問題の専門家である外部アドバイザーからなる外部アドバイザリーボードを設置し、スマイルアップ社の人権重視の取り組みについて監視と助言を受ける予定でございます。
 
 このように、今後も人権尊重、法令順守のために、適宜施策の追加や改善を図って参りたい。
 
 東山氏 もちろんなんですが、新会社でも、山田CCOがご説明したスマイルアップ社と同様、あるいはそれ以上のガバナンス、コンプライアンス体制を構築しながら、さらなる改善や見直しを図って参りたい。そのため新会社およびスマイルアップ社は今後も定期的に、再発防止策の進捗状況をご説明し、皆様のご理解を得る努力を続けていきたい。
 
 以上が私どもが再出発に当たってのビジョンの説明となります。私ども一丸となって全力を尽くして参りますので、これまで以上に、ご意見ご指摘を賜りますよう、よろしくお願いします。

 元稿:東京新聞社 主要ニュース 社会 【話題・ジャニーズ事務所は10月2日、創業者の故ジャニー喜多川氏の性加害問題を巡り、記者会見】  2023年10月02日  20:32:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【全文】:「ジャニーの痕跡この世から一切なくしたい」ジュリー氏の手紙 メリー氏との関係、パニック障害も

2023-10-04 06:50:10 | 【魂の殺人と呼ばれ、繰り返される性暴力の現状・ジャニーズ事務所が抱える性加害の闇

【全文】:「ジャニーの痕跡この世から一切なくしたい」ジュリー氏の手紙 メリー氏との関係、パニック障害も

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【全文】:「ジャニーの痕跡この世から一切なくしたい」ジュリー氏の手紙 メリー氏との関係、パニック障害も

 「ジャニー喜多川の痕跡を、この世から一切、無くしたいと思います」

 故ジャニー喜多川氏のめいで、ジャニーズ事務所の100%株主の藤島ジュリー景子氏は10月2日、記者会見に出席せず、手紙で心境を寄せた。
 
 井ノ原快彦氏が代読した。時間は10分ほどに及んだ。
 
前回9月7日の記者会見で涙ぐみながら質問に答えた藤島ジュリー景子さん=東京都千代田区で

前回9月7日の記者会見で涙ぐみながら質問に答えた藤島ジュリー景子さん=東京都千代田区で

 手紙では、ジャニー氏が敗訴した裁判について、母親のメリー氏から「負けてしまったのは弁護士のせい」と聞かされていたと説明。「皆が洗脳されていたのかも知れません。私も含め良い面を信じたかったのだと思います」と打ち明けた。
 
 保有する株を売却しない理由は「被害者の方々に法を超えた救済が事実上できなくなると伺ったから」と言及した。
 
 メリー氏との親子関係も「話をすることを極力避けて生きてきた人生でした」などとし、パニック障害も告白。
 
 ジャニー氏の性加害については、「知らなかったと言うことを言い訳にするつもりは全くありません。メリーが言うことを信じてしまっていたこと、そしてそれを放置してきた自分の鈍感さ、全て、私の責任です」と自責の念をつづった。(デジタル編集部)
 
                     ◇
 
 井ノ原快彦氏が代読した内容の全文は、次の通り。

 ◆井ノ原氏が代読した手紙の内容全文

 この度、叔父ジャニー喜多川により性被害にあわれた方々に、あらためて心からお詫び申し上げます。
 
 5月2日に被害にあわれた方とはじめてお会いしました。その後も色々と実際にお話を伺う中で、この方々にどのように補償していくのが良いのか、加害者の親族としてやれることが何なのか考え続けております。
 
 そしてジャニーズ事務所は、名称を変えるだけではなく、廃業をする方針を決めました。
 
 これから、私は、被害にあわれた方々への補償や心のケアに引き続きしっかり対応させていただきます。
 
 叔父ジャニー、母メリーが作ったものを閉じていくことが、加害者の親族として私ができる償いなのだと思っております。
 
会見で配布された藤島氏の手紙

会見で配布された藤島氏の手紙

 私は4年前に母親であるメリーからジャニーズ事務所を相続いたしました。
 
 ジャニーズ事務所は、ジャニーだけではなく、私の母であるメリーも権力を握っていたと思います。ジャニーはメリーからお小遣いをもらうという形でしたので、経営的なことは全てメリーが決めていたと思います。
 
 ジャニーと私は生まれてから一度も二人だけで食事をしたことがありません。会えば、普通に話をしていましたが、深い話をする関係ではありませんでした。
 
 ジャニーが裁判で負けた時も、メリーから「ジャニーは無実だからこちらから裁判を起こした。もしも有罪なら私たちから騒ぎ立てるはずがない。本人も最後まで無実だと言い切っている。負けてしまったのは弁護士のせい」と聞かされておりました。当時メリーの下で働いていた人達も同じような内容を聞かされてそれを信じていたと思います。
 
 そんなはずはないだろうと思われるかもしれないですが、ジャニーがある種、天才的に魅力的であり皆が洗脳されていたのかもしれません。私も含め良い面を信じたかったのだと思います。
 
記者会見で謝罪するジャニーズ事務所の東山紀之社長ら

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 ■会見詳報 東山紀之氏、井ノ原快彦氏は何を語ったのか

 ◆ジュリー氏の手紙の内容全文 冒頭 

 そして母メリーは、私が従順な時はとても優しいのですが、私が少しでも彼女と違う意見を言うと気が狂ったように怒り、叩き潰すようなことを平気でする人でした。

 20代の時から私は時々過呼吸になり倒れてしまうようになりました。当時病名はなかったのですが、今ではパニック障害と診断されています。
 
 私は、そんなメリーからの命令でジャニーズ事務所の取締役にされておりましたが、事実上、私には、経営に関する権限はありませんでした。そして、2008年春から新社屋が完成した2018年まで、一度もジャニーズ事務所のオフィスには足を踏み入れておりません。
 
 これは、性加害とは全く違う話で、私が事務所の改革をしようとしたり、タレントや社員の環境を整えようとしたこと等で二人を怒らせてしまったことが発端です。
 
 ジャニーとも、2008年頃から2016年頃までライブ会場ですれ違うことがあっても会話はしておりませんでした。その後、ジャニーの稽古けいこ場に呼び出されて久しぶりに話しましたが、それ以降もジャニー本人に会ったのは数回です。その期間のJr.からのデビューや管轄外のグループの解散のプロセスにも関わっておりません。
 
 メリーからは私の娘である孫に会いたいと切望され、1年に数回、一緒に食事をすることや、お正月には孫と旅行をすることを決められておりましたが、私自身はメリーと話をすることを極力避けて生きてきた人生でした。
 
 このような説明をすると、嘘だとか、親子で仲が良かったのを見たことがある等、またバッシングされる記事が大量に流れるのだと思いますが、近い関係者の皆様、タレントの方々、社員等であれば、こうした事情を知っていると思います。
 
新社長の東山紀之氏(左)と引責辞任した藤島ジュリー景子氏

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 ■【まとめ】ジャニーズ性加害問題 元Jr.らの勇気ある告白、次々と 60年超の被害検証

 心療内科の先生に「メリーさんはライオンであなたは縞馬シマウマだから、パニック障害を起こさないようにするには、この状態から、逃げるしかない」と言われ、自分で小さな会社を立ち上げ、そこに慕ってくれるグループが何組か集まり、メリー、ジャニーとは全く関わることなく、長年仕事をしておりました。

 このような理由で、ジャニーがいる稽古場とは全く違う場所で働いており、Jr.の皆さんとの接点もなかったので、今回申し出てくださった中で、私がお会いしたことがあるのは9人です。それ以外の多くの方々とはお会いしたことがないのです。
 
 今から思えば、ジャニーの親族であり、女性である私に、Jr.の皆さんはもちろんのこと、タレントの皆さんも噂話をすることや、相談もしにくかったのではないかと思います。
 
 今被害を申告されている方々の中で、私を含めて現在の役員が被害者の方々について直接知る情報は、在籍していたかどうか以外にほぼございません。
 
 そこで、ジャニーやJr.と私以上に近い距離で接していらした元役員、元社員、そして外部スタッフの皆さまには被害者救済のご協力をぜひお願いできたらと思っております。
 
 ジャニーズ事務所は廃業に向かっておりますが、一人たりとも被害者を漏らすことなく、ケアしていきたいと思っております。
 
 知らなかったと言うことを言い訳にするつもりは全くありません。メリーが言うことを信じてしまっていたこと、そしてそれを放置してきた自分の鈍感さ、全て、私の責任です。
 
 また、今回、なぜ私が100%の株主で残るのかと多くの方々から批判されました。
実は多くのファンドの方々や企業の方々から、私個人に有利な条件で買収のお話も沢山頂いております。そのお金で相続税をお支払いし、株主としていなくなるのが、補償責任もなくなり一番楽な道だとも何度も何度も多くの専門家の方々からアドバイスされました。
 
 しかし、100%株主として残る決心をしたのは、他の方々が株主で入られた場合、被害者の方々に法を超えた救済が事実上できなくなると伺ったからでした。
 
 そういう理由で、現在の会社には株主100%として残りますが、チーフコンプライアンスオフィサーを外部から招聘し、今後私は補償とタレントの心のケアに専念しそれ以外の業務には一切当たりません。
 
 また、今後私は全ての関係会社からも、代表取締役を降ります。またジャニーとメリーから相続をした時、ジャニーズ事務所を維持するために事業承継税制を活用しましたが、私は代表権を返上することでこれをやめて、速やかに納めるべき税金を全てお支払いし、会社を終わらせます。
 
 ジャニーズ事務所を廃業することが、私が加害者の親族として、やり切らねばならないことなのだと思っております。ジャニー喜多川の痕跡を、この世から一切、無くしたいと思います。

 最後に、ジャニーズ事務所に所属するタレントを、これまで応援してくださった世界中のファンの方々のお気持ちを考えると、本当に本当に申し訳なく、言葉にもなりません。
 
 また、関係各所の皆様、ご迷惑ご心配をおかけして大変申し訳ございません。
 
 今日、記者会見に出席せず、このようなお手紙を出すことで逃げた、卑怯だと言われることは重々承知です。
 
 今回初めて公にお話ししたメリーは、本当に酷い面も多くあったのですが、優しい時もあり、自分の母でもあり、皆様の前でお話ししたいことを過呼吸にならずにお伝えできる自信がなく、このようなお手紙にさせて頂きました。誠に申し訳ございません。
 
 改めて、被害者の皆様、ジャニーのしたことを私も許すことができません。
 
 心から申し訳ないと思っております。
 
 またタレント、社員の皆さんが、これから新しい道に思いっきり羽ばたき、皆が幸せになれるよう、私はそれを後押しできるような形になるよう、精一杯頑張っていきたいと思っております。
 
 どうか引き続きご指導ご鞭撻いただけますようどうぞよろしくお願い致します。
 
 2023年10月2日 藤島ジュリーK
 

 元稿:東京新聞社 主要ニュース 社会 【話題・ジャニーズ事務所は102日、創業者の故ジャニー喜多川氏の性加害問題を巡り、記者会見】  2023年10月02日  15:14:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説①】:ジャニーズ会見 被害者本位の再出発に 10.03

2023-10-04 06:45:50 | 【魂の殺人と呼ばれ、繰り返される性暴力の現状・ジャニーズ事務所が抱える性加害の闇

【社説①】:ジャニーズ会見 被害者本位の再出発に 10.03

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説①】:ジャニーズ会見 被害者本位の再出発に 10.03

 ジャニーズ事務所が2日の記者会見で、故ジャニー喜多川元社長による大規模な性加害を巡り、被害補償窓口に478人から連絡があり、このうち補償を求める被害者が325人に上ることを明らかにした。

 驚くべき多さだ。喜多川氏の自宅に少年らを宿泊させる育成方法が日常化していたため、ある程度は予想されたが、性加害のすさまじさがあらためて示された。被害者の救済・補償を最優先に「被害者本位」の再出発とすべきだ。
 
 今後は裁判官経験のある弁護士による被害者救済委員会が窓口となり11月から補償に入る。被害認定に当たり厳格な証拠を求めるのではなく、被害者の申告を尊重して柔軟に認めるよう望みたい。
 
 深刻な心的外傷(トラウマ)を訴える被害者もいる。名乗り出るか否か迷っている被害者もいるだろう。補償を急ぐ一方で、被害の申告には期限を設けず、息長く取り組む必要がある。
 
 現事務所は「スマイルアップ」と改名し、被害者への補償に専念する。喜多川氏の姪(めい)藤島ジュリー景子前社長は100%株主として残るが、補償終了後に廃業する。
 
 一方、喜多川氏側と決別した新会社を立ち上げ、タレントのマネジメントやプロデュースなど芸能業務を担う。社長にタレント東山紀之氏、副社長に同井ノ原快彦氏が就き、出資は役員や従業員が行う。藤島氏は、経営にも資本にも関与しないという。
 
 会見で読み上げられた文書で、藤島氏は「喜多川氏の痕跡をこの世から消し去る」と述べた。
 
 事務所を引き継ぐに当たり、事業承継税制の適用を受けて莫大(ばくだい)な相続税を免除されているが、一転して納税する意思も示した。藤島氏と新会社が、言葉通りに喜多川氏と完全に決別できるのか見定めたい。
 
 テレビ局やスポンサー企業に同事務所のタレント起用を見合わせる動きが出始めている。人権重視の立場からはやむを得まい。
 
 年末のNHK「紅白歌合戦」への出演も白紙という。同事務所のタレントが何組も出演すること自体が不自然ではなかったか。これを機に、番組の在り方自体を見直す必要がある。
 
 メディアやスポンサー企業は今後、補償の進展や被害者の心情を見極めつつ、タレント起用の在り方を考えるべきである。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2023年10月03日  07:03:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【論壇時評 10.01】:ジャニーズ問題と空気 「全体主義的」こそ払拭を 中島岳志

2023-10-04 06:45:40 | 【魂の殺人と呼ばれ、繰り返される性暴力の現状・ジャニーズ事務所が抱える性加害の闇

【論壇時評 10.01】:ジャニーズ問題と空気 「全体主義的」こそ払拭を 中島岳志

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【論壇時評 10.01】:ジャニーズ問題と空気 「全体主義的」こそ払拭を 中島岳志 

ジャニーズ事務所は9月7日に東京都内で記者会見を開き、故ジャニー喜多川元社長による性加害の事実を認めて謝罪した。この会見に出席した元V6の井ノ原快彦氏(現ジャニーズアイランド社長)は、性加害問題について「何だか得体えたいの知れない、それには触れてはいけない空気というのはありました」と述べた。外部専門家による再発防止特別チームの調査報告書では、「マスメディアの沈黙」が問題にされた。大手企業も性加害問題を見て見ぬふりをし、ジャニーズ事務所のタレントを広告に起用しつづけた。
ジャニー喜多川元社長による性加害問題で、記者会見する(左から)井ノ原快彦さん、東山紀之さん、藤島ジュリー景子さん=9月7日、東京都千代田区で

ジャニー喜多川元社長による性加害問題で、記者会見する(左から)井ノ原快彦さん、東山紀之さん、藤島ジュリー景子さん=9月7日、東京都千代田区で

 この「空気」と「沈黙」に対して、高岡浩三・ネスレ日本元社長は、SNS上で「今更、ジャニーズ事務所のタレントと契約しないという大手クライアントこそ、この手の問題を知っていたはずだし、知らなかったとしたら恥ずべきことだ」と述べた。
 
 「現代ビジネス(オンライン)」(9月18日)に掲載された高岡氏のインタビュー(「《ジャニーズCM打ち切り問題》元ネスレ社長独占告白!」)では、メディア・企業・広告代理店がジャニー氏の性加害問題を知りながら「あまりの人気に忖度そんたくして知らないふりをしてふたをしてきたこと」に問題があると指摘している。さらに、ジャニーズ問題は、ビッグモーターと損保ジャパンの癒着問題と同じ構造にあり、両者を一連の問題として考えるべきだと述べる。「損保ジャパンさんはビッグモーターさんがやっていたこと知っていたはず。しかし、見て見ないふりをしていた。業界は違いますが、本質的な問題は同じです」
 
 一方、ジャニーズ事務所の性加害問題をめぐる「沈黙」は、一転して、過剰な「雄弁」へと転化している。これまで報道を避けてきたテレビメディアは一斉に番組で取り上げ、広告に起用してきた企業は一斉に撤退を始めている。記者会見をきっかけに一種の雪崩現象が起きていると言えよう。
 
 この「沈黙」と「雪崩」は、不問とされてきた問題が追及されはじめたという点で真逆の現象に見えるが、同調圧力への服従という点では、同根の現象と言えるだろう。
 
 3月に英BBC放送がドキュメンタリー番組を放映し、4月に被害者が告白を始めた際には、企業は動かなかった。藤島ジュリー景子社長(当時)が5月に動画と文書で見解を示し、謝罪した時も、動かなかった。国連人権理事会作業部会の記者発表が行われた時も、再発防止特別チームの報告が行われたときも、動かなかった。しかし、9月の記者会見後にCMからの撤退を表明する企業が出始めると、せきを切ったように撤退が相次ぎ、雪崩現象が起きた。企業は「沈黙」から「雪崩」へと一気に手のひらを返したのである。
 
 「ジャニーズ問題で『CM起用中止の企業』に問う」(東洋経済オンライン、9月18日)に掲載された蔵元左近弁護士のインタビューでは、企業の同調的対応に疑問が呈されている。タレントをCMに起用する企業は、会見前にジャニーズ事務所に一定の対応を求め、その上で会見が不十分であると判断した時、はじめて起用の見直しを進めるというのが「筋」である。
 
 西山守「日本企業『ジャニーズからの撤退』に感じる違和感」(東洋経済オンライン、9月17日)では、コンプライアンスのあり方が俎上そじょうに載せられる。世界における企業コンプライアンスにおいては、自社だけではなく、取引先に対しても責任が生じる。今回の場合、企業がジャニーズ事務所と取引を続けるのか、終了するのかが問題の本質ではなく、「“取引企業としての責任を果たしているのか否か”という点が重要」である。
 
 「沈黙」から「雪崩」への手のひら返しは、自らの責任を不問にした上で、新しい空気に便乗する行為である。「大東亜戦争」の最中さなか、軍部のプロパガンダに便乗し、聖戦論を鼓舞した人が、戦後になると立場を一転することが往々にしてあった。彼らは戦中には指導者を声高らかにたたえ、戦後は口汚く罵倒した。そして、口をそろえて言った。「自分は初めからおかしいと思っていた」と。
 
 「同調圧力への服従」と「手のひら返し」、そして「後出しジャンケン」は連続している。この全体主義的な空気こそ、問題にしなければならない。(なかじま・たけし=東京工業大教授)

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【論壇時評】  2023年10月01日  07:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【こちら特報部 09.14】:大企業がジャニーズへ厳しいお灸 CM見直しで「まともな会社」へ変革促す

2023-10-04 06:45:30 | 【魂の殺人と呼ばれ、繰り返される性暴力の現状・ジャニーズ事務所が抱える性加害の闇

【こちら特報部 09.14】:大企業がジャニーズへ厳しいお灸 CM見直しで「まともな会社」へ変革促す

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【こちら特報部 09.14】:大企業がジャニーズへ厳しいお灸 CM見直しで「まともな会社」へ変革促す 

 ジャニーズ事務所の性加害問題を受け、所属タレントの広告起用の見直しを表明する企業が相次いでいる。併せて被害者救済や企業体質の改善を厳しく求めるケースも。一方、取引があった音楽レーベルは、同事務所との取引で得た利益を、児童虐待などの問題に取り組む団体に寄付すると発表した。人権を侵害した企業の「取引先」が果たすべき社会的責任とは何か。(安藤恭子)

◆「性加害の上に成り立っていた繁栄」

 「性加害の上に成り立っていた会社の繁栄の一端を担った」―。同事務所と楽曲のアレンジなどで取引があった音楽レーベル「オリガミ・プロダクション」(東京)の対馬芳昭代表取締役は12日、交流サイト(SNS)に、性加害問題についての声明を公表した。
 
 生前のジャニー喜多川氏に会ったことはないとしながらも「過去にたくさんの方々が被害を訴えていることは把握していた」「被害に遭った方々の声を無視し、利益を優先した」と謝罪。2014年からの取引で得た利益86万円全額を、児童虐待や貧困に取り組む団体に寄付するとした。

 ◆キムタクも契約更新されない

 東京商工リサーチによると、同事務所の取引先は226社に上る。広告起用を見直す動きも相次ぎ、木村拓哉さんを起用する日本マクドナルドは「いかなる人権侵害も許容できない」として契約更新しないと表明。事務所関連会社社長を務める井ノ原快彦さんらのグループを起用する花王も、人権方針に反するとして広告や販促の中止を発表した。今は起用していない日本航空も「再発防止や被害者救済に関わる検討状況を注視する」とした。
 
 危機管理・広報コンサルタントの石川慶子さんは「遅きに失したが、取引先が被害者対応や人権重視のメッセージを積極的に示したのは良いこと」と評価する。これを機に子ども支援を表明するのも一つの「解」として、「問題を知りながら取引を続けた企業の社会的責任として、子どもの居場所づくりなどの社会課題に取り組んではどうか。企業価値の向上にもつながる」と提案する。
 
記者会見する(左から)井ノ原快彦さん、東山紀之さん、藤島ジュリー景子さん=7日、東京都千代田区で

記者会見する(左から)井ノ原快彦さん、東山紀之さん、藤島ジュリー景子さん=7日、東京都千代田区で

 ジャニーズ事務所は7日の会見で性加害を認める一方、社名変更や外部人材の登用、役員報酬の返還といった具体的な提案はしなかった。これを受け、桜美林大の西山守准教授(広告・マーケティング)は「本格的なスポンサー離れが始まった」とみる。「本当に変わるつもりがあるのかと、取引先が不安を抱くような会見だった。コンプライアンスに反する企業と取引できないのは世界の潮流。この流れは止められない」
 
 今後、収入の約8割を広告収入に頼る民放テレビ局への出演にも影響するとみる。ジャニーズのタレントがキャスターを務める番組や冠番組で、企業がスポンサーから降りる判断をすれば、テレビ局も起用しづらい。「スピード感をもって被害者への補償・救済を行わない限り、離反は続くだろう」としつつ、別の見方も示す。
 
 「応援しているファンも多く、企業側が事務所の解体まで望んでいるわけでもない。CMの見直しは『コンプライアンスを守るまともな企業に生まれ変わりなさい』という叱咤激励にもみえる」

◆起用継続は「人権侵害の容認」

 同事務所のタレントを起用した新たな広告や販促は契約しない方針を打ち出したアサヒグループホールディングス(HD)やサントリーHDのトップも相次いで「人権侵害を認めることになる」などと表明した。元博報堂社員で作家の本間龍さんは「推移を見定めようという日本的な企業が多い中、踏み込んだ発言だ」と受け止める。
 
 「これは一企業の不祥事にとどまらず、長年にわたる極めて悪質な児童虐待。黙認し隠蔽いんぺいしてきた大手事務所の罪が問われている。許さないという経済団体や企業トップの発信は、問題を見過ごしてきた社会を変える力になる」
 

 元稿:東京新聞社 主要ニュース 社説・解説・コラム 【こちら特報部】  2023年09月14日  17:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説②】:ジャニーズ謝罪 経営陣刷新が不十分だ 09.08

2023-10-04 06:45:20 | 【魂の殺人と呼ばれ、繰り返される性暴力の現状・ジャニーズ事務所が抱える性加害の闇

【社説②】:ジャニーズ謝罪 経営陣刷新が不十分だ 09.08

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説②】:ジャニーズ謝罪 経営陣刷新が不十分だ 09.08

 ジャニーズ事務所が、故ジャニー喜多川元社長による男性タレントらへの大規模な性加害を認め、謝罪した。しかし、同族経営を当面続け、喜多川氏の名前を冠した社名も変更しないという。責任の取り方が不十分で、信頼回復を目指す出直しには程遠い。

 事務所は7日、喜多川氏の姪(めい)の藤島ジュリー景子氏が社長を辞任し、タレントの東山紀之氏が後任に就いたと発表した。藤島氏は被害者への補償に当たるため、当面は代表取締役を続けるという。
 
 「社長」が商習慣上の呼称で法的根拠がないのに対し、「代表取締役」は会社法で定められた地位で真に会社を代表する立場だ。
 
 藤島氏が代表取締役にとどまれば、同事務所のトップであることに変わりなく、責任の取り方として理解されないだろう。直ちに辞任すべきではないのか。
 
 性被害を名乗り出たのは20人超だが、ほかにも声を上げられない大勢の被害者が存在することを忘れてはなるまい。弁護士らによる調査では、喜多川氏と親族が絶対的権限を持ち、性加害が放置・隠蔽(いんぺい)されたと指摘された。藤島氏もその一員だ。「見て見ぬふり」を続けた責任は極めて重い。
 
 事務所が同族経営と決別して、人権や法令順守(コンプライアンス)を重視する外部の人材が経営陣に就いて初めて、出直しのスタートラインに立てる。
 
 東山氏の手腕は未知数だ。喜多川氏の名前を冠した社名の変更を否定したが、これだけ重大な性加害の当事者の名前を残すことなど到底考えられない。喜多川氏に育てられた東山氏もいわば身内の存在だ。「解体的出直し」のかじ取りとして果たして適任なのか。
 
 被害者に幅広く補償する方針は示されたものの、内容は不明だ。事務所にとっては多額の支出になる。中立的立場の経営陣が相当の覚悟で当たらなければ、十分に救済できないのではないか。
 
 喜多川氏の性加害は、国連人権理事会の専門家が調査に乗り出すなど国際的な非難も浴びている。スポンサー企業やテレビ局は、厳しい姿勢で臨む必要がある。
 
 事務所は元日の新聞広告で「日本の音楽シーンの変遷の中で積み重ねた歩み。それは心が躍る瞬間を生み出し、“夢と希望”を届けることにありました」と宣伝したが、経営体制を抜本的に改めない限り「夢と希望」は語れまい。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2023年09月08日  07:58:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説①】:ジャニーズ調査 性被害者の救済を急げ 09.05

2023-10-04 06:45:10 | 【魂の殺人と呼ばれ、繰り返される性暴力の現状・ジャニーズ事務所が抱える性加害の闇

【社説①】:ジャニーズ調査 性被害者の救済を急げ 09.05

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説①】:ジャニーズ調査 性被害者の救済を急げ 09.05

 ジャニーズ事務所の故ジャニー喜多川前社長による男性タレントらへの大規模な性加害が、弁護士らによる「再発防止特別チーム」=写真=の調査で認定された。長期間放置した事務所の責任は極めて重い。性加害を認めて謝罪し、被害者らの救済を急ぐべきだ。

 
 同チームは元所属タレントの男性ら20人超から聞き取りをし、1950年代から2010年代半ばまで、喜多川氏による性加害が繰り返されたと認定した。
 
 喜多川氏は亡くなり確認はできないが、相当数の人が同様の被害を申告しており、事実として認定することは妥当だろう。
 
 喜多川氏の自宅に少年らが宿泊する育成方法が日常化しており、被害者が他にも大勢いるとも推測できる。喜多川氏が存命なら、未曽有の性犯罪として罪に問われる可能性が高い事案である。
 
 被害者の心身への打撃は計り知れない。被害の記憶がよみがえるフラッシュバックや幻聴、過呼吸を訴えたり、うつ病や自殺願望、性のゆがみに苦しむ人もいる。
 事務所は、幅広い救済と誠実な補償に乗り出すべきだ。
 
 背景には、事務所や芸能界での喜多川氏の絶対的権力があった。少年らは性加害を受け入れればデビューでき、拒めば冷遇されると認識しており、逆らうことは事実上困難だった。力関係を利用した性的虐待の典型的なパターンであり、卑劣極まりない。
 
 喜多川氏の問題は1980年代以降、暴露本などで公にされ、性加害を認める民事訴訟判決も確定している。事務所の不作為が、被害を拡大させた要因である。
 
 旧態依然の同族経営で、歯止めとなる人材や社内規定が皆無だった。経営を担った喜多川氏の姉の故メリー氏は性加害を知りながら放置、隠蔽(いんぺい)したとされる。姪(めい)の藤島ジュリー景子社長も20年以上、役員を務め、責任は重い。
 
 事務所が存続するなら解体的出直しが必要だ。喜多川氏の名前を冠した社名も適切ではあるまい。
 
 調査報告は、性加害が続いた背景に「マスメディアの沈黙」があったとも指摘した。重く受け止めなければならない。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2023年09月05日  08:58:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【岸田首相】:政権浮揚へ経済対策急ぐ 岸田内閣、4日で発足から2年

2023-10-04 00:11:30 | 【社説・解説・論説・コラム・連載・世論調査】:

【岸田首相】:政権浮揚へ経済対策急ぐ 岸田内閣、4日で発足から2年

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【岸田首相】:政権浮揚へ経済対策急ぐ 岸田内閣、4日で発足から2年

 岸田文雄首相は4日で政権発足から2年を迎えた。低迷する内閣支持率の反転を狙い、経済対策の取りまとめを急ぐ。「減税」や給付措置にも言及し、物価高に対応する姿勢をアピールする構え。衆院議員は今月末に任期4年間の折り返しを迎え、首相がいつ解散に踏み切るかが焦点となる。

 岸田文雄首相

 岸田文雄首相

 首相は3日、政権発足2年となるのを踏まえ「これからも先送りできない課題に一つ一つ正面から向き合い、決断し実行していく」と官邸で記者団に述べた。
 
 岸田政権は、他国領域のミサイル基地などを破壊する反撃能力(敵基地攻撃能力)保有や防衛費の大幅増を決め、安全保障政策を転換。原発の60年超運転を可能にする「GX(グリーントランスフォーメーション)脱炭素電源法」を成立させ、抑制的な原発政策を変更した。今年8月には東京電力福島第1原発処理水の海洋放出を始めた。
 
 今後の課題は物価高への取り組みだ。首相は税収増を国民に還元すると強調し「給付措置、税や社会保障負担軽減などあらゆる手法を動員する」と述べた。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 政治 【政治・岸田政権】  2023年10月04日  00:11:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【2023年10月03日 今日は?】:東西ドイツが統一、ドイツ連邦共和国誕生 45年に及んだ分断の歴史に幕

2023-10-04 00:00:50 | 【社説・解説・論説・コラム・連載・世論調査】:

【2023年10月03日 今日は?】:東西ドイツが統一、ドイツ連邦共和国誕生 45年に及んだ分断の歴史に幕

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【2023年10月03日 今日は?】:東西ドイツが統一、ドイツ連邦共和国誕生 45年に及んだ分断の歴史に幕

 ◆10月3日=今日はどんな日

  オーディション番組「スター誕生 ! 」スタート。第1号合格者は森昌子(1971)

 ◆出来事

  ▼伊豆七島の三宅島で21年ぶり噴火。413棟が全焼、埋没(1983)▼東西ドイツが統一、ドイツ連邦共和国誕生。45年に及んだ分断の歴史に幕(1990)

ドイツ統一の日

1990年10月3日深夜、統一を祝してベルリン国会議事堂前にドイツ統一旗が揚げられた。
 
【2020年10月03日 今日は?】:東西ドイツが統一、ドイツ連邦共和国誕生 - 路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させ ...

 ◆誕生日

  ▼宮川大助(49年=宮川大助・花子)▼白竜(52年=俳優)▼石田ゆり子(69年=女優)▼TETSUYA(69年=ラルク・アン・シエル)▼蛯原友里(79年=モデル)▼SHOKICHI(85年=EXILE)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・今日は?】  2023年10月03日  00:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【2023年10月02日 今日は?】:関越道の東京~新潟間が開通

2023-10-04 00:00:40 | 【社説・解説・論説・コラム・連載・世論調査】:

【2023年10月02日 今日は?】:関越道の東京~新潟間が開通

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【2023年10月02日 今日は?】:関越道の東京~新潟間が開通

 ◆10月2日=今日はどんな日

  大相撲の大鵬と柏戸が横綱に同時昇進。「柏鵬時代」に(1961)

横綱に同時昇進した大鵬(右)と柏戸=1961年10月2日

              横綱に同時昇進した大鵬(右)と柏

 ◆出来事

  ▼関越道の東京~新潟間が開通(1985)▼日本女子オープンゴルフで17歳のアマ畑岡奈紗が大会最年少優勝。アマの優勝も史上初(2016)

 ◆誕生日

  ▼尾上菊五郎(42年=歌舞伎俳優)▼ダンナ小柳(68年=電撃ネットワーク)▼山瀬まみ(69年=タレント)▼浜崎あゆみ(78年=歌手)▼水野真裕美(83年=TBSアナウンサー)▼杉咲花(97年=女優)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・今日は?】  2023年10月02日  00:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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