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路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

 路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

【社説①・04.24】:党首討論 実りある論戦へ時間が足りぬ

2025-04-27 05:00:30 | 【国会(衆議院・参議院・議運 ・両院予算委員会他・議員定数・「1票の格差」...

【社説①・04.24】:党首討論 実りある論戦へ時間が足りぬ

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説①・04.24】:党首討論 実りある論戦へ時間が足りぬ

 トランプ米政権の関税措置を巡り、与野党の党首が経済や外交について論じ合った意義は少なくない。だが、あまりに時間が短く、掘り下げた議論にならなかったのは残念だ。 

 党首討論が約半年ぶりに国会で開かれ、野党3党の党首らが石破首相に論戦を挑んだ。

 立憲民主党の野田代表は、持ち時間の30分間のほとんどを関税政策への対応にあてた。

 野田氏は「米国に関税措置の再考を求めるとともに、ルールを守るよう 毅然 きぜん と主張すべきだ」と述べた。首相は「日米がともに手を携え、どのように両国を発展させていくか。世界のために何ができるかを考えたい」と応じた。

 首相の発言は、総じて建前論が多かったと言える。外交交渉の内容を詳細に語ることはできないにしても、真っ先に始まった日米の協議には、世界中の注目が集まっている。もう少し踏み込んで説明してもよいのではないか。

 野田氏はまた、自由貿易を推進するために、環太平洋経済連携協定(TPP)の枠組みを積極的に活用するよう求めた。

 エネルギーや食料を輸入に頼る日本にとって自由貿易は死活的に重要だ。政府は、TPPとの連携に意欲を示している欧州連合(EU)や、米国から高い関税を課せられている東南アジア各国との協力を深めていく必要がある。

 日本維新の会の前原共同代表は、集団的自衛権の全面的な行使を認めるべきだとして、憲法改正の必要性を唱えた。これに対し首相は「自民党内で精力的に議論している」と述べるにとどめた。

 前原氏の持ち時間は9分間だった。短時間で集団的自衛権の行使や憲法改正について論じ合うのは無理があろう。

 国民民主党の玉木代表は、いわゆる就職氷河期世代への支援の強化や、ガソリン税の暫定税率の廃止を求めた。だが、玉木氏の持ち時間も6分間で、ほとんど言いっ放しに終わってしまった。

 与野党は5、6月にも党首討論を開く方針だ。野党は、1回45分間の討論時間の延長を求めているが、自民党は応じていない。

 党首討論は、質問と答弁という形式ではなく、自由に意見を交わす議論の場であり、各党党首の時代認識や国家観を問うものだ。国民に選択肢を提供するという意味でも貴重な機会と言える。

 国会を実りある論戦の場に改革していくことは、長年の課題である。自民党は、討論時間の大幅な延長を受け入れるべきだ。

 元稿:讀賣新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2025年04月24日  05:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説①・04.18】:国会改革 今度こそ合意を守れるのか

2025-04-19 05:00:50 | 【国会(衆議院・参議院・議運 ・両院予算委員会他・議員定数・「1票の格差」...

【社説①・04.18】:国会改革 今度こそ合意を守れるのか

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説①・04.18】:国会改革 今度こそ合意を守れるのか

 自由貿易体制が崩壊の危機に 瀕 ひん している。ウクライナ戦争や中東の紛争は終わりが見えず、日本周辺の安全保障環境も悪化している。

 国難とも言える情勢を踏まえ、各党の党首が日本の針路や国家像を、大所高所から論じ合う意義は大きい。与野党はそうした国会改革の目的を自覚して、合意を確実に実施しなければならない。

 衆院の「国会改革に関する協議会」が、党首討論を4~6月に毎月開くことを柱とした改革案をまとめた。現在は午後3時から45分間が通例となっている討論時間の延長や、夜間開催など運営の見直しを今後検討するという。

 党首討論は、首相と野党党首が質問と答弁という形式ではなく、自由に意見を交わすことで国会審議の活性化を図ろうと、2000年に正式に導入された。

 当初は週1回の定例開催を目指していたが、17、20、22、23年はいずれも一度も開かれなかった。昨年も2回だけだ。

 形骸化した背景には、野党が、各党に配分される持ち時間が短い党首討論より、首相を長時間、一方的に追及できる予算委員会を重視してきたという事情がある。

 このため、何度か活性化を試みる動きもあった。14年には毎月の開催を申し合わせた。18年には超党派の議員連盟が、2週間に1回開くよう提言したこともある。

 その意味で今回、後半国会の3回だけとはいえ、各党が定例開催で一致したことは評価できる。

 野党の要求に従って、首相が連日のように予算委員会に出席していたら、国政が停滞しかねない。党首討論を本格的な議論の場に改めることは時宜に 適 かな っている。

 ただ、気がかりなのは、夏の参院選をにらみ、各党が党首討論をバラマキ政策のアピールの場に使いかねないことだ。各党首は、日本が内政、外交ともに歴史的変動の最中にあることを踏まえ、骨太の議論を心掛ける必要がある。

 このほか、協議会では自民党が、外相が出席する委員会の削減を求めた。現状では外務、安全保障、沖縄・北方問題、拉致問題など多岐にわたっている。

 01年の中央省庁再編の際には、閣僚に代わって答弁する立場として、認証官の副大臣ポストが設けられた。この原点に立ち返り、副大臣を積極的に活用すべきだ。

 一部野党は、法案などの審議を参院から始める「参院先議」の充実を求めている。この問題も指摘されて久しい。衆参で協議し、効率的な国会運営を目指したい。

  元稿:讀賣新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2025年04月18日  05:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【HUNTER・04.11】:不透明感増す永田町の情勢

2025-04-12 07:03:30 | 【国会(衆議院・参議院・議運 ・両院予算委員会他・議員定数・「1票の格差」...

【HUNTER・04.11】:不透明感増す永田町の情勢

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【HUNTER・04.11】:不透明感増す永田町の情勢 

 先月31日、一般会計総額約115兆2,000億円の新年度予算案が参議院で可決された。批判の多かった「高額療養費制度」の負担上限額の引き上げは見直し。少数与党の石破茂政権は予算成立と引きかえに日本維新の会への大幅譲歩を余儀なくされるなど厳しい情勢が続く。次に待ち受けていると見られているのは内閣不信任案だが……。

             ◆   ◆   ◆

 今国会、約束の3月末までに絶対に解決しなければなかったのが「政治とカネ」を巡る企業団体献金の問題だった。自民党は透明度を高めた形の「存続」法案を提出。立憲民主党と日本維新の会など主要野党は、政治団体を除く企業団体献金の禁止を訴えているが、自民党案に乗ると思われていた与党・公明党と野党・国民民主党が組んで別の選択肢を提示した。公明と国民民主は、政党本部など企業団体献金の受け皿や受け取れる額を年間1億円という上限を設けて存続という案を突然出してきたのだ。

 献金を受け皿を政党本部と各都道府県に1つの政党支部に限定した上で、政治団体が政党などに献金する場合の総額に年間1億円に制限し、1つの献金先に行える金額を年間2,000万円までにするという内容。要は「存続」ということだ。しかし、立憲民主党の幹部は、「公明と国民が出してきたのは、A4サイズの紙に1枚か2枚程度。たたき台のようなもので、結局案は出されなかった」と話す。

 公明党の幹部は「自民党案に乗れば政治とカネについて考えが甘いと批判を浴びます。かといって、自公政権の一角であるうちが、立憲民主党中心の案には賛同できない。結果、国民民主党との協議になった」と打ち明ける。

 だが、3つに割れた時点で、自民党案、野党案とも衆議院の過半数に足りなないことが確定。3月末の期限が設けられていたが、採決もならず引き延ばされることになった。

 「自民党の支持率低迷は、政治とカネの問題に起因するもの。今国会で、新しい法案を通せば党勢回復も見込めた。しかし、石破総理は指導力を発揮できなかった。これで参議院選挙、東京都議選もやばそうな結果になることは確定だろう」と別の自民党幹部は頭を抱える。

 注目は、6月22日となっている通常国会の会期末までに内閣不信任案が出されるかどうかだ。自民党の支持が凋落する中とはいえ、野党の支持も横ばい。国民民主党が好調とされるが、それでも立憲民主党を1~2%ほど上回る程度だ。1993年に細川連立政権が誕生した際の世論調査では、野党全体で30%以上の支持があったとされる。2009年に旧民主党が政権を奪取した際には、自民党を上回る40%近い支持率。「永田メール問題」で旧民主党の信頼が地に落ちた時も20%を超す数字はキープしていた。

 永田町では「16年周期の政権交代」という言葉がささやかれてきた。細川連立政権から16年がたち旧民主党政権となった。今年2025年は旧民主党政権から16年。再度の政権交代を予測する声は確かにある。

 3月半ば、石破首相が新人議員に商品券10万円、合計150万円分を配っていたことが判明し騒ぎになった。首相は釈明に追われ内閣支持率は急降下。前出の立憲民主党議員は「石破商品券問題が勃発したときがチャンスだった」と悔やむ。その上でこう危惧する。

 「もう一度、石破商品券問題のようなスキャンダルが起これば、国民に納得してもらえる形で内閣不信任案を出し、野党が結束して通せるはずだ。だが、アメリカのトランプ大統領が打ち出した関税措置で、世界的に株価が暴落。世界大恐慌ともなりかねない政治情勢となっているのが現状ではないか。石破総理がトランプ大統領と交渉し、どんな経済対策を打ち出すのか―ーそのあたりがカギとなる。内閣不信任を成立させるには、世論の盛り上がりが不可欠だ。懸案事項がない中で内閣不信任案を出せば、反対に野党に逆風となる」。

 一方、自民党幹部も危機感を露わにこう語る。

 「トランプショックがあまり大き過ぎる。こちらにスキャンダルがなくとも内閣不信任案が出れば、野党がまとまる可能性はある。細川政権の時は自民党の政治とカネの問題で『政治改革』だけに絞ったことが、政権奪取につながった。今回は、落ち込む一夫の国民生活への不満から、景気回復、もっといえば『減税か増税』という焦点で参議院選挙や都議選が展開するのではないか。自民、公明の与党は増税、野党は減税という対立軸になる。これで、参議院選挙と都議選に野党が勝利した場合、総理がどこまで耐えきれるか……。野党は通常国会で内閣不信任案を出さず、秋の臨時国会における増税VS減税という議論を経て、出してくるかもしれない。その時自民党は、今回予算案を通したように維新を取り込めるかどうか……。維新も国民民主党も組めないとなれば、一気に政権交代となりかねない」

 これまでの“保守かリベラルか”という構図が、“増税か減税か”という、より国民生活に直結したものに変容しつつある。これはある意味、旧民主党から政権を奪い返した自民党の政策がまったくダメだった証明でもある。石破首相の商品券問題で、一時は解散総選挙も早いとみられていたが、今の永田町の流れからすると都議選と参院選の結果を見てからとなる公算が大だ。前出の自民党幹部がこう続ける。

 「参議院選挙で負ければ、自民党内の石破おろしは加速する。4月に裏金事件で1年間の党員資格停止処分を受けていた裏金議員の西村康稔、松野博一、萩生田光一の各氏が復帰したことで、さらに反石破勢力が結集する兆しがある。総理が『耐えきれない』と判断すれば8月中の解散総選挙もありうる。もう少し時間を稼いだとしても、せいぜい秋までではないだろうか。

 減税を訴える人気者の泉房穂前明石市長氏が参議院選挙で圧勝すれば、ますます減税勢力が勢いを増す可能性がある。「石破総理に、その勢力を取り込めるくらいの胆力と人脈があれば解散総選挙も回避できるが、今の様子じゃ難しい」と先の立憲民主党議員は言う。夏の参議院選挙の「票読み」から算出した議席数について彼は、こうも話している。

 「あまり大きな声では言えないが、自民党は東京都では現在の2議席を1に減らす見込み。定数3の兵庫県は議席をとれないだろう。維新の強い大阪も、まだ候補者が決まらずつらい状況。1人区も前回、野党系が4議席にとどまったが、今回は秋田県、岩手県、宮城県、栃木県、三重県、徳島・高知県、佐賀県、鹿児島県あたりで落としそうな数字が出ている。また、立憲民主党の小沢一郎氏が維新と合意し、近畿の3県は野党統一候補で挑むことにりそうだ。自民の全国比例票も伸びることはない見通しで、前回の63議席から遠く及ばない40台になりそうだ」

 野党側もマイナス要因を抱えており、「石破総理の在任中に解散総選挙をしてくれないと、勝ち目がないのが正直なところ」との声もある。商品券問題の揺れがおさまりつつある中、大きな政局は夏から秋にかけてやってきそうだ。

 元稿:HUNTER 主要ニュース 政治・行政【政治ニュース・政局・不透明感が増す永田町】  2025年04月11日  07:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【政界地獄耳・04.04】:野党議員のレベルの低さに閉口 慣例ばかりでなく積み上げたものを生かす国会に

2025-04-09 07:40:30 | 【国会(衆議院・参議院・議運 ・両院予算委員会他・議員定数・「1票の格差」...

【政界地獄耳・04.04】:野党議員のレベルの低さに閉口 慣例ばかりでなく積み上げたものを生かす国会に

 『漂流する日本の羅針盤を目指:【政界地獄耳・04.04】:野党議員のレベルの低さに閉口 慣例ばかりでなく積み上げたものを生かす国会に 

 ★政治家の勉強不足は今に始まったことではないが、しつけの厳しい自民党は議会ではいい子にしていることが多いが最近は野党議員のレベルの低さにも閉口する。2月5日の衆院予算委員会。航空自衛官出身で当選1回の橋本幹彦が質問に立ち「制服組が答弁できない法的根拠はない」「慣行が議論の土台をゆがめてきた」と防衛省の答弁者が制服を着られないのはおかしいとかみついた。それに立憲民主党の予算委員長・安住淳は委員会前の理事会で国民民主の理事も了解済みと説明し「文民統制の重みをわきまえて国会はやってきた。戦後長いルールの中で重く積み上げてきたもので、防衛省の組織として責任を持って答弁しているのを否定するのは許されない。行き過ぎた批判、誹謗(ひぼう)中傷は看過できない」と厳しく叱責(しっせき)した。のちに内外から異論は出たが、あの場面では1年生議員に説明するには十分だったのではないか。

 ★3日の衆院憲法審査会では立憲民主党の1年生・藤原規真の発言が問題となった。藤原は一橋大学法学部卒業、信州大学大学院法曹法務研究科修了で弁護士でもあり、憲法に一家言あるつもりだったのだろう。衆院法制局がまとめた資料について「学説の捏造(ねつぞう)で改憲派の先生方をミスリードしている」と発言。それに対して与党筆頭理事・船田元が「与野党を問わず、全会派に対して常に公平中立で客観的な立場から補佐をしてくれている橘(幸信)局長をはじめ、法制局、そして憲法審査会事務局に対する礼を失する発言で、許容しがたいものと受け止めていることを明確に表明したい」と発言。同委員会会長・枝野幸男(立憲)も「事務方への非難、誹謗中傷はなさらないように強く申し上げておきたい」とした。

 ★2人は同審査会の前身ともいえる憲法調査会(00年発足)から議論を四半世紀続けており、自民・民主の憲法調査会長も歴任している。「議論の積み重ねのレベルが違う」(自民党関係者)。先輩の教育も大切だし、国会は慣例ばかりでなく積み上げたものを生かしてほしい。(K)※敬称略

 ◆政界地獄耳

 政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】  2025年04月04日  08:02:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 

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【政界地獄耳・04.02】:後半国会、一寸先は闇 万策尽きれば自民党は消費税減税に

2025-04-09 07:40:10 | 【国会(衆議院・参議院・議運 ・両院予算委員会他・議員定数・「1票の格差」...

【政界地獄耳・04.02】:後半国会、一寸先は闇 万策尽きれば自民党は消費税減税に

 『漂流する日本の羅針盤を目指:【政界地獄耳・04.02】:後半国会、一寸先は闇 万策尽きれば自民党は消費税減税に

 ★本年度予算が成立し、国会は7月の参院選に向け後半戦に突入する。「これからは各党とも、参院選挙のポイントになるため、安易に他党との協力や妥協ができなくなる」とは自民党参院議員。自民党は少数与党として予算成立のために党内議論が生煮えなまま引きずられたが、これからは党内の政策一本化が難しくなる。まして自民党裏金問題で旧安倍派幹部で役職停止1年の処分を受けていた元党政調会長・萩生田光一、前官房長官・松野博一、党員資格停止処分1年の元経産相・西村康稔が処分が解け復帰する。自民党参院は選挙を控え旧安倍派が党内をかき回すのではないかと不安だ。

 ★3月28日の参院予算委で予算の採決と並び野党から参考人招致を求められた自民党は、元安倍派幹部の前自民党参院幹事長・世耕弘成をあっさり差し出した。採決では招致に反対の議員を差し替えてまで全会一致で招致を決めた。「選挙前に政治とカネが話題になる旧安倍派の動向に自民党参院の中に危機感と不快感が強くある。旧統一教会の解散命令も安倍派と結びついて選挙ではマイナスにしかならない」とは党内関係者。首相・石破茂は1日の会見冒頭に商品券配布問題に触れ「やや自分を見失っておったところがあるのかもしれません。その点は率直に真摯(しんし)に受け止め深く反省をいたし、国民の皆様方の思いに真摯に向き合うという決意を新たにいたした」としたが「企業・団体献金」の扱いでは商品券問題と絡めて難航するのは必至だ。

 ★可能性を探った食料品などの消費税の引き下げについては「適当ではない」と一蹴したが「選挙が近くなれば何を言うかわからん。いやそんなこと言っていたら選挙にならない」と自民党内の消費税減税派が黙ってはいまい。この議論はトランプ関税や物価高対策、米不足にも関わり、万策尽きれば自民党は消費税減税に手を付けるだろう。直前の発表の方が効果が大きい。一寸先は闇か。(K)※敬称略

 ◆政界地獄耳

 政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】  2025年04月02日  07:22:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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《社説①・04.02》:25年度予算成立 「熟議の国会」はまだ遠い

2025-04-02 09:31:55 | 【国会(衆議院・参議院・議運 ・両院予算委員会他・議員定数・「1票の格差」...

《社説①・04.02》:25年度予算成立 「熟議の国会」はまだ遠い

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:《社説①・04.02》:25年度予算成立 「熟議の国会」はまだ遠い 

 熟議の結果とは言えないだろう。

 2025年度予算が成立した。衆院で少数与党となった石破政権は、野党の要求を踏まえて、衆院に続いて参院でも予算案を修正した。

 参院で修正された予算案が衆院の同意を得て成立するのは、現行憲法になって初めてだ。異例の展開である。

 石破茂首相はきのうの記者会見で「党派を超えた協議の成果を取り入れ、成案が得られた。熟議の国会の成果」と強調している。

 実態は異なる。非公開の与野党協議が水面下で進み、政策決定の不透明さが際立った。高校授業料無償化などの審議では踏み込み不足が明らかだ。高額療養費制度を巡っては政権が迷走した。

 恒久財源の確保を先送りして予備費に頼ったことも、責任ある政党の姿勢ではない。夏の参院選を控えて、主要野党がそれぞれ目玉とする政策をアピールすることを優先した結果である。

 衆院での修正は、高校授業料無償化と、所得税が生じる「年収103万円の壁」の160万円への引き上げだ。さらに参院送付後、石破首相が高額療養費制度の自己負担額上限引き上げについて全面凍結を表明し、再修正した。

 与野党協議は細部まで議論が尽くされなかった。高校授業料無償化は都市部に恩恵が集中し、公立離れが加速する懸念が拭えない。

 年収の壁見直しは、減税効果を幅広い層にもたらす一方、歳入減を抑えるため制度が複雑化した。高額療養費制度では政府が当初、批判を受け止めず、結果的に3度にわたって方針を転換した。

 財源も問題だ。高校授業料無償化では1064億円、高額療養費制度関連では160億円が必要になった。年収の壁引き上げでは税収が6210億円減った。

 いずれも恒久財源が必要なのに、25年度予算は一般予備費などを活用して穴を埋めた。26年度から始まる高校授業料無償化の私立加算引き上げの財源は未定のままだ。熟議不足は明らかである。

 とはいえ、少数与党が野党の主張を取り入れ予算案を修正したことは、あるべき国会運営の一端を示した面もある。自民党1強時代に国会軽視が目に余ったことを顧みれば、民主主義の熟成に向けた一歩ととらえたい。

 後半国会では、与野党で主張が大きく異なる企業・団体献金の在り方や、選択的夫婦別姓制度などが焦点になる。公開の場で与野党が議論を尽くし、国民が納得できる結論を出さなければならない。

 元稿:信濃毎日新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】 2025年04月02日  09:31:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説②・04.01】:新年度予算成立 将来にツケを回し続けるのか

2025-04-02 05:00:40 | 【国会(衆議院・参議院・議運 ・両院予算委員会他・議員定数・「1票の格差」...

【社説②・04.01】:新年度予算成立 将来にツケを回し続けるのか

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説②・04.01】:新年度予算成立 将来にツケを回し続けるのか

 2025年度予算はかろうじて年度内に成立したが、夏の参院選を控えて与野党の駆け引きばかりが目立った。 

 政策の効果や財源の確保策が十分に議論されたとは言い難く、「熟議」には程遠い前半国会だった。

 一般会計総額が過去最大の115兆円に上る新年度予算は、成立まで異例の経過をたどった。

 衆院では「年収の壁」の見直しや高校授業料の無償化といった野党の主張が反映された。衆院での予算修正は29年ぶりだった。

 参院でも、高額療養費制度の負担上限額について、今夏から引き上げる方針に患者団体などが反発したため、政府が先送りを決め、予算は再修正された。参院で修正した予算が衆院に回付されて成立したのは、現行憲法下で初だ。

 政府と与野党が論戦を通じ、予算に不十分な点があれば、それを修正することはあって良い。だが今回は、政策を変更する根拠や、それが与える影響を吟味しないまま決着が図られた。

 日本維新の会が求めていた高校無償化は、予算採決での協力と引き換えに、短期間の協議で導入が決まった。国の将来を左右する教育制度を政局的判断で変更したことには批判が高まっている。

 私立高校まで無償化することで、公立高の定員割れが深刻化するなど弊害も指摘されている。

 通信制高校の生徒が学びの支援を受ける施設に通うケースを巡っては、JR東日本が一時、通学定期の対象外とする方針を決め、関係者に困惑が広がった。結局、新年度は従来通り通学定期が認められたが、26年度以降は未定だ。

 年間数千億円の高校無償化の予算があれば、通信制高校の生徒を支えられるだろう。

 政権の維持が自己目的化して、内閣が国の根幹である税や社会保障で譲歩を繰り返しているようでは、将来にツケを回すだけだ。

 野党は参院選を有利に運ぶため、目先の国民負担の軽減策を競い合っている。とても政権担当能力があるとは思えない。

 内外の課題は山積している。例えば、深刻な出生率の低下である。現金の給付に偏っている少子化対策を議論し直す必要がある。

 関税を武器に、同盟国にまで圧力をかけようとするトランプ米政権に対しては、 緻密 ちみつ な戦略に基づいて交渉に臨まねばならない。

 後半国会ではこうした待ったなしの課題にどう対処すべきか、政府も与野党も建設的な議論に努めることが不可欠だ。

 元稿:読売新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2025年04月01日  05:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【中山知子の取材備忘録・01.26】:石破首相リベンジへ…大相撲初場所で内閣総理大臣杯授与に動く 「自分の見せ方」どう演出?

2025-03-18 07:45:10 | 【国会(衆議院・参議院・議運 ・両院予算委員会他・議員定数・「1票の格差」...

【中山知子の取材備忘録・01.26】:石破首相リベンジへ…大相撲初場所で内閣総理大臣杯授与に動く 「自分の見せ方」どう演出?

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【中山知子の取材備忘録・01.26】:石破首相リベンジへ…大相撲初場所で内閣総理大臣杯授与に動く 「自分の見せ方」どう演出? 

 「えーー」「それだけ?」「裏金は脱税ですから」「遅い!」。

 石破茂首相が、昨年10月の就任後、初めて臨んだ1月24日、通常国会召集日の施政方針演説。40分あまりの演説を本会議場で取材したが、冒頭のようなやじが節目節目でとんだ。あからさまに激しい内容はなかったけれど、最初から最後まで絶妙のタイミングでとび続けた。

通常国会召集日の施政方針演説では、用意した原稿に目を落とす場面が目立った石破茂首相(2025年1月24日撮影)
通常国会召集日の施政方針演説では、用意した原稿に目を落とす場面が目立った石破茂首相(2025年1月24日撮影)

 こうした野党のやじに、かつての政権では自民党席から反発するように「逆ヤジ」で対抗することもあったが、今回「援護射撃」は、まるでなし。何より、石破首相が語った内容に拍手が起きた場面は数えるほどで、しかも弱々しいパラパラ程度。石破首相の立場をあらためて実感した。

 「自分の言葉」が売りだったはずの石破首相は、やじに反応する時を含めて時折、顔を上げることもあったが、大半の時間は原稿に目を落として読んでいた。一体、どれくらいの国民が共感を覚えるのだろうと思う「楽しい日本」を目指すという、石破首相肝いりのキャッチフレーズも多く登場したが、原稿棒読みでちっとも楽しそうではない姿に、この肝いり場面ですら自民党席の拍手はほぼなかった。代わりに野党席から「何言ってるの?」と、やじがとんだ。

 衆院本会議の後、取材に応じた立憲民主党の野田佳彦代表が「暗い顔をして(楽しい日本と)語られても、メッセージが伝わってこない。言葉自体が空回りし、熱伝導のない演説だった」と感想を述べたが、たぶん、多くの人が感じたことだったのではないだろうかと感じる。

 「楽しい日本」をただ言葉として「読む」のではなく、説得力をもって「語る」という技が、首相には欠けていたような気がする。これはよく耳にすることだが、石破首相は「自分の見せ方」があまりにもヘタすぎやしないか、という指摘にも、だからこそなんとなくうなずいてしまう。

 そんな石破首相も、「見せ方」を意識し始めたのではないかと感じる動きが出ていた。今日1月26日、大相撲初場所の千秋楽が行われる国技館を訪れ、優勝力士に内閣総理大臣杯を手渡すことが発表された。これは、昨年11月の九州場所での「失態」(自民党関係者)のリベンジではないか、と見る向きがある。 

 というのも、石破政権発足後、初めての場所だった九州場所の千秋楽に政府の代表者がだれも出席せず、日本相撲協会の八角理事長が「代理授与」するまさかの対応に。相撲ファンも多い永田町ではちょっとした話題になった。事前に出席依頼を受けていたが、よく授与に登場する官房副長官の姿もなかった。

 この場所で初優勝したのは、大関琴桜(27=佐渡ケ嶽)。先代師匠で祖父の元横綱琴桜とは、石破首相は鳥取の同郷ということもあり「事前に調べたら分かることだったはず」と、おかんむりの声も聞いた。さすがに首相は、琴桜に電話をかけて初優勝をお祝いしたそうだが、間の悪さは否めなかった。林芳正官房長官の定例会見でも質問が寄せられ、林長官は関係者の日程の都合がつかなかったとして「今後は日程の都合が付く限り、政府関係者が出席をする」と釈明した。

 九州場所千秋楽の後、当コラムで、石破首相の「失点回復」は来年の初場所で実現するだろうか、と書いた。初場所は1年で3度しかない国技館開催の1つ。27日に衆議院の代表質問を控える石破首相も、授与に行けるチャンスがめぐってきた。NHKで生中継されることもあり、首相の国技館登場は「人気取り」の側面もあるとかつて聞いたが、支持率が高くない首相でも、施政方針演説の本会議場のように場内からやじが乱れ飛ぶようなことは、経験上、なかった。石破首相があまり得意ではない「自分の見せ方」という観点からすると、よほどの緊急事態が起きない限りは、大きな見せ場が到来する。

 ただ、国技館での「見せ場」はほんの一瞬。翌27日からは国会で、「楽しい日本」などについて、野党に総ツッコミを受ける可能性もある。ほんの一瞬だが大事な見せ場で、首相はどんな立ち回りを見せるのだろう。【中山知子】

中山知子の取材備忘録

 ■中山知子の取材備忘録

 ◆中山知子(なかやま・ともこ) 日本新党が結成され、自民党政権→非自民の細川連立政権へ最初の政権交代が起きたころから、永田町を中心に取材を始める。1人で各党や政治家を回り「ひとり政治部」とも。現在、日刊スポーツNEWSデジタル編集部デスク。福岡県出身。青学大卒。 

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・コラム・「中山知子の取材備忘録」】  2025年01月26日  11:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【政界地獄耳・03.05】:熟議なき予算案可決 もう勝手にしてくれ、自民党ありきが染み付きすぎた野党

2025-03-11 07:40:10 | 【国会(衆議院・参議院・議運 ・両院予算委員会他・議員定数・「1票の格差」...

【政界地獄耳・03.05】:熟議なき予算案可決 もう勝手にしてくれ、自民党ありきが染み付きすぎた野党

 『漂流する日本の羅針盤を目指:【政界地獄耳・03.05】:熟議なき予算案可決 もう勝手にしてくれ、自民党ありきが染み付きすぎた野党 

 ★衆院での25年度予算案が可決されたが、石破内閣は熟議ではなく、党幹事長・森山裕の野党工作と首相・石破茂の日本維新の会共同代表・前原誠司との個人的つながりを使って野党を引き付けながら野党共闘を阻止し、難なく予算成立にこぎつけた。野党は野党で参院選前の功名心が勝り、目先の国民受けする課題で与党に戦いを挑むというより陳情に終始し、そこそこの分け前をいただいたことを大げさに喧伝(けんでん)しただけだ。

 ★ことに8兆円規模、来年度には9兆円を超える防衛費について、全ての党が政府の言う「厳しい安全保障環境」をうのみにし、「台湾海峡波高しは本当か」という質問がない。政府の「安全保障上の中身についてお答えできない」という答弁ですんなり引き下がる。提案もなく野党外交すら見られない。米トランプ大統領がこのありさまならば、当然中国の動きに世界が注目する中で極東の島国はどうすべきかの“熟議”などなかった。防衛費の金額の多さだけ問うのは安保論議ではない。野党の仕事としては稚拙としか言えない。一般会計の歳出総額は政府が1月に国会提出した当初予算案から3437億円少ない115兆1978億円。その中で熟議の末生まれた予算措置は幾何(いくばく)のものか。

 ★結局、高校義務教育化、大学無償化議論もどこからも出ない。「野党のほうこそ、自民党という存在に寄り添うことをアピールして意味があるのか。私たちが政権を取ればもっと拡充できると言わない野党に存在意義などあるだろうか。自民党から信頼されているダービーは最後に維新が勝ったという話でしかない」とは野党幹部。自民党ありきが野党に染み付きすぎた。法相が省内で月餅を配布したことも、立憲民主党幹事長・小川淳也にかかれば辞任や更迭ではなく「反省しましたか。では結構です」で終わった。自民党がいてくださるおかげで私たちは輝くのです。勝手にしてくれ。(K)※敬称略

 ◆政界地獄耳

 政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】  2025年03月05日  07:37:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【政界地獄耳・03.01】:熟議より目先の巧妙か

2025-03-08 07:40:10 | 【国会(衆議院・参議院・議運 ・両院予算委員会他・議員定数・「1票の格差」...

【政界地獄耳・03.01】:熟議より目先の巧妙か

 『漂流する日本の羅針盤を目指:【政界地獄耳・03.01】:熟議より目先の巧妙か 

 ★26日の衆議院予算委員会で立憲民主党・おおつき紅葉は高校無償化が実現することに伴う“便乗値上げ”に懸念を示した。おおつきは「具体的に学費以外に例えば入学金、施設費、維持費、修学旅行費とかが、高校に入る時に親御さんの世代って心配になると思うんですけれども、こういったことが対象になるのかどうか。例えば授業料が無償化になったとしても、こういったことを挙げたことは便乗値上げに入るのかどうかの認識の確認だけさせていただきたい」と問うた。

 ★私学の実態は制服、体操着の学校用の校章が入ったものなどの指定が厳しく、女性のソックスひとつとってもワンポイントの校章から学年別のカラーなど、アイテムは無数にある。修学旅行も海外が増え、この円安時代に積み立てだけでは間に合わない。学校によっては直前に国内旅行に変更するかどうかを親に問う場合もあるようだが「せっかくだから行かせたい」と言い、結局追加分を足さないとならなくなる。現地の小遣いのために子供にクレジットカードの家族カードを持たせたいという親が出始めるなど、無償化というが簡単な話ではない。ほかにもタブレットを授業で使うからと各自で購入させるなど便乗値上げのみならず私学は物入りだ。しかし学校はそれが伝統でルールだという。私学の特徴で魅力でもあると。

 ★この議論は高校の義務教育化、大学の授業料無償化に議論を進めなくてはならなかったのではないか。現役世代の教育費負担を争点にすればこういう議論になるのは当然だ。空いたピースを埋めるような政策や予算投下で満足せず、教育制度の根幹にメスを入れることこそが“熟議”ではないか。ところが目先の手柄欲しさによる野党の自民党への条件闘争になってしまった。野党ベテラン議員は「自民党はそれらを逆手に取り、本当は実施するつもりではなかった『高度高額療養費の負担上限引き上げ』をぶち上げ野党が食いついたら取り下げるという方式で1つの条件を生み出し、野党を満足させたのではないか」と疑う。自民党の作戦でいいのか。(K)※敬称略

 ◆政界地獄耳

 政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】  2025年03月01日  08:03:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説①・03.05】:新年度予算案衆院通過 「責任ある熟議」程遠い

2025-03-08 07:00:35 | 【国会(衆議院・参議院・議運 ・両院予算委員会他・議員定数・「1票の格差」...

【社説①・03.05】:新年度予算案衆院通過 「責任ある熟議」程遠い

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説①・03.05】:新年度予算案衆院通過 「責任ある熟議」程遠い 

 2025年度政府予算案が衆院を通過した。当初予算案が国会で修正されるのは、1996年の橋本龍太郎内閣以来29年ぶりのことである。さらに減額修正となると55年の鳩山一郎内閣以来70年ぶり。昨秋の衆院選で大敗し、少数与党に転落した石破茂政権にとって野党の協力なくして予算は成立させられない。修正は織り込み済みともいえる。

 前半国会の最大の関門ともいわれた予算案が何とか衆院通過に至ったのは、政権与党の自民、公明両党が、予算に賛成してもらうことと引き換えに、高校授業料無償化など日本維新の会の要求をのんだためである。予算審議は国の運営に関わる重要な議論の場である。にもかかわらず、一部野党と取引をするようなやり方では、熟議を果たしたとはいえない。

 修正された予算案には、3党が合意した高校授業料無償化の先行措置として、25年度から国公私立の全世帯に年11万8800円を支給する費用などが盛り込まれた。所得税が生じる「年収103万円の壁」の引き上げについても、与党は国民民主との協議を通じて課税水準を160万円まで引き上げる方針を決め、非課税枠を当初の政府案よりも広げた。制度はより複雑になったものの、与党が過半数を占めていたときには、日の目を見ることがなかった野党の声が反映されるようになった側面はあろう。

 自民1強時代に強引に推し進められてきた政策を見直すには良い機会であるともいえる。政府と与野党がそれぞれの主張を闘わせ、一致点を見いだすのが、国会の本来あるべき姿である。

 だが、これまでに浮き彫りになったのは、予算案を通すために数合わせを求め、維新や国民民主にすり寄る与党のなりふり構わぬ姿勢である。

 政権は国会での論戦よりも、個別の政党間協議を優先し、維新、国民民主それぞれに迫るような戦術を取った。いずれかと合意すれば衆院の過半数を確保できるからである。「数の論理」を優先するあまり、肝心の中身が生煮えのままである。

 野党の方も責任重大だ。今夏の参院選をにらんで自らの「手柄」を得ることに注力していないか。個々の政策を掘り下げるよりも、予算案への賛否を切り札に駆け引きばかりしているように見える。

 少数与党に乗じて、野党がてんでに予算成立と引き換えに自らの政策の実現を要求するようになれば、予算も膨張の一途をたどる。将来の国民の負担にも関わる財源確保のための議論も欠かせない。

 裏金問題に加え、高額療養費の負担引き上げを巡って反発を強めている立憲民主党は、もっと存在感を発揮すべきだ。野党第1党として、後半国会では、論戦をリードしてほしい。

 予算案は衆院を通過したものの、参院での審議が控えている。年度末が迫るが、問題を積み残したまま採決を急ぐようなことがあってはならない。「良識の府」こそ石破首相がいうところの「責任ある熟議」の見せどころである。

 元稿:中國新聞社 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2025年03月05日  07:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説①・03.05】:予算案衆院通過/これで熟議と言えるのか

2025-03-07 06:00:40 | 【国会(衆議院・参議院・議運 ・両院予算委員会他・議員定数・「1票の格差」...

【社説①・03.05】:予算案衆院通過/これで熟議と言えるのか

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説①・03.05】:予算案衆院通過/これで熟議と言えるのか 

 2025年度政府予算案は自民党、公明党、日本維新の会などの賛成多数で可決され衆院を通過した。

 維新は、看板政策の高校授業料無償化だけでなく、当初協議事項になかった「年収の壁」の見直しでも自公案に賛成し、予算案と税制改正関連法案の修正案を早期に成立させることで合意した。

 3党合意を受けて、一般会計の歳出総額は当初案から3400億円程度減る。当初予算案の修正は1996年以来29年ぶり、減額修正は70年ぶりという異例の展開となった。

 少数与党に転じた石破政権が野党の提案に歩み寄ったと言えば聞こえはいい。だが実態は、予算の早期成立を最優先する与党が合意しやすい相手との数合わせに走ったに過ぎない。政策の妥当性を見極め、財源確保策を含む懸案について熟議が交わされた結果とは言い難い。その影響を受けるのは国民である。

 高校無償化は私学も対象とし、全世帯に年11万8800円を支給する。物価高の中、進路の選択肢が広がる一方、公立離れが加速し、地域や家庭環境による格差が広がる恐れが指摘される。教育の機会均等と質の向上につながるかは不透明だ。

 所得税が生じる年収103万円の壁は、年収制限付きで160万円に引き上げる。これに伴う税収減以上に問題なのは、制度がより複雑になり、壁をなくすどころか何層にも増える点だ。公平、中立、簡素という税の基本原則を大きく逸脱し、就労意欲を阻害しない税制という政策目標を見失ったと言わざるを得ない。

 野党を「てんびん」にかけてその場を乗り切ろうとする自民党の手法で、熟議は深まりようがない。各党がばらばらなままで功を焦った野党にも、反省すべき点はある。

 立憲民主党は、野党第1党ながら与野党協議で存在感が薄かった。高額療養費の負担引き上げを目指す政府方針の撤回や、自民党派閥裏金事件の真相解明などで、今後、野党協力を主導できるかが問われる。

 年収の壁を巡り自公と折り合わなかった国民民主党は、ガソリン税の暫定税率廃止法案を立民と共同提出したが、否決された。政策実現の道筋を描き直す必要がある。

 予算案に賛成した維新も迷走が続く。特に年収の壁見直しでは党内に異論が出た。国民民主との協議が不調に終わった穴埋めに都合よく利用され、与党に取り込まれてしまっては元も子もない。

 自公多数の参院で、予算の成立は確実な見通しだ。だが、少子高齢化や格差拡大など直面する課題にどう臨むかの議論は不足している。与野党双方に、中長期的な視野に立った責任ある審議を求める。

 元稿:神戸新聞社 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2025年03月05日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【政界地獄耳・02.21】:「小粒になった」政治家「重箱隅つつく」マスコミ「政治ポリス化」する国民

2025-02-28 07:40:10 | 【国会(衆議院・参議院・議運 ・両院予算委員会他・議員定数・「1票の格差」...

【政界地獄耳・02.21】:「小粒になった」政治家「重箱隅つつく」マスコミ「政治ポリス化」する国民

 『漂流する日本の羅針盤を目指:【政界地獄耳・02.21】:「小粒になった」政治家「重箱隅つつく」マスコミ「政治ポリス化」する国民 

 ★政界の各方面から聞こえてくる結論に驚愕(きょうがく)するが、これが実態なのだろう。大手紙のベテラン政治記者が言う。「20代の若手の記者にデスクが小言を言うと、そのデスクが人事からどやされたなんていう話は随分前の話。今の記者は『こういう話を取ってこい』と先輩やキャップ、デスクから言われると、原稿の体裁を整えてくるが、取り囲まれる政治家からはこちらに『君んとこの若手は何とかならないか。同じことしか聞いてこない』と苦情を言われる。訂正するほどのミスにも『すいません』とメールで謝罪。定時に帰る。働き方改革が政治報道を変えたかもしれない」という。

 ★ベテラン秘書は「政治家が小粒になったのは間違いない。今、胸を張ってるのは官僚出身の議員と世襲議員。官僚出身は『俺より優秀な官僚も政治家もいない』と思い込んでいる。世襲議員は先代からの財力と組織力で選挙に不安がないから大胆な行動に出るが、苦労知らずが露呈する。地方議会や秘書からのたたき上げが減ってバランスの悪い構成になっている」と嘆く。ある党職員は「政党という特殊な組織というより、就職先と考えていてあまりにあっさりとしている。政治の裏表に興味がわくより、家族の話が好きな若手党職員が増えた」という。

 ★野党ベテラン政治家が言う。「野党各党は国政に出てくる候補者を探すのに苦労している。そりゃあ政治の衰退は与野党議員の責任は大きい。やれ裏金だ、SNSで炎上だとなれば、なんでこんな仕事を選ぶかとなる。国民から監視されるのは当然だとしてもその監視の仕方が今まで以上に国民の一部が政治ポリス化していて、これでは誰も政治家を目指そうとか、なりたいなんて思わない」と言う。それでは政治界隈(かいわい)は絶望的ではないか。より良い国家や守りながら変えていくことはできないのか。「霞が関という既得権益を守ろうというエネルギーが強すぎてこの国は変わらない。そしてマスコミだ。政治のダメなところを、ところどころ重箱の隅をつつくことがいいことと考えているのではないか」。もっともな話ばかりだ。(K)※敬称略

 ◆政界地獄耳

 政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】  2025年02月21日  07:55:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【HUNTER・02.26】:今村寿人田川市議側に政治資金規正法違反の疑い|後援会収支報告は真っ赤なウソ

2025-02-27 05:15:30 | 【国会(衆議院・参議院・議運 ・両院予算委員会他・議員定数・「1票の格差」...

【HUNTER・02.26】:今村寿人田川市議側に政治資金規正法違反の疑い|後援会収支報告は真っ赤なウソ

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【HUNTER・02.26】:今村寿人田川市議側に政治資金規正法違反の疑い|後援会収支報告は真っ赤なウソ

 “違法看板”を多数設置したり、解散状態の政治団体を名乗って活動を行うなど法令無視の姿勢が顕著な福岡県田川市の今村寿人市議会議員の支援団体「いまむら寿人後援会」が、福岡県選挙管理委員会に提出した政治資金収支報告書に虚偽の記載を行っていたことが分かった。活動実態があったにもかかわらず収入、支出ともに「0」。政治資金規正法違反(虚偽記載)の疑いが濃い。

【参照記事】⇒
田川市・今村寿人市議に公選法違反の疑い|市内に多数の違法看板
「後援会」解散状態で政治活動|福岡県田川市・今村寿人市議に問われる政治家の資質

 ■「後援会活動」の動かぬ証拠

 虚偽記載が判明したのは同団体が県選管に提出した2023年(令和5年)分の政治資金収支報告書。この年4月16日告示、23日投開票の日程で行われた田川市議会議員選挙に向けた政治活動にかかった収入、支出のすべてが隠された状態となっており、極めて悪質だ。

 下の画像は、市議選の告示前、今村氏本人がフェイスブックに投稿した「出陣式」の案内である。(*青い囲みと矢印はハンター編集部

 いずれも出陣式の案内だが、場所は「いまむら寿人後援会事務所」となっている。『後援会事務所』が存在した証の一つだ。

 次に、今村陣営が田川市内で大量に頒布していた下の印刷物。中面には「3つの想い」とやらの公約が記されており、左のページには「日々精進! 3期目の挑戦!」とある。

 表には今村氏の顔写真と氏名、裏にはプロフィールが記されている(*下の画像。赤い囲みと矢印はハンター編集部)。同氏の初当選は2015年(平成27年)、再選されたのが2019年(平成31年)。つまり中面にある通り「3期目の挑戦」となったのは2023年=令和5年ということになる。

 これとは別に今村陣営が配っていた「名刺」もあった。(*下の画像。赤い囲みと矢印はハンター編集部

 ■収入も支出も「0」の収支報告書

 後援会事務所の設置も明らか、後援会が作成した大量の印刷物が頒布されたのも事実だ。当然、「いまむら寿人後援会」の政治資金収支報告書にはそうした活動実態を示す収入と支出の記載がなければならない。ところが、同団体が県選管に提出した令和5年分(2023年分)の収支報告書(*下の画像参照)によれば、収入も支出も「0」。後援会事務所を借りたということを証明する記載も、印刷物を作成したことを示す記載もない。収入が「0」である以上、支出が生じるわけがない。

 この収支報告書は明らかな虚偽。政治資金規正法は会計帳の作成・備え付けと、それに基づく収支報告書の提出を求めているが、いまむら後援会はいずれもクリアできていない。違法であり、この規定に違反した場合の罰則は5年以下の禁錮又は100万円以下の罰金となっている。

 25日、いまむら寿人後援会の会計責任者に政治資金収支報告書の記載は間違いないか尋ねたところ「間違いありません」と答えたが、今村陣営の違法行為はこれだけにとどまらない。公職選挙法上の問題があることも分かっており、次稿で詳しく報じる予定だ。

 元稿:HUNTER 主要ニュース 社会 【犯罪・疑惑・地方自治体・福岡県・“違法看板”を多数設置したり、解散状態の政治団体を名乗って活動を行うなど法令無視の姿勢が顕著な福岡県田川市の今村寿人市議会議員】  2025年02月26日  05:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【政界地獄耳・02.20】:国会空転の一方、党内に吹き荒れる「暴政」 もはや自民党の限界か

2025-02-26 07:40:10 | 【国会(衆議院・参議院・議運 ・両院予算委員会他・議員定数・「1票の格差」...

【政界地獄耳・02.20】:国会空転の一方、党内に吹き荒れる「暴政」 もはや自民党の限界か

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政界地獄耳・02.20】:国会空転の一方、党内に吹き荒れる「暴政」 もはや自民党の限界か 

 ★与野党は予算案可決の攻防だが、19日の国会は空転。その一方、自民党内には「暴政」が吹き荒れる。今国会での焦点があまりにも乱暴な議論の中にあるからだ。旧安倍派会計責任者の衆院予算委員会への参考人招致や、所得制限なしの高校授業料無償化を巡り18日、自民党本部で開かれた文部科学部会、教育・人材力強化調査会の合同会議では日本維新の会が訴える「所得制限なしの私学無償化は我々の公約ではない」などの批判が相次いだ。

 ★会議後、元党政調会長・萩生田光一は「予算成立の条件に教育政策が使われることが本当にいいのか」「中身を議論しないまま野党の言いなりに押し倒されて、予算成立を急いだことになれば将来に遺恨を残す」と批判した。また野党の要求のままに条件や金額がつり上がっていくさまを「サービス合戦でバナナのたたき売りだ」とした。党内からは「どうも萩生田は今自民党が少数与党なのがわかっていないようだし、その原因がどこにあるかもわかっていない。安倍派は文科相が多いが、文教行政も党内議論も国会議論もなく進んだものもあった。随分勝手な言い分だ」という声もある。<button class="sc-1gjvus9-0 cZwVg" data-cl-params="_cl_vmodule:detail;_cl_link:zoom;" data-cl_cl_index="26"></button><button class="sc-1gjvus9-0 cZwVg" data-cl-params="_cl_vmodule:detail;_cl_link:zoom;" data-cl_cl_index="26">記者会見に臨む島根県の丸山達也知事=松江市の県庁で2025年2月18日午後0時43分、目野創撮影</button>

記者会見に臨む島根県の丸山達也知事=松江市の県庁で2025年2月18日午後0時43分、目野創撮影(毎日新聞)

 ★高額な医療費の患者負担を抑える「高額療養費制度」の負担上限額引き上げについて18日の会見で、島根県知事・丸山達也は正面から政府を批判。「鬼のような改正案」「少なくとも提案されたということだけでも国家的殺人未遂」「治療を諦めざるをえない人が相当出てくるのは、憲法違反だけではなくて刑法違反だ」「国民を死に追いやるような政策決定をした人たちは、命に関わる仕事をしてはいけない。事務方は更迭でしょう」「どうしてもって言っても、やっちゃいけないこと。国民の首に縄をかけるようなことを平然と日本国政府ができるのか」と厳しく疑問を呈した。結局自民党内をまとめるベテランや重鎮の不在、政治とカネで党が分断されて、対立構図ばかりが目立っている。丸山は言葉は荒いが、駄目なものはダメと言える政治家が減っていることへの警鐘でもある。暴政は政府・自民党の限界か。(K)※敬称略

 ◆政界地獄耳

 政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】  2025年02月20日  07:45:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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