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INF条約破棄-核の恐怖が終わる時

10日ほど前ですが、中距離核戦力(INF)全廃条約を破棄すると米国がロシアに通告したとのニュースが流れました。日本のマスコミの反応は大きくないようですが、まだ正式に核保有が確認されてもいない北朝鮮の核ミサイルに、マスコミあげて大騒ぎしていたのはいったい何だったのでしょうか?「核戦争の恐怖」という意味では、こちらの方がよっぽど深刻な問題だと思うのですが?

また、「世界で唯一の被曝国だ!」、「原爆は米国の犯罪だ!」と言ってる日本が、そもそも核兵器不拡散条約(NPT)に参加しないというのも変な話です。もちろん、参加したからといって条約に強制力は無く現実的に核がなくなる訳じゃない、かえって核抑止力が低下するとのご意見も分からなくありませんが、核廃絶に向けて現実面で日本が何か具体的な動きをしているかと言えば、8月の記念式典くらいしかやっていませんよね。結局、本気で廃絶に向けた動きなんかするつもりはないってことでしょう。

でも、まあ、ある意味、核の真実を一番よく知っているから、本気でNPTに関る気がないとも言えます。能書きはともかく、フランスはルモンドの記事を下記に転載します(一部筆者による日本語訳を添えています)。


INTERNATIONAL OTAN

Washington et Moscou sortent du traité FNI sur les missiles nucléaires intermédiaires
Washington avait accusé Moscou de violer l’accord signé entre les deux puissances en 1987 afin de réduire les risques d’un affrontement de grande ampleur.
米露両政府、中距離核ミサイルを巡りINF条約から離脱
米国政府は、大規模紛争のリスクを避ける為1987年に両大国間で交わされた合意をロシアが違反していると非難

Par Isabelle Mandraud et Jean-Pierre Stroobants Publié le 01 février 2019 à 12h38 - Mis à jour le 01 février 2019 à 17h26


Vladimir Poutine, lors de sa conférence de presse annuelle, à Moscou, le 20 décembre 2018. Alexander Zemlianichenko / AP

Les Etats-Unis sont sortis, dès samedi 2 février, du traité sur les forces nucléaires à portée intermédiaire (FNI) signé en 1987 par Ronald Reagan et Mikhaïl Gorbatchev. Le président russe Vladimir Poutine a annoncé samedi que son pays suspendait aussi sa participation au traité de désarmement nucléaire FNI en réponse à la suspension américaine entrée en vigueur le même jour.
米国は 2月2日土曜日、1987年にロナルド・レーガン氏とミハエル・ゴルバチョフ氏の間で署名されたINF条約から離脱した。同土曜日、ロシアのヴラジミール・プーチン大統領は、同日発効された米国の条約停止を受けて、同国もINFによる核軍縮条約への参加を停止すると表明した。

L’administration Trump, soutenue par ses alliés de l’OTAN, avait confirmé cette décision lors d’une réunion ministérielle de l’Alliance atlantique à Bruxelles, en décembre 2018. D’ultimes négociations entre les diplomates américains et russes, menées à Genève puis à Pékin, n’ont permis aucun progrès, et, jeudi 31 janvier, Andrea Thompson, sous-secrétaire d’Etat au contrôle des armements, a confirmé la décision de Washington.
NATO同盟国の支持を得てるトランプ政権は、この決断を2018年12月にブリュッセルで開催された大西洋同盟閣僚会議で固めた。北京に続きジュネーブで行われた米国とロシアの最終外交協議では何の進展も見られず、1月31日の木曜日、武器管理担当のアンドレア・トンプソン国務次官補は米国政府のこの判断を確認した。

(以下略)

引用元:Le monde https://www.lemonde.fr/international/article/2019/02/01/les-etats-unis-confirment-leur-sortie-du-traite-fni-sur-les-missiles-nucleaires-intermediaires_5417728_3210.html


しかし、このINF条約、500-5,500kmまでの中距離ミサイルがダメで、長距離(ICBM)や短距離(500km)以下はOKという、核軍縮というにはあまり意味の無い、変な内容の条約であったことも確かです。米国政府は、ロシアがこの約束を破って中距離核ミサイルを保有しているとの理由でロシアを非難しているのですが、どうやってそれを確認したんでしょうね?ロシアもロシアで、うちのミサイルは480kmしか飛ばないと言ってるようですが、どうやってそれを証明するんでしょうね?情況証拠を積み上げて色々言うことは可能ですが、大国同士、互いに査察もままならず、結局、初めから、口約束ベースの紳士協定としか機能しないのは自明だったはずです。

それを今更続けてもという考えは当然あるのですが、どうせ相互査察なんかできないのだったら、双方「ウチは持ってません、条約を遵守してます」と互いに主張していれば丸く収まる話ではないでしょうか?今回の場合、米国政府がつまらぬ指摘さえしなければ、何事もなくこれまでの関係が維持できたはずです。ですから、私が最も気にするのは、

 何故この時期にINF条約が解消されるのか?

その一点です。

それを理解するヒントが、昨年10月に本ブログで記事にした次の2つのトピックです。

 宇宙開発の未来-ロシアと米国の決断
 宇宙開発の未来-宇宙飛行士は生還できない

これらの記事の結論とは

 これまでの宇宙開発の歴史は嘘である

ということと、加えて

 嘘の共謀に組することを米露両政府は拒否する

というものです。そして、宇宙開発技術とはそのままミサイル開発技術と同じものを指しますから、これまで信じられていた核ミサイル技術そのものに大きな嘘があったとしてもおかしくありません。端的に言えば

 大陸間弾道弾の核弾頭は着弾までに燃え尽きる

あるいは

 大気圏突入時の高熱で起爆装置は機能しなくなる

かのどちらかで、これらは物理学的な計算から自明のことなのです。よって、大陸間弾道弾(ICBM)が飛び交う世界の終末なんてのは、これまで存在するはずがなかったのです。ついでに加えておきますが、同じ理由で宇宙飛行士は地上への帰還時に確実に焼け死にます。人類の月面着陸があったかなかったかなんて議論は、それ自体がナンセンスだと言えるでしょう。

 
 米国ICBMタイタンⅡ
 子供の頃、世界は核戦争で終わると思わされていましたね

それならば、巡航ミサイルや核爆弾などの戦術核はどうなんだ、という質問が出ると思いますが、これも本ブログで何度か書いているように、超高精度が要求される核爆縮の制御は現代においても技術的に実現不可能、つまり、

 核爆弾などというものは初めから存在しない

という結論になるのです。それを存在するのだとして、ここまで核ビジネスを大きな商売にし、インチキのデモンストレーションまで実行して世界に売り歩いたのが、わが母国、日本なのです。長崎・広島という商品デモは世界に衝撃を与え、当時の米国、ソビエト連邦内の戦争推進派が飛びついたのは言うまでもないでしょう。おそらく、それからごく最近までの数10年間、世界の武器商人たちはこう信じていたはずです

 日本だけが核兵器を作れる

そして、使えもしない核兵器を地下兵器市場で日本から買い付け(※)、あるいは日本企業のライセンスを買って自国生産するなどして、ただの放射能ゴミでしかない核兵器をしこたま抱え込んだのが、今の核開発競争の実際なのです。間接的にせよ、戦後73年間、核兵器が一度も使われていないという事実が、これを雄弁に物語っていると言えます。

 ※関連記事:
  九州における地下核開発など、関連トピックについては
  カテゴリー「憂うべき現状」の記事をお読みください

核の恐怖は、その期待された破壊力以上に人の心を支配し、世界政治を動かし、そして金を動かしました。それで莫大な権益を得た人たちはさぞかし多いことでしょう。しかし、全てをウヤムヤにするはずだった第三次世界大戦は計画通り行われず、その間に、世界はその恐怖支配の原理に気づき始めたのかもしれません。その最も顕著な例が、今ネットで話題になってるQ-Anonなのだと思います。

おそらく、米国・ロシアの両政府は、宇宙開発同様、有りもしない核兵器の嘘に組するのをもう良しとしない、そのメッセージが今回のINF条約離脱、そして、米国トランプ大統領と北朝鮮の金正恩委員長のベトナムでの会談なのでしょう。おそらく世界の指導者たちはこう言ってると思います、

 もはや日本の嘘を許さない。


広島・長崎の起爆原理についてはまだ書きかけです。これを説明するには、読者様にも少々物理的原理を理解してもらわないといけません。今分かって欲しいのは、

 爆発・放射線・放射能はそれぞれ独立した物理プロセスにより生み出された

という事実です。新型爆弾(=原爆)を「それぞれ異なる既存の薬をブレンドして、画期的な新薬として売り出した」と例えたらわかりやすいでしょうか?もちろん、そんな宣伝は詐欺以外の何物でもありません。

 ・広島・長崎、原爆73年後の真実(1) - 広島の原爆はなかった
 ・広島・長崎、原爆73年後の真実(2) - 広島の原爆はなかった
 ・広島・長崎、原爆73年後の真実(3) - 偽装された核爆発


 * * *


上記文中、「全てをウヤムヤにするはずだった第三次世界大戦」と記述しましたが、その計画の端緒となるはずだったのが、本ブログのメインテーマである、123便撃墜計画であったことを、合わせてお知らせいたします。これについては追って詳しく取り上げます。

 
 現在公開中の映画「ファーストマン」
 映画よろしく、月面着陸はエンタメと割り切れば良いのです


キリストの御国にて記す
管理人 日月土
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