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●問題解決はとっても簡単だと思いますよ、軍事費倍増を止めればよいのです。その分の税金を子供たちのため、教育のため、市民のために使えばよいだけ

2024年07月17日 00時00分52秒 | Weblog

[↑ 雑誌「TIME」(2023.5.22・29)… (TBS NEWS DIG)《「日本を軍事大国に変えようとしている」との見出しは政府の申し入れのあと、変更》(https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/481736?display=1)]


(2024年06月22日[土])
大学改革」の名の下で、最高学府の教育・研究問題、運営費交付金を削りまくり、文系教育をつぶし、国の支配を強める。その行き着く先が《2020年の菅義偉政権による日本学術会議会員任命拒否問題》。(長周新聞)《独立法人化以降、20年にわたり大学改革なるものが進められてきた結果、大学は「崩壊」「後退」「劣化」といった問題が表面化してきた。国立大学をして「もう限界といわしめる状況のなかで、潤沢な資金をちらつかせて研究者を軍事研究に囲い込む体制づくりも着々と進んでいる》、《基礎研究を軽視して、手っ取り早く稼げる商用技術がもてはやされるなど、学問研究の価値基準をビジネス的な数字に置き換える軽薄な改革がもたらした低レベル化というほかない》。
 西田直晃記者による、東京新聞の記事【こちら特報部/東大が値上げしたら次は広島大か 「最大の利害関係者は学生のはずなのに秘密裏に…」国会内で学生ら怒りの声】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/333647?rct=tokuhou)によると、《東京大が検討中の授業料値上げを巡り、反対する学生団体などが14日、国会内で集会を開いた。「家計と大学という、物価高に苦しむ当事者同士で負担を押しつけ合うことは悲劇」として、国に相応の予算措置を求めた。同様に値上げの可能性が浮上している広島大の学生も登壇し「教育格差が深刻化する」と懸念した。(西田直晃)》。

 《「国立大学の研究資金が1人当り年間平均40数万円」…》…理系であれば、光熱費で一発で吹き飛ぶほどの雀の涙。
 問題解決はとっても簡単だと思いますよ、軍事費倍増を止めればよいのです。その分の税金を子供たちのため、教育のため、市民のために使えばよいだけです。大学での軍事研究など論外だ。戦争や兵器でカネ儲けするような落ちぶれた、醜悪な国になってはいけない。消費税制も止める。適正に課税する。ドアホノミクスの失敗を認め、すがっちやキシダメ首相の政を全て見直す。「利権」「裏金」「脱税」党やお維の泥棒・犯罪者・反社たちを追放する。真っ当な政治や経済を取り戻す。その第一歩が東京都知事選…。
 【国の未来のため大学予算増額を 国大協「もう限界」と訴え 研究者育たず学術は崩壊 【声明全文】】(https://www.chosyu-journal.jp/kyoikubunka/30851)。《国立大学協会(永田恭介会長)が7日、「我が国の輝ける未来のために」と題する緊急の声明を公表した。国立大学の活動を支える運営費交付金の削減が続くなかで、物価高騰や円安などが経営基盤を悪化させており、いまや限界を迎えていると訴える内容だ【下別掲】。今月中に閣議決定が予定される政府の「骨太の方針」や、文科省の来年度政府予算案の概算要求(8月)に運営費交付金の増額を盛り込むよう訴えると同時に、国立大学の窮状を国民に知らせ、世論を喚起することを意図している独立法人化以降、20年にわたり大学改革なるものが進められてきた結果、大学は「崩壊」「後退」「劣化」といった問題が表面化してきた。国立大学をして「もう限界といわしめる状況のなかで、潤沢な資金をちらつかせて研究者を軍事研究に囲い込む体制づくりも着々と進んでいる》。

 《「経済的利益」を重視する国の政策によって…資金》大幅減 (NNNドキュメント)、《研究者使い捨てを容認する社会…研究を担う人を軽く扱い、コストと見ている》(こちら特報部)。この国は病んでいると思う…かたや、軍事費倍増し、軍事研究せよと…。少子化の折、徴兵制でも布いて…食料と農業を守らないニッポン『乳牛をしぼればしぼるほど赤字になる。まったく希望が持てない』…《兵糧攻め》に対して、兵器でも喰うのかね

   『●「道徳」を説く文科相がソレってOKなの? 
        「道徳心とか愛国心とかがコドモたちにとって安全」??
   『●「不正文科相が子どもに「道徳心」を説き得る」
        「大臣を辞めながら反省どころか、威張る」・・・「珍芸」

   『●文科省道徳教育教材『わたしたちの道徳』・・・ 
      コドモタチの道徳教育のための好例として記載を可能か?
   『●「詐欺や脱税」に総務相や法相がお墨付き… 
      自民党では白紙領収書に「(法的に)問題はない…」!?
   『●脳内回路は大丈夫?? 自民党若手の脳内では、 
          「憲法学者達<<百田尚樹氏」という訳だ!?
   『●甘~い利を得た人が「私の件は決着した」!?: 
       「冗談」や「馬鹿」も「休み休み」言われたのではね…
   『●何度目かの「指摘は重く受け止めますが、
      法的には問題がありません」ごっこ by 下村博文元文部科学相
   『●《安倍の出身派閥・清話会の指定席》な文科相の系譜の酷さ…
        《受験利権のコントロールが目的だったのではないか》?
    《★だが文科相は第2次安倍内閣以降、下村博文馳浩松野博一
     林芳正柴山昌彦萩生田と林を除きすべて安倍の出身派閥・清話会の
     指定席となっている。表向きは道徳教育の積極導入などだったが、
     実態は受験利権のコントロールが目的だったのではないか
     と疑われても仕方があるまい》

   『●【NNNドキュメント カネのない宇宙人 信州 閉鎖危機に揺れる
     天文台】…《「経済的利益」を重視する国の政策によって…資金》大幅減
    「2005年から運営費交付金を年1%削減し続ける文科省。人件費が
     どんどんと削られ、研究者が減らされていく。文系どころか、理系に
     対しても未来に投資しない国。一方、巨額の軍事研究費で研究者の
     良心を釣る。おカネ儲けのことしか考えていない独裁者・アベ様ら。
     この国ニッポンの科学の未来はトンデモなく暗い…。」

   『●毎日新聞【「軍事研究せぬなら、行政機関から外れるべき」 自民・
     下村博文氏、学術会議巡り】…人殺しの研究なんてまっぴら御免だね
     「日本学術会議事件の原点は、なぜ6人「だけ」を任命拒否したの
     ですか?、です。質問は非常にシンプル。さっさと答えてください
     よ、元文科相殿。「全く問題と考えていない選択できるのは当然
     ならば、なぜ6人「だけ」を任命拒否したのかを教えてください。
     いま議論すべきは、そこだけ。違法・違憲オジサンを、いつまで
     放置しておくのですか。任命権や諸外国云々を持ち出す前に、
     政調会長には、いま、違法が放置されている認識は無いの?」

   『●現在の日本学術会議法を遵守せず、その違法状態を放置しておいて改悪
      って、バカなのか? 憲法を遵守せず、違憲に壊憲する愚劣さと同じ
   『●《研究者使い捨てを容認する社会は許されない》…《あの理化学研究所で
       97人雇い止め》という理不尽、かたや軍事費倍増し、軍事研究せよ…

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https://www.chosyu-journal.jp/kyoikubunka/30851

国の未来のため大学予算増額を 国大協「もう限界」と訴え 研究者育たず学術は崩壊 【声明全文】
2024年6月18日

     (京都大学)

 国立大学協会(永田恭介会長)が7日、「我が国の輝ける未来のために」と題する緊急の声明を公表した。国立大学の活動を支える運営費交付金の削減が続くなかで、物価高騰や円安などが経営基盤を悪化させており、いまや限界を迎えていると訴える内容だ【下別掲】。今月中に閣議決定が予定される政府の「骨太の方針」や、文科省の来年度政府予算案の概算要求(8月)に運営費交付金の増額を盛り込むよう訴えると同時に、国立大学の窮状を国民に知らせ、世論を喚起することを意図している独立法人化以降、20年にわたり大学改革なるものが進められてきた結果、大学は「崩壊」「後退」「劣化」といった問題が表面化してきた。国立大学をして「もう限界といわしめる状況のなかで、潤沢な資金をちらつかせて研究者を軍事研究に囲い込む体制づくりも着々と進んでいる。

 2023年度、春に唯一の国立総合芸術大学である東京芸術大学が、ウクライナ危機などに端を発した光熱費の高騰でどうにもならないということでピアノ5台を売却して年間12万円ほどの調律費を節約したほか、「電気代を稼ぐコンサート」という身も蓋もない名称のコンサートを開催。同年10月には金沢大学がキャンパス内の老朽化したトイレを改修するためにクラウドファンディングで異例の寄付集め(目標額300万円)をおこなうなど、国立大学がいかに金銭的に窮しているかを世間に知らしめるできごとが立て続けに起こった。

 国立大学協会が発した声明では、教職員の人件費や研究費に充てる運営費交付金が減額されたままのなかで、近年の光熱費・物価の高騰などで実質的に予算が目減りし続け、各大学が危機的な財務状況に陥っていることを明らかにし、そのなかで質の高い教育研究活動を維持・向上していくために外部資金やみずから収入を増やす努力も進めているものの、もう限界であると訴えている。

 国立大学は2004年度に小泉政府のもとで独立法人化され、2015年度まで国から支給される運営費交付金は1%ずつの削減が続いた。2020年度からは横ばいだが、独法化時点の2004年度に全体で1兆2415億円だったものが、24年度には1兆784億円と13%減っており、その額は中堅・地方大学20大学分に相当する【グラフ①】。

 一方、法人化時には想定されていなかった、高年齢者の再雇用人件費や消費税率の引き上げ、固定資産税や情報システム費用といった義務的経費は増加し、社会保険料も法人化時点より4%以上増加するなど、経費は上昇の一途を辿っている【グラフ②】。それに加えて、近年の物価高騰や円安などが基盤経費を圧迫し、実質的に予算が目減りし続けているという。

 政府は運営費交付金を削減する一方で「選択と集中」「競争と評価」を掲げて、目先の成果が期待される分野など財界や国の求める研究で業績を上げた大学に重点的に研究費を配分するようになり、そうではない基礎研究などは切り捨てられてきた。しかも「選択され集中される案件の多くは期限付きプロジェクトであり、その増加によって若手研究者の不安定な雇用が拡大し、ポスドク問題を生み出した

 この状況は今も続いている改正労働契約法の施行から10年を迎えた昨春、10年働くと無期雇用を申請する権利が得られるはずだった研究者や研究支援員が大量に雇い止めされたことは記憶に新しいが、国立大学協会が示した資料によれば、40歳未満の若手では、2023年で任期付き雇用が59・3%と6割に迫っているグラフ③】。

 修士課程、博士課程に進学する学生は減少を続けており、人口100万人当りで見ると修士号の取得者はもっとも多いアメリカの8分の1博士号はドイツの半分に満たないグラフ⑥】。それは、日本の研究力の低下となって如実にあらわれている。武蔵野学院大学の島村英紀特任教授は「研究面ではホームランが打てなくなった研究者は、安直な内野越えのヒットばかり狙うようになり、短期的な研究成果にこだわらざるをえなくなった」(本紙2023年1月8日付)と指摘している。

 国立大学協会は、修士課程の約60%、博士課程の約70%を国立大学の学生が占め、また国立大学の全学生の約65%が3大都市圏以外の学生であり【グラフ④ 】、高等教育や地域における人材育成の拠点となっていることを強調しており、国民に対し、人材の育成・輩出という役割をこれまで以上に果たしていく決意とともに、危機的な財務状況の改善に対する理解と共感、協働を呼びかけている


米国式大学運営の導入 軍学共同へいざなう

 小泉政府から始まった大学改革は、新自由主義を基調とするアメリカ式の大学運営を日本に持ち込もうとするものだった。それは企業や個人の投資や寄付によって大学が自己資金を集め、その運用益で大学の運営費を調達するというもので、資金運用のプロが雇われ、経営陣にも企業からの出向者が増えた

 また、大学の授業料が基本的に無料であるヨーロッパの大学とは対照的に、アメリカの大学は授業料を引き上げ、支払い能力のある学生学生ローンの借り入れを含むを呼び込んできた。同じく日本の国立大学の学費も、運営費削減にともなって1975年には3万6000円だったものが2000年には34万円に、現在では54万円にまで上昇しており、物価高騰を受けて東京大学など一部国立大学ではさらなる値上げも検討されている。

 こうして大学を兵糧攻めしながら、ここ10年で本格化してきたのが、研究者の軍事研究への囲い込みだ。2014年に安倍政府は学校教育法を変えて「大学の重要事項を審議する機関であった教授会を「学長からの諮問事項を審議し意見を述べる機関に格下げし、人事や予算決定の権限を持っていた教授会から権限を剥奪して、大学の自治を弱体化させた。

 さらに2015年には国立大学に対して「役に立たない人文社会学系や教員養成系の学部や大学院について、組織の廃止や社会的要請の高い分野への転換に積極的に取り組むよう努めることとすると通知基礎研究や人文系など、目先の利益につながらない分野を切り捨てる一方で、防衛装備庁による「安全保障技術推進制度をスタートさせた当初3億円だった予算は104億円まで増額している。経済安保法制の立法化が企まれるもとで、学術研究機関にも多額の研究費と引き換えにして政府による統制の手が伸びている。

 岸田政府になって以降、研究者の頬を札束で叩くような形で、その動きは一層進んでいる。2022年5月、「軍事技術開発への研究者の動員という言葉を露骨に使い、「経済安全保障推進法」が成立した。その重要な柱として「特定重要技術開発支援」があり、このために5000億円の基金を用意することになっている。20年間に削減された国立大学の運営費交付金1600億円がいかにわずかな金額であるかを示している。ここでは海洋領域、宇宙・航空領域、領域横断・サイバー空間領域、バイオ領域の4つの領域を設定し、20の先端技術にかかわるプロジェクトを官民協議会を組織して進めようとしており、そこに研究者を誘い込む算段だ。

 同じ時期に成立させた「国際卓越研究大学法」(通称・稼げる大学法)では、財政投融資をおもな原資にした10兆円規模の大学ファンドを設立し、その運用益から3000億円を上限に配分するという「鼻先にんじん的なメニューを打ち出した。初めての公募となった2023年春には10校が応募したものの各大学内で反発が高まり、認定されたのは東北大学1校。東大など複数の大学が、今年度に予定される次の公募に再チャレンジする意向を示している。

 「国際卓越研究大学」に認定されれば、大学ファンドからの助成を受けるかわりに、学外者でつくる経営意思決定機関学長を解任できる権限など、人事権を持つの新設や、3%の事業成長が求められるなど、非常に強い統制を政府から受けるようになる。そして、ファンドからの助成額の決定のうえで、「外部資金の獲得実績」などの条件があり、認定大学が「外部資金獲得」の名の下に、安全保障技術研究推進制度など軍事研究に参加せざるを得なくなることも指摘されている。

 いずれ政府は、アメリカのように既存の大学や研究所から切り離された、もっぱら軍事研究をおこなう研究所を設置することも検討していると指摘されており、原発事故を契機にして住民の離散が進んだ福島では「福島イノベーション・コースト構想きな臭い案件として注視されている。これに関連するイベントでは「研究開発費が7億円出る」「ロボット1台当たり100万円、最大15台1500万円まで出る」などと宣伝されていた。

 「国立大学の研究資金が1人当り年間平均40数万円」ともいわれるなかで、桁違いの資金をちらつかせて研究者を軍事研究に誘い込む動きを見れば、運営費交付金1600億円を復活させることなどたやすいことは明らかといえる。

 2023年11月には、国立大学法人法が改正され、一定規模の国立大学に政令で「運営方針会議という新たな合議体文科大臣の承認を得た委員で構成の設置を義務付け、運営方針通りに大学運営がされているかどうかを学長に3カ月ごとに報告させ、運営方針に従っていないと見なされる場合は、学長に改善措置を指示する権限や、実質的な解任権限まで持たせることになった。役員会など学内構成員は大学運営や大学内部の資源配分について発言する権限は奪われることになり、大学自治の主体であるはずの学内組織を形骸化させる措置となっている。

 文部科学省の報告書によると、日本の研究者数の合計は中国、アメリカに次いで世界第3位だが、世界で最も多く引用された論文の上位10%に入る日本の研究論文のシェアは6%から2%にまで低下。発表論文数も世界で5番目に多いが、引用数で上位10%に入る研究論文の数は13位に転落するなど、国際的な地位低下に対する懸念が高まっている。基礎研究を軽視して、手っ取り早く稼げる商用技術がもてはやされるなど、学問研究の価値基準をビジネス的な数字に置き換える軽薄な改革がもたらした低レベル化というほかない。

 日本社会の発展と繁栄のために、各分野の人材を育成することは大学の使命である。政府が目先三寸の政治目標のためそれを歪め、土壌を破壊することは国の将来を切り拓く可能性の芽を摘むことであり、必要なことは公共の福祉に資する学術研究の土台と独立性を国として保証することである。


○     ○


【国立大学協会声明】我が国の輝ける未来のために

1、国立大学の覚悟

 天然資源に乏しい我が国にとって、最も重要なのは人材であり、社会と産業を動かす科学技術の進歩です。大学は、高い能力と見識を備え、未来を創造する人材の育成と、高度で先端的な研究の推進に重要な役割を果たしてきました。その中でも国立大学は、創設以来、世界最高水準の教育研究の実施や重要な学問分野の継承・発展、すべての都道府県に設置され全国的な高等教育の機会均等の確保、グローバル人材の育成といった役割を担ってきました。これからも国立大学は、我が国の研究力の源であって、我が国全体の、そして各地域の文化、社会、経済を支える拠点であり、産業、教育、医療、福祉などに十全の責務を負っていく覚悟です。


2、国立大学を取り巻く財務状況の悪化

 国家予算が厳しさを増すにつれ、国立大学の活動を支える基盤経費運営費交付金は減額されたままです。加えて、社会保険などの経費の上昇、近年の物価高騰、円安などにより基盤経費を圧迫し、実質的に予算が目減りし続けています。また、働き方改革の実現のため、大学教職員、学校教員や医師を確保する必要も出てきました。その中にあっても質の高い教育研究活動を維持・向上していくために、寄付金などの外部資金や自ら収入を増やす努力も進めています。そうして、我が国の課題、また地球規模の課題の解決に、教育と研究を通じて全力で取り組んできました。
 しかし、もう限界です


3、輝ける未来への協働

 我が国の教育研究の根幹をなす86の国立大学は、輝ける未来に向けて、以下のことに取り組みます。
 ①博士人材などの高度人材の養成をさらに進め、輝ける未来創造を牽引します。
 ②社会人や女性、外国人など多様な人材を受入れ、多様性の時代を牽引します。
 ③全国の大学進学率の向上に努め、国全体の知のレベルを上げて、地域社会とグローバル社会を牽引します。


4、国民の皆様へのお願い

 このように、国立大学はこれまで以上に大きな役割を果たして、我が国全体のさらなる発展を支え、豊かな社会を実現していこうとしています。国立大学の担うこのミッションは、国や地域、産業界や自治体を含む社会全体、そして国民の皆様一人ひとりに、積極的に参加いただき、ともに協力していくことにより、実現していくことができます。
 国立大学の危機的な財務状況を改善し、我が国の輝ける未来を創り出すために、皆様の理解と共感、そして力強い協働をお願いする次第です。

令和6年6月7日

                   一般社団法人 国立大学協会理事会

(参考)
一般社団法人 国立大学協会理事会メンバー永田恭介(筑波大学長)、寳金清博(北海道大学長)、藤澤正人(神戸大学長)、益一哉(東京工業大学長)、佐々木泰子(お茶の水女子大学長)、西川祐司(旭川医科大学長)、冨永悌二(東北大学長)、松岡尚敏(宮城教育大学長)、田中雄二郎(東京医科歯科大学長)、林佳世子(東京外国語大学長)、梅原出(横浜国立大学長)、牛木辰男(新潟大学長)、和田隆志(金沢大学長)、上田孝典(福井大学長)、松尾清一(東海国立大学機構長)、湊長博(京都大学長)、西尾章治郎(大阪大学長)、中島廣光(鳥取大学長)、河村保彦(徳島大学長)、仁科弘重(愛媛大学長)、石橋達朗(九州大学長)、兒玉浩明(佐賀大学長)、小川久雄(熊本大学長)、田野俊一(電気通信大学長)、藤井輝夫(東京大学長)、中野聡(一橋大学長)、岡本幾子(大阪教育大学長)、塩﨑一裕(奈良先端科学技術大学院大学長)、越智光夫(広島大学長)、浅井祥仁(高エネルギー加速器研究機構長)、位田隆一(専務理事・前滋賀大学長)、村田善則(常務理事・事務局長)
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●アベ様周辺が忖度という種を蒔き、すがっち元最低の官房長官・元首相とキシダメ首相が違法状態を《継承》…日本学術会議事件《権力が介入》

2024年03月05日 00時00分32秒 | Weblog

[※歴代自民党内閣は「国民のために働」いていなかった!? 縁故主義・政権の私物化もアベ様から《継承》 (日刊ゲンダイ 2020年10月14日)↑]


(2024年02月21日[水])
アベ様周辺(“菅政権のゲッペルス”、当時の杉田和博官房副長官)が忖度という種を蒔き、すがっち元最低の官房長官・元首相とキシダメ首相が違法状態を《継承》…日本学術会議事件《「外すべき者」…権力が介入》。《「説明できることとできないことってあるんじゃないでしょうか」…国民に「説明できないこと」をやる「国民のために働く」違法オジサン》、《現在の日本学術会議法を遵守せず、その違法状態を放置しておいて改悪って、バカなのか? 憲法を遵守せず、違憲に壊憲する愚劣さと同じ》。


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●《安倍政権から菅政権まで一貫する偽装・隠蔽体質が浮き彫りに》…決済印は「見て了承した」ことを意味しない――閣議決定しそうで怖い』(2020年10月26日 00時00分51秒

 …最後に、日刊ゲンダイの記事【菅首相「6人排除」の裏に“官邸ポリス”杉田副長官が暗躍】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/279915)。《日本学術会議の会員候補の任命拒否問題で衝撃の新事実だ。菅首相が先週、6人が“排除”される前の105人のリストを「見ていない」と発言。ならば実際に排除したのは誰なのかという疑問が生じていたが、杉田和博官房副長官が関与していたことが分かった。菅首相も6人を外すことを決裁前に把握していた菅政権は本気で学者を力でねじ伏せる気だ。…実は、任命拒否問題が発覚した当初から、6人除外に“官邸ポリス”が暗躍していた可能性が囁かれていた。…杉田副長官の関与については、元文科事務次官の前川喜平氏もツイッターで〈おそらくこんな経緯〉と前置きし、興味深い投稿をしていた。〈学術会議から推薦者名簿が内閣府に届いた→内閣府が杉田官房副長官に名簿を説明→杉田副長官が全員の身辺調査を内調に指示→身辺調査の結果を携えて杉田副長官が菅首相・加藤官房長官と相談→菅首相が6人の排除を決定→6人を除いて起案するよう杉田副長官から内閣府に指示〉》。
 また、リテラの記事【日本学術会議任命拒否の主犯・杉田和博官房副長官「公安を使った監視と圧力」恐怖の手口! 菅政権が狙う中国並み監視・警察国家】(https://lite-ra.com/2020/10/post-5671.html)によると、《日本学術会議の任命拒否問題に、やはり、あの男が関与していた。杉田和博官房副長官だ。…いったい、誰がどのようなプロセスで、どんな理由で、6人の学者を任命拒否の判断をしたのかそれが焦点となっていたが、12日になって、杉田和博官房副長官の関与を複数のメディアが報じたのだ。杉田官房副長官が菅首相の決裁前に排除する6人を選別、菅首相も「今回任命できない人が複数いる」などと報告を受け6人の名前を確認していたことを政府関係者が明かしたという。…官房長官時代から菅首相が官僚支配に力を注いできたことは周知のとおりだが、その中心的役割を担ってきたのが、杉田官房副長官だ。2017年からは官僚人事を掌握する内閣人事局の局長も兼務しているが、こうした表向きの人事にとどまらず、実は安倍・菅官邸は、公安警察を使って勤務時間外の役人をも監視下に置いてきた。しかも、監視や尾行、周辺の聞き込み等の行為も行われてきたといわれる。もっとも有名なのが、前川喜平・元文科事務次官に対する監視・謀略攻撃だろう。2017年5月、加計問題を告発しようとしていた前川氏は、読売新聞に“出会い系バー通い”という謀略記事を書かれたが、これは官邸からのリークによるものだった。この報道の前年秋に事務次官在職中の前川氏はこの件で厳重注意を受けていたが、当時、前川氏を呼び出し注意したのは杉田官房副長官だった。また、2017年6月には、韓国・釜山の森本康敬総領事が、任期途中に電撃更迭されるという異例の人事が行われたが、この異例人事の裏にも官邸による官僚監視があった。2016年12月、慰安婦問題を象徴する少女像が釜山日本総領事館前に設置されたことに対し、安倍政権は報復措置として、森本氏と長嶺安政・駐韓大使を2017年1月から約3カ月間帰国させた。電撃更迭は、森本氏がこの政権の対応について不満を持ち、官邸を批判したことが原因だったのだ》。
 (金子勝さん)《公安警察・検察が安倍政権を支配していることに事の本質がある》ことも《継承》…というか、その本丸が元・最低の官房長官スガ様だった訳です。恐ろしい…。

   『●金子勝さん《権力に近ければ、罪を犯しても逮捕されない…
      公安警察・検察が安倍政権を支配していることに事の本質が》
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   『●《安倍政権から菅政権まで一貫する偽装・隠蔽体質が浮き彫りに》…決済
       印は「見て了承した」ことを意味しない――閣議決定しそうで怖い

 違法を放置したおかげで、こんな無駄な裁判を起こさざるを得ず、関係の研究者らの貴重な能力・時間が浪費される。壮大な無駄を強いられた学術会議候補6人や関係の研究者らがお気の毒で仕方ない。カルトとヅボヅボな「利権」「裏金」「脱税」「不明」党  #自民党に投票するからこうなる。自公お維コミに投票して直接的に支持する、選挙に行かないことで間接的に支持するから、こんなデタラメがまかり通る。法を犯す行政って、ニッポンとは一体全体どんな国? いまこそ、《まともな国に生まれ変わることを切に願う ――― 素晴らしい国にならなくてもいいので、〝まともな国〟になってほしいだけ》。
 太田理英子記者による、東京新聞の記事【学術会議候補6人の名にバツ印、「外すべき者」の文字 権力がどう介入したか、文書開示求め学者らが提訴】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/310440)。《菅義偉(すがよしひで)前首相による2020年の日本学術会議会員の任命拒否を巡り、任命を拒否された学者6人や法学者ら計169人が20日、国が判断過程を記した公文書を開示しないのは違法だとして、不開示決定の取り消しなどを求める訴えを東京地裁に起こした。提訴後に東京都内で記者会見した原告らは、「外すべき者との文字の下に6人の名前や肩書が列記された公文書を初めて公開し、「権力が介入した過程を裁判で明らかにする」と語った》。

   『●【NNNドキュメント カネのない宇宙人 信州 閉鎖危機に揺れる
     天文台】…《「経済的利益」を重視する国の政策によって…資金》大幅減
    「2005年から運営費交付金を年1%削減し続ける文科省。人件費が
     どんどんと削られ、研究者が減らされていく。文系どころか、理系に
     対しても未来に投資しない国。一方、巨額の軍事研究費で研究者の
     良心を釣る。おカネ儲けのことしか考えていない独裁者・アベ様ら。
     この国ニッポンの科学の未来はトンデモなく暗い…。」

   『●毎日新聞【「軍事研究せぬなら、行政機関から外れるべき」 自民・
     下村博文氏、学術会議巡り】…人殺しの研究なんてまっぴら御免だね
     「日本学術会議事件の原点は、なぜ6人「だけ」を任命拒否したの
     ですか?、です。質問は非常にシンプル。さっさと答えてください
     よ、元文科相殿。「全く問題と考えていない選択できるのは当然
     ならば、なぜ6人「だけ」を任命拒否したのかを教えてください。
     いま議論すべきは、そこだけ。違法・違憲オジサンを、いつまで
     放置しておくのですか。任命権や諸外国云々を持ち出す前に、
     政調会長には、いま、違法が放置されている認識は無いの?」

   『●現在の日本学術会議法を遵守せず、その違法状態を放置しておいて改悪
      って、バカなのか? 憲法を遵守せず、違憲に壊憲する愚劣さと同じ
   『●《研究者使い捨てを容認する社会は許されない》…《あの理化学研究所で
      97人雇い止め》という理不尽、かたや軍事費倍増し、軍事研究せよ…
   『●「監視社会ならん!市民ネット沖縄」《…国民に不安と不信をもたらす
     マイナンバーの制度そのものを根本的に見直し廃止することを求めます》
   『●(東京新聞)《学業や研究とは関係のないマイナカードの使用状況で、教育
     施設に与えるカネの多寡を決めるというのだ。道理が通る手法だろうか》
    「この政府は正気なのか? 
     妄想=《デジタル社会にマイナカードは必須》とばかりに馬鹿な
     《デジタル施策》を連発…こんなことを唯々諾々と最高学府は
     受け入れるのか? 今も違法状態な学術会議問題の意趣返し
     あるんじゃないのかね? また、
     《軍事研究せぬなら、行政機関から外れるべき》ということも?
     こんなバカな「無理」を通して、最高学府が「道理」を引っ込め
     ていいのか? (東京新聞)《学業や研究とは関係のない
     マイナカードの使用状況で、教育施設に与えるカネの多寡を
     決めるというのだ道理が通る手法だろうか。》
     学生だけでなく、教職員も出席・入退館《管理》する気満々だね。
     そのうち、学内は監視カメラだらけになるんじゃないの?」

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/310440

学術会議候補6人の名にバツ印、「外すべき者」の文字 権力がどう介入したか、文書開示求め学者らが提訴
2024年2月20日 20時21分

 菅義偉(すがよしひで)前首相による2020年の日本学術会議会員の任命拒否を巡り、任命を拒否された学者6人や法学者ら計169人が20日、国が判断過程を記した公文書を開示しないのは違法だとして、不開示決定の取り消しなどを求める訴えを東京地裁に起こした。提訴後に東京都内で記者会見した原告らは、「外すべき者との文字の下に6人の名前や肩書が列記された公文書を初めて公開し、「権力が介入した過程を裁判で明らかにする」と語った。

     (提訴後の会見で原告側が初めて公開した公文書)


◆「恣意的な任命拒否を隠そうとするもの」

 訴状などによると、判断過程を記した公文書の開示請求に対し、内閣官房や内閣府は「不存在」「公正かつ円滑な人事の確保に支障を及ぼす恐れ」を理由に、ほぼ「不開示」と決定した。原告側は「恣意(しい)的な任命拒否を隠そうとするもの」と主張。「重大な政治判断をした以上、判断過程や基準が明らかにされないのは不合理で許されない」と開示を求めている。

     (自身への任命を拒否をされ、情報開示を求め提訴した
      小沢隆一氏(右)ら=東京・霞が関の司法記者クラブで)

 提訴に先立ち、原告側は不開示決定を不服として、総務省の情報公開・個人情報保護審査会に審査請求。審査会は大半の文書について「不開示は妥当」としたが、一部を開示すべきと答申した。これを受けて内閣府などが開示したのが、「外すべき者」と記載された公文書。問題発覚後の2020年12月に政府が参院予算委理事らに示し、当時の杉田和博官房副長官が9月に内閣府への伝達内容を記した文書と説明していたが、当時は6人の名前や肩書は黒塗りにされていた。


◆安倍政権当時、官邸側からの伝達

 6人の氏名と肩書、「R2・6・12」の文字、全体に大きくバツ印が書かれた別の公文書も同時に開示され、記者会見で公開した。菅前首相が20年9月に任命決裁をする約3カ月前、安倍政権時代の同6月に官邸側から学術会議事務局への伝達内容を記録した文書という。

 任命拒否された1人で東京慈恵会医科大の小沢隆一教授(憲法学)は会見で「政府は説明責任を果たしていない。裁判で真相を明らかにすることは、国民主権を守るためでもある」と強調した。

 内閣官房や内閣府は「訴状を確認できていないことからコメントは差し控える」などとの声明を出した。(太田理英子


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●(東京新聞)《学業や研究とは関係のないマイナカードの使用状況で、教育施設に与えるカネの多寡を決めるというのだ。道理が通る手法だろうか》

2023年07月04日 00時00分34秒 | Weblog

[↑ 雑誌「TIME」(2023.5.22・29)… (TBS NEWS DIG)《「日本を軍事大国に変えようとしている」との見出しは政府の申し入れのあと、変更》(https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/481736?display=1)]


(2023年06月18日[日])
この政府は正気なのか? 妄想=《デジタル社会にマイナカードは必須》とばかりに馬鹿な《デジタル施策》を連発…こんなことを唯々諾々と最高学府は受け入れるのか? 今も違法状態な学術会議問題の意趣返しもあるんじゃないのかね? また、《軍事研究せぬなら、行政機関から外れるべき》ということも? こんなバカな「無理」を通して、最高学府が「道理」を引っ込めていいのか? (東京新聞)《学業や研究とは関係のないマイナカードの使用状況で、教育施設に与えるカネの多寡を決めるというのだ道理が通る手法だろうか。》 学生だけでなく、教職員も出席・入退館《管理》する気満々だね。そのうち、学内は監視カメラだらけになるんじゃないの?
 預金口座との紐づけ、マイナ保険証により従来の健康保険証の廃止、運転免許証、そして、授業の出席チェック…。いわば、運営費交付金に紐づけ。カードの取得は任意だったはずが、もはや強制に。国が独裁する上で欠かせないのだろうが、これだけ情報を集約することに恐怖すら覚える。
 また、マイナポイントに飛びつく…《エサ》《アメ》で飼い慣らされて…。それを大学の教育や研究に持ち込む。まさに、最高学府に《矜持はないのか》。

   『●【NNNドキュメント カネのない宇宙人 信州 閉鎖危機に揺れる
     天文台】…《「経済的利益」を重視する国の政策によって…資金》大幅減
    「2005年から運営費交付金を年1%削減し続ける文科省。人件費が
     どんどんと削られ、研究者が減らされていく。文系どころか、理系に
     対しても未来に投資しない国。一方、巨額の軍事研究費で研究者の
     良心を釣る。おカネ儲けのことしか考えていない独裁者・アベ様ら。
     この国ニッポンの科学の未来はトンデモなく暗い…。」

   『●毎日新聞【「軍事研究せぬなら、行政機関から外れるべき」 自民・
     下村博文氏、学術会議巡り】…人殺しの研究なんてまっぴら御免だね
     「日本学術会議事件の原点は、なぜ6人「だけ」を任命拒否したの
     ですか?、です。質問は非常にシンプル。さっさと答えてください
     よ、元文科相殿。「全く問題と考えていない選択できるのは当然
     ならば、なぜ6人「だけ」を任命拒否したのかを教えてください。
     いま議論すべきは、そこだけ。違法・違憲オジサンを、いつまで
     放置しておくのですか。任命権や諸外国云々を持ち出す前に、
     政調会長には、いま、違法が放置されている認識は無いの?」

   『●現在の日本学術会議法を遵守せず、その違法状態を放置しておいて改悪
      って、バカなのか? 憲法を遵守せず、違憲に壊憲する愚劣さと同じ
   『●《研究者使い捨てを容認する社会は許されない》…《あの理化学研究所で
      97人雇い止め》という理不尽、かたや軍事費倍増し、軍事研究せよ…
   『●「監視社会ならん!市民ネット沖縄」《…国民に不安と不信をもたらす
     マイナンバーの制度そのものを根本的に見直し廃止することを求めます》

 「監視社会ならん!市民ネット沖縄」《私たちは、さまざまな問題を露呈し国民に不安と不信をもたらすマイナンバーの制度そのものを根本的に見直し廃止することを求めます》。
 東京新聞の記事【授業の出席チェックに「マイナカード」? 国立大学に「利用実績」求め交付金を増減 学生証じゃダメなのか】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/256936)によると、《政府は9日、マイナンバーカードの用途拡大を柱とするデジタル施策の「重点計画」を閣議決定した。その中に、政府が国立大に対し、授業の出欠確認などマイナカードの利用実績に応じて、交付金を配分する施策が盛り込まれた学業や研究とは関係のないマイナカードの使用状況で、教育施設に与えるカネの多寡を決めるというのだ道理が通る手法だろうか。 (西田直晃中沢佳子)》。

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/256936

授業の出席チェックに「マイナカード」? 国立大学に「利用実績」求め交付金を増減 学生証じゃダメなのか
2023年6月16日 12時00分

 政府は9日、マイナンバーカードの用途拡大を柱とするデジタル施策の「重点計画」を閣議決定した。その中に、政府が国立大に対し、授業の出欠確認などマイナカードの利用実績に応じて、交付金を配分する施策が盛り込まれた学業や研究とは関係のないマイナカードの使用状況で、教育施設に与えるカネの多寡を決めるというのだ道理が通る手法だろうか。 (西田直晃中沢佳子


◆「重点計画」にある文言から読み取れることは

 重点計画に「マイナンバーカードの『市民カード化』の推進」という項目がある。その中で、政府が国立大に与える運営費交付金が取り上げられていた。

 「大学での出席・入退館管理や各種証明書発行などのマイナカード活用の先進事例について周知し、キャンパスのデジタル化を推進する」とした上で、こううたっている。「2026年度から、設定された中期目標・中期計画に基づきマイナカードの活用を含めた業務の実績について評価を開始し、運営費交付金の配分に反映する

     (国立大学への交付金額に、マイナンバーカードの
      活用実績を反映させるとする国の重点計画)

 運営費交付金は各校の収入不足を補う名目で国から支出され、人件費や研究費に充当される。

 国立大は04年度の法人化以降、文部科学相が示す「中期目標」に基づき、教育や研究、運営について6年間ごとの「中期計画」を策定している。文科省が計画の達成度合いを評価し、交付金を配分する仕組みだ。政府はこの交付金の配分に、大学でのマイナカードの利用度も絡ませようとしている

 文科省国立大学法人支援課の担当者は「配分はキャンパスのデジタル化の推進を総合的に判断する。マイナカードを必ず使えということではなく、あくまで一事例として示しているだけ」と控えめに話すが、額面通り受け止められない

 現在の第4期中期計画(22〜27年度)では、全ての国立大が文科相による中期目標に基づき、マイナカードに関連する「普及促進」や「活用」といった何らかの施策を盛り込んでいるからだ


◆出欠確認や図書館利用にマイナカードを導入

 関東では宇都宮大がマイナカードの導入に積極的だ。21年4月以降の入学生に対し、図書館の利用と授業時間外の建物への入棟について、学生証ではなくカードの利用を原則とした。ただ、この時点での全国のカードの取得率は28.3%に過ぎなかった。

 宇都宮大総務課の担当者は15日、「こちら特報部」の取材に「マイナカードを周知させる目的があった」と明かす。「取得は強制ではないので、カードを持たない学生でも手続きさえすれば、入室に利用できる磁気カードを貸し出すようにしてきた」というが、二重のシステム整備と維持が無駄ではないか。マイナカード用のシステム整備の費用を聞いたが、「正確な金額は、今ここでは分かりません」とのことだった。

     (マイナンバーカードの学内での利用について
      説明する宇都宮大のホームページ)

 各大学の中期計画に目を凝らすと、さらに踏み込んだ内容もあった。

 香川大は「学生・教職員へのカード取得状況アンケートの毎年度実施」、秋田大は「全学必修科目のリテラシー教育の中でカード取得のメリットを周知」と記載している。

 山形大は21年4月から、学生の講義の出欠確認に、マイナカードを導入しているという。

 マイナカードの取得は本来、任意のはずなのに、一部の大学では事実上の義務化が進んでいるかのようだ。重点計画はこの流れを加速させようとしている。


◆運営費交付金の減少で研究力は低下

 「力ずくで政策を実行するため、大学を本来の目的とかけ離れたことに利用しようとしている。言語道断だ」と慶応大の堀茂樹名誉教授(フランス思想史)は怒りをにじませる。

 真実を探求する大学の学問は、時に権力側に不都合な物事も研究する。しかしそういう存在を国内に持つことが近代自由主義国家の名誉とした上で「そんな意義を持つ大学を、マイナカードを持たせるための道具にするのと同じことだ。大学、研究、教育を軽視し、侮辱している」と憤る。

 大学に与える交付金の額をマイナカードの使い方で加減する政府が国民をあなどっている証拠だと堀氏はみる。「言葉で説明して納得してもらうのでなく、エサでつっている大学、教員、学生を子ども扱いし、エサで調教すればいいという為政者の思い上がりだ。そんな政権に操られては、主権者として情けない矜持(きょうじ)を持たねばならない

     (マイナンバーカード(一部画像処理))

 近年、日本の大学の研究力低下が憂慮されている。世界で上位だった論文の引用回数は、2000年代半ばから順位を下げている。

 一因に挙げられるのが、国立大の法人化以降の成果主義と運営費交付金の減少だ。交付金は本年度当初予算で1兆784億円。法人化が始まった04年度から13%減った

 交付金は規模が減った上、各大学の中期計画の達成度を文科省が査定する傾斜配分になった。

 代わりに研究者が応募し、研究費を獲得する「競争的資金」が増えているが、大学にとっては収入が見通しづらく、安定して教員を雇えず、優秀な人材を集めにくいという声がある。


◆各大学に文科省から出向者 国の方針に服従?

 大学の研究力を巡る問題に詳しい「科学・政策と社会研究室」の榎木英介代表理事は「マイナカードを普及させる目的で、大学運営の基盤になるお金と連動させていいのかやり方があざとい国の政策誘導に従わないと交付金を減らすというのは、大学の自治を踏みにじることだ」と厳しい目を向ける。「カードを利用しても、交付金に反映されるのは微々たるものだろう。むしろシステム整備と運用に費用も手間もかかるのでは。懸案の研究力向上に結びつく施策ではない

 国に従順かどうかを判断基準にする手法を問題視する声はやまない。東京大の石田英敬名誉教授(メディア論)は「交付金をエサにマイナカードの導入を押しつけている。大学の自治の観点から問題だし、大学も政府の介入に無防備になっている」と指摘する。

 石田氏は、現在の国立大の運営を巡る仕組みが、今回の政府のごり押しに絡んでいるとみる。「各大学の事務長や理事には文科省からの出向者がいて、国の方針に沿う内容を中期計画に盛り込み、予算を手当てしてもらおうとする。大学は、マイナカードを行き渡らせるという国の方針にどう貢献するかを中期計画に盛り込んでいくだろう。政府の物言いの裏には、そんな自発的隷従のシステムが動いているように思う」

     (河野太郎デジタル相)

 交付金の配分をちらつかせる国の方針のもと、今後大学でのマイナカードの使用は広がる見通しだ。その分、記録される情報は増える。石田氏は「トップダウン」で進む現状を危ぶむ。

 「国がシステムを悪用したらどうなるか。その議論が足りない。国家を疑う、権力の運用をチェックするという猜疑心(さいぎしん)が国民に足りない戦争ができる国にされようとする中、緊急事態時に規則を変えれば『電子システム』を『監視システム』に変更できる可能性もある。この国が何をしようとしているのか、警戒を怠らずにみていく必要がある」


◆デスクメモ

 学生証があっても、図書館入館はマイナカードという宇都宮大の施策は理解し難い。ICチップの空き領域に入退館を記録するだけで、マイナカード自体とはひも付けないという。なおさら意味不明だ国に同調すればアメをもらえるから? 学問の自由を追求する崇高さとは程遠い。(北)

【関連記事】給食費と引き換えに「マイナカード作れ」と市が通知 背景に見える国の強引な普及策
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●《研究者使い捨てを容認する社会は許されない》…《あの理化学研究所で97人雇い止め》という理不尽、かたや軍事費倍増し、軍事研究せよ…

2023年06月14日 00時00分40秒 | Weblog

[↑ 雑誌「TIME」(2023.5.22・29)… (TBS NEWS DIG)《「日本を軍事大国に変えようとしている」との見出しは政府の申し入れのあと、変更》(https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/481736?display=1)]


(20230528[])
《「経済的利益」を重視する国の政策によって…資金》大幅減 (NNNドキュメント)、《研究者使い捨てを容認する社会…研究を担う人を軽く扱い、コストと見ている》(こちら特報部)。
 この国は病んでいると思う…かたや、軍事費倍増し、軍事研究せよと…。少子化の折、徴兵制でも布いて…食料と農業を守らないニッポン『乳牛をしぼればしぼるほど赤字になる。まったく希望が持てない』…《兵糧攻め》に対して、兵器でも喰うのかね

   『●「道徳」を説く文科相がソレってOKなの? 
        「道徳心とか愛国心とかがコドモたちにとって安全」??
   『●「不正文科相が子どもに「道徳心」を説き得る」
        「大臣を辞めながら反省どころか、威張る」・・・「珍芸」

   『●文科省道徳教育教材『わたしたちの道徳』・・・ 
      コドモタチの道徳教育のための好例として記載を可能か?
   『●「詐欺や脱税」に総務相や法相がお墨付き… 
      自民党では白紙領収書に「(法的に)問題はない…」!?
   『●脳内回路は大丈夫?? 自民党若手の脳内では、 
          「憲法学者達<<百田尚樹氏」という訳だ!?
   『●甘~い利を得た人が「私の件は決着した」!?: 
       「冗談」や「馬鹿」も「休み休み」言われたのではね…
   『●何度目かの「指摘は重く受け止めますが、
      法的には問題がありません」ごっこ by 下村博文元文部科学相
   『●《安倍の出身派閥・清話会の指定席》な文科相の系譜の酷さ…
        《受験利権のコントロールが目的だったのではないか》?
    《★だが文科相は第2次安倍内閣以降、下村博文馳浩松野博一
     林芳正柴山昌彦萩生田と林を除きすべて安倍の出身派閥・清話会の
     指定席となっている。表向きは道徳教育の積極導入などだったが、
     実態は受験利権のコントロールが目的だったのではないか
     と疑われても仕方があるまい》

   『●【NNNドキュメント カネのない宇宙人 信州 閉鎖危機に揺れる
     天文台】…《「経済的利益」を重視する国の政策によって…資金》大幅減
    「2005年から運営費交付金を年1%削減し続ける文科省。人件費が
     どんどんと削られ、研究者が減らされていく。文系どころか、理系に
     対しても未来に投資しない国。一方、巨額の軍事研究費で研究者の
     良心を釣る。おカネ儲けのことしか考えていない独裁者・アベ様ら。
     この国ニッポンの科学の未来はトンデモなく暗い…。」

   『●毎日新聞【「軍事研究せぬなら、行政機関から外れるべき」 自民・
     下村博文氏、学術会議巡り】…人殺しの研究なんてまっぴら御免だね
     「日本学術会議事件の原点は、なぜ6人「だけ」を任命拒否したの
     ですか?、です。質問は非常にシンプル。さっさと答えてください
     よ、元文科相殿。「全く問題と考えていない選択できるのは当然
     ならば、なぜ6人「だけ」を任命拒否したのかを教えてください。
     いま議論すべきは、そこだけ。違法・違憲オジサンを、いつまで
     放置しておくのですか。任命権や諸外国云々を持ち出す前に、
     政調会長には、いま、違法が放置されている認識は無いの?」

   『●現在の日本学術会議法を遵守せず、その違法状態を放置しておいて改悪
      って、バカなのか? 憲法を遵守せず、違憲に壊憲する愚劣さと同じ

 木原育子中沢佳子両記者による、東京新聞の記事【こちら特報部/あの理化学研究所で97人雇い止め 10年ルール適用前に 降格、給与減、チーム解散も「こんな理不尽なことが」】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/252517?rct=tokuhou)によると、《◆「研究者使い捨てを容認する社会は許されない」》《◆「研究を担う人を軽く扱い、コストと見ている」》。

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/252517?rct=tokuhou

こちら特報部
あの理化学研究所で97人雇い止め 10年ルール適用前に 降格、給与減、チーム解散も「こんな理不尽なことが」
2023年5月26日 12時00分

     (雇い止めを巡り、理化学研究所本部前でストライキを行う
      職員ら=3月、埼玉県和光市で(共同))

 懸念は現実化した。契約期間が10年を超える有期雇用の研究者や非常勤講師が、無期雇用転換の権利を得る「10年ルール」。その適用が4月から始まる前の3月末に、予想された通り、研究者らの雇い止めが多数発生している。雇用の継続を求め、提訴した研究者らは少なくない。大学側の方針の一貫性のなさに、振り回される事例も。労働者のためのルールのはずが、一体誰を守っているのか。(木原育子中沢佳子


◆「研究者使い捨てを容認する社会は許されない」

 10年ルールの影響で97人が契約を切られた—。日本を代表する研究機関「理化学研究所」(埼玉県和光市)の労働組合が18日、3月末に雇い止めになった有期雇用の研究者らについて、調査結果を発表した。

 労組によると、10年ルールの対象になる研究者らは203人いた。うち半数近い97人が雇い止めになった。106人は「理事長特例」などで雇用継続となったが、地位が降格された研究者もいた。

 このほか、研究チームのリーダーの雇い止めでチームが解散するなどしたため、87人が離職し、先の97人と合わせると184人の雇用が消えた

 労組の金井保之委員長は「研究者を使い捨てにしても容認される社会は許されない」と憤る。


◆発端は労働契約法の改正だった

 問題の発端は、2013年4月に施行された改正労働契約法だ。有期雇用の期間が5年を超えた労働者は、無期雇用への転換を求められるルールができた。長期間のプロジェクトも多い研究者は、特例で期間は10年超とされた。このルールの適用開始が施行10年後の今年4月のため、直前の大量雇い止めが懸念されていた。

 それを暗示するかのように、理研は16年、起算日を13年にして「10年を超える契約はしない」と職業規則を変更した。労組の求めで、昨年9月末にこの上限を撤回したものの、雇い止めは止まらなかった。


◆「研究が失敗しているならともかく…」

 「こんな理不尽なことがまかり通るなんて…」。そう憤慨するのは60代の男性研究者だ。

     (理研の任期付き研究者が受け取った契約書。
      「2023年4月1日以降の雇用契約は締結しない」
      と書かれている(共同))

 昨年3月中旬、「23年4月1日以降の雇用契約は締結しない」との趣旨が書かれた契約書がメールで届いた。当時、がんの早期発見に関する研究のチームリーダーだったが、有期雇用の契約が通算10年を超えることを理由に雇い止めを告げられた。

 「研究が失敗しているならともかく、うまくいっていたのに…」。文部科学省に中長期計画が承認され、24年度までの科学研究費補助金も得たばかり。基礎研究を終えて企業らと実用化に向けた応用研究を始めようとした矢先だった。

 「合理的な理由がなく、雇い止めは不当だ」と昨夏、理研を相手取り提訴。すると、「理事長特例」で2年間だけ研究の継続が認められた。

 ただ、男性はチームリーダーではなくなり、一介の研究員と「事実上の降格」。給与も減り、チームメンバーもバラバラになった。「野球チームが解散し、監督1人残った状態。こんなことをしていて、日本の研究がよくなるはずがない」と憤る。

 今年2月には、30代と40代の有期雇用の技師が同様に理研を提訴した。2人は提訴後の3月末に雇い止めになった。2人は同じ研究に携わり、チームリーダーからは「やめろ」と言われ続けていた。

 前出の金井委員長は「パワハラ問題まで雇い止めで覆い隠されてしまい、まずい状況だ」と語る。

 一方、理研広報室は「こちら特報部」の取材に、「訴訟については引き続き真摯(しんし)に対応していく」とした上で、「外部に転出された方についても、必要に応じて、共同研究契約や研究課題の委嘱を行っている」などとコメントした。


◆「10年ルール」対象は1万2000人超 見通しあるのは半数足らず

 10年ルールの対象者は全体で何人いるのか。文部科学省は昨年9月、全国の大学や国立研究開発法人を調査した。回答のあった681機関で計1万2137人。このうち、無期転換が見込まれるのは44.7%、無期転換の契約を結ぶ予定のある人は3.9%で、先々の見通しがあるのは半分に届かない。

 これに先立つ昨年5月、文科省は国立大学など機関別に、今年3月末で雇い止めになる恐れがある数を参院内閣委員会に提出した。大学別で最多は東京大の346人だった。

 ただ、4番目に多い126人だった大阪大では、この人数にカウントされずに、3月末で雇い止めになった非常勤講師たちがいる。


◆大阪大では非常勤講師も雇い止め

     (無期契約への転換を求める非常勤講師らに
      提訴された大阪大(共同))

 「阪大は非常勤講師を個人事業主扱いし、業務委託の契約を結んでいた。労働契約ではないとして、数字に入れなかった。実態より少なく見せかけたいからでは」と、3月末まで阪大外国語学部の非常勤講師を務め、雇い止めにあった新屋敷健さん(62)。同学部だけでも雇い止め対象の非常勤講師は70〜80人いたといい、先の126人と合わせれば、少なくとも200人前後に増えるという。

 新屋敷さんら非常勤講師だった4人は無期転換すべきだとして阪大を提訴した。原告の1人、浦木貴和さん(57)は「1年ごとに契約更新をし、10年働いた段階で無期への転換を申し出たが、拒まれた。10年ルールと関係なく、大学の内規だという言い分だった。理屈が通らない」と憤る。

 原告の1人で、元非常勤講師の50代男性は「非常勤講師は横のつながりが希薄で立場が弱い」と、強く権利を主張しづらい土壌を嘆く。

 雇い止めが出ると後任を新たに公募することになり、手間やコストも無駄にかさむ。「研究者、学生、教育の質に大きなマイナス。大学も目先のコストカット程度のメリットしかない」

 非常勤講師との関係が委託契約で「労働契約」でないなら10年ルールにとらわれる必要はないはずだが、新屋敷さんは「非常勤講師は10年ルールの対象外だが、有期雇用の他の職員とそろえたというのが大学側の理屈だ」と語る。

 ただ、阪大は22年度から、非常勤講師についても労働契約に変えている。阪大人事課の担当者は「教育の質を保証するためと、非常勤講師の労働法制上の適切な保護のため」と説明するが、どこかすっきりしない。提訴には「雇い止めとは考えていないが、係争中なのでコメントできない」と語る。


◆「研究を担う人を軽く扱い、コストと見ている」

 指導する立場の文科省の様子はどうか。同省は4月以降の状況を調査しているが、大学や研究機関ごとの結果は公表しないという。担当者は「雇用管理は各法人に適切にやっていただくよう、呼びかけている。今後の対応は、調査結果を踏まえて検討する」と答えるにとどめ、大学や研究機関任せの構えだ。

 研究者のキャリア問題に詳しい「科学・政策と社会研究室」の榎木英介代表理事は「研究や教育を担う人を軽く扱い、『コスト』と見ている」と理研や阪大の姿勢を批判。文科省の手ぬるさも指摘する。「大学の統制を進める半面、踏み込みたくないことは『大学の自治』を言い訳にする。ダブルスタンダードだ

 基盤的資金となる運営費交付金や経常費補助金は削られ、研究者自ら獲得する「競争的資金」が増している。榎木さんは、それが雇い止めの根にあるとし、「政府として研究費の配分やあり方を見直すべきだ」と訴える。

 榎木さんは警鐘を鳴らす。「人を大切にしない業界に人材は集まらない博士課程に進む人は減り、海外での活動を視野に入れる研究者もいる。高度人材が不足していけば、さまざまな分野や業界に影響が出るだろう


◆デスクメモ

 阪大の元非常勤講師らは在勤時、半年〜1年の休みを大学側から打診されたという。6カ月以上の空白があれば、制度上、通算の契約期間がリセットされる。10年ルールを避けるためか。何とも小手先の対応だ。半年休めば数十万円以上の収入を失う。真に労働者側に立った話ではない。(北)

【関連記事】海外では円安直撃、国内では雇い止め 研究者の足を引っ張る過酷な環境 「科学技術立国」危うい現実
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●リテラ《「高まってない7割超」でも改憲議論ゴリ押し…自民、維新、国民民主の「サル以下」と言われても仕方ない不真面目な態度》

2023年05月29日 00時00分20秒 | Weblog

[※ 「自民党と旧統一教会の闇」(週刊金曜日 1386号、2022年07月22日) ↑]


(2023年05月14日[日])
憲法を遵守することなく違憲に壊憲し、《国民主権の縮小戦争放棄の放棄基本的人権の制限緊急事態条項の創設》…本当にそんなことを自公お維コミにやらせていいのか?

   『●《安保や原発を巡る政策転換に限らず、岸田首相にも、国民の声を聞か
     ず、国会での議論も経ない独断が目に余るように…。「静かなる独裁」》
   『●《大手マスコミのあまりの卑劣な自民党擦り寄りと、それに乗っかる
     立憲・泉代表のアホさ加減……。…放送法解釈変更と高市問題も矮小化》
    「日刊ゲンダイの記事【小西洋之議員「サル」発言は袋叩き、高市早苗
     大臣には迫らず…大手メディアの弱腰と矛盾】」

   『●現在の日本学術会議法を遵守せず、その違法状態を放置しておいて改悪
      って、バカなのか? 憲法を遵守せず、違憲に壊憲する愚劣さと同じ

 リテラの記事【「高まってない7割超」でも改憲議論ゴリ押し…自民、維新、国民民主の「サル以下」と言われても仕方ない不真面目な態度】(https://lite-ra.com/2023/05/-hp.html)によると、《日本国憲法が施行されて76年を迎えた。共同通信の世論調査では、憲法改正の機運が国民のあいだで「高まっている」「どちらかといえば高まっている」と答えた人が計28%だったのに対し、「高まっていない」「どちらかといえば高まっていない」と答えた人が71%にも上ったように、改憲に対して強い関心が持たれ世論が盛り上がっているとは到底言えない状態だ。しかし、だからといって改憲が遠のいているというわけではけっしてない。むしろ、世論とは裏腹に、現在の国会の状況はかつてないほど改憲に向けて一気に進みつつあり、改憲の危機は高まっているからだ》。

 まずは憲法を遵守してはくれまいか。壊憲を話し合う場ではない憲法審査会を正常化してはくれまいか。そのうえで、《憲法改正の機運が国民のあいだで「高まっている」「どちらかといえば高まっている」》のならば、話し合えばいいい。違憲に壊憲しようという自公お維コミ議員らのその性根が許せない。
 再度引用する ―――――― 結局、高市問題の有耶無耶に手を貸すテレビ等メディアと〝論憲〟民主党党首。結果として、(リテラ)《憲法審査会では、自民党を中心とした改憲派が、改憲ありきで暴走を繰り広げてきた》に拍車。《メディアは、こうした憲法審査会の問題点に言及することもなく高市早苗・経済安全保障担当相の「捏造だ」発言や、維新・馬場伸幸代表の「24時間選挙のことを考え、実行できる女性は少ない」といった発言など、あからさまな暴言を吐いても更迭されずにいるのに、“事実”を指摘しただけで更迭させるとは、泉代表はバカなのだろうか》(リテラ)。
 リテラの記事【小西洋之「サル」発言より問題なのは NHKとフジ、産経の「偏向」だ! 高市大臣と放送法問題を批判せず追及者の小西を攻撃】(https://lite-ra.com/2023/04/post-6269.html)によると、《まず最初に言っておきたいが、憲法審査会の毎週開催をめぐる小西議員の発言は問題のないものだ。それを筆頭理事から更迭させるとは、こんな判断しかできないようならば、泉代表こそ代表を辞めるべきだ》。

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https://lite-ra.com/2023/05/-hp.html

「高まってない7割超」でも改憲議論ゴリ押し…自民、維新、国民民主の「サル以下」と言われても仕方ない不真面目な態度
2023.05.03 05:37

     (自由民主党HPより)

 本日、日日本国憲法が施行されて76年を迎えた。共同通信の世論調査では、憲法改正の機運が国民のあいだで「高まっている」「どちらかといえば高まっている」と答えた人が計28%だったのに対し、「高まっていない」「どちらかといえば高まっていない」と答えた人が71%にも上ったように、改憲に対して強い関心が持たれ世論が盛り上がっているとは到底言えない状態だ

 しかし、だからといって改憲が遠のいているというわけではけっしてない。むしろ、世論とは裏腹に、現在の国会の状況はかつてないほど改憲に向けて一気に進みつつあり、改憲の危機は高まっているからだ。

 まず大前提として、昨年の参院選の結果により改憲派が国会発議に必要な3分の2以上を占めているうえ、日本維新の会と国民民主党という「2自民党」のアシストによって、昨年以降、予算審議の期間以外は衆院憲法審査会が週1回の定例日開催が定着。こうした動きに対し、参院憲法審査会の野党筆頭幹事だった立憲民主党の小西洋之・参院議員が「(毎週開催は)サルがやること」などと発言した際には改憲派が猛批判を浴びせ、立憲も小西議員を野党筆頭幹部から更迭させてしまった

 従来、憲法審査会他の委員会とは違って与野党協調を重視し、与党と野党の合意の上で開催してきた。そういう意味では、小西議員の批判は当然だったのだが、自民党は、維新と国民民主党とともに強引に改憲議論を進め始めた。世論は高まっていないのに、改憲の議論は深まったというためだけの既成事実がつくられようとしているのだ。

 だが、これこそが岸田政権、自民党の「戦略」なのだ

 実際、岸田文雄首相は、4月25日に自民党の憲法改正実現本部の会合に出席した際、「改憲に対する思いはいささかも変化していない」と来年9月末までの自民党総裁任期中に改憲を実現する決意を語り、「具体的な議論をさらに早急に深めてもらい、賛同する議員を増やす。党派を超え、この数を増やしていく。こうした取り組みを進めていってほしい」と発言。さらに、読売新聞5月2日付の記事によると、自民党幹部もこう語っている。

「自民が主導すると反発が強まる。野党から言わせてまとめていく」

 維新は統一地方選でも「反自民の受け皿」として票を集め躍進を果たしたが、改憲では完全に「自民党の尖兵」となっているのである。


■国民民主・玉木雄一郎はChat GPTに9条改憲の是非を訊くトンチンカン G7ではAIに世論誘導が問題視されているのに

 しかも、「野党から言わせて(改憲を)まとめていく」という自民党の戦略は、着々とかたちになりつつある。

 事実、維新と国民民主党、衆院会派の「有志の会」は今年3月、緊急事態条項の憲法改正条文案を発表したが、これを衆院憲法審査会の与党筆頭幹事を務める自民の新藤義孝・元総務相は「建設的かつ真摯な議論の結果として歓迎したい」と評価。とくに緊急事態条項の項目のひとつである「緊急時の議員の任期延長」は、改憲派の自民・公明・維新・国民で「必要」と意見が一致しているため、維新と国民は“衆院憲法審査会として具体的な条文案の作成に入るべきだ”とし、各党に条文案を提示するよう主張を展開。国民の玉木雄一郎代表は「議員任期延長の改憲なら合意を得やすい」などと言い、自民でさえ二の足を踏んでいる“お試し改憲”による強行を狙う発言をおこなっている始末だ。

 さらに、自衛隊を憲法に明記する改憲案についても、維新は自民と同じく9条明記で賛同。一方、公明は首相や内閣の事務などを定める憲法72条や73条に明記する案を提示し、国民も首相の職務を規定する条文への明記を示しつつ、玉木代表は「論理的帰着としては戦力不保持を定めた9条2項の削除は議論すべきだ」と発言。つまり、見解に相違はあるとはいえ、「自衛隊の明記ありき」で議論が強引に進められている状態にあるのだ。

 議員の任期延長にしろ、自衛隊の明記にしろ、喫緊の課題でもなければ世論が「改正すべき」と高まっているわけでもない。にもかかわらず、そもそもの必要性の問題を論じることもなく自民の補完勢力が「議論しろ」「条文案を示せ」と声高に叫びつづける。こうした数の力の横暴により、どんどんと改憲のための準備が進んでしまっているのである。

 しかも、だ。「サルがやること」と言われて激高した維新や国民といった改憲派が、真面目に憲法審査会に向き合っているかといえばまったくそんなことはない

 たとえば、国民の玉木代表は4月27日の衆院憲法審査会で“Chat GPTに「憲法9条は改正したほうがいいですか」と訊いてみた”などと、Chat GPTの回答を紹介した。玉木代表の紹介したChat GPTの回答というのは、改憲派と護憲派の両論併記しているものの、結論としては「丁寧な議論が重要」など留保をつけつつ「時代の変化に合わせて議論し、必要に応じて適切な改正が行われることも必要かと思う」などと改憲議論に誘導するような内容だった。しかも玉木代表は「自民党の改憲案は、じつは自国防衛の強化を目的としていない」「Chat GPTさんは、自民改憲案の本質をまだ理解していない」などと発言した。そもそもChat GPTは誤情報の流布が問題になっているうえ、G7デジタル・技術相会合ではAIによる世論操作への悪用など民主主義や人権が脅かされる懸念が示されたばかり。憲法審査会という慎重で丁寧な議論が求められる場で、そんな問題の多いAIの回答を持ち出し、自説の補強に利用するとは一体どういう神経をしているのかこんな人間に改憲議論を先導させること自体、それこそ民主主義の自殺行為だろう。「戦争ができる国づくりのためのものでしかない自民党改憲案を矮小化したうえ、自分が主張する改憲案への補強に利用したのだ


■維新・猪瀬直樹は憲法審査会にガム噛みながら出席する舐めっぷり なのに「野党から言わせる」という自民の改憲戦略が既成事実化

 さらに呆れたのが、維新の猪瀬直樹参院議員だ。4月12日におこなわれた参院憲法審査会のネット中継では、維新所属の浅田均参院議員が発言している隣で猪瀬議員がガムをクチャクチャと噛んでいた姿が映し出され、ネット上で問題に。維新は猪瀬議員に厳重注意をおこなったというが、猪瀬議員は「飲食禁止とは知っていたが、ガムまで禁止とは知らなかった」などと言い訳したのだ。国民の代表として選ばれたことの自覚もなく、審議中に平然とガムを噛んで出席するなど、憲法審査会という場を舐めているとしか言いようがない。

 このような「サル以下」の維新や国民の議員が、「野党から言わせてまとめていく」という自民の戦略に協力し、改憲を既成事実化しつつあるという現実──。安倍晋三という改憲に血道を上げてきた代表格がいなくなったことで安心感が広がっているのかもしれないが、むしろ警戒を強めなければいけない局面にあるということを肝に銘じてほしい。

(編集部)
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●現在の日本学術会議法を遵守せず、その違法状態を放置しておいて改悪って、バカなのか? 憲法を遵守せず、違憲に壊憲する愚劣さと同じ

2023年05月02日 15時52分28秒 | Weblog

[※ 「自民党と旧統一教会の闇」(週刊金曜日 1386号、2022年07月22日) ↑]


(2023年04月16日[日])
壊憲でもそうなのだが、現在の憲法を遵守することなく違憲に壊憲する自公お維コミにやりたい放題させる理由は何なのですか? 《日本学術会議法の改正案》もそう、現在の日本学術会議法を遵守せず、違法状態を放置しておいて、改悪ってバカなのか? 遵奉精神はないのか?
 東京新聞の【<社説>学術会議改正案 ごり押し姿勢を戒める】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/243841?rct=editorial)によると、《日本学術会議法の改正案を政府は今国会に提出する方針だ。会員選考にかかわる諮問委員会を新設するという。同会議を支配する意図が潜むなら反発は当然だ。政府はごり押しをやめるべきだ。学術会議とはひと口に言えば、政府に対する科学分野の「ご意見番」。環境やエネルギー、遺伝子など現代文明が抱える問題について、確かな知見を持つ会員が、政府に助言する。そんな役割を担っている。過去に軍事研究に批判的な見解を示したように、政府に都合のいいことばかりを言う存在であってはならない政策批判であれ、科学者として責任と良心を持った助言を望む。だが、政府の真意は「ご意見番」の人選に口をはさみたいのではないのか。》

   『●『教育と愛国』《教科書は誰のものか》…「そんなふうに、教科書
     検定だけではなく学校の現場に、有形無形の圧力が押し寄せている」
    《この5月に公開された映画『教育と愛国』が話題です。
     道徳の教科化、教科書検定における圧力、日本学術会議
     委員任命拒否問題、「慰安婦」問題を教える中学校教員や研究する
     大学教授への激しいバッシング……スクリーンに描き出される、
     教育と教科書をめぐるこの国の現状には、ぞっとするような怖さ
     さえ覚えます。初監督映画となるこの作品を
     「切羽詰まる思いで作った」と語る毎日放送(MBS)
     ディレクターの斉加尚代さんにお話をうかがいました》
    《それでもまだ「難しいだろうな」という迷いがあったのですが、
     最終的に自分の中で「やろう」とギアが入ったのは、
     日本学術会議の会員任命拒否問題が起きたときです。
       日本学術会議の会員任命拒否問題…日本学術会議は、政府への
        政策提言などを役割とする内閣府の特別機関。会員には
        理学・工学、人文・社会など幅広い分野の科学者が揃う。
        これまで、その会員は会議が推薦した候補者がそのまま
        任命されてきたが、2020年9月、菅首相(当時)は、
        会議が推薦した新会員候補105名のうち6人の任命を拒否。
        拒否を判断した具体的な理由も示されなかった。》
    《──政府の意向に逆らわない、政府の思うとおりに動かしやすい
     国民をつくるための教育をしようとしているように思えます。
     斉加 そのための仕組みづくりがされていると感じますね。
     日本学術会議の問題だってそうでしょう。学術会議は戦後2度、
     科学者は国家のしもべにならない、戦争につながるような研究は
     しないと表明してきている機関ですから、今の与党政治が目指す
     方向とは異なる意見の人たちを排斥、排除しようとしている
     ということだと思います。》

 さて、《この「接点」をどう考えるべきか》? 当然でしょ、カルトとヅボヅボ壺壺自民党だものねぇ…。カルトな統一協会が、選挙期間中に、カルトとヅボヅボ壺壺自民党を支援するために、やたらと〝反共〟デマを喧伝することと同じ。これが真実ならばまだしも、完全なデマだという救いのなさ。それに乗せられる、「1/4」の直接的自公維コミ支持者と選挙に行きもしない「2/4」の間接的支持者。
 木原育子中山岳両記者による、東京新聞の記事【こちら特報部/旧統一教会系団体が学術会議を「反体制的」「解散せよ」と痛烈批判 その背景とは】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/243299)によると、《日本学術会議法の改正案が今国会にも提案される。人選の方法を改めようとする現首相の岸田文雄氏、一つ前の菅義偉氏は学術会議のあり方を疑問視し、時に「目の敵」にしたようにも見える。背景は一体、何なのか。そんな問題意識から取材を進めると、「お家芸のように古くから学術会議を痛烈に批判した組織が浮かび上がった。この「接点」をどう考えるべきか。(木原育子中山岳)》。

   『●(狙撃兵)《その死を呼び寄せた原因が反日カルト組織である統一教会と
     ズブズブだった関係にあり…なぜ「ファザームーン」みたく神格化…?》
   『●朝日新聞スクープ…統一協会《関連団体…が…参院選や昨年の衆院選
     において、自民党議員に対して「政策協定」への署名を求めていた》
   『●ズブズブ壺壺ヅボヅボでない自民党議員にとっては大チャンスなのに?
      ……まあ、やる気のある、自民党にそんな議員が居ればの話ですがね
   『●ズブズブ壺壺ヅボヅボな政権与党・自民党のどうしようもない腐敗具合
        …村上誠一郎議員を〝罰して〟《留飲を下げ》たかと思ったら…
    《安倍派の前会長である細田博之・衆院議長も結局、放置されたままだ
     細田氏は2019年に韓鶴子総裁が出席したイベントに参加した際、
     「韓鶴子総裁の提唱によって実現したこの場は大変意義深い」
     「安倍総理に早速報告したいと考えております」などと発言していた
     ほか、ジャーナリストの鈴木エイト氏は2016年参院選の票の差配
     ついても「細田氏がある候補者に統一教会票を回すと打診したが、
     その候補が断わったために、別の議員に票が差配された
     と言われている」と指摘するなど…、新たな疑惑も浮上しているが、
     新聞・テレビなどの動きは鈍い。下村博文・元文科相の名称変更への
     関与疑惑もそのままになっている》

   『●新年こそは、まともな国に生まれ変わることを切に願う ――― 素晴
     らしい国にならなくてもいいので、〝まともな国〟になってほしいだけ
   『●《岸田首相は「本人が亡くなられた今、十分に把握するのは限界が
       ある」》と拒否…「政治とカルト」「アベ様とカルト」の徹底解明を
   『●(狙撃兵)《その死を呼び寄せた原因が反日カルト組織である統一教会と
     ズブズブだった関係にあり…なぜ「ファザームーン」みたく神格化…?》
   『●アベ様よりはヅボヅボではない、票の差配などしていない…《ならば、
     なぜ議院運営委員会や記者会見など公の場で堂々と説明しないのか》?
   『●《安倍元首相が統一教会と蜜月関係にあったことは周知の事実だ。
     しかし、だからといって、細田氏が潔白だというわけではまったくない》

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/243299

こちら特報部
旧統一教会系団体が学術会議を「反体制的」「解散せよ」と痛烈批判 その背景とは
2023年4月11日 11時30分

     (1985年の「思想新聞」のコピー)

 日本学術会議法の改正案が今国会にも提案される。人選の方法を改めようとする現首相の岸田文雄氏、一つ前の菅義偉氏は学術会議のあり方を疑問視し、時に「目の敵」にしたようにも見える。背景は一体、何なのか。そんな問題意識から取材を進めると、「お家芸のように古くから学術会議を痛烈に批判した組織が浮かび上がった。この「接点」をどう考えるべきか。(木原育子中山岳


◆改定案は「あからさまな介入」

 5日にあった内閣府と日本学術会議の面談。会議側から批判が続出した。「不透明でブラックボックス」「監視のための法改正だ

 内閣府から説明を受けたのが現政権が新設を目指す「選考諮問委員会(仮称)」。学術会議の会員選考に関わる「第三者組織」だ。

 国主導で人事制度が変わりかねない状況に対し、長く学術会議の会員や連携会員を務めてきた宗教学者の島薗進氏は「あからさまな介入。政府や財界などが委員任命に関与しようとすれば、政府や与党、特定のグループの意向に従うような組織になる」と危ぶむ。

 今は学術会議側が会員候補を選考した上、推薦を受けた首相が任命している。諮問委が新設されると、そのメンバーは学術会議の会長が選ぶ一方、会員候補の選考時に諮問委の意見を聞き、その意見を「尊重しなければならない」とする。

 内閣府の児玉泰明参事官は「学術会議は国費でまかなう国の機関。選考過程の透明化は必要だ」と語る。

 一つ前の菅政権も学術会議の人事に「介入」した。

 2020年9月、学術会議から推薦を受けた会員候補6人の任命を拒否した。過去の国会では、政府側が「推薦された者をそのまま会員として任命する」と答弁したにもかかわらずだ。

 ただ、近年の政権の思惑はいまひとつ分からない。菅氏に至っては真意を問われても「総合的、俯瞰(ふかん)的活動を確保する観点から」と曖昧な言葉を繰り返した。


◆面白くない存在 右派結束の引き金

 そんな中で、気になる動きを見せていたのが、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の関連団体、国際勝共連合だ。

 機関紙「思想新聞」の1985年8月25日付では「蝕(むしば」まれる『日本学術会議』」「反体制的」と記し、「早く潰つぶしてしまうことが肝要だ」という関係者コメントも掲載。同年9月1日付では「こんなにある! 学術会議の左向き勧告等」と伝えた。

 近年でも菅氏の任命拒否が表沙汰になると、サイト上で「『白い巨塔』ばり不透明な会員推薦」(2020年10月19日付)、「解散せよ」(21年1月18日付)とたたみかけた。

 痛烈な批判の背景について、ジャーナリストの鈴木エイト氏は「教団側は世界平和教授アカデミーという組織で文化人を取り込んだが、なびかなかったのが学術会議の人たち。面白くない存在だった」と推し量り「菅さんの任命拒否と連動する形で、歩調を合わせたのだろう」と続ける。

 学術会議批判にどれだけ力を注いだか、最近の政権にどう影響したか。勝共連合に尋ねたが、10日夕までに回答が得られなかった。

 これらの点に関しては、慎重な見方もある。前出の島薗氏は「教団側の政治活動のテーマは60〜80年代は反共。冷戦崩壊後、伝統的家族観に政治工作の軸足は移ってきた」と語る。

 一方で「日本社会は今も反共、反左翼の思想が根強く、何か引き金があると右派系団体も含めて結束しやすい。その一角として教団側の存在感は小さくなかった」と指摘する。


◆自民党 半世紀も前からの「お家芸」

 過去の文書をたどると、学術会議に痛烈な批判をしてきた別の組織も浮かぶ。それは自民党だ。

 国会の議事録によると、冷戦下の1960年には科学技術庁長官だった中曽根康弘氏の姿勢が問題視された。岡良一衆院議員(日本社会党)は、日本とソ連の科学技術交流を要望している学術会議の科学者を中曽根氏が「アカ呼ばわり」したとして追及した。66年には一部の自民議員が学術会議を「左翼に偏向」と見ているとして、別の野党議員がただした。

     (1971年の「自由新報」のコピー)

 「学術会議たたき」がより鮮明だったのは、自民党機関紙「自由新報」(現自由民主)。71年4月27日付の1面トップでは「科学なき”赤い巨塔”学術会議」との見出しで批判記事を載せた。69年に大学紛争の沈静化を狙った関連法が成立した際、学術会議が大学の自主性尊重を訴えたことに触れて「反体制、反政府の姿勢から、事あるごとに”反対声明”をつづけてきた」と主張。日本共産党シンパの会員が増えているとし、「名ばかりの政治集団」「イデオロギー一辺倒」「”存在価値ない”」と報じた。

 自民が機関紙で大々的な批判を展開した背景について、政治ジャーナリストの野上忠興氏は「自民を支持する岩盤保守層を意識しているからだ」と説く。

 学術会議は49年の発足時から「戦争非協力」を掲げ、軍事目的の研究からは距離を置いた。原子力分野では54年、平和利用に徹するとして「公開・民主・自主」の三原則を唱えた。

 折に触れて出す提言には、自民党政権の痛いところをついたものも少なくないと野上氏は指摘。「自民にとっては、何かと異論を挟む目障りな存在という感覚もあるのではないか」


◆軍事研究に距離 気に入らず

 学術会議を煙たがり「異論封じ」を唱えるような論調は、その後も出てくる。

 80年、自民の中山太郎参院議員は自著で「左翼的なイデオロギーに偏向した会員に牛耳られている」などとし、「この体質的欠陥はすべて、その会員公選制、つまり選挙方法に起因している」と書いた。

 中山氏は同年7月に総理府(現内閣府)総務長官に就任。翌81年に学術会議の運営をやり玉にあげた。国際会議に会員外の研究者を多く派遣しているとし、会員選考を含めた「改革」を唱えた。83年11月には、日本学術会議法の改定法案が成立。公選制から推薦制になった。

 こうした経緯について、東北大の井原聡名誉教授(科学技術史)は「自民党政権は学術会議を何とかコントロールしようと画策してきた。推薦制の会員選考でも近年は、政権が選びやすいように多くの候補を学術会議に求め、水面下で駆け引きしてきている」と見解を語る。

     (2021年9月、自民党総裁選後に健闘をたたえ合う
      菅義偉氏(左)と岸田文雄首相=都内のホテルで)

 そもそも自民党には、軍事研究を含めて産業に活用できる科学技術政策を進める意向が根強いという。

 「すぐ役立たない研究は気に入らず、協力しない姿勢を左翼的だと攻撃するのは、自民党内で文化のように醸成されてきた」

 最近の菅氏、岸田氏の動きも、学術会議をできるだけ意に沿わせたいいう自民の「お家芸」だとして、警鐘を鳴らす。

 「学術会議が目指すのは真理の探究と、その成果が人類の福祉に役立つことだ政府の言いなりになることではない。世界的に見ても科学者が集まるアカデミーは、政府から独立性を保つことが重要とされる。学術会議の人選に諮問委を導入すれば、批判的精神が細り、科学の正しい発展を阻害しかねない。時の自民党政権がたびたび介入しようとした歴史も踏まえ、慎重に考えるべきだ」


◆デスクメモ

 自民の機関紙が学術会議を「科学なき”赤い巨塔”」と評したのが1971年。約50年後、勝共連合が「『白い巨塔』ばり」と記した。似た表現は書き手の世代的なものからか。「知る人ぞ知る批判」を踏襲したからか。時を超えた共鳴を思わせる状況。こちらも気になって仕方ない。(榊)

【関連記事】旧統一教会側との関係は世襲なのか 細田、岸田、中曽根、宇野…父や祖父も接点の疑い 党の点検は十分?
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●《ホテル側が「営業の秘密」を理由に資料提供を拒否するなどということはあり得ない…ホテル側に「口封じ」をしていたことは明らか》

2020年12月06日 00時00分02秒 | Weblog

[※ ↑【夕食会5年間900万円分の領収書破棄か 安倍前首相の政治団体宛てに発行<桜を見る会問題>】(東京新聞 2020年11月26日)]



西日本新聞のコラム【春秋/近頃のニュースで気になる言い方がある…】(https://www.nishinippon.co.jp/item/n/669177/)。
日刊ゲンダイのコラム【ここがおかしい 小林節が斬る!/常識的な法解釈を…桜「前夜祭」が供応であることは明白だ】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/281999)。
日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/桜から鶏卵へ カネにまみれる政権】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202012030000100.html)。

 《思考停止がもたらす落とし穴だ…▼「法に基づいて適切に対応」。政治家や役所の常套(じょうとう)句だ。これもおかしい。法に反して不適切に行う公務はあり得ない》。
 《刑法の「故意」とは、当事者の「主観」ではあるが、それも「客観的」な事実関係の中で認定されるべきものである。でなければ、どんな犯罪も犯人が「そのつもりはなかった」と言えば無罪になってしまうだろう》
 《★強制捜査などということにでもなれば安倍政治の継続と踏襲を売り物にしていた菅政権への余波は避けられないだろう。今となっては国会を閉じない方がよかったかもしれない。それとも政権は安倍に対して毅然(きぜん)と対応して、長期政権を目指すのか。ところが河井案里選挙違反事件に余波があるようで、広島の鶏卵生産大手の「アキタフーズ」が東京地検特捜部の捜査の対象となっている。元農水相・吉川貴盛は党の役職を辞任した。菅内閣は政治とカネにまみれ始める》。

 日刊ゲンダイのコラム【郷原信郎「これだけは言いたい!」/「桜疑惑」と検察リーク…ホテル側は口封じされていた】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/282001)によると、《安倍事務所側が本気で要請すれば、ホテル側が「営業の秘密」を理由に資料提供を拒否するなどということはあり得ないのであり、資料提供をしないようホテル側に「口封じ」をしていたことは明らかだ》。

 検察は堕落し、裁判所も政治判断を乱発する現状。《メディアコントロール》下、マスコミにも期待できず。一生懸命に、アベ様の逮捕を回避すべく、アベ様の罪を過小評価するばかり。いつまで忖度し、媚を売っているのか。追いかけまわしてバカ騒ぎしないのか。国会で証人喚問し、時間無制限の記者会見をすべき。

   『●アベ様やウルトラ差別主義者らは政治資金パーティーによる
        《荒稼ぎ》…一方、《やはりなかった「前夜祭」の記述》
   『●名門ホテルの誰か…見積書・明細書・領収書をリークして!
     アベ様に地獄に引きずり込まれ、トドメのサクラを刺される前に
   『●「桜を見る会」税金による支持者接待および「前夜祭」
      政治資金パーティー…公職選挙法違反および政治資金規正法違反
   『●アベ様らの答弁「安倍事務所では、領収書等を受け取っていない」、
       これは「ご飯論法」か何かなのか? それとも、単なるウソ吐き?
   『●政治資金パーティーによる《荒稼ぎ》…晋和会や素淮会などの
     〝ポケット〟に入り、税金とごちゃ混ぜにして、「会合費」などとして支出
    「最後に、三宅勝久さんが「晋和会」宛のいくつかの領収証を
     ツィート上に公開しておられます。以下は、ブログ主のつぶやき。
     会議(朝食会?)で186万円161万円って、朝食付きの
     政治資金パーティーのようなものか? 分からない…。」

   『●小田嶋隆さん《行政の担当者としてのあたりまえの習慣を、
     安倍晋三氏とその追随者たちは…この8年の間に完膚なきまでに破壊》
   『●ニューオータニ東京支配人《宴会の場合、見積書、明細書、
      領収証は必ず主催者にお渡しし、ホテルでも7年間保管している》
   『●《ひいては集票が期待できる》の3乗で《公金による買収》…
         《幕引きは許されない。疑惑解明の始まりにすぎない》
   『●アベ様《国会でも「事務所側が補填したという事実はまったくない」
     「後援会としての収入、支出は一切ない」…やはりあれは真っ赤な嘘》
   『●《秘書のミスとして収支報告書の修正、最悪でも秘書が起訴されるだけ。
          告発に対しての検察のポーズで捜査の体裁を取っただけ》!?
   『●息吐く様にウソをつく《稀代の“嘘つき総理”》による7年8カ月に
      及ぶ《憲政史上最悪と名高い安倍政権》…漸く「前夜祭」の真相が

 秘書に責任押し付け…それで済ませられる訳がないであろうに。息吐く様にウソを、国会でも、つきまくり、主権者に《真っ赤な嘘》を吹きまくったのに…。
 《形式犯として処理》! それで済ませられる訳がないでしょ! 《刑法の「故意」とは、当事者の「主観」ではあるが、それも「客観的」な事実関係の中で認定されるべきものである。でなければ、どんな犯罪も犯人が「そのつもりはなかった」と言えば無罪になってしまうだろう》。

 《ところが河井案里選挙違反事件に余波があるようで、広島の鶏卵生産大手の「アキタフーズ」が東京地検特捜部の捜査の対象となっている。元農水相・吉川貴盛は党の役職を辞任した。菅内閣は政治とカネにまみれ始める》…無《責任政党》〝箕部幹事長〟といい、腐敗議員ばかり #もううんざりだよ自民党。おまけに、《自民党国対関係者が言う。「どうなることかと思った国会も今週で閉会する。これで1月20日ごろまで国会は閉じたまま。第3次補正予算は大規模になるものの野党も大きな反対はない。当初はどうなることかと思った学術会議問題も来年になれば誰も覚えていない。コロナ禍と五輪問題は結局越年だから継続するが、国会では首相・菅義偉の答弁能力が問われたものの、何とか乗り切った。後半『桜を見る会』前夜祭のことで前首相・安倍晋三のスキャンダルが飛び込んできたが首相はうまくかわした。東京地検特捜部も年内で捜査を終えて、安倍には及ばないだろうまずまずだったのではないか」と振り返った》…そうだ、フ・ザ・ケ・ル・ナ

   『●《半沢が箕部幹事長と対峙するシーンの長台詞は、まるで私利私欲に
     まみれた今の自民党政権に対する怒りの言葉のようだった》…現実は?
   『●《「これは『半沢直樹』そのまんま」「リアル『半沢直樹』だ!」
     「箕部幹事長はやっぱり二階だったのか」》…キングメーカー気取り

 週刊朝日の記事【二階派で3人目の逮捕者?吉川元農水相の疑惑のきっかけは河井夫妻事件】(https://dot.asahi.com/wa/2020120200063.html)によると、《自民党の吉川貴盛元農水相(70)=北海道2区=が、養鶏会社「アキタフーズ」(広島県福山市)の元代表から数回にわたって、計500万円を受け取った疑いがあることが、東京地検特捜部の捜査でわかった。疑惑が浮上したきっかけは、昨年7月に公職選挙法違反(買収)で逮捕された元法相で衆院議員の河井克行被告と妻で参院議員の河井案里被告の事件。河井夫妻の後援者だったアキタフーズに東京地検特捜部が家宅捜索に入り、押収した資料から端緒を掴んだという》。
 ただし、この吉川貴盛元農水相とアキタフーズの件、別の見方もあるようだ。
 アクセスジャーナル山岡俊介さんの記事【安倍前首相狙いのはずがーー東京地検が、亀井氏も無理で吉川元農相にシフト!?】(https://access-journal.jp/54916)によると、《これだけ見れば、安倍晋三前首相の「桜」捜査の渦中、なぜ、こんな捜査も、と思われる読者もいるかも知れないが、そもそも特捜部はあの河井夫婦の買収事件で配られた約2900万円の資金元ではないかとして、今年7月にアキタを家宅捜索しており…その後も捜査も進めるなかで今回の疑惑が出て来た。だが、本紙既報のように、そもそもアキタから買収の2900万円が出た可能性はなく、安倍首相(当時)側と手打ちして、自民党から出た1・5億円の行方も不問に伏すなか、それではカッコウがつかないということで当初はアキタが大のスポンサーだった亀井静香元代議士の収賄事件にシフトしたものの、それも無理と見て、再度、吉川元農相にシフトし直したということはないのか!?》。
 同誌の以前の記事はコチラ。【河井夫婦への1・5億円一部安倍事務所側還流疑惑は捜査せず手打ちーー「アキタフーズ」へのガサに注目(2)】(https://access-journal.jp/52447)によると、《7月10日昼間、本紙がスッパ抜いた1・5億円一部安倍事務所側還流疑惑のネタ元(=ディープスロート氏)から、検察(稲田伸夫検事総長…)は安倍官邸側とこの疑惑をこれ以上は追及しないことで手打ちしたとの情報が入って来た。「安倍官邸としては、この件は本気で追及されると首相を辞任しなくてはならくなるだけの重大疑惑のため、官邸の警察庁出身の2人、杉田和博官房副長官…、北村滋特別顧問が動き、あの伊藤詩織さんに対する性暴力事件での逮捕に待ったをかけた中村格警察庁次長に検事のスキャンダルネタ探しを依頼。警視庁公安が動き成果が上がり、検察側としては不本意ながら手打ちせざるを得なくなったんです」 そして、本紙の読み通り、その手打ちと、昨日報じた「アキタフーズ」への家宅捜索は密接な関りがあるという。まず、一つは、約2900万円のカネの出処に関して。いうまでもなく、河井夫婦が選挙支援のためにバラ撒いたとされる現金の総額のことだ》。

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https://www.nishinippon.co.jp/item/n/669177/

春秋
近頃のニュースで気になる言い方がある…
2020/12/1 10:40

 近頃のニュースで気になる言い方がある。「警察は慎重に捜査している」。以前は少年事件や人権に関わる問題、政治家の犯罪など特別な事案に「慎重に」を使っていた気がする

捜査が「慎重」なのは当たり前。いいかげんな捜査などあってはならない。深く考えずに「慎重に」を決まり文句にしていれば、使わないときは捜査が手抜きという印象を与えかねない。よって毎回、使わざるを得なくなる。思考停止がもたらす落とし穴だ

▼「法に基づいて適切に対応」。政治家や役所の常套(じょうとう)句だ。これもおかしい。法に反して不適切に行う公務はあり得ない。例えば、日本学術会議の会員任命を菅義偉首相が拒否した件。首相は「法に基づいて適切に対応した結果だ」と述べた

▼当たり前のことを繰り返すのは、何も説明するつもりがない、と言っているのと同じだ。日本学術会議法には「(同会議の)推薦に基づいて内閣総理大臣が任命する」とある

▼この場合の「推薦に基づいて」を無視することは、法に基づいているのだろうか。そもそも「適切」かどうかを判断するのは当事者ではなく第三者ではないか

法に基づいて」「法令違反はないとして説明を拒む姿勢は、安倍晋三前政権が「もり・かけ・桜」問題で言い逃れを続けたあしき前例の踏襲だ。「当たり前」に納得せず、思考停止に陥ることなく、言葉の背後にあるものを「慎重に」見極めたい。
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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/281999

小林節 慶応大名誉教授
1949年生まれ。都立新宿高を経て慶大法学部卒。法学博士、弁護士。米ハーバード大法科大学院のロ客員研究員などを経て慶大教授。現在は名誉教授。「朝まで生テレビ!」などに出演。憲法、英米法の論客として知られる。14年の安保関連法制の国会審議の際、衆院憲法調査査会で「集団的自衛権の行使は違憲」と発言し、その後の国民的な反対運動の象徴的存在となる。「白熱講義! 日本国憲法改正」など著書多数。新著は竹田恒泰氏との共著「憲法の真髄」(ベスト新著)

ここがおかしい 小林節が斬る!
常識的な法解釈を…桜「前夜祭」が供応であることは明白だ
公開日:2020/12/01 06:00 更新日:2020/12/01 06:00

 昨年、大きな話題になりながらはっきりせずに終わっていた「桜を見る会」について、ついに疑惑の一部を立証する証拠が出てきたとのことである。

 安倍事務所が後援会関係の招待者を集めて行った前夜祭の費用が、疑われていたように、1人5000円の会費では賄えず、(年度により1人当たり2300~3800円の)差額を安倍事務所が補填していたとのことである。これは明らかに公選法に触れる「選挙区内の有権者に対する寄付」である。

 ところが、報道によれば、安倍事務所側は「選挙のために差額を寄付した意識はなかった」し、招待客も「食事は物足りなくて、寄付を受けた認識はないので、結局、双方に寄付の授受の故意がなく、公選法違反としては立件されないとのことである。そして、政治資金収支報告書に記載しなかった形式犯として処理されるようである。

 安倍事務所が一流のホテルの宴会場を借りて数百人のパーティーを主催し、会費5000円(実経費は7000~8000円)でその場に招かれた者が「会費は安すぎるのでごちそうになっている」と感じない方が不自然であろう。また、事務所の側も、ホテルとの事前打ち合わせで1人5000円では足りないと知らされ5年間も補填領収書を受けていた以上、「選挙でお世話になっている方々なのでごちそうしよう」と判断していなければ不自然である。

 刑法の「故意」とは、当事者の「主観」ではあるが、それも「客観的」な事実関係の中で認定されるべきものである。でなければ、どんな犯罪も犯人が「そのつもりはなかった」と言えば無罪になってしまうだろう。

 私は、学生時代、日本の大学と米国の大学院で、「法はその本質において常識的である。でなければ社会は治まらない」と教わったし、教授になってからはそのように教えてきた。

 総理大臣が国の功労者を招くべき宴に自分の後援会員を何百人も招き国費で接待し、その前夜祭は政治資金で供応した。こんな疑いを持たれるだけで恥である。証拠が一部であれ出てきた以上、その法的処理は誰もが納得できるよう、常識的に進めるべきである。
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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202012030000100.html

コラム
政界地獄耳
2020年12月3日8時10分
桜から鶏卵へ カネにまみれる政権

★自民党国対関係者が言う。「どうなることかと思った国会も今週で閉会する。これで1月20日ごろまで国会は閉じたまま。第3次補正予算は大規模になるものの野党も大きな反対はない。当初はどうなることかと思った学術会議問題も来年になれば誰も覚えていない。コロナ禍と五輪問題は結局越年だから継続するが、国会では首相・菅義偉の答弁能力が問われたものの、何とか乗り切った。後半『桜を見る会』前夜祭のことで前首相・安倍晋三のスキャンダルが飛び込んできたが首相はうまくかわした。東京地検特捜部も年内で捜査を終えて、安倍には及ばないだろうまずまずだったのではないか」と振り返った。

★1日、「桜を見る会」前夜祭について告発している弁護士グループが東京地検を訪れ「前首相に対するそんたくから捜査の手を緩め、不処分や略式起訴のような軽い処分を選択するようなことがあれば、検察に対する信頼が地に落ちるであろうことは確実だ」という要望書を提出した。これを受けて政界関係者が言う。「年内終結どころか、どうやら少なくとも800万円以上を安倍サイドが負担したことが明らかになっているが、そんな額ではないようで、捜査が進むにつれ数千万と金額が膨れ上がっているようだ。このままでは議員会館の安倍事務所や、前首相への事情聴取もあるのではないか」。

★強制捜査などということにでもなれば安倍政治の継続と踏襲を売り物にしていた菅政権への余波は避けられないだろう。今となっては国会を閉じない方がよかったかもしれない。それとも政権は安倍に対して毅然(きぜん)と対応して、長期政権を目指すのか。ところが河井案里選挙違反事件に余波があるようで、広島の鶏卵生産大手の「アキタフーズ」が東京地検特捜部の捜査の対象となっている。元農水相・吉川貴盛は党の役職を辞任した。菅内閣は政治とカネにまみれ始める。(K)※敬称略
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●「説明できることとできないことってあるんじゃないでしょうか」…国民に「説明できないこと」をやる「国民のために働く」違法オジサン

2020年11月14日 00時00分27秒 | Weblog

[※歴代自民党内閣は「国民のために働」いていなかった!? 縁故主義・政権の私物化もアベ様から《継承》 (日刊ゲンダイ 2020年10月14日)↑]



リテラの記事【国会代表質問で菅首相の日本学術会議任命拒否の説明が支離滅裂、矛盾だらけ!『NW9』では「説明できないことがある」と開き直り】(https://lite-ra.com/2020/10/post-5685.html)。

 《日本学術会議任命拒否問題で支離滅裂な説明を繰り返している菅義偉首相だが…衆院本会議でおこなわれた代表質問では、さらに辻褄の合わない、めちゃくちゃな答弁を披露した》。

 そして、日本学術会議6人「だけ」任命拒否事件に関連したリテラの続報。【菅首相が生出演『ニュースウオッチ9』の質問に激怒し内閣広報官がNHKに圧力!『クロ現』国谷裕子降板事件の再来】(https://lite-ra.com/2020/11/post-5697.html)によると、《菅義偉政権の誕生によって恐れていたことが、すでに起こりはじめているらしい。菅首相は安倍政権下で“メディア圧力担ってきた張本人だが、菅官邸でも報道現場に直接的な圧力をかけているらしいのだ。しかも、今回ターゲットとなったのは、公共放送・NHKだ。…この日、菅首相は『NW9』で日本学術会議の任命拒否問題について、有馬嘉男キャスターが「国民への説明が必要」と突っ込んだことに対し、キレ気味にこう述べていた。「説明できることとできないことってあるんじゃないでしょうか。105人の人を学術会議が推薦してきたのを政府がいま追認しろと言われているわけですから。そうですよね?」》。

   『●望月衣塑子東京新聞記者、議論無く
      「「欧米列強に倣え、進め」と武器輸出推進の道に歩みを進めている」
   『●「国策の名の下に研究者が軍事研究に
     加担させられた歴史を繰り返そうとしている…亡国の施策だ」
   『●取巻きに堕さず《官邸と距離を置》くような官僚を左遷するアベ様や
       スガ様…《人事でも異常なことが続いています》(前川喜平さん)
   『●《キンモクセイで世間の鼻をごまかし、学問の自由、言論の自由を
         脅かしかねない「腐臭」に気付かせぬようにしている》(筆洗)
   『●西日本新聞【例えるなら、こんな話か。授業が始まるのに数人の
     子が…】…取り巻きが《デマを流してまでも、必死で政権擁護》の醜悪
   『●政策スカスカオジサン《第1…日本学術会議の任命拒否問題》《第2…
      温室効果ガス排出量…実質ゼロ》《第3…新型コロナウイルス対策》

 さて、まずは問題の本質の解決を。質問は簡単。なぜ6人だけを任命拒否したのか? そんな簡単な疑問に対して、本質をはぐらかして暴走・迷走する首相。
 《説明できることとできないことってあるんじゃないでしょうか。105人の人を学術会議が推薦してきたのを政府がいま追認しろと言われているわけですから。そうですよね?」 「説明できないことをやったと総理大臣が自ら公共放送でゲロってしまう──。》…あ~ぁ、国民に「説明できないこと」をやる、「国民のために働く」と嘯く違法オジサン。主権者に説明できない違法なことをやり、主権者のために働くと言えるのか?

 国会嫌いオジサンがようやく国会を開き、所信表明を行い、代表質問に対して答弁したかと思えば、このザマだ。
 日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/政治家の本分は「語ること」】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202010260000082.html)によると、《第203臨時国会がスタートする。令和おじさんの首相・菅義偉の最初の所信表明が行われる。今まで国民に伝える気がない棒読みの記者会見や少数の記者だけで会見したり、パンケーキを一緒に食べるオフレコの懇談ばかりで、国民に向けて発信すること、自分の言葉を持たない首相がこの国会で何を語るのかが注目される》。

 首相が違法オジサンという救いようのなさ。
 日刊ゲンダイの記事【学術会議の任命拒否「違法」裏付ける新証拠 立憲議員入手】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/280542)によると、《日本学術会議会員の任命拒否問題を巡り、菅首相の違法性」を裏付ける新たな証拠が出てきた。臨時国会召集の直前、立憲民主党の小西洋之参院議員が文書を入手。そこには、術会員の任命拒否について想定されていないと明記されているのだ。…問題の文書は、2004年1月26日の〈日本学術会議法の一部を改正する法律案(説明資料)〉と題されたもの。〈第17条~第22条の3改正の趣旨(会員の推薦関係)〉と書かれた項目で、会員の推薦と任命について、次のように説明している。〈日本学術会議が、規則で定めるところにより、優れた研究又は業績がある科学者のうちから、会員の候補者を決定し、内閣総理大臣に推薦し、内閣総理大臣が、その推薦に基づき、会員を任命することになる。この際、日本学術会議から推薦された会員の候補者につき、内閣総理大臣が任命を拒否することは想定されていない〉》。
 《菅首相の違法性」》が無いことを説明できる訳がない。だから迷走・暴走している。

 日刊ゲンダイの記事【説明出来ることと出来ないこと】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/280573)によると、《「俺が決めたのだから説明の必要はない」。倒産まっしぐらのパワハラ社長にありがちな考えとそっくりだろう。所信表明演説を終えて26日夜、NHKの報道番組に出演した菅首相。日本学術会議会員の任命拒否の問題を問われた際、こう言い放っていたから驚いた。「説明出来ることと出来ないことがある。学術会議が推薦したのを政府が追認しろと言われているわけですから」 いやはや、まさか本人は「このフレーズで行こう!」と思っているなら冗談ではない。これでは国会はいらなくなってしまう誰に何を聞かれても説明出来ないことで済んでしまうではないか。一体、自分を何様だと思っているのか。あくまで主権者は国民であり、主権者に説明すら出来ない事を強行することを独裁というのだ》。
 国民に「説明…出来ないこと」をやっている違法オジサン、独裁オジサン。

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https://lite-ra.com/2020/10/post-5685.html

国会代表質問で菅首相の日本学術会議任命拒否の説明が支離滅裂、矛盾だらけ!『NW9』では「説明できないことがある」と開き直り
2020.10.28 09:43

     (衆院本会議での菅首相
      (衆議院TVインターネット審議中継より))

 日本学術会議任命拒否問題で支離滅裂な説明を繰り返している菅義偉首相だが、本日衆院本会議でおこなわれた代表質問では、さらに辻褄の合わない、めちゃくちゃな答弁を披露した。

 まず、代表質問に立った立憲民主党の枝野幸男代表は「総理自身の判断ではないのか。誰がどんな資料や基準をもとに判断したのか。任命しなかった理由は何なのか」と追及。すると、菅首相は「過去の国会答弁は承知している」としながらも、「日本学術会議の会員についても必ず推薦の通りに任命しなければならないわけではないという点については内閣法制局の了解を得た政府としての一貫した考えであります」とこれまでと同じ主張を展開。詳しくは後述するが、総理が任命を拒否することは「一貫した考え」などではまったくなく、この時点でもう破綻しているのだが、さらに菅首相はこうつづけたのだ。

「個々人の任命の理由については人事に関することであり、お答えを差し控えますが、任命をおこなう際には総合的・俯瞰的な活動、すなわち専門分野にとらわれない広い視野に立ってバランスのとれた活動をおこない、国の予算を投じる機関として国民に理解される存在であるべきということ、さらにいえば、たとえば民間出身者や若手が少なく、出身や大学にも偏りが見られることも踏まえて、多様性を念頭に私が任命権者として判断をおこなったものであります」

 え?「私が任命権者として判断をおこなった」って、菅首相は「(もとの推薦者名簿は)見ていない」と言い放っていたではないか。名簿も見ていないというのに、どうやって判断をおこなったと言うのか。

 しかも支離滅裂なのが、最近になって口にしはじめた「民間出身者や若手が少なく、出身や大学にも偏りが見られる」という言い訳だ。

 そもそも、日本学術会議法17条にもあるように、会員候補者の選考基準は〈優れた研究又は業績がある科学者〉であり、年齢や出身、大学を考慮することは求められていない。業績を残していることを考えれば、年齢などである程度の偏りが生まれるのは当然だろう。さらに、菅首相は今回の任命拒否の根拠にしている2018年の内閣府による文書でも「会員候補者が優れた研究又は業績がある科学者であり、会員としてふさわしいかどうかを適切に判断しうるのは、日本学術会議であること」と明記しているのだ。つまり、「若手が少ない」だの「出身・大学に偏りがある」だのといったことを理由に会員にふさわしいかどうかを総理大臣が口出しすることはできないのだ。

 だいたい、今回任命拒否された6人を外したところで、年齢のバランスや出身・大学の偏りを是正できるようなものでもない。そして、繰り返すが学術会議側から提出された推薦者名簿を「見ていない」人間が、どうしてそんなことを判断できたというのだろうか。


■NHK有馬アナに「説明できることとできないことってある」と逆ギレした菅首相

 ようするに、確固たる業績のある6人を「排除」したことの理由は、「政権の政策を批判していたから」にほかならないのだが、独裁国家であることを自ら認める本当の説明ができないために、まったく道理が通らない、後付けにさえなっていない取っ散らかった嘘をつきつづけているのだ

 実際、菅首相は所信表明演説をおこなった26日にNHKの『ニュースウオッチ9』に出演し、「民間の人も若い人、地方大学を満遍に選んでほしい」などと言い出したのだが、このとき、有馬嘉男アナが国民への説明が必要と突っ込んだのに対し、キレ気味にこう述べていた。

説明できることとできないことってあるんじゃないでしょうか。105人の人を学術会議が推薦してきたのを政府がいま追認しろと言われているわけですから。そうですよね?」

説明できないことをやったと総理大臣が自ら公共放送でゲロってしまう──。まさしくあ然とするほかないが、この「説明できることとできないことってあるんじゃないでしょうか」という開き直り発言は、非常におそろしいものだ。つまり、菅首相は国民に説明できないようなことも自分の判断があれば実行できる、と言っているからだ。

 自分は国民に説明できないようなこともやってしまえる立場にあると言ってしまう、この思い上がりと強権性。実際、菅首相が現在、任命拒否の根拠にしている、前述した2018年の内閣府の文書はその最たるものだ。この文書では学術会議の推薦通りに任命する義務は首相にないとする見解がまとめられているが、当時から菅氏は自分の手下である杉田和博官房副長官を使って学術会議の人事に介入していた。この文書も安倍政権が介入を正当化するために変更させたものとしか考えられない。

 だが、菅首相の任命拒否の説明が破綻していることを示す文書も出てきている。「推薦者の任命を拒否しない」という過去の答弁と整合性がとれていないことについて、菅首相は5日のグループインタビューで、学会の推薦制だった当時から現在は個々の会員による推薦制に変更されている点を挙げて「それぞれの時代の制度のなかで法律に基づいて任命をおこなっているという考え方は変わっていない」と述べた。だが、立憲民主党の小西洋之・参院議員が入手した資料では、総務省は推薦方式が現在のかたちへと変更された2004年に内閣総理大臣が任命を拒否することは想定されていないと明記していたのだ。つまり、推薦方式の変更を理由にすることはできないのだ。

 この任命拒否問題を看過してしまえば、菅首相はさらに増長してより強権的に、やりたい放題になっていくことは目に見えている。菅首相はきょうの答弁のなかで「私はつねづね国民から見て当たり前のことを実現すべく取り組んできた」と述べたが、国民に説明できないことをやってもいいなどと考えている総理大臣を、国民は当たり前だと思ってはいない。そのことを、いま国民が突きつけなければ、取り返しのつかないことになるだろう。

(編集部)
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●《安倍政権から菅政権まで一貫する偽装・隠蔽体質が浮き彫りに》…決済印は「見て了承した」ことを意味しない――閣議決定しそうで怖い

2020年10月26日 00時00分51秒 | Weblog

[※歴代自民党内閣は「国民のために働」いていなかった!? 縁故主義・政権の私物化もアベ様から《継承》 (日刊ゲンダイ 2020年10月14日、https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/279974)↑]



日刊ゲンダイのコラム【金子勝の「天下の逆襲」/任命拒否問題は学術会議をつるし上げる輩の疑惑追及が先だ】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/279950)。

 《日本学術会議が推薦した会員候補6人の任命拒否をめぐる政府側の対応は、ひどすぎる…「総合的・俯瞰的観点」を繰り返すのは、説明のしようがないからだろう》。

 アサヒコムの記事【自民が新ポスター「国民のために働く」菅首相は満足げ】(https://www.asahi.com/articles/ASNBF4552NBFUTFK00H.html?ref=tw_asahi)によると、《自民党は13日、菅義偉総裁が首相となったことを受け、新ポスターを発表した。キャッチフレーズは「国民のために働く。」。赤を背景に「情熱」を表したという。10月下旬には街頭に貼られる見通し。会見を開いた丸川珠代広報本部長によると、菅首相は「これが全国に貼られるんですね」と満足げだったという》。
 「国民のために働く。」…どの「国民」? 「全ての国民」ではないようだ。武田砂鉄さん「当たり前すぎる」「リスナーのために喋るラジオ」という当たり前。逆に、歴代自民党内閣は「国民のために働」いていなかった!? 縁故主義政権の私物化もアベ様から《継承》し、その極致にスガ様は到達したようだ。

   『●違憲な壊憲、縁故主義・政権の私物化までも《継承》…《主権者である
         国民の一人一人が幸せを追求できる政治を実現》する気も無し

 《安倍政権のやり方をしっかり踏襲》。
 日刊ゲンダイの記事【批判されると組織潰し “ゴロツキ”みたいな官邸と自民党】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/279974)によると、《問うに落ちず語るに落ちる――。日本学術会議が推薦した新会員候補6人が任命拒否された問題をめぐる菅政権の対応は、まさにこれ。菅首相は任命拒否の理由をゴマカし続けるが、何か言うたびに新たな疑問が生じ、ほころびが露呈。モリカケ桜問題で大揺れした安倍政権のやり方をしっかり踏襲する一方…》。

   『●あらゆる腐敗を《継承》する元・最低の官房長官スガ様…特に
     《メディアコントロール》は陰湿化し、悪質化し、強権の度合いが加速する

 さて、論点をずらされては困る。無《責任政党》内で何を議論しようと勝手だが、まず、「なぜ6人だけを拒否したのか」の理由を説明せよ。話しはそれからでしょ。《人事介入》大好きオジサンだな、全く。

   『●「国策の名の下に研究者が軍事研究に加担させられた
         歴史を繰り返そうとしている…亡国の施策だ」
   『●《キンモクセイで世間の鼻をごまかし、学問の自由、言論の自由を
         脅かしかねない「腐臭」に気付かせぬようにしている》(筆洗)

 話は横道に。《隠蔽》《改ざん》の系譜が脈々と無《責任政党》に。
 【政治地獄耳/それが「自民のやり方」か】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202010140000116.html)によると、《★早くも政権末期の様相だ。学術会議問題は同じ神奈川県連でさして仲もよくない元経済再生相・甘利明が官邸を助けるためか中国による科学者の招へい事業「千人計画」に「積極的に協力している」とブログに書き込むだけでなく、テレビでも積極的に批判していたが、12日までにブログは書き換えられ「間接的に協力しているように映ります」などとトーンが激変した。 ★甘利の、「批判は大声で訂正はこっそりブログの修正だけ」で思い出すのは自民党衆院議員・杉田水脈が先月25日、党の内閣第1部会などの合同会議で、女性への暴力や性犯罪に関し「女性はいくらでもうそをつけますから」と発言して問題視されると発言していないと抗弁し、結果ブログで謝罪するという醜態をさらしたが、それとそっくりだ。その間メディアには答えない。今更、大物議員の甘利が杉田のまねをしてどうするのだろうか。つまり自民党の体質言いたいことは大声で発信して、間違えれば会見もせず逃げるやり方がまかり通っている証拠だろう》。

   『●《「世界で最も影響力のある100人」(TIME100)…伊藤詩織さんと
         …大坂なおみ選手》、一方、杉田水脈議員がまたしても暴言


 マガジン9のコラム【雨宮処凛がゆく! 第535回:任命拒否という「見せしめ」〜日本学術会議の問題が投げかける菅政権のメッセージ〜の巻】(https://maga9.jp/201007-1/)。《菅政権が始まったばかりだというのに、「末期症状」と言いたくなるようなことが続いている。例えば9月末の自民党議員・杉田水脈氏の「女性はいくらでも嘘をつけますから」という発言。その後、杉田議員はブログで謝罪したものの、これまでも多くの失言が見られた杉田議員に対して、自民党は口頭注意をしただけだ。そんな騒動と同時進行で起きたのが、日本学術会議の任命拒否問題。拒否された6人は、それぞれ政府の方針に異を唱えた経緯があったことが注目されている。翌日のワイドショーなどでは、「こういうことをしたから拒否されたのでは」などの憶測が飛び交っていたが、それを見ながら、私は静かに戦慄していたこんなことがまかり通ってしまうのであれば、「政府を批判した」事実そのものがゆくゆくは「前科」のような扱いになっていくのでは、と。…この8年の流れから日本学術会議の問題を見ると、任命拒否は「これからさらに激しく個人攻撃を始めるからせいぜい気をつけろという政権のメッセージにすら思えてくるのだ。第二次安倍政権は、発足早々「生活保護基準引き下げ」を発表することで「弱者は見捨てるぞというメッセージを打ち出し、実際、そのような政治が行われてきた。が、菅政権のメッセージはさらに悪質ではないだろうか今、とても不安だどうか「最悪の予想」が当たりませんように。祈るように思っている》。
 《悪夢》どころか「地獄」だった第2次アベ様政権。それを踏襲し、さらなる陰湿陰険・悪質・強権化した大惨事アベ様政権の「底なしの地獄」。

   『●【本音のコラム】:《前川喜平…「あべとともにさりぬ」という
     わけにはいかない》《斎藤美奈子…「続・最悪」がないという保証はない》

 東京新聞のコラム【筆洗/<「歩」は「止」と「少」から出来ています。>。吉野弘さんの…】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/61711?rct=hissen)によると、《…詩、「『止』戯歌(ざれうた)」。<歩く動作の中に/「止まる」動作が/ほんの「少し」含まれています。>▼やはり少し止まるしかないのではないか。政府が日本学術会議の一部の新会員の任命を拒否した問題の記事を読みながら、その詩と「止」の字が大きく浮かぶのである。記事中の政府のあやふやな説明が分からないのである▼首相は、学術会議が作成した推薦リストを「見ていない」と説明していた。とすれば、首相以外の人間が推薦リストから特定の人物を削除したことになる。事実とすれば、大問題であろう▼「見ていない」という首相に発言が問題になるとでも考えたのか、その後、加藤官房長官は「(首相は)詳しくは見ていなかった」とトーンを変える。不可解な説明と混乱。この状況で任命拒否を国民に理解せよという方がどだい無理である▼詩の続きがある。<「正」は「一」と「止」から出来ています。/信念の独走を「一度、思い止(とど)まる」のが/「正」ということでしょうか。>。任命拒否が首相の信念だとしても十分な説明も説得もできない以上、一度思いとどまるしか道はなかろう▼あの詩をまねる。<「」は「不」と「一」と「止」から出来ています>。一度止まることを考えず、理解も支持もないまま突き進むやり方はまさに(ゆが)んでいる。》

 琉球新報のコラム【<金口木舌>「脱はんこ」異論】(https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1207470.html)によると、《▼はんこ主義に代わる極端な合理主義とスピードに置いてけぼりを食う人もいよう。それに文書データの隠蔽(いんぺい)や改ざんがはびこらないか。実例を私たちは安倍政権で散々見てきた ▼押印には理由がある。文書を作る人、内容を精査する人が責任を持ってはんこを押し、行政の質を保ってきたはずである。安易なはんこ主義の放棄は責任の所在をあいまいにしないか。隠された国の思惑を感じる。…▼面倒くさくても肝心なときは対面で確認を。きちんと文書を作り、誰がチェックしたか証拠を残して保存すべし。そういう当たり前の手続きが行政の信頼性を守る手だてとなる。突然の「脱はんこ」の大合唱、用心したい》。
 押印は「見て了承した」ことを意味しない―――とか、お得意の閣議決定しそうで怖い。スガ様の推薦リスト決済押印をもみ消すためじゃないでしょうね? 脱ハンコをしたんだから、日本学術会議問題は終了とでも?

   『●アベ様御夫妻、元・最低の官房長官スガ様、新官房長官殿…ジャパン
        ライフ、48HDも含め「桜を見る会」問題の幕引きは許されない
    《「桜を見る会」をやらないのだから、
      検証もやらないという理屈を言い出した》

 最後に、日刊ゲンダイの記事【菅首相「6人排除」の裏に“官邸ポリス”杉田副長官が暗躍】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/279915)。《日本学術会議の会員候補の任命拒否問題で衝撃の新事実だ。菅首相が先週、6人が“排除”される前の105人のリストを「見ていない」と発言。ならば実際に排除したのは誰なのかという疑問が生じていたが、杉田和博官房副長官が関与していたことが分かった。菅首相も6人を外すことを決裁前に把握していた菅政権は本気で学者を力でねじ伏せる気だ。…実は、任命拒否問題が発覚した当初から、6人除外に“官邸ポリス”が暗躍していた可能性が囁かれていた。…杉田副長官の関与については、元文科事務次官の前川喜平氏もツイッターで〈おそらくこんな経緯〉と前置きし、興味深い投稿をしていた。〈学術会議から推薦者名簿が内閣府に届いた→内閣府が杉田官房副長官に名簿を説明→杉田副長官が全員の身辺調査を内調に指示→身辺調査の結果を携えて杉田副長官が菅首相・加藤官房長官と相談→菅首相が6人の排除を決定→6人を除いて起案するよう杉田副長官から内閣府に指示〉》。
 また、リテラの記事【日本学術会議任命拒否の主犯・杉田和博官房副長官「公安を使った監視と圧力」恐怖の手口! 菅政権が狙う中国並み監視・警察国家】(https://lite-ra.com/2020/10/post-5671.html)によると、《日本学術会議の任命拒否問題に、やはり、あの男が関与していた。杉田和博官房副長官だ。…いったい、誰がどのようなプロセスで、どんな理由で、6人の学者を任命拒否の判断をしたのかそれが焦点となっていたが、12日になって、杉田和博官房副長官の関与を複数のメディアが報じたのだ。杉田官房副長官が菅首相の決裁前に排除する6人を選別、菅首相も「今回任命できない人が複数いる」などと報告を受け6人の名前を確認していたことを政府関係者が明かしたという。…官房長官時代から菅首相が官僚支配に力を注いできたことは周知のとおりだが、その中心的役割を担ってきたのが、杉田官房副長官だ。2017年からは官僚人事を掌握する内閣人事局の局長も兼務しているが、こうした表向きの人事にとどまらず、実は安倍・菅官邸は、公安警察を使って勤務時間外の役人をも監視下に置いてきた。しかも、監視や尾行、周辺の聞き込み等の行為も行われてきたといわれる。もっとも有名なのが、前川喜平・元文科事務次官に対する監視・謀略攻撃だろう。2017年5月、加計問題を告発しようとしていた前川氏は、読売新聞に“出会い系バー通い”という謀略記事を書かれたが、これは官邸からのリークによるものだった。この報道の前年秋に事務次官在職中の前川氏はこの件で厳重注意を受けていたが、当時、前川氏を呼び出し注意したのは杉田官房副長官だった。また、2017年6月には、韓国・釜山の森本康敬総領事が、任期途中に電撃更迭されるという異例の人事が行われたが、この異例人事の裏にも官邸による官僚監視があった。2016年12月、慰安婦問題を象徴する少女像が釜山日本総領事館前に設置されたことに対し、安倍政権は報復措置として、森本氏と長嶺安政・駐韓大使を2017年1月から約3カ月間帰国させた。電撃更迭は、森本氏がこの政権の対応について不満を持ち、官邸を批判したことが原因だったのだ》。
 (金子勝さん)《公安警察・検察が安倍政権を支配していることに事の本質がある》ことも《継承》…というか、その本丸が元・最低の官房長官スガ様だった訳です。恐ろしい…。

   『●金子勝さん《権力に近ければ、罪を犯しても逮捕されない…
      公安警察・検察が安倍政権を支配していることに事の本質が》

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/279950

金子勝 立教大学大学院特任教授
1952年6月、東京都生まれ。東京大学経済学部卒業、東京大学大学院経済学研究科博士課程修了。法政大学経済学部教授、慶應義塾大学経済学部教授などを経て現職。慶応義塾大学名誉教授。文化放送「大竹まことゴールデンラジオ」などにレギュラー出演中。近著「平成経済 衰退の本質」など著書多数。新聞、雑誌、ネットメディアにも多数寄稿している。

金子勝の「天下の逆襲」
任命拒否問題は学術会議をつるし上げる輩の疑惑追及が先だ
2020/10/14 06:00 今だけ無料

     (安倍政権から菅政権まで一貫する偽装・隠匿体質が
      浮き彫りに(C)日刊ゲンダイ)

 日本学術会議が推薦した会員候補6人の任命拒否をめぐる政府側の対応は、ひどすぎる。最大の問題は1983年に中曽根首相が「政府が行うのは形式的任命にすぎないとした国会答弁をひっくり返す事態を起こしたにもかかわらず、日本学術会議法の解釈変更はしていないと強弁し続けている点だ。任命拒否の具体的な理由説明も一切ない。「総合的・俯瞰的観点」を繰り返すのは、説明のしようがないからだろう。

 安倍政権下の2018年11月に内閣府が内閣法制局に照会し、「首相は学術会議の推薦の通りに任命すべき義務があるとまでは言えないとする見解を文書でまとめていたとして任命拒否の根拠に持ち出してきたが、これも問題だ。

 この文書は国会で審議されたこともなければ、国民に公開されてもいない。手前勝手な内部文書をお墨付きであるかのようにデッチ上げているのと同じだ。安倍政権から菅政権まで一貫する偽装・隠蔽体質が浮き彫りになっている公文書や統計改竄の首謀者、あるいは責任者が法律をねじ曲げてデタラメを押し通そうとしているところに問題の本質がある

 任命拒否の張本人である菅首相は、森友学園疑惑への安倍昭恵夫人の関与はないと国会答弁。その後、公文書改竄が起きた。ご飯論法を駆使して批判をかわそうとする加藤官房長官は、ジャパンライフ事実上の広告塔であったばかりか、厚労相時代には統計不正の責任を負う立場だった。

 衆参両院の閉会中審査で「総合的・俯瞰的観点」を連発した内閣府の大塚幸寛官房長は、桜を見る会の推薦者名簿改竄で謝罪に追い込まれた人物。疑惑の面々が学術会議に対する人事介入でも暗躍しているのだ。学術会議のあり方を検討するPT設置で鼻息が荒い下村博文政調会長は、加計学園から裏献金を受けた疑惑がくすぶっているし、英語民間試験をめぐるベネッセとの癒着が疑われている。

 スガ自民は行政改革の対象だの、あり方見直しだのと学術会議をつるし上げているが、嘘と改竄だらけの自分たちを振り返ったらどうか。追及されるべきは菅、加藤、大塚、下村たちなのだ。こんな輩が浅知恵を働かし、学術会議を牛耳ろうなんて言語道断。権力が学問の自由を平然と侵害するこの国は先進国でも法治国家でもないメディア、官僚に続いて忖度学者があふれかえるようになれば、いよいよ日本はオシマイだ
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コメント
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●《キンモクセイで世間の鼻をごまかし、学問の自由、言論の自由を脅かしかねない「腐臭」に気付かせぬようにしている》(筆洗)

2020年10月24日 00時00分17秒 | Weblog

[※《自助》大好きオジサン・元最低の官房長官と学商 (日刊ゲンダイ 2020年9月7日 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/278353)↑]



週刊朝日の記事【「杉田官房副長官、和泉補佐官に政権批判した学者を外せと言われた」学術会議問題を前川喜平氏語る】(https://dot.asahi.com/wa/2020100400007.html)。
西日本新聞のコラム【春秋/「学匪(がくひ)」とは、学問や知識で民心を惑わし…】(https://www.nishinippon.co.jp/item/n/650789/)。日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/東大総長選考にも疑惑…菅は裸の王様か】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202010070000088.html)。

 《安倍政権は人事権によって官僚や審議会を支配してきました。その中心にいたのが菅さんです。気に入らない人間は飛ばす、気に入れば重用する。これは彼らの常とう手段なんです》。
 《▼今は日本国憲法23条に「学問の自由」が明記されている。戦前、戦中のような圧力や弾圧はあり得ない…はずだが。かつてこの国を覆っていた空気と通底するような嫌な感じに胸がざわつく》。
 《ただ、この学術会議への介入の前に東大総長選挙にも政治関与の疑いがある。★2日、東大総長・五神(ごのかみ)真の任期満了に伴う総長選考では、来年4月からの次期総長に理事で副学長だった藤井輝夫が決まった。従来は「第2次総長候補者」が決まると候補者の氏名が公表され、全学の教授会構成員(教授、准教授、教授会を構成する講師)による本選投票が行われ、通常はこの本選で過半数を得た候補を、総長選考会議が「総長予定者」として文科相に上申、任命となる。しかし2次選考では代議委員会の投票で選ばれる1次選考でトップだった理事で副学長・宮園浩平の名前が消え、学内には2次選考の過程で「公平性・透明性に大きな問題がある」との指摘がある》。

 今度は《人事介入》大好きオジサンに。その源流はアベ様にあったようで、これも《継承》。法的には学術の実績での判断しかないのに、《総合的・俯瞰》に何を検討したのか? しかも、6人が既に除外(←これまた大変に失礼)された99人のリストしか見ていないと言い始めるとはね…。

   『●〝前川喜平になるな佐川宣寿になれ〟!?
      「官邸べったり」藤原誠官房長の文科事務次官への昇格人事
    「「前川喜平になるな佐川宣寿になれ」ってこと!?  つまり、
     《政権・官邸の意向に服従しろ》。文部科学省内で《安倍首相が力を入れる
     教育の国家主義化、愛国主義化の強化》してくれそうな、《官邸べったり》
     《官邸のイエスマン》藤原誠官房長の文科事務次官への昇格人事。
     こんな好き勝手な人事、《ロコツな“官邸人事”》で各省がズタズタに…。
      それでも少しはましな「人物」ならまだしもね…。下足番紙にデマを
     リークした官邸の意を受け、《和泉洋人首相補佐官の代理人として前川氏を
     黙らせるために暗躍》。それに、続・大惨事アベ様内閣の文科相が
     アレですものねぇ」

   『●前川喜平さん《社会全体が子どもたちを支えられるように、子ども
     たちに税金を使う仕組みを作らなければいけない》…逆行するアベ様政権

 人事介入も《継承》。
 リテラの記事【日本学術会議への不当人事介入は安倍政権時代から始まっていた! 安倍の意向を汲んだ杉田官房副長官と菅首相が…】(https://lite-ra.com/2020/10/post-5665.html)によると、《やはり問題の発端は安倍政権だった──。菅首相による日本学術会議の任命拒否問題をめぐり、安倍政権時代から露骨な官邸による人事介入がおこなわれていた、その詳細がわかってきたからだ。その詳細を証言しているのは、2011年から2017年まで日本学術会議の会長を務めた大西隆・東京大学名誉教授。大西元会長に取材をおこなった毎日新聞の本日朝刊記事によると、〈14年10月以降のある時点で、官邸側から「最終決定する前に候補者を説明してほしい」と要求された〉という。本格的な介入がおこなわれたのは、2016年の夏。会員が定年を迎えたことで〈人文・社会科学系の1人と理工学系の2人〉の3つのポストが空いたことに伴う補充人事でのことだ。このとき、日本学術会議側は安倍官邸からの要求に沿うかたちで〈1ポストにつき各2人計6人〉を報告。しかし、安倍官邸は理由を説明することもなく2ポストで優先順位1位と2位の差し替えを要求したというのだ。この要求を日本学術会議側は応じなかったため、3人の補充はおこなわれず欠員となったが、これにより、さらに安倍官邸はより強権的な態度に出た。2016年12月、大西会長は官邸で官房副長官と面会したが、ここで官房副長官は2017年10月の会員半数改選にかんして〈総会承認前の選考状況の説明と、改選数より多めに候補者を報告すること〉を要求してきたというのである。大西元会長は毎日新聞の取材でどの官房副長官かその名前を出してはいないが、この人物は杉田和博官房副長官だと朝日新聞が報じている。言わずもがな、杉田官房副長官といえば、安倍政権下で菅義偉氏が“官僚の監視”を担わせ、自身が総理就任にあわせた人事でもそのまま再任させた人物である。結果として、この杉田官房副長官による“横やり”に対し、大西会長は2017年6月、改選人数の105人に数人を加えた110人超の会員候補者リストを杉田官房副長官に提示。このときは安倍官邸から異論は出なかったといい、日本学術会議が推薦した105人をそのまま安倍首相は任命した》。

 《▼だが、軍国主義が台頭する中で、天皇を絶対的な主権者とする軍部と衝突。その圧力で学説は公然と否定された。美濃部は不敬罪で告発され、著書も発売禁止処分となった ▼今は日本国憲法23条に「学問の自由」が明記されている。戦前、戦中のような圧力や弾圧はあり得ない…はずだが。かつてこの国を覆っていた空気と通底するような嫌な感じに胸がざわつく》。

   『●壊憲…「緊急事態という口実で、憲法が破壊される恐れが
          …ヒトラーは非常事態を乱用して独裁を築いた」
    《歴史の読み方として、一九三五年を分岐点と考えてみる。
     天皇機関説事件があった年である。天皇を統治機関の一つで、
     最高機関とする憲法学者美濃部達吉の学説が突如として猛攻撃された。
     なぜか。合理的すぎる、無機質すぎる-。現人神である天皇こそが
     統治の主としないと、お国のために命を捧(ささ)げられない。
     「天皇陛下万歳」と死んでいけない。機関説の排除とは、
     戦争を乗り切るためだったのだろう。それまで「公」の場では
     神道と天皇の崇拝を求められたものの、「私」の世界では何を
     考えても自由なはずだった。だが、事件を契機に「公」が「私」の
     領域にまでなだれ込んでいった。それから終戦までわずか十年である》

 別件なのですが、通底。《ただ、この学術会議への介入の前に東大総長選挙にも政治関与の疑いがある》。
 あぁぁ…これって色々な大学で起きていることなのでは…。《1次選考でトップだった理事で副学長…の名前が消え》ていた。一体どんな論理? 《総長選考会議》的なものが…文科省への何かの忖度?

   『●ジャパンライフ元会長が詐欺容疑で逮捕…一体何年放置? そして、
      大惨事アベ様政権は「桜を見る会」の中止を表明して疑惑・腐臭に蓋

 腐臭に蓋する大惨事アベ様政権。
 東京新聞のコラム【筆洗/十月になってキンモクセイの甘い匂いが濃くなってきた。別名に…】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/60202?rct=hissen)によると、《…「九里香」。春先の沈丁花(じんちょうげ)が「七里香」なので、キンモクセイの方が二里分、香りが強く遠くまで届くということか。…▼その陰でいやな臭いも漂う。日本学術会議の問題である。政権の気にいらぬ学者をメンバーに加えることを拒否し、その理由さえ説明できない。キンモクセイで世間の鼻をごまかし、学問の自由言論の自由を脅かしかねない「腐臭」に気付かせぬようにしているとは言い過ぎか▼匂いの実験によるとネズミはどんなに食欲をそそる匂いの中にいても、ひとたびネコの匂いを嗅ぐとその場を離れるそうだ。ネズミの鼻だけは働かせておいた方がよさそうである》。

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https://dot.asahi.com/wa/2020100400007.html

「杉田官房副長官、和泉補佐官に政権批判した学者を外せと言われた」学術会議問題を前川喜平氏語る
吉崎洋夫 2020.10.4 12:42 週刊朝日

     (菅義偉首相(C)朝日新聞社)
     (前川喜平元文科事務次官(C)朝日新聞社)

 菅義偉首相が日本学術会議の推薦した委員の任命を拒否したことを受けて、学術界に激震が走った。政府からの独立を維持してきた学術界をも、菅政権は官僚と同様に支配しようと踏み込んできたからだ。いったい何が起こっているのか。元文部科学省事務次官の前川喜平氏が本誌インタビューで問題点を語った。

*  *  *

 今回の問題は菅政権で起こるべくして起こったという感じですが、手を出してはいけないところに手を出してしまいました。

 安倍政権は人事権によって官僚や審議会を支配してきましたその中心にいたのが菅さんです気に入らない人間は飛ばす、気に入れば重用するこれは彼らの常とう手段なんです。

 私が事務次官だったとき、文化審議会文化功労者選考分科会の委員の候補者リストを官邸の杉田和博官房副長官のところにもっていきました。

 候補者は文化人や芸術家、学者などで、政治的な意見は関係なしに彼らの実績や専門性に着目して選びます。それにもかかわらず杉田さんは安倍政権を批判したから」として、二人の候補者を変えろと言ってきました。これは異例の事態でした。

 他にも菅さんの分身とも言われる和泉洋人首相補佐官が文化審議会の委員から西村幸夫さんを外せ、と言ってきたこともありました。西村さんは日本イコモス委員長です。安倍首相の肝入りで「明治日本の産業革命遺産」が推薦され、15年に世界遺産に登録されましたが、この産業革命遺産の推薦を巡り難色を示していたのが、西村さんでした。任期が来たときに、文科省の原案では西村さんを留任させるつもりでしたが、和泉さんが「外せ」といい、外されました

 官僚についても同じようなことを繰り返してきましたよね。本来、内閣から独立している人事院を掌握し、憲法の番人」と言われた内閣法制局も人事で思い通りにした成功体験を積み重ねてきた。それで検察の人事にも手を出したが、これは失敗。でも、まだ諦めていないでしょうね。そしてその支配の手を学問の自由にも及ぼそうとしている

 今回も官僚や審議会の人事に手をつっこむような感じでやってやろうと思ったんでしょうね。しかし、致命的なのは、日本学術会議が科学者の独立した機関だという理解がなかった点です。

 憲法では学問の自由」「思想の自由が保障されている。国家権力が学問や思想を侵害してはならないとなっている。だから、日本学術会議の独立性は強いんです。

 しかし、今回の任命の問題は、日本学術会議の独立性を脅かすことになる日本にいる約87万人の科学者を敵に回したといっても過言ではありません。安倍さんも菅さんも法学部出身なのに、憲法を理解していないんでしょうかね。授業中、寝ていたのでしょうか。任命しないというのであればその理由をはっきりと説明するべきです。

 日本学術会議法には「会員は(日本学術会議の)推薦に基づいて、内閣総理大臣が任命する」とあります。「推薦に基づいて、任命する」というのは、原則的に、推薦通りに任命するということを意味します

 総理大臣の任命についても、憲法に「天皇は、国会の指名に基づいて、内閣総理大臣を任命する」とありますが、天皇陛下は拒否することはできません。「推薦に基づいて~」というのは、推薦通りに任命するのが原則なんです。

 1983年の国会答弁を見ても、「推薦をされたように任命する」ということを政府が認めています。ただ、100歩譲って、任命しないというのであれば日本学術会議が推薦した以上の理由をもって、説明しないといけない。彼らは学術的な実績を理由に推薦を受けています。その実績に「論文を盗用していた」などの明らかな問題があれば、拒否する理由になるでしょう。

 日本学術会議は内閣総理大臣の所轄です。菅さんには推薦を拒否する理由を説明する責任がありますが、「自分たちの意に沿わないからという以上の理由を説明できないでしょうね。

 政権にとって都合の悪い人間を排除していけば、学術会議が御用機関となります。それでは彼らの狙いは何かそれは軍事研究でしょう。

 政府は日本の軍事力強化に力を入れてきています。防衛省では15年に「安全保障技術研究推進制度」を導入しました。防衛省が提示するテーマに従って研究開発するものに、お金を提供する制度です。導入当初は3億円だった予算規模は、今では100億円にもなっています。

 他方で、日本学術会議では、1950年と67年に「戦争を目的とする科学の研究には絶対従わない決意の表明」と、「軍事目的のための科学研究を行なわない声明」の二つの声明を出している。戦争に協力した反省からです。2017年にはこの二つの声明を継承することを表明しています。

 このときの日本学術会議会長の大西隆さんは「自衛目的に限定するなら、軍事研究を容認していい」という考えでしたが、他の委員から反対があり、「認めるべきではない」となった。

 菅政権にとっては学術会議のこういった人たちが目の上のたんこぶなんですね。最終的には日本の大学で軍事研究を進め、独自の軍事技術を持って、兵器をつくっていきたい、ひいては戦争に強い日本をつくりたいのでしょう。

 学者の方々は官僚のように“大人しい羊の群れ”ではないので、一筋縄ではいかないと思います。今回任命されなかった方々は憲法学者や刑法学者、行政法学者など日本のトップクラスの人たちです。

 しかし、今回の任命拒否は非常に怖いものでもある。1930年代に起こった滝川事件天皇機関説事件といった学問の弾圧を思い起こさせる。大学や学術の世界を国の意向に沿ったものにしようとしている

 安倍政権では集団的自衛権や検事長の定年延長について、憲法や法の解釈を都合よく変更してきました。定年延長では法を変えようとまでした今度は日本学術会議法まで変えようとするかもしれません

 今回の問題は、これまでの人事とは異次元の問題と見るべきだと思います。

(構成・本誌 吉崎洋夫)

※週刊朝日オンライン限定記事
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https://www.nishinippon.co.jp/item/n/650789/

春秋
「学匪(がくひ)」とは、学問や知識で民心を惑わし…
2020/10/3 10:40

 「学匪(がくひ)」とは、学問や知識で民心を惑わし、社会に悪影響を及ぼす学者や学生を指す。そう非難されて弾圧された人がいる。憲法学者の美濃部達吉

▼統治権は国家にあり、天皇はそれを行使する国家の最高機関とする「天皇機関説」。この美濃部の学説は大正デモクラシーや政党政治の思想的基盤となった

▼だが、軍国主義が台頭する中で、天皇を絶対的な主権者とする軍部と衝突。その圧力で学説は公然と否定された。美濃部は不敬罪で告発され、著書も発売禁止処分となった

▼今は日本国憲法23条に学問の自由が明記されている。戦前、戦中のような圧力や弾圧はあり得ない…はずだが。かつてこの国を覆っていた空気と通底するような嫌な感じに胸がざわつく

▼政府機関「日本学術会議」が推薦した新会員候補105人のうち、6人の任命を菅義偉首相が見送った。安全保障法制や特定秘密保護法、「共謀罪」法、辺野古埋め立てなど、安倍晋三政権の看板政策に異を唱えた人たちだ。政府は見送りの理由を明かさないが、官房長官として前政権を支え、政策も継承するという首相だけに、なるほどね、とふに落ちる

▼「学匪」と呼ばんばかりに政権に批判的な学者を排除するのならば、学問の自由を踏みにじるものだと言われても仕方ない。首相は、指示に従わない官僚は「異動させる」と脅した人事で圧力をかける菅流は、学問の世界にまでも
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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202010070000088.html

コラム
政界地獄耳
2020年10月7日7時55分
東大総長選考にも疑惑…菅は裸の王様か

★首相・菅義偉の日本学術会議への人事介入で首相は「日本学術会議というのは、省庁再編のなかで大議論を行ったところです。その結果として、総合的・俯瞰(ふかん)的活動を求めることになってますから、まさに総合的・俯瞰的活動を確保する観点から判断をした。これに尽きます」と任命拒否を説明したが、ご本人はこの説明を理解しているだろうか。6人の任命拒否された学者は省庁再編の犠牲者というのか。ただ、この学術会議への介入の前に東大総長選挙にも政治関与の疑いがある。

★2日、東大総長・五神(ごのかみ)真の任期満了に伴う総長選考では、来年4月からの次期総長に理事で副学長だった藤井輝夫が決まった。従来は「第2次総長候補者」が決まると候補者の氏名が公表され、全学の教授会構成員(教授、准教授、教授会を構成する講師)による本選投票が行われ、通常はこの本選で過半数を得た候補を、総長選考会議が「総長予定者」として文科相に上申、任命となる。しかし2次選考では代議委員会の投票で選ばれる1次選考でトップだった理事で副学長・宮園浩平の名前が消え、学内には2次選考の過程で「公平性・透明性に大きな問題がある」との指摘がある。

★「政策に反対する(幹部)官僚は異動してもらう」と公言する首相は法解釈の変更をしてでも権限を行使したいようだが、就任早々、裸の王様化している。「それだけは、やめた方が」などと意見を言おうものなら、即クビになるから官邸官僚や関係官僚全員が「おっしゃるとおり」と日々拍手している状態なのだろうこれぞ強烈な裸の王様だろう。今回は与党幹部からも苦言がでたが、その後ははっきりしない。つまり杉田水脈騒動と同じ構図、同じレベルかもしれない。このままうやむやか。(K)※敬称略
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●民主主義? 法治主義?? スガ様内閣が国会を無視して違法に「推薦に基づいて、内閣総理大臣が任命する」という文言の法解釈を変更

2020年10月20日 00時00分35秒 | Weblog

[※《自助》大好きオジサン・最低の官房長官と学商 (日刊ゲンダイ 2020年9月7日 )↑]



豊田洋一論説副主幹による、東京新聞のコラム【私説・論説室から/「…に基づいて」】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/60199?rct=opinion)。

 《「…に基づいて」の任命が形式的であるのは明らかだ。今回の任命拒否は、首相の任命が国会の指名通りでなくても構わないという憲法解釈につながりかねない極めて危険な法解釈の変更である。(豊田洋一)》。

 「問題はない」「法律違反の指摘はあたらない」…なぜ? 理由を教えてほしい。「総合的、俯瞰(ふかん)的活動を確保する観点から判断した」って、記者の皆さん理解できたの? なぜ、6人だけが任命拒否されたのか、経緯を説明すべきだし、記者も問い続けるべきだ。日本学術会議法の解釈を逸脱しているでしょ? 第一、なぜ未だに国会は閉じたままなのですか。パンケーキオフレコ懇談会とか、グループインタビューなどクダラナイことをやっている暇があるのなら、《すべての取材者》による「オープンな首相記者会見を求め」ます。コロナ禍で大変なのですから、さっさと国会を開いて下さい。

   ●取巻きに堕さず《官邸と距離を置》くような官僚を左遷するアベ様や
        スガ様…《人事でも異常なことが続いています》(前川喜平さん)

    「東京新聞の記事【菅首相が学術会議の任命を拒否した6人はこんな人 
     安保法制、特定秘密保護法、辺野古などで政府に異論】…
     《■東京大社会科学研究所教授の宇野重規教授(政治思想史)…
     ■早稲田大大学院法務研究科の岡田正則教授(行政法)…
     ■東京慈恵会医科大の小沢隆一教授(憲法学)…
     ■東京大大学院人文社会系研究科の加藤陽子教授(日本近現代史)…
     ■立命館大大学院法務研究科の松宮孝明教授(刑事法)…
     ■京都大の芦名定道教授(キリスト教学)》」

 日刊ゲンダイの記事【菅首相は会見から徹底逃亡…“閉鎖型インタビュー”の異常】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/279602)によると、《日本学術会議の任命問題で、猛批判にさらされている菅首相。先週末、番記者と開催した「パンケーキ懇談会」に続き、5日はメディアを代表3社に絞った異例の閉鎖型インタビューを行った。記者が自由に質問する記者会見からは徹底的に逃げるつもりらしい。…官邸は5日午前、突然、内閣記者会(官邸記者クラブ)所属のメディアに「菅総理大臣へのグループインタビュー」を同日夕に開催すると通知。記者クラブに常駐する大手19社は優先的に出席が認められ、常駐以外に割り当てられた10席は、日刊ゲンダイを含む複数社による抽選となった。日刊ゲンダイはあみだくじによる抽選に外れたが、この「グループインタビュー」の中身がヒドかった。インタビューとは名ばかり、別室で音声を聞かされただけだった。官邸報道室によると、実際にインタビューしたのは読売、日経、北海道新聞の3社だけ。29社の記者たちは、官邸で行われたインタビューの音声を、別の会見室で聞くことしかできなかった。しかも、インタビュー時間はたったの30分間。写真撮影を許可されたのもインタビューした3社のみ。動画撮影はクラブ加盟の2社だけに許された。前代未聞、極めて閉鎖的なインタビューだったのだ》。
 スガ様に、《すべての取材者》による「オープンな首相記者会見を求め」ます。何を恐れているのでしょうか?

   『●新聞労連・南彰中央執行委員長による声明【オープンな首相
     記者会見を求める】…「質問をする機会はすべての取材者に…」
   『●スガ様の「完全オフレコ朝食懇談会」にノコノコ出掛けずに、

     《すべての取材者》による「オープンな首相記者会見を求め」たらどうか?

 スガ様内閣が国会を無視して違法に、日本学術会議法の「推薦に基づいて、内閣総理大臣が任命する」という文言の法解釈を変更しています。なんでも勝手に内閣で、恣意的に、決めていいのですか? 6人だけが任命されなかった、理由を説明すべきです。ニッポンは民主主義国、法治主義国なのですか?

 戦争下での研究者の在り方を反省した上でのニッポンの学術会議です。
 「武器輸出三原則」はアベ様らによって骨抜きにされました。2014年12月衆院選の直後の森達也さんの予言はものの見事に当たり、アベ様による数々の「政」は酷いものばかりだった、7年8カ月。森達也さん曰く、《つまり法案はさくさくとすべて通る》という哀しい予測が的中、その間 …《特定秘密保護法安保関連法の制定、武器輸出三原則の緩和、…刑事訴訟法の改正共謀罪を導入する改正組織犯罪処罰法の制定、国家安全保障会議の発足、…内閣人事局の発足》 … その時々の選挙の争点とは関係なく、アベノサギの裏でこれらが実行されてきた。それ以降も、酷い政に加えて、数々のアベ様案件という腐敗の連続。政を、より陰湿・悪質・強権化した大惨事アベ様政権。数々のアベ様案件が放つ腐臭に蓋。

   『●ブレーキは無く、二つの「アクセル」な自公政権
    「防衛産業でつくる経団連の防衛生産委員会が、
     事実上の禁輸政策だった武器輸出三原則を大幅に
     緩和すべきだとする提言をまとめた。安倍政権が
     進める三原則見直し作業に呼応した内容で、
     官民一体を演出し、武器輸出解禁に道を開く狙いが
     あるとみられる」

   『●「防衛装備移転三原則」と「武器見本市」…《歴代政権が
     踏襲していた武器輸出禁止政策に立ち戻るべき》(琉球新報)
    「「防衛装備移転三原則」と「武器見本市」…「武器輸出三原則」の
     《歴代政権が踏襲していた武器輸出禁止政策に立ち戻るべき》だ。
     本当に悍ましい…人の親として子や孫にそんなに〝人殺し〟させたい
     ものかね。それに、《日本の技術が市民の殺戮に使われる》…、
     考えただけでも悍まし過ぎる。《政府の武器輸出支援》…
     輸出されたその武器の矛先には、誰が居るのか?」

 いまや軍事研究という巨費・カネを餌に研究者を釣る…。釣る方も、つられる方も、醜、悪の一言。ニッポンの研究環境の未来は暗い。 

   『●望月衣塑子東京新聞記者、議論無く
    「「欧米列強に倣え、進め」と武器輸出推進の道に歩みを進めている」
   『●「国策の名の下に研究者が軍事研究に加担させられた
          歴史を繰り返そうとしている…亡国の施策だ」
   『●アベ様に犯罪をもみ消してもらえる「報道」者、かたや、
         「卑劣な報復=身辺調査」を噂される新聞記者…
    《2年前に筑波大学の学生新聞が行ったアンケート調査では、
     軍事研究賛成派の学生が反対派を上回ったという結果が出ています。
     筑波大はどちらかというと政府系の研究所やシンクタンクが多い
     ということもありますが、そのような結果が出たのは衝撃的でした。
     今年になって、日本の科学者を代表する団体である「日本学術会議」で、
     軍事研究を禁止する1950年・67年の声明を継承していくとする決定が
     出たことを受け、同大の永田恭介学長は「軍事研究を禁止するルールを
     作っていく。学生とは一から議論していきたい」と会見で発表しました。
     NHKで一部報道されていましたが、名古屋大の大学院生らの中には
     「(実際の)戦争が起こらないのであれば、助成金をもらっていても
     よいのではないか」「国防のためには軍事研究は必要だ
     と言う学生もいたそうです》

   『●【NNNドキュメント カネのない宇宙人 信州 閉鎖危機に揺れる
     天文台】…《「経済的利益」を重視する国の政策によって…資金》大幅減
    「2005年から運営費交付金を年1%削減し続ける文科省。人件費が
     どんどんと削られ、研究者が減らされていく。文系どころか、理系に
     対しても未来に投資しない国。一方、巨額の軍事研究費で研究者の
     良心を釣る。おカネ儲けのことしか考えていない独裁者・アベ様ら。
     この国ニッポンの科学の未来はトンデモなく暗い…。」

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/60199?rct=opinion

私説・論説室から
「…に基づいて」
2020年10月7日 07時10分

 菅義偉首相が、日本学術会議から推薦された新会員候補のうち六人を任命しなかった。六人は安全保障関連法など安倍前内閣の政策への反対を表明しており、任命拒否に学問の自由脅かす政治介入だとの批判が上がる。

 菅首相は「総合的、俯瞰(ふかん)的活動を確保する観点から判断した」と述べるだけで、拒否の理由を明らかにしていないが、そもそも首相に任命を拒否する権限はあるのだろうか

 日本学術会議法は、会員は同会議の「推薦に基づいて、内閣総理大臣が任命する」と定め、政府はこれまでの国会答弁で、首相の任命が「形式的」であると繰り返し説明してきた首相に裁量の余地を認めていない

 しかし、菅首相は国会で確立したこの法解釈を、唯一の立法府である国会に諮らず内閣だけの一方的判断で変更した。前内閣から続くこうした粗雑な法運用は容認できない。

 日本国憲法第六条は「天皇は、国会の指名に基(もとづ)いて、内閣総理大臣を任命する」「天皇は、内閣の指名に基いて、最高裁判所の長たる裁判官を任命する」と定める。

 この場合、国会が指名した首相や内閣が指名した最高裁長官が任命されないことはあり得ない。「…に基づいて」の任命が形式的であるのは明らかだ。今回の任命拒否は、首相の任命が国会の指名通りでなくても構わないという憲法解釈につながりかねない極めて危険な法解釈の変更である。(豊田洋一
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●取巻きに堕さず《官邸と距離を置》くような官僚を左遷するアベ様やスガ様…《人事でも異常なことが続いています》(前川喜平さん)

2020年10月17日 00時00分53秒 | Weblog

[※ 赤木俊夫さんの「国家公務員倫理カード」は擦り切れている… (『報道特集』、2020年9月12日)↑]



週刊朝日の対談記事【検察だけでなく、文科事務次官も定年延長「異常な人事」前川喜平】(https://dot.asahi.com/wa/2020093000011.html)。

 《前川:人事でも異常なことが続いています。文部科学省では、18年10月に2階級特進のような形で藤原誠官房長が事務次官に昇任しました。藤原さんは18年3月に官房長の定年を迎えることになっていたのですが、定年延長を受けて留任し、同年10月に事務次官になった。藤原さんは官邸に近く和泉さんとの関係がいい。事務次官の本命だった小松親次郎文科審議官は退官です。小松さんは、官邸と距離を置いていました》。

   『●〝前川喜平になるな佐川宣寿になれ〟!?
      「官邸べったり」藤原誠官房長の文科事務次官への昇格人事
    「「前川喜平になるな佐川宣寿になれ」ってこと!?  つまり、
     《政権・官邸の意向に服従しろ》。文部科学省内で《安倍首相が力を入れる
     教育の国家主義化、愛国主義化の強化》してくれそうな、《官邸べったり》
     《官邸のイエスマン》藤原誠官房長の文科事務次官への昇格人事。
     こんな好き勝手な人事、《ロコツな“官邸人事”》で各省がズタズタに…。
      それでも少しはましな「人物」ならまだしもね…。下足番紙にデマを
     リークした官邸の意を受け、《和泉洋人首相補佐官の代理人として前川氏を
     黙らせるために暗躍》。それに、続・大惨事アベ様内閣の文科相が
     アレですものねぇ」

   『●《安倍政権にはどうしても、官邸に近い黒川氏を検察トップに
     据えたい訳がある…検察が政権に私物化されれば、「首相の犯罪」は…》
    「【本音のコラム 「検察人事の私物化」 前川喜平】…
     《同様の「異例の人事」は文科相でも起きた。藤原誠君は2018年
     3月末が官房長の定年だったが、異例の定年延長を受け、11月に
     事務次官に就任した。本命の小松親次郎文科審議官は退官した。
     藤原君は官邸に極めて近い人物、小松君は官邸と距離を置く人物だった》」

 大惨事アベ様政権、様々な《人事介入》をスタート。無《責任政党》な人事はデタラメばかり、《官邸官僚》で本省に圧力をかけ、内閣人事局で官僚人事を制御して官僚を徹底的に支配。「無《責任政党》内人事、大惨事アベ様政権・「官邸官僚」人事…見るに堪えないメンバーで数々の腐臭漂うアベ様案件に蓋をする気満々」だ。

   『●アベ様は《人事局により「縦割りを払拭」と語ったが、目立ったのは
        「功」よりも「罪」の側面だった》…《人事掌握、忖度広がる》
    「問題の出発点は内閣人事局。アベ様になって、何もかも破壊された。
     国も、とうとう大きく傾いてしまった…。最低の官房長官が、それを
     《継承》することで、より陰湿で、悪質で、強権的な「底なし地獄」へ…」

   『●無《責任政党》内人事、大惨事アベ様政権・「官邸官僚」人事
     見るに堪えないメンバーで数々の腐臭漂うアベ様案件に蓋をする気満々

 リテラの記事【菅首相が安倍時代もしなかった言論弾圧、「学問の自由」侵害! 日本学術会議の会員任命で安保法制や共謀罪を批判した学者を拒否】(https://lite-ra.com/2020/10/post-5658.html)によると、《首相就任から1カ月も経たないうちに、さっそく菅義偉首相が強権的な人事介入をおこなっていたことが判明した。「学者の国会」とも呼ばれる日本学術会議が推薦した新会員候補の6人を、菅首相が任命しなかったというのだ。しかも、菅首相が任命しなかった学者のなかには、安保法制や共謀罪を批判してきた学者も含まれているというのである。日本学術会議は内閣府の特別の機関のひとつで、総理大臣が所轄、経費は国庫負担となっているが、政府から独立し、科学にかんする審議や政府に勧告をおこなうなどの職務を担う。法律でも「わが国の科学者の内外に対する代表機関」と謳われており…》。
 東京新聞の記事【菅首相が学術会議の任命を拒否した6人はこんな人 安保法制、特定秘密保護法、辺野古などで政府に異論】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/59092)によると、《政策提言を行う国の特別機関「日本学術会議」が、新会員として内閣府に推薦した法律・歴史学者ら6人の任命について、菅義偉首相が拒否していた問題。6人は安全保障関連法や特定秘密保護法などで政府の方針に異論を示してきた。政府の意に沿わない人物は排除しようとする菅政権の意図が浮かぶ。…■東京大社会科学研究所教授の宇野重規教授(政治思想史)…■早稲田大大学院法務研究科の岡田正則教授(行政法)…■東京慈恵会医科大の小沢隆一教授(憲法学)…■東京大大学院人文社会系研究科の加藤陽子教授(日本近現代史)…■立命館大大学院法務研究科の松宮孝明教授(刑事法)…■京都大の芦名定道教授(キリスト教学)》。
 東京新聞の記事【日本学術会議、首相直轄も法が独立性保証】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/59077)によると、《日本学術会議は約87万人の国内の科学者を代表する機関で、日本学術会議法に基づき、首相が所轄し経費を国が負担する。同法は、会議が政府から独立して科学に関する審議などを行うことも明記している。同会議が推薦した会員候補の任命を巡り、政府が影響力を強めれば、会議の独立性に疑問が生じかねない。 ◆軍事目的の研究に反対 同会議はこれまで、政府に対する多くの勧告や提言などを行ってきた。科学者が戦争に協力したことへの反省から1950年と67年に、軍事目的の研究を禁じる声明を出した。2017年には、軍事応用できる基礎研究に費用を助成する防衛省の「安全保障技術研究推進制度」の予算を、安倍政権が大幅増額したことを踏まえ、50年ぶりに軍事研究に関する声明を発表。助成制度について「政府による介入が著しく、問題が多い」と批判した。同制度は15年度の予算は3億円、16年度は6億円だったが、17年度は110億円に急増した》。
 東京新聞の記事【「 #日本学術会議への人事介入に抗議する 」 SNSで批判殺到 ツイート15万件超】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/59195)によると、《政策提言を行う国の特別機関「日本学術会議」が、新会員として推薦した法律・歴史学者ら6人の任命を菅義偉首相が拒否した問題で、ツイッターでは現役の大学教授らが反対の声を上げた。前例のない人事への介入に、憲法で保障される学問の自由が失われる恐れや、異例の人事介入が他の分野でも行われる懸念、拒否の理由を説明しないことへの疑問などのが多く上がった》。
 「某国」が《亡国》へ一直線。

   『●「国策の名の下に研究者が軍事研究に加担させられた歴史を
               繰り返そうとしている…亡国の施策だ」
   『●【NNNドキュメント カネのない宇宙人 信州 閉鎖危機に揺れる
     天文台】…《「経済的利益」を重視する国の政策によって…資金》大幅減

 無《責任政党》のいつものパターン。自公お維の女性議員は何も思わないのか??
 日刊ゲンダイのコラム【室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」/橋本大臣が杉田氏に「適切な措置を」ほんとうに頼みますよ】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/279413)によると、《ほんとうに頼みますよ。自民党の問題に対するアンサーってさ、党として調べるといって終わりだったりするからな。責任を感じるといって、責任取らず物事の検証もせずそのままだったりその後、どうなったか後追いをしないメディアも悪いんだけど~。…つまり、厳し目なこといっといてお茶を濁そうってことなのか? …もう聞きたくない。なんでこんな人が議員なの。それも比例区一位の議員だもんな。自民党の総意かよ。》
 日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/女性活躍推進本部など格下げに透ける本音】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202010020000093.html)によると、《★「女性はいくらでもうそをつける」などと、自民党の部会で発言していた衆院議員・杉田水脈は「発言はしていない」と否定していた今週30日、政調会長・下村博文が杉田に事情を聴取した。「真意が伝わる説明をするように」と注意を受けたという。真意が伝わるようにとはどういうことなのかもわからないが、杉田は「政調会長の方からは丁寧な、より真意が伝わる説明をするようにということで注意を受けましたので、今後はそちらの方をブログでしっかりと書いていきたい」とした。あくまでも会見などでの質疑には応じない対応だ ★この問題に対して最初に発言したのは男女共同参画相・橋本聖子。29日に会見で問われ、被害者支援に取り組む職員を引き合いにし「努力されている方を踏みにじるような発言であり、非常に残念だ」と述べ個人的な考えと前置きして「自民党として適切な措置をするべきだ」とした。自民党青年局長・牧島かれんは「私は細かく確認する立場におりませんし、現場にもおりませんでした」と逃げまくる。既に杉田発言の撤回や辞職を求める署名が10万5000筆を超えているという。 ★当初、党幹事長代行・野田聖子にその署名を渡そうとしたものの野田は「日程の調整ができない」とこちらも逃げようとしたが、改めて「日程調整する」と回答があったという。30日、2度の厚労相経験のある官房長官・加藤勝信は「政治家であればしっかりと自分の発言や行動について説明するということが当然のことだ」と興味なさそうに答弁。やっと対応し始めた自民党だがこの問題に積極的に発言、または事の重大さに政治的勘を働かせて発言した議員は皆無。それもそのはず、自民党は29日、安倍総裁時代に創設した総裁直属機関の「女性活躍推進本部」など3機関を政策調査会の下部組織に格下げした。ここが本音か。》

   『●伊藤詩織さんの《表明は、この現状に一石を投じ、社会を改善へ
     と向かわせるものになるはずだ》…それが、いま、提訴につながった
   『●「フィクション」「伊藤さんと関係ない」は通用せず。一方、アベ様を
      《サポート》するための《Truth》無き《Team》《Club》は一体何を?
   『●杉田水脈衆院議員、《一体、だれがこんな人物を国会議員にしたのか》
     (日刊ゲンダイ)…悪夢のような無《責任政党》やその総裁らの無責任

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https://dot.asahi.com/wa/2020093000011.html

検察だけでなく、文科事務次官も定年延長「異常な人事」前川喜平
連載「政官財の罪と罰」
2020.10.2 08:00 週刊朝日 #前川喜平 #古賀茂明

     ((左から)前川喜平(元文科事務次官 撮影/写真部・加藤夏子)、
      古賀茂明(元経産官僚 撮影/写真部・掛祥葉子))
     ((左から)安倍前首相、和泉洋人首相補佐官 (c)朝日新聞社)

 官僚人事を掌握、逆らうものは左遷して霞が関支配を続けてきた菅義偉首相(71)。黒川弘務元東京高検検事長の定年延長、公文書改ざんなどが問題化しても権力でひねりつぶしてきた。元官僚の前川喜平古賀茂明両氏が菅首相の正体を暴く。

     (【写真】菅首相に意見して左遷された元幹部官僚はこの人)

*  *  *

──9月16日に菅義偉内閣が発足しました。菅首相について、お二人はどのように見ていますか?

古賀:菅さんは、自分の政策は何もない人。だから、「安倍政治を継承する」と言うしかない。「改革」「縦割り打破」と抽象的なことは言うけど、デジタル庁以外は大きなテーマは見えません。

前川:菅さんの一番の関心は、権力の維持と拡大です。すでに頭の中には来年9月の自民党総裁選があり、それを勝ち抜くことを考えているのではないでしょうか。

古賀:「改革」はそのための人気取り政策。ただし、本人は自分のことを改革派だと思っているふしがある。私はこれを「気分は改革派」と言ってます。自分の思い込みでテーマを絞ってくるでしょうね。

前川:携帯電話料金の値下げも、菅さんの人気取りのための政策ですよね。

古賀:携帯電話料金を安くするなら、業界の競争を促進して値段を下げる方向に持っていくのが筋です。ところが、すでに楽天が携帯電話事業に参入しているし、規制緩和の余地もあまりない。その上、日本は5Gの展開で世界に大きく遅れている。今後莫大な投資資金が必要なのに「利益を削れ」とやるわけですから、資金不足でさらに後れをとりかねない。
 総務省の官僚は困るでしょうね。値下げできなければその官僚はクビ。そう思えば、企業に嫌がらせのようなことをして値下げを迫るなんてことも起きかねない。かなり混乱するでしょうね。

前川ふるさと納税制度の問題点を菅さんに進言した元総務官僚の平嶋彰英さんは、省外に異動になりました。平嶋さんは事務次官候補だった人。問題点を説明するだけで左遷されたわけですから、この人事は霞が関全体に衝撃を与えました。官僚人事への介入は、菅政権でさらに強まるでしょう
 安倍さんの政策は思いつきが多くて、うまくいかなかったことが山ほどある。最近ではアベノマスクです。こういった政策を主導したのは、安倍さんの側近で「官邸官僚」と呼ばれた経済産業省出身の今井尚哉首相補佐官、佐伯耕三首相秘書官、長谷川栄一内閣広報官でした。3人は菅内閣発足でそろって退任。これで経産省の影響力が弱まり、財務省や総務省が菅内閣で強くなります

古賀:安倍さんというのは、ヤクザの大親分みたいなもの。官僚たちは、安倍さんが関心があることについてだけちゃんとやっていれば、あとは好き勝手にやっていい。だから「安倍さんはいい人だよ」と話す官僚もけっこういるわけです。ですが、菅さんは違う。

前川:菅さんは、官房長官として各省の審議官級以上の人事に目を光らせていました。私も、現役時代に大臣の了解を得て官邸に人事案を持っていくと、官房長官がひっくり返したことが何度もありました。こんなことは、菅さんが官房長官ではなかった第1次安倍政権にはなかったことです。
 一方で、菅さんが600人以上いる審議官級以上の官僚全員を知っているわけではない。だから、菅さんの目や耳になる官僚が官邸にいる。その一人が、首相補佐官に再任した国土交通省出身の和泉洋人さんです。

古賀:和泉さんは、厚生労働省の女性官僚と不倫疑惑が報道されました。恥ずかしくてやってられないはずです。安倍政権が終わっても居座る神経が理解できません

前川:和泉さんは、2015年7月に世界遺産に登録された「明治日本の産業革命遺産」でも、この案件だけ文化庁の審議会から外し、内閣官房で特別に“審査”しました
 この世界遺産は、産業革命遺産なのになぜか松下村塾まで入っている。これを熱心に推進していたのが、安倍さんの幼なじみの加藤康子さん(加藤六月元農林水産相の長女)。加藤康子さんの妹婿は加藤勝信官房長官です。

古賀:私は、安倍政権が残した負のレガシーに、「倫理観の欠如」があると思うんです。社会通念に照らして明らかにおかしくても、捕まらなければ何をしてもいい。だから検察を抑えて法律違反でも憲法違反でも何でもやる

前川人事でも異常なことが続いています。文部科学省では、18年10月に2階級特進のような形で藤原誠官房長が事務次官に昇任しました。藤原さんは18年3月に官房長の定年を迎えることになっていたのですが、定年延長を受けて留任し、同年10月に事務次官になった。
 藤原さんは官邸に近く和泉さんとの関係がいい。事務次官の本命だった小松親次郎文科審議官は退官です。小松さんは、官邸と距離を置いていました。

古賀:ひどい話ですね。森友・加計問題を抱える文科省に、どうしても藤原さんを事務次官にさせたい事情があったと。

前川:文科省には、加計問題のときに内部文書を流出させた官僚がまだ3、4人いると思います。私のような人間が事務次官になるんですから、危ない役所と思われているのでしょう(笑)。
 ちなみに、官庁の人事は通常は7月に行われますが、藤原さんの事務次官昇任が10月になったのも理由があります。藤原さんは17年に発覚した文科省の天下り斡旋問題に関連して懲戒処分を受けました。人事院の規則で処分を受けた職員は昇任が一定期間凍結される。このペナルティーが解けるのが10月でした
 これだけではありません。藤原さんは今年3月、62歳で事務次官としての定年も迎えましたが、これも延長されて今も文科省のトップです。

古賀:黒川弘務元東京高検検事長の定年延長ばかりに関心が集まりましたが、文科省でも同じことが起きていたんですね

前川:藤原さんの場合は黒川さんと違って国家公務員法の適用自体は合法ですが、定年延長後の次官昇格は異例中の異例
 一方で、私が天下り問題の責任をとって自らの意思で辞表を出したときは、菅さんに記者会見や国会で「地位に恋々としがみついた」と言われました。これはまったくのウソで、今でも名誉毀損で訴えたいぐらいです。
 官房長や事務次官なんて、一定の事務処理能力とお追従が言えれば務まりますから、誰でもできる。余人をもって代えがたい仕事ではないんです。

古賀:加計問題は未解決ですからね。安倍さんは加計学園の獣医学部新設について初めて知った時期について、15年6月と国会で答弁していたのを17年1月に訂正しました。
 答弁を修正したのは、おそらく、その間に加計学園の加計孝太郎理事長と一緒にご飯を食べたりゴルフをしているから。加計理事長は、安倍氏に年間1億円くらい出していると酒席で漏らしたという報道もありましたから、獣医学部新設の話を知っていたとなれば贈収賄罪という話になりかねない。

前川:だから、各省庁の要職ににらみの利く官僚を配置しているわけです。

古賀:当時の首相秘書官で、国会で追及を受けた経産省出身の柳瀬唯夫さんも、加計学園問題で愛媛県の関係者と会ったことについて「記憶にございません」と国会で答弁した。経産省の官僚は「何でウソをつくんだ」と言っていましたが、入り口のところで遮断しなければ首相が危ないと思ったのでしょう

前川:次の警察庁長官も、菅さんの秘書官を務めた中村格次長が確実視されています。中村さんは、安倍さんに最も近いと言われたジャーナリストの山口敬之さんのレイプ事件について、逮捕状の執行を止めた人と言われています。そして、国家公安委員長には小此木八郎衆院議員が就任した。菅さんは小此木さんのことは子供時代から知っている。菅さんは、警察もすでに掌握しています。

古賀各省幹部官僚の人事は菅さんの直轄になるでしょうね。

前川:検事総長も「官邸の守護神」と呼ばれた黒川弘務氏を就任させようとしましたが、賭けマージャン問題であきらめざるをえなくなった。ただ、私は検察の掌握はまだあきらめていないと思っています。

>>【後編:河野太郎行革相は次の総裁選で狼煙あげる?「国会議員減らして官僚を増やす」説も】へ続く

(構成/本誌・西岡千史)

※週刊朝日  2020年10月9日号より抜粋
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https://dot.asahi.com/wa/2020093000012.html

河野太郎行革相は次の総裁選で狼煙あげる?「国会議員減らして官僚を増やす」説も
連載「政官財の罪と罰」
2020.10.2 08:00 週刊朝日 #前川喜平 #古賀茂明

     ((左から)菅義偉首相、河野太郎行政改革担当相 (c)朝日新聞社)
     ((左から)前川喜平(元文科事務次官 撮影/写真部・加藤夏子)、
      古賀茂明(元経産官僚 撮影/写真部・掛祥葉子))

 9月16日に菅義偉内閣が発足。菅政権の官僚人事への介入を危惧する元文科事務次官の前川喜平氏と元経産官僚の古賀茂明氏は、これからの官僚システムに不安を募らせる。

【前編:検察だけでなく、文科事務次官も定年延長「異常な人事」前川喜平】より続く

     (【写真】前川喜平氏と古賀茂明氏)

*  *  *

古賀:注目されている河野太郎行政改革担当相は、激務のキャリア官僚の仕事を「ホワイト化する」と言っていますが、難しいでしょうね。今後も意欲的で優秀な人ほど若いときに辞める傾向が続くでしょう。

前川:河野さんが本気で行政改革をしようと思うなら、まず、国会議員を100人減らせばいい。そうすれば、300人は官僚の人員を増やせるはずです。あと、官庁にも仕事ができない50代が相当な数います。そして東大法学部卒が多い(笑)。しょうがないから、「情報分析官」といった役職名を与えて、新聞や週刊誌の“情報”を分析してもらっていました。疲弊している若手官僚をまず救ってやらないと、仕事ができる者が辞めて、仕事ができない者ばかり残ることになる。

古賀:河野さんはもともと脱原発派ですから、行政改革をやるなら電力改革に手をつけるべきです。一方、派閥談合で総理になった菅さんが電力改革をサポートするのは難しい。河野さんは次の総裁候補で菅さんのライバル。今は総理と大臣という上下関係にありますが、河野さんが次の総裁選に向けてどこで戦いの狼煙(のろし)を上げるか注目です。

──衆院の任期が残り1年となり、いつ総選挙があってもおかしくない状況です。

古賀
:前川さんは、選挙に出ないんですか? 立憲民主党が新しくなったといっても、幹部は民主党政権のときと顔ぶれが同じで、国民からは政権担当能力がないと思われている。前川さんのように行政組織を動かしてきた人が入れば、野党への期待が高まると思うのですが。

前川:古賀さんも行政経験あるじゃないですか(笑)。

古賀:私は、野党からは声はかからないんですよ。実は、17年に希望の党ができたとき、小池百合子東京都知事周辺から「菅さんの選挙区(神奈川2区)で出ない?」って誘われたんです。希望の党ができて野党が一つにまとまるという話だったので、それならと思ったけど、結局、野党が分裂したのでやめました。
 実力のある人が出てこないと、野党に未来はないんです。前川さんは南関東比例単独1位で100%当選できる形にして、菅さんの選挙区から出てみてはどうですか?

前川:これまでも立憲民主党から共産党まで選挙に出ませんかという話はあったんですが、全部断っているんです。選挙に出るつもりはまったくないんですよ。
 古賀さんも、タスキをかけて自分の名前を連呼するのはイヤでしょう?

 

古賀:それについては小池さんが、「大丈夫よ。『I am not ABE』のプラカードを持って歩けばいいのよ」って(笑)。政治家はいい加減だから、気をつけないといけませんね。

──古賀さんと前川さんは、麻布高校から東大法学部を卒業してキャリア官僚になりました。ただ、かつては3人に1人を占めた東大卒のキャリア官僚の割合は、20年度の合格者で14.5%まで激減しています。

前川:役所という組織では、ポストと権限がないと自分のやりたい仕事はできないんですよね。下積み期間が長くて、今の若い人には耐えられないというのはよくわかります。しかも、今は人員削減で人が少ない上に、肥大化する内閣官房や内閣府に各省庁の人材が併任という形で取られてしまう。若い人が物事を深く考えたり、勉強したりする時間もなくなっています。

古賀:私は、東大を優秀な成績で卒業した人ばかりが官僚になるべきだとは思わないし、いろんな大学から人材が集まるのはむしろいいことだと思います。官僚以外にも大切な仕事は世の中にたくさんありますしね。
 ただ、公務員の仕事が「やりがいがない」と思われているとなると、別問題です。食いっぱぐれがないから官僚になったという人が増えると、日本の官僚システムが今より悪くなります。

(構成/本誌・西岡千史)

※週刊朝日  2020年10月9日号より抜粋
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