あべまつ行脚

ひたすら美しいものに導かれ、心写りを仕舞う玉手箱

気になる人

2006-10-25 14:23:34 | 日本美術
狩野派の終わり頃、探幽の後、狩野探信という人がいた。
鍛冶橋狩野家にとって、久しぶりの画才の持ち主だったらしい。
その人の絵は、根津美術館や、ボストン美術館にも収蔵されているとか。
(「狩野派決定版」より)

その探信の弟子に、沖 一蛾がいた。
彼は、狩野了承とともに、琳派や、南蘋派画風を取り入れた。
江戸で活躍していたが、その後、鳥取藩に召抱えられて、そこで
仕事を続けた。

番組では、一瞬の紹介時間だったけれど、
その絵になんともいえぬ魅力があったのだ。

なに??沖 一蛾??その人って何者??

どうも南蘋派や、琳派系統に私の好みがあるらしい。
鳥取県立美術館に飛んでいくわけにはいかないから、
せめて、図録でもとも思ったり。

若冲よ、あなたがいけない。
あなたが私の心に、目に、踏み込んではいけない世界を
開げたのだ。

中国の絵画に山雪を見る。
若冲を見る。
日本に入ってきた絵の本家を見る。

田中一村に若冲を見る。
アンリ・ルソーにまで、若冲を見る。

南蘋派の怪しげなマットな世界。
動物達が真空管に永久保存されているようだ。
バランスといい、色の使い方の魔界的な空気。

隠された、謎解きのような空気が心を捕らえるのだ。

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6 コメント

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Unknown (遊行七恵)
2006-10-27 00:04:24
沖のチラシが手元にあります。

若冲のオウムやインコの版画と共通するような感じでした。



チビっこの頃から若冲が身近にありました。

大阪には若冲のパトロンさんがいて、たくさん絵があるのです。個人蔵というやつですね。

今のような人気者になるとは思いませんでした。

なんしか若冲=トリオヤジという認識でしたから。

しかし漱石の『草枕』か何かにも若冲の掛け軸を見て云々と言う件もありますし、間をおいて心に蘇る画家なのかもしれない、と思ったりしています。
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遊行さま (あべまつ)
2006-10-27 10:54:26
トリオヤジ、いいです、この感覚。

今日日の人気に、そないなことになってしもて・・ワシが言った通り~とニヤニヤしておられるでしょうか?(笑)

でも、あんまり人気者になりすぎると、すねます私。

沖一蛾のトリオヤジ系流に、必然惹かれてるのだと思います。

お手元のパンフがうらやましいですが、鳥取は如何にせん遠すぎ~~です。

漱石って、なんだか読んでない本が沢山あります。ちゃんと読んでみますか・・・

トリオヤジはあちこちで愛されてたんですね。

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はじめまして (ふたごいし)
2006-11-02 22:12:19
こんばんは。
沖一蛾でたどって来ました。
鳥取という田舎にもかかわらず
結構人が入っていました。
わたしもすっかり一蛾ファンになって
しまいました。では。
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ふたごいし さま (あべまつ)
2006-11-02 22:34:04
ようこそ、おいでくださいました。

へぇ、鳥取の美術館に行って、一蛾をご覧になってきたのですね。NHKの底力、なのでしょうか?
でも、有名画家が日本芸術を全て背負ってたわけじゃないですもんね。知られざる凄腕に光が当てられると、ワクワクしてしまいます。それにしても、鳥取は遠い~~
またお立ち寄り下さいマシ。
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こんばんは (ふたごいし)
2006-11-05 22:28:42
コメントありがとうございました。
鳥取在住です(といっても出身は違いますが)
お茶の先生のお宅の掛け軸が出展されているので
最初はそれを見に行ったのですが・・・。
予想以上に素敵ではまってしまいました。
図録お勧めですよ。
>それにしても、鳥取は遠い~~
鳥取アクセス悪いですからね~^^;
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ふたごいし さま (あべまつ)
2006-11-06 13:23:01
鳥取にお住まいなのですね。
申し訳ないことに、まだ一度も行ったことがなくって、それでもっと遠くに感じてしまいます。
ふたごいしさまのお茶の先生のお軸が出展されているなんて、すてきな土地の文化が香って来ます。
アクセスが悪いところにこそ、良いものが大切に残っているのかもしれません。便利は荒れるって事もあると思います。土地の持つ力、底力あると思ってます。
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