あべまつ行脚

ひたすら美しいものに導かれ、心写りを仕舞う玉手箱

山口晃展 付り澱エンナーレ ・そごう美術館

2013-05-02 21:12:16 | 日本美術
 急逝した友の空洞と向き合うことをしていても
 なにも彼女は喜ばないと思うようになれて、
 ようやくアート鑑賞復活しました。

 従妹の誘いをうけて
 横浜そごう美術館で開かれる「山口晃展」付り澱エンナーレ(つけたりおりえんなーれ)の
 内覧会にお邪魔してきました。
 すでに山愚痴氏は多方面でご活躍で今や引っ張りだこの売れっ子アーティストです。
 洛中洛外図屏風の現代版のような、時代軸を外した
 異次元表現で人気の平成の絵師とでもいえる方。
 表現のどこかにペーソス、おかしみがすり込まれていて、
 そのクスッとする落語センスが見る人の心を離しません。
 お茶目でユーモア溢れる作品が集合しました。
 また、澱エンナーレと表した現代作家的表現も並びます。
 元ネタを知っている人にしか伝わらないパロディな味付けが
 あぁ、山愚痴画伯ったら、と思わせます。
 五木寛之の「親鸞」への挿絵、
 会場内にもお姿をみかけたドナルド・キーンさんの
 「私と20世紀のクロニクル」の挿画全点、
 などなど多才ぶりを披露してくれました。
 場内であわよくばと思って持参した「へんな日本美術史」を抱えて
 ちゃっかりサインを頂戴してきました。


 (注:あべまつはほとんどサインに無関心ですが場合によってテンション上げます。)
 場内のお!っという方々の面々も興味深く、
 お仕事の関係からして当然ではあったのですが、
 澁澤龍彦氏の奥方さま、龍子さまと四谷シモンさまにはぐっときました。
 オープニングを祝しての乾杯の音頭は
 山下裕二先生。もはや先生の神出鬼没ぶりはもう驚きません。
 会田誠、山口晃、この二人のセットをずっと以前から見守り続けている
 応援隊でもあるわけです。
 場内の源頼朝の模写ぶりが美しすぎるので、あれひとつ下さい。 
 しばし、家庭のことで大忙しの従妹にもデジャブな空間と
 懐かしい人との対面に大喜びな時間だったようでもあって、
 子育て中の振り乱しての奮闘を讃えつつ、
 先輩トークも振りかざしてきました。
 5月19日まで。

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