あべまつ行脚

ひたすら美しいものに導かれ、心写りを仕舞う玉手箱

博物館に初もうで 東京国立博物館 2018

2018-01-26 14:10:02 | 東京国立博物館

 新年明けましておめでとうございます。
 今年も相変わらず、よろしくお願い致します。
 (もうすでに、1月も後半で、寒中お見舞いの頃となってしましましたが)

 去年のクリスマスからインフルエンザにかかり、2週間ほど撃沈しておりましたが、
 ようやく復活してきました。
 トーハクでの新年のイベントになかなかでかける事ができないのですが、
 今年は、本当に動くことができず、悲惨な年明けとなってしまいました。
 それでもなんとか、1月14日に初もうで行ってきました。






 さすが、トーハク、何年通っても見所満載で、すぐに気分爽快、ごきげんとなりました。

 博物館に初もうで
 みてきてもの、あげます。

 *国宝 釈迦金棺出現図 平安時代 京都国立博物館
  お釈迦様の入滅後にかけつけた、母、摩利支天の手を合わせた美しい姿に見惚れました。
  お釈迦様は神通力でお棺から起き上がって説法をした劇的なシーン、だそうです。



 *国宝 古今和歌集(元永本)下帖 平安時代 三井高大氏寄贈
  平安時代の仮名、あっさりと展示されていました。


 
 *黒楽茶碗 銘 かのこ斑 一入作
 *黒楽四方(よほう)茶碗 銘 祥雲 一入作
  




  楽家4代の作。あの、道入、ノンコウの子、一入の茶碗が2作展示されました。
  彼の特徴である、朱釉(しゅぐすり)をしっかり見ることができます。
  その隣には、長次郎のムキ栗の形をみるような黒楽茶碗がもう一つ。
  一入の茶碗は本館1階の陶磁器のコーナーでよく見るのですが、
  茶の美術展示室でみると、ぐっとグレードアップして見えるのが不思議です。
  釉薬で漆工をみるようです。
  
 *古染付一閑人火入 明 景徳鎮窯 17世紀
 *南京赤絵周茂叔愛蓮図火入 明 景徳鎮窯
 *褐釉瓢形火入 高取 江戸17世紀





  楽しい火入三種が並びました。
  一閑人のとほほな表情にこちらの頬が緩みます。
  なんでも、姿が良いものには愛情を注げます。
  南京赤絵の火入に周茂叔愛蓮図とあるのは、
  菊といえば、陶淵明、蓮といえば、この周茂叔という中国の碩学の人
  といわれていること、蓮といえば、周茂叔という絵柄のようです。
  またひとつ、なるほどを頂戴したのでした。(記憶できるかは別問題として) 

 *犬 張子 江戸19世紀



  ひな祭りの展示に良く共に展示されるこの張子犬さん、
  今年は戌年につき、こちらへおでまし。
  可愛い姿、安産のおまもり。

 *松梅孤鶴図 若冲 江戸18世紀





  若冲人気は安定期を迎えたのか、と思うほど、人気の絵師として
  認知されてきたのだと思います。
  鶴の姿それ自体が若冲です。珍しく、単体の鶴でした。
  それでも梅の枝がもう一羽の鶴を偲ばせているような工夫があって
  楽しい作品でした。

 *縄暖簾図屏風 江戸17世紀





  この屏風のミステリアスな雰囲気がステキです。
  遊女の先に白黒のぶちワンコがいて、こっちきて〜といってる様子が愛らしいのです。
  
 1階に降りて、仏像コーナーのお不動様に気合いを入れて頂き、
 漆工の展示室でずらり朱塗品が並んで息をのみました。
 伝・光悦作の芦舟蒔絵硯箱は裏の面も鏡を使って見せてくれました。
 久しぶりの朱塗シリーズ。
 折敷、銚子、瓶子、碗などなど。
 壮観でした。









 *黒茶碗 銘 尼寺 長次郎



 *黒茶碗 銘 末広 常慶



 初釜に使われる黒茶碗、おめでたさときりりとした清々しさを
 展示の時期とともに感じられるとステキです。
 茶道は奥深すぎますが、日本美術には欠かせないジャンル。
 遠くから憧れてます。

 *色絵月梅図茶壺 仁清 



  熱海のMOA美術館に国宝色絵藤花文茶壺が所蔵されていますが、
  そのためだけに展示コーナーを設けてその神々しさに恐れ多く思ったものです。
  トーハクは1点展示ではあっても、あまりにもラフに
  いつものように、仁清の壺が展示されました。
  どちらかというと、こちらの梅壺のほうが好きです。
  グレーになった、月も良い具合です。
  色絵付けと、作陶の美しさ、仁清は陶芸美の天才です。

 他、干支の戌年特集など、点描画像、アップします。



























 
 このかっこよすぎる鷹の図は
 柴田是真! 雪中の鷲 明治時代
 息をのむ瞬間です。あぶない、速く逃げて!




 
 そして、是真の迫真せまる絵のとなりに、
 こちらも負けずと緊張感ある鷲と猿の駆け引きです。
 鷲猴 今尾景年 明治26年 シカゴ・コロンブス世界博覧会事務局
 景年は浮世絵師に学んだ後、鈴木百年に師事し、円山派の画風を学んだ絵師だそうです。
 微細な描写に容赦ないところ、凄い絵師だったのでしょう。
 

 平成館1階でも大変ステキな企画展がありました。
 改めで記事アップに努めます。
 こうして、今年もトーハクで始まったアート鑑賞ですが、
 去年の反省も含めて、もう少しじっくりと対面をしていきたいと思います。
 ぐずぐずの鑑賞記ではありますが、

 ご縁があれば、ことしも「あべまつ行脚」御贔屓、よろしくお願い致します。

 それとそれと、今年のインフルエンザの猛威侮れません。
 どうぞお気をつけて予防とご自愛をお忘れなく、
 お過ごし下さいませ。

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