あべまつ行脚

ひたすら美しいものに導かれ、心写りを仕舞う玉手箱

京都 妙心寺から、貴船神社へ

2006-08-26 13:03:24 | 遊山
奈良を2泊して、物足りない気持ちを残しつつ、一行の菩提寺の京都、
妙心寺へと移動した。

菩提寺が、かの妙心寺。

あんまり東京じゃ聞かない話じゃありませんか!
すごいことなので、私たち親子も同行し、
お参りされている時間をお寺拝観に使わせてもらった。

八方睨みの龍の絵があるそうだ。

それにしてもなんて暑いこと。
息子はすでにほっぺはまっかっか。

暑いさなかのお寺と言うところは、暑いことを忘れさせてくれる。
流れている空気がどこか違うのだ。

現在の風ではなくって、異次元からの風が吹いているのかもしれない。

妙心寺

拝観のご案内ツアーがあったので、始まる時間を待って、大方丈で、一息ついた。
このお寺は、狩野探幽が関わっている、禅寺。

いよいよ拝観が始まって、法堂に入る。
そこには、大晦日の行く年来る年で、いつも最初に鳴っていた鐘もあり、
今は、鐘の保存状態を守るためにTVには出ることはなくなったそうだ。
波調の長いゴ~~ゥヲ~~~ン~~~~~という鐘の音を聞かせてもらった。

圧巻は、やはり、狩野探幽の天井絵。
大きさにまず驚いた。
一緒に入った同行した拝観者一同あんぐり口をあけて、天井に見とれている。
もちろん私も、息子も。
とぐろを巻いた龍が一気に天に向かって躍り上がっているかのような、
大迫力だった。
龍の爪を見ると、蕭白の龍図を思い出した。

次に回ったのが、浴室。
信長に刃を向けた、本能寺の明智光秀の菩提を弔うために創建されたのだそうだ。
別名、明智風呂。
菩提を弔うために浴室か??と思ったけれど、私達の日常の浴室とは違って、
心身ともに浄化するとか、禊めいたことをされたのだと思う。
汗かいたから、一っ風呂、ということじゃないに決まってるけれど。
寺の人は、月のこの日、一般の人はこの日、と使える日も決まっていたそうだ。

狩野探幽、狩野派の天才といわれた人。
もう少し、彼のこと、気にしたくなってきた。

お昼間近になって、お参りが終わった一行と、私達親子は、なんと、
貴船神社に向かった。

一行の希望で、流しそうめんが食べたい。とのこと。
息子は、大好きな電車に乗り、叡山電鉄に乗り継ぎ、ご機嫌だ。
だんだんと山深いところの景色となっていく。

貴船口、で降りて、神社までは、バスだ。
渓流の流れる狭い道路は、行き交う車ですれすれ運転だった。

貴船神社近くでバスを降り、貴船川に沿って、流しそうめんを食べられるお店を探し回った。
・・・・しかし・・
どうも、この辺は一見さんはお断りで、予約先行型のようだ。
川床の会席料理やさんが立ち並び、
ちょっと、われわれ子連れ団体が入ってよさそうな雰囲気ではない。/face_gaan/}

大丈夫???

行けども行けども流しそうめんをしているところが見つからず、
見つかったと思ったら、すんまへん、2時間くらいお待ちになります。
って。

せっかく来たから、待つ??
いやぁ、もう、へとへとぉ、お腹へったぁ~~

ということで、仕方なく突然入れる川床の懐石店に入り、
8人で、すき焼き4人前、ミニ懐石1人前、お素麺4人前、
そんなわびしい注文で我慢してもらった。
それにしても、すき焼き1人前、7000円でっせ!!!

この際、っていう流れは怖いもの知らずだ。
私と友人のえい!!っていう乗りは、いつも恐ろしい。
しかし、生きてて何ぼのもん、楽しみましょうって事に落ち着くのだ。

この8人のすき焼きパーティーは、川床にいるにもかかわらず、
どこか、ホームパーティ状態。
焼肉やさんの乗り。

それでも床の下には、貴船川がシャラシャラと涼しげに流れ、
それはそれはみやびな雰囲気なのだ。
今まで歩きつめていた疲れがどっと消えて、食欲に燃えたのだった。

すっかり元気を取り戻したおかげで、
貴船神社参りも楽しくお参りできた。
水で浮かび上がるおみくじも珍しかったし、階段の両脇に灯る雪洞もきれいだった。

帰りは、なんとそこのお店の車で送ってもらえたのだった。
手作りの団扇ももらえたし、そういうこと込みのお高い値段、
だったのね

おいしいものを食べ、元気になると、気持ちにも余裕が出てくるから不思議。
ずいぶん大笑いしての食事だった。

帰りの貴船口駅では、この日が44年と半年お勤めになったという駅員のおじさん最後のお勤めの日なのだというお話を聞いた。

おじさんは、まじめ一本やりで、毎日、毎日お勤めに頑張って精進されてきたのだろう。
行きずりの私達に電車が来る間に、万感の気持ちを語ってくれたのだった。

いい人だなぁ。これからもお元気で、新しい人生を!!

そして、いよいよ今日のホテル、烏丸方面へ移動したのだった。

京都の中心部へ、久々の乱入に、私の心はバクバクだった。

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