サントリーで集合した友人はすでにお茶を習ってん十年。
だから、お茶碗や、やきもの、お点前のことなど周知の人で、
当然小堀遠州を贔屓にしている。
そういう人と一緒に見に行くのはきっと楽しいに違いなかった。
しかし、現場について、ギョッとした。
1階のエレベーター乗り場に係りの人が
プラカードを持って立っている。
「ただ今小堀遠州展入場制限しております。
4階の階段横が最後尾となっております。
恐れ入りますが、その後にお並びください~
ご入場まで3~40分お待ちいただきます。~」
そういえば、先週の「新・日曜美術館」はこの展覧会の
小堀遠州だったのだ。
うらめしや~~~~
数々の名庭を造った庭師、水琴窟の発明、
定家の流れのゆるい知性溢れる文字、
利休を受け継ぐ、古田織部にお茶を習う。
その後、将軍家の茶道指南役となり、
大名茶人の筆頭になる。
「綺麗さび」を生み出す。
利休を受け継ぎつつも、あの厳しさから離れ、
時代の変化も敏感に取り入れて、光を取り込んだ茶室を作る。
審美眼もすぐれ、鑑定にも力を注ぎ、
茶道具の「中興名物」の選定にも活躍した。
これだけでもプロフィールのごく一部なのだから、
どのくらいすごい人なのか、
想像を絶するわけだ。
はぁ、こんな御大の展覧会が
銀座の松屋の中で
ごった返す会場内でじっくり鑑賞する環境もなく、
蒸し暑いし、人の流れの動線も確保できず、
挙句は
お仏壇のOOOO~がバックアップで、
プラチナ製の茶室を展示するやら、
現家元監修の黄金の茶室を作ったので、
ご招待券が配られたり。
小堀遠州の綺麗さび精神と、離れすぎてやしませんか?
お茶を濁す。
という言葉が浮かんできた。
企業が芸術・美術の様々をバックアップするのは、
とてもすばらしいことだけれど、
茶人の精神の審美眼に触れたかったのに、
あちらへの誘いは、また違う空気でお願いしたかった。
などなど、思うことは多々あったけれど、
瓢箪茶入のかわいらしいこと。
その仕覆の布の色柄のすばらしさ。
表装デザインのかっこよさ。
脱力系のあっさりとした綺麗な文字。
高取茶碗を贔屓にした眼の付け所。
黒い人影の向こうから、それらがちらちらと見えてきて、
嬉しくなった。
光悦の茶碗が1点あったが、楽茶碗のようで、
でももっとのびやかで、
土の黄な粉色だけの鄙びたしなやかさがあった。
光悦という人のものつくりへの自由さが
改めて感じ取れた。
じっくり見るという環境ではなかったけれど、
これだけの人が
茶人の心意気に触れたのだから、
それはそれで、大盛会。
会場を出ると、
商戦合戦。
そううまくはいかないぞと心に決めていても
つい私好みの帯締めがあったので、買い求めてしまった。
松屋の作戦大成功。グヤジ~
その後、へとへとになった私達は
デパ地下のお茶屋さんで
一服のお薄を頂き、なんとか癒された。
今後、時がたって、ゆっくり京都大徳寺に行くチャンスが生まれたら、
もう一度、庭園など、
遠州の作庭にも眼を向けてみよう。
しばらく、土日のごった返すところは極力避けようと
心に誓ったのだった。
だから、お茶碗や、やきもの、お点前のことなど周知の人で、
当然小堀遠州を贔屓にしている。
そういう人と一緒に見に行くのはきっと楽しいに違いなかった。
しかし、現場について、ギョッとした。
1階のエレベーター乗り場に係りの人が
プラカードを持って立っている。
「ただ今小堀遠州展入場制限しております。
4階の階段横が最後尾となっております。
恐れ入りますが、その後にお並びください~
ご入場まで3~40分お待ちいただきます。~」
そういえば、先週の「新・日曜美術館」はこの展覧会の
小堀遠州だったのだ。
うらめしや~~~~
数々の名庭を造った庭師、水琴窟の発明、
定家の流れのゆるい知性溢れる文字、
利休を受け継ぐ、古田織部にお茶を習う。
その後、将軍家の茶道指南役となり、
大名茶人の筆頭になる。
「綺麗さび」を生み出す。
利休を受け継ぎつつも、あの厳しさから離れ、
時代の変化も敏感に取り入れて、光を取り込んだ茶室を作る。
審美眼もすぐれ、鑑定にも力を注ぎ、
茶道具の「中興名物」の選定にも活躍した。
これだけでもプロフィールのごく一部なのだから、
どのくらいすごい人なのか、
想像を絶するわけだ。
はぁ、こんな御大の展覧会が
銀座の松屋の中で
ごった返す会場内でじっくり鑑賞する環境もなく、
蒸し暑いし、人の流れの動線も確保できず、
挙句は
お仏壇のOOOO~がバックアップで、
プラチナ製の茶室を展示するやら、
現家元監修の黄金の茶室を作ったので、
ご招待券が配られたり。
小堀遠州の綺麗さび精神と、離れすぎてやしませんか?
お茶を濁す。
という言葉が浮かんできた。
企業が芸術・美術の様々をバックアップするのは、
とてもすばらしいことだけれど、
茶人の精神の審美眼に触れたかったのに、
あちらへの誘いは、また違う空気でお願いしたかった。
などなど、思うことは多々あったけれど、
瓢箪茶入のかわいらしいこと。
その仕覆の布の色柄のすばらしさ。
表装デザインのかっこよさ。
脱力系のあっさりとした綺麗な文字。
高取茶碗を贔屓にした眼の付け所。
黒い人影の向こうから、それらがちらちらと見えてきて、
嬉しくなった。
光悦の茶碗が1点あったが、楽茶碗のようで、
でももっとのびやかで、
土の黄な粉色だけの鄙びたしなやかさがあった。
光悦という人のものつくりへの自由さが
改めて感じ取れた。
じっくり見るという環境ではなかったけれど、
これだけの人が
茶人の心意気に触れたのだから、
それはそれで、大盛会。
会場を出ると、
商戦合戦。
そううまくはいかないぞと心に決めていても
つい私好みの帯締めがあったので、買い求めてしまった。
松屋の作戦大成功。グヤジ~
その後、へとへとになった私達は
デパ地下のお茶屋さんで
一服のお薄を頂き、なんとか癒された。
今後、時がたって、ゆっくり京都大徳寺に行くチャンスが生まれたら、
もう一度、庭園など、
遠州の作庭にも眼を向けてみよう。
しばらく、土日のごった返すところは極力避けようと
心に誓ったのだった。
これは本当に大繁盛展覧会でした。
じっくり眺める・愛玩するということとは無縁ですが、全国から集合した名品たちを眺めれて、それだけでも嬉しいです。
今度はひとつ、松平不昧公の展覧会がみたいですね。
ものすごい人でしたよね~
2階まで並んでいるのをみたときには
みる気が失せて、帰りかけましたが
途中で思い直して戻ってまいりました。
やっぱりみてよかったです。
松屋にもお出かけになったのですね!
すごい人でしたねぇ。
でも、見ないでいたら後悔したと思います。
>今度はひとつ、松平不昧公の展覧会がみたいですね
ほんとに!
空間をデザインする天才達。
しびれますね~
本当に偶然でしたね。
私達は3時ごろうろついておりました。
チトさんが並んだのは2階から!!!だったのですか???よく諦めないで頑張りましたこと。
もしかして、こんな和の空気にみんな飢えているのではないかと思ったくらい盛況でしたね。
ビデオものんびり観られました。
お茶作法のビデオやってましたが、「北斎」展の第二企画展示で同じようなの年末に観ましたし、三井記念美術館のビデオコーナーでも観ました。
はあはあああいう作法なのかとだいぶ納得。
今度茶道雑誌を立ち読みしてみようと思ったのでした。
あべまつさんはそんな混雑ではビデオどころではなかったですかね。
本当にものすごい人でした。
ですから、ビデオを見る余裕、まったくありませんでした。心静かに初釜体験でもしたいけれど、
正座が無理!だと思います。
所作事は稽古、稽古ですから、
私の性格にあってないかも~
でも、とてもよい作品たちと出会えて、
満足です。okiさんに感謝です。
遠州の記事に書き込みをしています。
遠州展、都会での開催は人混みとの
戦いですね。自分も人混みは苦手に
なってきました。
大徳寺は好きで何度も訪れてますが
何度行っても新しい発見があります。
すべては、自分の心次第なんでしょうね。
熱狂の名器も、今はそれぞれの主の下にお帰りになるお支度でしょうか。
準備と後片付けは大変だと思います。
>すべては、自分の心次第なんでしょうね。
仰るとおりだと思います。
小さな心意気じゃ、お茶もしつらいも空間も建物も花鳥風月も感じられませんもの。
でも、なかなかできるものじゃなく、修行が足りないと焦るばかりです。
とにかく疲れましたね。。。
忘れたくなるのも当然かと。
いやはや、あの企画展は大混雑の上、
プラチナ茶室が現れて、
小堀遠州に申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。
もっと落ち着いて、見ようよ~~な感想でした。