私の美術鑑賞が、最近本当に国粋主義に陥っている。
西洋ものを鑑賞した後、
私の中に不思議なモヤッと感だけがくすぶる。
東京国立博物館や、出光、三井、そんなところを後にした
清々しさが溢れてこないのは、
私の心が、目が、何か狭いものとなった証拠なのだろうか?
レオナルドや、パルマ、印象派の名作群、
アメリカから収集の極上品を目の前にする、
ノルウェーから、巨匠、ムンクが来る。
こんな、一大事に心が踊らないのは、
一体私に何が起こってきたのだろう。
アメリカの元副大統領、ゴア氏がノーベル平和賞を受賞。
以前B大統領と大統領選を戦うも僅差で、椅子に座れなかった。
それがかえって彼を美しき活動に向かわせたのだとしたら、
何という皮肉だろう?
正しいことをやっているアメリカ人、それが一番似合っている。
Bも、Gも、どちらもアメリカ人らしいと思う。
随分前だったが、
某番組が日本の喫茶店バージョンナポリタンを
イタリアに行って紹介した時、
ケチャップを使うと説明したら、
イタリア人がうぅ~と迷惑気な顔。
食にうるさいイタリアで、ケチャップはあり得ない存在のようだった。
食にうるさいところは、
芸術にもうるさい。
画家も沢山輩出しているとのこと。
なるほど。
ボストンや、フィラデルフィア、メトロポリタン、
他、バーク、プライスなど個人でも名だたるコレクションに、
日本の美術品が場所を変えて生きながらえている。
明治、大正、昭和の時代に日本の美術のすばらしさに
惹かれた人達がいてくれたお陰なのだ。
NHKの朝ドラ、「ちりとてちん」がなかなか面白い。
以前の老舗旅館ものは、話が劇画タッチで、ふざけすぎていると
思っていたら、凄い視聴率稼ぎだったらしい。
キャストもいじられて生き生きするようで、
新人登竜門として、正しい有り様なのだとも思っていた。
あんなにおもてなしをおもてなしされては、
大女将直伝の活けた花が台無しと、あらぬ心配をしたものだ。
今秋始まった、ちりとては、いかにも田舎と町暮らしの
ドタバタ喜悲劇なのだが、壺に入るテンポが楽しい。
役者群もなにげに気張って、適当に脱力しているようで、
金沢、富山地方の妙な語尾がのびる言い方も
心当たりの人を思い、受けるのだ。
ほろっと来るところも嫌みなく散りばめられ、
今後も引きずって、見続けることだろう。
朝日新聞の朝刊に夢枕獏の「宿神」が連載中。
丁度白洲正子の「西行」があるので、傍らに置いてめくってみたりする。
あんがいドキドキするのだ。
義清の溢れるものに振り回される自分が嬉しい。
花を造形にした、草月。
映画監督が活ける花。
床の間から花を解き放った。
勅使河原蒼風は「花のピカソ」と海外で評価された。
花器と、花と、その場所に魂を活ける。
そんな流派は他にない。
今300以上もあるいけばなの流派。
様々あるけれど、稽古して頂く先生にも恵まれ、
本当に草月でよかった。
草月のマークは月。
雪舟、
光悦、
宗達、
利休
長谷川等伯、
狩野信常、
岩佐叉兵衛、
英一蝶、
北斎、
若冲、
暁斎、
芳年、
この一大美術芸術のうねり。
室町時代の、破天荒な魅力。
江戸のわらわらした庶民の力。
能は、あちらの神々の物語。
その世界にはまりきって、
他に目がいかなくなっているのかもしれない。
「日本の美術」古本に敬意。
何事も光と影。
十六夜に越し方照らされ先達の道 (あべまつ)
画像は、勅使河原宏の竹 インスターレーション
西洋ものを鑑賞した後、
私の中に不思議なモヤッと感だけがくすぶる。
東京国立博物館や、出光、三井、そんなところを後にした
清々しさが溢れてこないのは、
私の心が、目が、何か狭いものとなった証拠なのだろうか?
レオナルドや、パルマ、印象派の名作群、
アメリカから収集の極上品を目の前にする、
ノルウェーから、巨匠、ムンクが来る。
こんな、一大事に心が踊らないのは、
一体私に何が起こってきたのだろう。
アメリカの元副大統領、ゴア氏がノーベル平和賞を受賞。
以前B大統領と大統領選を戦うも僅差で、椅子に座れなかった。
それがかえって彼を美しき活動に向かわせたのだとしたら、
何という皮肉だろう?
正しいことをやっているアメリカ人、それが一番似合っている。
Bも、Gも、どちらもアメリカ人らしいと思う。
随分前だったが、
某番組が日本の喫茶店バージョンナポリタンを
イタリアに行って紹介した時、
ケチャップを使うと説明したら、
イタリア人がうぅ~と迷惑気な顔。
食にうるさいイタリアで、ケチャップはあり得ない存在のようだった。
食にうるさいところは、
芸術にもうるさい。
画家も沢山輩出しているとのこと。
なるほど。
ボストンや、フィラデルフィア、メトロポリタン、
他、バーク、プライスなど個人でも名だたるコレクションに、
日本の美術品が場所を変えて生きながらえている。
明治、大正、昭和の時代に日本の美術のすばらしさに
惹かれた人達がいてくれたお陰なのだ。
NHKの朝ドラ、「ちりとてちん」がなかなか面白い。
以前の老舗旅館ものは、話が劇画タッチで、ふざけすぎていると
思っていたら、凄い視聴率稼ぎだったらしい。
キャストもいじられて生き生きするようで、
新人登竜門として、正しい有り様なのだとも思っていた。
あんなにおもてなしをおもてなしされては、
大女将直伝の活けた花が台無しと、あらぬ心配をしたものだ。
今秋始まった、ちりとては、いかにも田舎と町暮らしの
ドタバタ喜悲劇なのだが、壺に入るテンポが楽しい。
役者群もなにげに気張って、適当に脱力しているようで、
金沢、富山地方の妙な語尾がのびる言い方も
心当たりの人を思い、受けるのだ。
ほろっと来るところも嫌みなく散りばめられ、
今後も引きずって、見続けることだろう。
朝日新聞の朝刊に夢枕獏の「宿神」が連載中。
丁度白洲正子の「西行」があるので、傍らに置いてめくってみたりする。
あんがいドキドキするのだ。
義清の溢れるものに振り回される自分が嬉しい。
花を造形にした、草月。
映画監督が活ける花。
床の間から花を解き放った。
勅使河原蒼風は「花のピカソ」と海外で評価された。
花器と、花と、その場所に魂を活ける。
そんな流派は他にない。
今300以上もあるいけばなの流派。
様々あるけれど、稽古して頂く先生にも恵まれ、
本当に草月でよかった。
草月のマークは月。
雪舟、
光悦、
宗達、
利休
長谷川等伯、
狩野信常、
岩佐叉兵衛、
英一蝶、
北斎、
若冲、
暁斎、
芳年、
この一大美術芸術のうねり。
室町時代の、破天荒な魅力。
江戸のわらわらした庶民の力。
能は、あちらの神々の物語。
その世界にはまりきって、
他に目がいかなくなっているのかもしれない。
「日本の美術」古本に敬意。
何事も光と影。
十六夜に越し方照らされ先達の道 (あべまつ)
画像は、勅使河原宏の竹 インスターレーション
久しぶりにゆっくり拝見し、私も考えること
しきりです。
揺れ動くこころ、私は草月さんのことなにも
知りません。ただずっと昔、芳賀徹氏がフランス
で草月さんと交流があり、写真など見た覚えが
あります。草月さんのどなただったのかしら。
ここのところフェルメールを除いて、日本の
ものばかり追いかけています。
室町、江戸時代、同じ美術館に足繁く通って
堪能しています。葛生にも若冲「菜蟲譜」を
みたくて行きました。どうぞお元気で、また
いろいろお聞かせくださいね。
わたしは表立って和だ和だというのは苦手ですが、結局底にあるのが和だと感じることが多いです。
工芸品などでも西洋ではなく東洋のものに惹かれる。
大和絵の系譜を愛している、その同時期の西洋の絵画にはあまり興味がなく、知識も少ない・・・
近代ならともかく、中世ヨーロッパの画家などは本当に有名な人々しか、知りません。
でもそれでよいと思っています。
好むところを求めることが出来る現況、それを喜んでいます。
照り映える 月下の道を 躍るなり 七恵
あぁ、わたしのつぶやきにお付き合い下さり、
感謝です。
芳賀先生のお歳を考えれば、勅使河原宏氏ではないかと思います。宏氏は、造形に生きたような方だと思います。
漫然と見ているだけが続くと、つい、何でこのように見ているのか?と、つっこむ習性があるますので、
また、気が吹っ切れて、どこへなと飛んでゆくことでしょう~♪
明日、サントリーに行ってきま~っす。
美術鑑賞のエキスパートなる遊行さんにして、
>わたしは表立って和だ和だというのは苦手ですが、 結局底にあるのが和だと感じることが多いです。
というコメント、ホッと安堵致しました。
私の習性で、何かがたまると、なぜだぁ?となります。日本人の一途な真面目さにくらっときてます。
結局、心の赴くままに、提灯ぶら下げて、
引き寄せられることが嬉しくて仕方がないのです。
友人と横須賀の澁澤龍彦展にいつ行くか、思案中です。
まだまだ遊行さんには様々を教えて頂きますので、
よろしゅうに。
夕映えに 震えて飛ぶは 赤とんぼ あべまつ
洋ものが嫌いなわけではないけれど、
2者択一となれば和を選んでいる。
だって、自分が見て楽しめることが重要なわけで。
キリスト教も仏教も、
詳しく知っているわけではないけれど、
マリア様の像よりは、観音菩薩を見ている方が楽しい。
キラキラ輝く工芸品でも、
ダイヤやエメラルドが光る宝石箱よりも、
漆に螺鈿が輝く文箱に惹かれる。
でも、洋ものを見ないわけではなくて、
時々心に引っ掛かってくるものを拾い上げ、
それを鑑賞する。
道楽なので、それでいいんだと思っています。
サントリー「BIOMBO」もう一度行っちゃおうかなー。
>自分が見て楽しめることが重要なわけで
左様でございました。
大事なところをうっかり忘れるところでした。
でも、今日のサントリーで屏風の魅力にすっかり心奪われ、
悩み無用となりました。早!!
ビオンボ、超、超!いかしてます。
あれが芸術美術でなくて、
調度品、というから、倒れるのです。
ぜひ!お出かけなすって下さい。
アタシは、3回通いました。