あべまつ行脚

ひたすら美しいものに導かれ、心写りを仕舞う玉手箱

無事、アート鑑賞解禁!!

2008-03-08 23:59:17 | アート鑑賞記録
でも、まだ体力気力が戻りきっていないので、
記事にできませんから、
とりあえず、行ってきたところのメモ。

1,香と恋心 ハウスオブ・シセイドウ
  オバに大倉のガラスを推薦したら、この企画を教わった。
  2階の引き出しをぜひ見てきて、といわれ、納得。
  小さな携帯香水瓶セットがあまりにも可愛らしくて、
  レプリカ作ってほしい。
  香水瓶、これは殿方には譲れない婦女子の世界。
  なのに、ラリックはその心をすっかり虜にするのだった。
 
2,茶碗の美 国宝曜変天目と名物茶碗 静嘉堂文庫美術館
  二子玉川のバス乗り場から既に人気度が測れた。
  満員になってしまったバスを下りて静嘉堂に入ると、
  驚くほど人が押し寄せている。
  国宝曜変天目茶碗のなせる力。
  曜変の漆黒が抱く煌めく宇宙に驚きつつも、
  乾山のワラビの絵付け茶碗にハートを奪われてしまった。
  あんなに可愛らしい茶碗を見たことがない。
  仁清の絵付けより、ずっと鄙びていて、自然と友達で、
  脱力していて、権力を感じなくて、
  素直で、愛らしくて、つつましやかで。
  いい。この茶碗に会えた、それで満足。
  黒織部も前衛していたし、井戸茶碗の素朴さも良かった。
  今年は五島の茶碗を見逃してしまったけれど、
  ここで、こんなに素晴らしいコレクションを見る事ができた。
  まだまだ知らない銘茶碗があるものだと、感嘆しきり。
  美しい曜変茶碗の本を買って、眺めるのが寝る前の楽しみになっている。
  
3,西行の仮名 出光美術館
  西行という歌人の辿った、数奇な人生を後生の人は物語にして、
  親しく付き合ってきたのだと思うが、
  歌を知らない私にとって、
  書もまた無知なる世界で、対峙するのが困るけれど、
  それでも、ヒラヒラと舞い落ちる書の流れと、
  ことのはの優美な響き、薫り、
  自然の移ろいと共に、心を待つ、その切なさと甘美。
  そんなものを垣間見た気がした。
  宗達はその世界を彼独特の筆致で西行を追いかけた。
  どう、感じていたのだろう?
  はなを読む、はかなさを読む、散るを読む。
  また、光琳もその後を追いかける。

  いよいよ今年の桜前線が北上してくる頃。
  思い人の熱い気持ちを人生を賭して持ち続けることができようか?
  西行のウブな心に人々は心酔したのかも知れない。
  ここほれワンワン、の花咲爺さんは西行だったのかも知れない。

4,ヨーロッパ絵画名作展 大丸ミュージアム・東京
  日本の山寺というところに驚きのコレクションがあったのだ。
  山形県の実業家後藤季次郎氏のコレクション。
  平成6年に開館したのだそうだ。
  ロココから、バルビゾン派の名品ばかり。
  他にもガレ、ドームなども所蔵してあるのだそうだ。
  大丸ミュージアムでは、ちょっと天井が低すぎて、
  素晴らしい絵画がお気の毒ではあったけれど、
  良くもまぁこんなに沢山、これぞヨーロッパ絵画を集められたものだと、
  感心しきり。
  ミレーの落ち穂ひろいの銅板画があり、
  素朴で、牧歌的で、なかなか良かった。
  洋画ファンには垂涎ものコレクションに違いないと思う。
  
5,いけばな協会 松坂屋銀座店
  これは、毎年恒例の数あるいけばなの流派が一同に集まった、
  珍しい展示会。我が先生始め、私の通う教室の方々も出展されるので、
  見学。まだ頭がすっきりしていないので、
  月曜日、もう一度行くつもり。
  でも、花は2日で違う人と入れ替わるので、
  新しい作品を見に行くようなもの。
  やっぱり、草月がいいなぁと身びいきな感想。
 
まずは書けるところから、始めることにしようと思っています。
ともかく、謝恩会は大成功に終わり、
今は後片付け、会計報告、が待っている。
いよいよ卒業式に着れるかわからないスーツを点検しなくては。
春近し、ですね。

コメント (12)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« あべまつ行脚 取説 取り扱... | トップ | 北浦和から、上野までフラフ... »
最新の画像もっと見る

12 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (すぴか)
2008-03-09 00:17:07
こんばんは。
大役をこなされて、よかったですね。
お疲れでしょうに早速あちこちいらして
偉いです。
記事になるのゆっくり待ってます。

山寺の後藤美術館、行ったことがあります。
あまりすばらしいので、みんなここのですか?
なんて馬鹿なこと訊いてしまいました。
大丸に来てるのでもう一度確かめに
行ってきたいと思ってます。
返信する
おお、待っていました (oki)
2008-03-09 10:14:35
早速精力的に動かれていますね!
この中では大丸行きました。
フリーパス二千円で買いましたから、このあとの写真展と浮世絵展も楽しみ!
総じて「物語」のある絵画、聖書や文学作品を知らないと味わえない絵画が充実していましたね。
僕は今日は「建築の記憶」です!
返信する
お疲れさまでした (ogawama)
2008-03-09 10:26:27
うわー、忙しかったわけではないのに上記ひとつも行ってません。
ハウスオブ・シセイドウと大丸ミュージアム・東京は早めに~と思っているのですが。
あとは卒業式なのですね。
返信する
おめでとう~~~ (nageire)
2008-03-09 10:44:30
無事解禁ですね~~~
写真の乾山の春の茶碗まさにこの季節
ならでは・・・
大好きです!
返信する
すぴか さま (あべまつ)
2008-03-09 21:12:07
早速のコメント、ありがとうございます。
やっと、疲れが抜けて、と思ったら、ちょっと今日は喉が痛かったり、咳が出たり・・・
無理はいけません。
歳を考えて、しばし、のんびり致します。笑

大丸は本当に驚きのコレクションで、
一体どんな美術館で鑑賞できるのか、
山寺の後藤さん、どんな人なのかも興味津々。
あるところにはありますね~

返信する
oki さま (あべまつ)
2008-03-09 21:17:37
やっと、戻って参りました。
能力以上のこと頑張った気がします。
お陰で、今頃フラフラ~笑

大丸は、パスのお陰で、気楽に行けることが嬉しいです。今年の企画も面白そうで、ますます楽しみ。

洋画の物語を知らないので、ダ・ヴンチの時も苦労しました。でも、知らなくてもビスコンティの映画を思い出したり、そんな接点で見たもいいかなぁって。
日本にこんなコレクションがあるなんて、
本当に驚きました。
返信する
ogawama  さま  (あべまつ)
2008-03-09 21:23:36
こんばんは。
出光と大丸はアクセスが良いから、ふらり、行けますね。資生堂も銀座ふらつくのに素敵な場所ですし。

資生堂ギャラリーは展示替えの時で、入れなくて残念でしたが、MOTとも連携して、見るといいのかも知れませんね。
銀座のブランドショップ乱立ぶりにはどうなの?と思うジャパニーズ私です。
返信する
nageire さま (あべまつ)
2008-03-09 21:30:12
おめでとう~!って嬉しいです!

乾山のこの茶碗は、茶味がなくって、最高に気に入りました。
茶人達だけのための茶碗じゃない気がします。
そのくらい自由な空気が溢れていると思いました。
乾山、ますますお気に入りです。
返信する
解禁お待ちしてました♪ (チト)
2008-03-10 08:14:33
さっそくいろいろおでかけされたのですね
いいですね~ 春だなあ(?)

昨日、静嘉堂文庫へ行ってまいりました。
乾山、よかったです~
去年の出光で初めて知って
以来、乾山の魅力がじわじわ効いてきた気がします。
安南の素朴さや絵御本の渦蕨の可愛らしさにも惹かれました。
出光の西行にもぜひ行ってみたいと思います。

返信する
チト さま (あべまつ)
2008-03-10 18:23:01
こんばんは。
やっとホッとできたところです。
疲れが残る中、勢い付けて行ってきました。
静嘉堂文庫、良かったですね。
チトさんの目と共通項があって、嬉しいです。
安南の鄙びた感じも良かったけれど、
図録によると、当時は評判が今ひとつだったようで。
絵御本の渦蕨、私もお気に入りです。

出光の西行物語絵巻、良かったですよ。
西行も宗達もただ好きなだけですけれど、
この絵巻を描いた時間が確実にあって、
今、私の目の前にあると思うだけで、奇跡的だと
くらっとしました。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。