あべまつ行脚

ひたすら美しいものに導かれ、心写りを仕舞う玉手箱

2008年 ベストテン番外編

2008-12-30 21:54:01 | 美術展
★誌上のユートピア うらわ美術館
  ともかく本の美しい世界。
  本に現れた工芸とアートとが世界から入り、 
  日本ならではの花を咲かせた。
  誌上が詩情になってときめいた。
 
★熊谷守一展 埼玉県立近代美術館
  ほんわりゆったり、じんわり。
  森の聖人、仙人。
  色もポップで元気が出る。
  色鮮やかな俳画で、歌がこぼれる。

★冒険王 横尾忠則展 世田谷美術館
  今も現役、凄いパワー全開
  圧倒的パワーにひれ伏した。

★狩野芳崖 悲母観音 芸大美術館
  とても丁寧な企画展だった。
  フェノロサの希望を受け制作に励んだ
  悲母観音。
  そんなことも一層切なくなる思いのする名画だった。

★静物画の秘宝展 国立新美術館
  マルガリータ王女ベラスケスの傑作と出会えたのが
  嬉しかったし、他にも超技巧画力に目眩がした。

★ルオー展 出光美術館
  いつもの出光美術館がすっかり様変わりし、
  海外の美術館のような感じだった。
  版画を沢山見ることができて、充実の展覧会で、
  出光コレクションの力の入りようが伝わってきた。

★ガレとジャポニズム サントリー美術館
  アールヌーボー時代の輝かしいパリの
  ガラスにため息。
  日本の美がフランスを染めていたなんて。

★源氏物語×百段階段 ジュサブロー 目黒雅叙園
  かの雅叙園の百段階段を使って、
  ジュサブローの人形が現れた。
  とくに源氏物語一連の小さな人形達による
  絵巻物語りは圧巻だった。

★禅・茶・花 正木コレクション 東京美術倶楽部
   正木コレクションを初めてみた。
   重厚な骨太のコレクションだった。

★更紗 東博ー大倉ー五島 3館合同企画展
 ・東博 茶人好みのデザインー彦根更紗と景徳鎮
 ・大倉 インドネシアの更紗のすべて
 ・五島 古渡り更紗 
   とても楽しい合同企画展だった。
   東博の平成館1階で、茶人好みの企画展が見られたのは
   嬉しいひとときだった。

◎行かれずに残念だった展覧会
 
★暁斎 京都国立博物館
   あ``~~~見たかった!!!

★八犬伝の世界 千葉市立美術館
   ジュサブローの源氏などの人形を雅叙園で見たから、
   ぜひにと思ったが、千葉は遠かった・・・
   遊行さんの記事で行った気分にさせてもらった。
   
★五姓田のすべて 神奈川県立歴史博物館
   ただならぬ線画からの気配。
   狩野派の画業が残る近代の作家を目にしたかった。

また、松井冬子の存在も忘れられない。
彼女は女性の生理と不条理の痛みを自らの体験を基に(多分)
男性世界へ挑戦状を自虐的に叩きつけているようだった。
美しい彼女が放つ芳醇な濃密な香りは
冬子というフレグランスを生んだように感じた。

もっと他にも良い展覧があって、あれやこれやと出てくるので、
潔くないので、女らしく、きっぱり、
ここで終了!することにしました。

明日、大晦日。
今年の埃を払って、来る新年に向けて、皆さま、良いお年を!!!  

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2 コメント

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なるほど (ogawama)
2009-01-04 08:40:48
サントリーは良いのが多かったですが、私はガレとジャポニズムが一番好きでした。
時間がなくて30分くらい?で見たのでランクインさせませんでしたけど。
返信する
ogawama さま (あべまつ)
2009-01-04 11:27:33
こんにちは。

心残りで、あれもこれもと思ってしまいました。

美術館の空間も大切なポイントですよね。
アタシは何と言っても東博が大好き。
あそこに行くと、ホッとします。
時空を越えて残った者達から、
力を頂きます。

サントリーは都会的空間で、
次世代の美術に
とても良い影響を与えてくれると思います。
返信する

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