せっかく京橋にでたので、
頑張ってブリジストン美術館まで足を伸ばしてみました。
ちょっと時間が限られていたので、
ざっくりの鑑賞になりましたが、
5月17日の会期末後は数年にわたって新築工事のために休館するようなので、
再度足を運びたいと思います。
ブリジストンのコレクションは両親の世代にジャストフィットで
コレクションも時代性があるとつくづく実感します。
幼い頃、一時玄関にモジリアーニのプリント作品が飾られ、
細い目をした首をかしげている女性に見送られていたことがあります。
洋画界の巨匠達の名前は誰もが知っているようになり、
ピカソ、シャガール、セザンヌ、ルノワール、モネ、
そういった画家達はもしかしたら
日本画家以上に日本国中に知られていったのではないかと思います。
ブリジストン美術館が開館したのが
1952年、昭和27年のこと。
戦後まもないころによくぞこぎ着けたものだと感嘆します。
まだ上野に西洋美術館の存在がなかった頃に。
展示室1ではそういった開館からの歴史を映像も含めて
知ることができます。
福岡の同郷であった夭折した青木繁の作品を守るために
コレクションされてきたというエピソードなどの
創設者石橋正二郎の交友も織り交ぜながら、
昭和という時代の熱気を思い出しながら
極上の絵画をほっとする空間で鑑賞できる場所を
東京駅のすぐ近くに建ててくれたこと、
おおいに感謝したいところです。
個人的にはゴッホ、ゴーガン、ロートレックの
作家自身が持った暗さが魅力でおおいに贔屓しています。
マティスの明るさは熊谷守一のような単純化に通じて
好ましく思っています。
ロートレックの「サーカスの舞台裏」これが
モノトーン作品で実にステキでした。
最後の部屋、戦後美術の特集がとても気に入りました。
ザオ・ウーキーのカラーになった水墨画のような飛沫、
白髪一雄の足の裏の踏み込み、なぜそこまで行き着いたのか、
そこにポロックが登場してぎゅっとつかまれたのでした。
今月末で少し展示替えがあるようです。
青木繁は後期から。
会場内に10ページあまりの冊子が配布されています。
これはぜひに。
半券があればリピーター半額割引があったり、
学生は3月31日まで無料鑑賞という特典も!!
5月17日のラストデイまで、このチャンスを使いまくりましょう!!
いつもご覧頂き、ありがとうございます。
白髪一雄さんは数年前に国立新美術館で具体の活動が紹介されて、ますます気になる方となりました。ポロックのポーリングにも驚かされますが自身の身体をつるしてぶらぶらしながら足を使っての表現。激しい熱を感じます。
桜もほころび始め、春本番ですね!