あべまつ行脚

ひたすら美しいものに導かれ、心写りを仕舞う玉手箱

ミヤケマイ「白粉花」展 ・ポーラミュージアム アネックス

2013-06-05 16:15:08 | 個展
 その日は日本橋から京橋を抜けて銀座まで移動していました。

 その途中のポーラミュージアムアネックスを訪ねてきました。
 私には珍しい現代作家展ですが、
 なんとはなしに気になっていた作家さん。
 ともかく、行ってみました。

 サイトはこちら

 骨董といえば時代を経た重厚な層のあるかび臭い色が安定安心感を生んだりするけれど、
 ミヤケさんの色は古い物からの題材であっても
 レーシーで白くて透明で儚げ。
 これにはちょっと驚きました。
 時代の色の古色とは別世界の透明感。
 風のようです。

 不思議なのは日本の表装とか、紙の色とか、 
 障子の色とか映り込む影とか、
 透明な陰翳礼讃があるのか、ということでした。
 
 会場奥には祭壇のような場所をしつらえたり、
 にじり口の茶室のような展示もあったり。
 日本人の美意識のDNAを存分に感じられつつも、
 ホワイトキューブな現代空間にもぴったりだけれど、
 うっそうとした森の中、朽ち果てる寸前の
 日本家屋でこの白々とした作品を見てみたい気持ちにもなりました。

 一つ一つの丁寧なカッティングも気持ちの良い
 エッジの効いた作品群でした。

 一つだけ写真を許された作品があったので
 画像貼り付けておきます。

 展覧は6月30日まで。入場料フリー。
 もしかして会場にいた女性がミヤケさんだったかもしれないんですけど。
 「天は自らを助くるものを助ける」
 そして、この手の重量感ある表情は
 ミヤケさんご自身の手、なのかもしれない、と思いつつ。




 ついでに、
 階下のお茶屋さんも、素敵な癒し空間。六本木のギャラリール・ベインに入っている
 お店から出店されたのですよね。
 

 

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