いけばな草月流は各地での支部活動も活発です。
私が所属しているのは、東京都北支部ですが、
その花展が2月10日〜12日まで
北千住マルイギャラリーで開催され、不肖あべまつも出品する好機を頂きました。
今回で支部展には4回目の出品となりましたが、
ちゃんと成長しているのだろうか、との疑問もありながら、
花展の経験値が少しずつ増えてきましたので、
なんとかなるかと思いきや、今回も多いに手こずり学ぶ事が沢山あった展覧となりました。
使用する花器、展示ケースの大きさをはみ出さないよう
作品の大きさを確認する下準備をしたり、
花屋さんに行って、花展の予定日に確実に手に入る花材や
使用したい花などを下見したりします。
それでも使用したい花材が準備練習の時と同じ花材が届く保障など
まったくありませんので、
だいたいの雰囲気、というところまでの準備となります。
今回はコロンとした壺、結婚のお祝いに元美術系出版社の方から頂いたもので、
お披露目がなかなかできなかったものです。
それに、太い蔓枝をからませてみようと思いました。
年初の枝花は紅白の梅から始まり、黄色の枝花も多く
そのなかから まんさく を選びました。
その間に入れる花には今年年女、還暦を迎えることもあったので
自分用にお祝いも込めてみようと思い、胡蝶蘭を使おうと思いました。
あとはバランスを考えて、胡蝶蘭と協調するアマリリス、緑の葉物を入れることで
全体のバランスを整えようと考えました。
2月9日、いよいよいけこみです。
前日にショッピングカートにいけこみ用のグッズを入れ、花器を壊れないよう
厳重に梱包して入れて運び込んでいましたので、荷物が軽くて助かりました。
花材はいつもお世話になっている花屋さんが届けてくれますが、
届いたものを見るまでどんな花材が入っているか、ドキドキです。
今回は同じ教室の仲間が3人も初参加する事となり、大変嬉しく心強く思いました。
また、都合悪く参加できない方が裏方に回ってサポートしてくれました。
そんなことも教室だけでは経験できないことです。
花材をあけてみると、とても生き生きとした胡蝶蘭、その色と調和する
アマリリス、下準備の時に使用したまんさくよりも小ぶりでしたが、
その方が胡蝶蘭を引き立ててくれそうです。
ギャラリーは天井が高く、5メートルはあるでしょうか、とても広々とした
ステキな会場です。
そこに、勅使河原茜家元の巨大竹作品、8メートルもあるような花材が大型キャスターにのせられて
搬入されたときはその迫力に目を見張りました。
今回は会場中央に設置され、360度鑑賞してもらうという力作を展示することとなったそうです。
しばらくして、家元が会場入りされ、アトリエスタッフと共に
みるみる作品ができあがっていきました。
家元のいけこみの様子をじっくり見届けられるような余裕がなく
自分の事で精一杯だったのが残念です。
あっという間に、振り向くとあっという間に巨大作品が
そこのギャラリーの主のように鎮座していました。
今年は草月流創世90周年という記念の年。
あちこちで草月の花火が打ち上がることでしょう。
拙い一員ではありますが、学ぶ事の喜びは他に変えられないと実感します。
お昼過ぎからのいけこみ、順々に作品が仕上がり、
殺風景だった会場に花の香りが充満してきました。
会場の様子を画像でご紹介します。
拙作もご紹介します。
日々変化してくるもの、生け花の醍醐味です。
最終日のメンテナンスで私の先生からゆったりして良くなったとのご意見頂き、
ホッとしました。
家元からは、色のバランスと、枝の勢いについて講評を頂き、大変嬉しく思いました。
そして、最終日、12日の5時過ぎ、閉場された後
瞬く間に片付けられ、もとの静かなギャラリーに戻されていきました。
花の命は短くて、残りません。
はかない命の有り様を瞬間、人の手によっていけた人となって、
誰かの目を輝かすことができたら、
そんな嬉しい事ことはありません。
会場にお越し下さった方々へここで簡略ながら
御礼申し上げます。
また、来月3月8日〜13日まで
新宿高島屋で「いけばな協会展」が開催されます。
私は8日、9日に出品する予定です。
もしお時間がありましたら、ぜひお立ち寄り下さい。
また、今月いっぱい2月28日まで
都内の銀座、日本橋三越、新宿伊勢丹で草月の錚々たる先生たちの作品が展示されています。
まずは日本橋三越から。
特に、伊勢丹、見応えありますので、そちらもぜひ。
久しぶりの伊勢丹、デパートとして一番オシャレ先端を行っているところだと
ワクワクします。
建物も、よく見たら、ほんと、ステキ!!