阿部ブログ

日々思うこと

『背乗り~警視庁公安部外事二課(ソトニ)』

2015年03月23日 | 雑感
TBSキャスターでもある竹内明氏の『背乗り』を読了。
竹内氏は、『ドキュメント捜査秘匿~警視庁公安部スパイハンターの344日~』の著作がある。
新幹線の中で一気に読みきった。面白い! 小説の形をとらないと書けない真実があるのだと、改めて認識させられた。
     

「背乗り」の設定は、日本警察の公安中枢に中国のスパイ「潜入者」(モグラ)がいるという点。多分本当にいるのだろう、また過去にいたと言う事。
主役は、公安警察を追われた元エースの筒見慶太郎。設定では、在ニューヨークの日本国総領事館の警備対策官。
そんな中、国連総会で演説するために訪米した外務大臣・黒崎倫太郎の毒殺未遂事件が発生する。そこには、かつて筒見を陥れた中国諜報員がちらつく・・・。同じ頃、日本国内で「影の公安部長」と呼ばれた男、元上司が変死する。
筒見は、捜査を開始するが、公安が組織をあげて隠そうとするスキャンダル「ゼロ号ファイル」の存在が明らかになる。そして、日本の中枢に潜り込んだモグラの存在が浮かび上がる。名前も戸籍も完全にニセモノで完全に他人になりすましている~背乗りだ。
しかし、完全に他人になりすますのは難しくない。これは、本当の真の「本人認証」が現在の法制や技術では難しいと言う点にある。3.11で東日本の太平洋岸では役所自体が破壊され、完全に基本住民基本台帳を失い、今でも行方不明の人数を考えると、相当数の「背乗り」が新たに生まれた事は想像に難くない。特に福島第一原発周辺の海岸地域では、捜索もされず放置された事から、同地の居住民になりすます事は十分に可能だ。特に中国人や朝鮮半島人など人種的に近く、在日も多数居住していることも「背乗り」しやすいと言う環境にある。まあ、逆も真なりなのだが・・・

『背乗り』の特別企画サイトもある。「著者紹介」の欄で竹内氏の著書を掲載している部分で「2010年『時効操作 警察庁長官狙撃事件の深層』とあるが、時効操作は正しくは時効捜査だ。ご愛嬌。
公安警察で日々現場でご苦労されている皆さん、お疲れ様です。あなた方が、この日本を守っているのです。感謝!

過去ブログ:
『狼の牙を折れ』読了 ~東アジア反日武装戦線 「狼煙を見よ」を読み直す~
警視庁公安部外事三課の情報漏洩

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