フクロウは夕暮れに

接触場面研究の個人備忘録です

西市場のフィールドワーク

2010-02-10 22:54:59 | Winter walk in Yanji
中心街から1本中に入った横路に広がる西市場でICレコーダーとビデオカメラを持ち歩きながら店の人たちと韓国語と朝鮮語で交渉する様子をフィールドワークする。多くが朝鮮族のようだったが、漢族の人は中国語を朝鮮語の語順で話しかけたりしていたらしい。つまり、延吉市では漢族でも朝鮮語の知識のある人がいるわけだ。複言語は何もEUの十八番なのではない。

しかし、風も吹き始めると、とにかく耳も頬も痛くなる凍りついた横路だ。15分もいるともう体の芯が冷え冷えとしてしまう。早々に切り上げて、室内の服飾中心の市場、百貨店などに方向転換した。

写真はその横路の風景。横路の看板は二言語併用は守られていない。商売の場所の言語景観は利益とともにある。中国語のほうがずっと多いということは、看板は漢族の客のためにあるということで、朝鮮族の客には看板などなくても何があるかわかっているということなのだろうか?漬け物、魚、ご飯物、肉の煮物、黄色い焼き芋、ぶら下げられたキジ、寒い中で店を構えている人はまだ余裕があるが、店を持たない商売人は立って漬け物などを売っている。頭はフードと帽子、顔はマスクで完全防備である。

もちろん、その日は極寒だったわけではない。比較的に穏やかな冬の日だった。
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