先日参列してきた葬儀。
亡くなった女性の写真が、スクリーンセーバーのように、次々と映し出されていた。
生まれてから子ども時代、学生時代、そして結婚、最後は築いた家族との思い出の写真が…。
30数枚の画像は、彼女の一生をなぞっていた。
それを見ていたら、浜田省吾が歌っていた、亡くなった妻とのわかれの曲を思い出した。
それは、「君に捧げるlove song」という曲。
その歌には、つれあいを亡くした男性の気持ちが歌われている。
部分部分を細切れに少し紹介していきたい。
目を閉じれば君がいる、どの部屋にも…
思い出と呼ぶには切なくてリアルすぎて ふいに胸がつまる
という歌詞がある。
さらに、この歌の詞を思い出し、式場で目の前に次々に映し出される画像を見ていたら、いたく重なるものがあった。
埃かぶったアルバム取り出してページめくる
であった頃のまだ少女のような君の写真
与えられた時間の中を精一杯生きた君
いつでも家族の港だった
まさに、この家族の風景とぴったり重なった。
さらに続く。
目を閉じれば君がいる
長く暮らしたこの街のすべての季節の中
過ぎた日々が今永遠になる
「…泣かないで」と笑ってる君が見守っていてくれるから
ここで強く生きてく
歌の中での男性は、
「もう行かなきゃ…」と手を振る君の後ろ姿を見送って
ここで強く生きてく
…と、一人で生きていく決意を固めていき、歌は終わる。
妻が心の中にいつも生きていることを確かめながら、遺された男性の人生はまだ続く。
強く生きようと決意して。
いい歌なんだけど、内容が内容なので、日常いつも聴きたい歌ではなかった。
でも、この歌があったことを思い出し、帰ってきてから久しぶりに聴いてみた。
やはり、今の心にしみる歌だった。
最後が「ここで強く生きてく」というのが力強くて、救いがあるような気がした。