ON  MY  WAY

60代になっても、迷えるキツネのような男が走ります。スポーツや草花や人の姿にいやされながら、生きている日々を綴ります。

男女とも決勝は手に汗握る熱戦だった ~全日本卓球選手権大会

2023-01-29 21:31:14 | スポーツ

毎年この時期に行われる全日本卓球選手権大会。

もっとも、かつては12月に行われていたが、1月に移されてから久しい。

ただ、国際試合の絡みなどから、1月になったのだろうけれど。

毎年、最終日は男女のシングルスが行われるが、それをテレビ観戦することを楽しみにしている。

今年も、男女とも期待にたがわぬ好試合が展開された。

 

決勝戦。

女子は、今や第一人者としての貫禄がついた21歳早田ひなと、様々な大会で上位まで勝ち進む力を発揮する18歳の木原美悠の対戦となった。

2人とも、今や国際試合で日本の代表として試合をするようになった実力者だ。

とはいえ、早田の方が力は上だろうと思いながら、決戦を見守った。

ところが、11-9,13-11と最初の2ゲームを取ったのは、木原だった。

 

しかし、このままずるずると敗れてしまうような早田ではない。

ここから一気に4ゲームを奪い返し、見事に逆転勝利した。

9-11,11-13,11-5、11-8,11-7、12-10。

混合ダブルス、女子ダブルス、女子シングルスの3冠を達成は、歴代4人目だという。

さすがに、今や日本の第一人者だけある。

そこは、本人も自覚していた。

試合後のインタビューでは、

「相手の能力を鎮める自信もあった」が、2ゲーム連取されて、「一度負けを認めた」という。

だが、そこから、「チャレンジする気持ちで向かっていった」。

その結果、4ゲーム連取での勝利である。

さすがの実力だと思った。

 

だが、早田をそこまで追いつめた木原もすごかった。

時折繰り広げられる2人のラリーには、これが女子の試合か、と思わせるすごさがあった。

そこに、日本の女子のトップの力が、間違いなく中国に次ぐ世界2位のものであることを示していた。

伊藤美誠、平野美宇、石川佳純、横井咲桜、佐藤瞳、芝田沙希、張本美和らの選手たちの力の伸びもすばらしいものがある。

日本女子卓球、これからますます楽しみだ。

 

男子の決勝がまたなかなか見られない好試合であった。

決勝に進出したのは、昨年の日本チャンピオン戸上隼輔と、世界ランク4位、日本の第一人者張本智和だった。

実力的には、張本の方が上だろうと思っていたが、試合開始から戸上が積極的に攻め立てた。

第1ゲームを11-8で奪うと、第2ゲームも10-8とゲームポイントを握った。

ところが、そこからなんと2本連続して、張本のボールが卓球台の角をかすめて入るエッジボールとなってジュースになると、12-10で張本がこのゲームをものにした。

 

勝負を分ける第3ゲームも接戦となった。

ジュースになるも、張本が先行し、戸上が追いつく展開が続いた。

特に、張本がアドバンテージを握っていた15-14では、戸上を後ろに下げ、張本がスマッシュを決めれば勝ちというシーンがあった。

ところが、戸上は必死でこれをはね返し、次の1球ではなんと後陣からバックハンドを振り抜いて追いついた。

4回連続してゲームポイントを防ぐというすばらしい執念だった。

ここから戸上が3点連取して、大事な第3ゲームを取り、ゲームカウントを2-1とした。

 

勢いに乗った戸上は、次の第4ゲームも11-6で取り、2年連続王者に王手をかけた。

第5ゲームに張本が巻き返したが、戸上の攻勢は続いた。

第6ゲームは、チキータで常に先手を取り、ラリー戦になっても、より強いボールを打ち続け、戸上が先行した。

5-3からのラリーに勝ち6-3。

7-3で、5球目にフォアを打ち抜き、8-3として、勝敗の大勢を決した。

11-8,10-12、17―15、11-6、7―11、11-4で、戸上が2年連続の日本チャンピオンとなった。

 

戸上がこの試合でよかったのは、攻めの姿勢だった。

とにかく、チキータを中心に先に攻める。

前からでも後ろからでも、バックハンドを豪快に振り抜く。

その攻撃的な姿勢がとても魅力的だった。

インタビューにこたえて、「(第3ゲームのジュースでは)死ぬ気でがんばった」と言いながら、アントニオ猪木ばりに「元気ですかー!?」と叫ぶ彼の姿が微笑ましかった。

さすが、有名なプロレス好きだけのことはある。

おまけに、インタビュー後、場内には「イノキボンバイエ」が流れていた(^^♪

 

それはともかく、世界ではまだダブルスのほかに好成績を収めることができていない戸上だが、世界で戦う意識が高いので、これからの活躍が楽しみだ。

水谷が引退した今、張本に並ぶエースが日本には必要なのだ。

戸上のさらなる進化成長を期待したくなった。

 

こうして、今年の全日本の決勝戦は、男女とも手に汗握る熱戦だった。

非常にレベルの高い試合を見ることができた。

これからも、がんばれ卓球ニッポン!!

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