ON  MY  WAY

60代を迷えるキツネのような男が走ります。スポーツや草花や人の姿にいやされ生きる日々を綴ります(コメント表示承認制です)

WS氏の訃報に接し…

2021-05-10 22:15:08 | ひと
年に一度、氏を囲んで集まる会を20数年続けてきたのは、上司としてのその人柄を慕ってのことだった。
当時、職場のトップにいたのはWS氏であった。
その氏が行った大胆な策が、若手の登用であった。
当時の勤務先では、1学年3学級ずつあった。
普通なら、配置する人材の中で最年長者を主任とするのだが、WS氏は違った。
学年のほとんどを30代の若い人を主任にしたのだ。
経験豊富な年輩者に任せるのではなく、若い人にやる気をもたせて、活性化を期待したのだった。
それまで、そんな大胆な人員配置を見たことがなかった。

自分の責任は重い。
なんとかしなくては。

私をはじめ主任を任された若者たちは、本気になって仕事に打ち込んだ。
ただし、WS氏は年輩者を軽んじた訳ではない。
年輩者には、「若手のそばにいて支え、力を伸ばしてほしい」という注文を付けていたのだった。
この一年で、勤務先はさらに生き生きとした職場になった。

氏のこの手法は、簡単には真似ができない。
自分もトップに立ったとき、その大変さがよくわかった。

そんな経営をしてくれたWS氏の訃報が届いた。
心からご冥福をお祈りしたい。

合掌。



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