イスラエルでの暮らし

イスラエルでの暮らしなど、紹介します。そして今現在の生活で感じたことなど

犬のちょっとしたこと

2009年08月25日 19時14分37秒 | Weblog
僕はみたのです。
あれはどう見ても、すまなそうな顔をしていました。

バイクで信号待ちをしていたのですが、

そこにちょうど犬を散歩させている人がいたのです。

犬は植え込みの近くをニ、三回くるくると回ったかと思うと、

やおら腰を落とし、いきみ始めたのです。

飼い主は、手馴れた手つきでビニール袋をパッと広げると
ビニール袋にさっと手を入れ、即席の手袋とし、

犬の糞をあっという間に拾い上げ、ビニールを裏返しにして、

キュキュっと袋のくちを縛り上げたのです。

それは信号待ちをしていた僅かな時間のことですから、

その手際の良さには、糞の後始末とは言え、
何か惚れ惚れとするものを感じました。

そのあとです。

きゅっと縛ったビニール袋を手にぶら下げた、まさにそのとき

犬が上目遣いに飼い主をチラッと見たのです。

その目は、

「毎度毎度しもの世話をしていただいて、申し訳ありません」

と言っているようでした。

なんだかばつが悪そうに、辺りをチラチラッと見た後、

もう一度飼い主の顔を上目遣いに見上げたのです。

その上目遣いの目は、
毎回毎回糞の面倒を見てもらっている
ことに対する卑屈さと、恥ずかしさと、感謝の念と、
居心地の悪さを宿しているようでありました。
(本当のところ何も思ってないかも)

犬と人間は有史以来の付き合いです。

犬も人間っぽくなってきたと言うことでしょうかね。