日本男道記

ある日本男子の生き様

灯台からの響き

2021年05月08日 | 読書日記
 
【内容紹介】
本の間から見つかった、亡き妻宛ての古いハガキ。
妻の知られざる過去を追い、男は灯台を巡る旅に出る――。
地方紙で連載されていた人気作、待望の書籍化!
板橋の商店街で、父の代から続く中華そば店を営む康平は、一緒に店を切り盛りしてきた妻を急病で失って、長い間休業していた。ある日、分厚い本の間から、妻宛ての古いはがきを見つける。30年前の日付が記されたはがきには、海辺の地図らしい線画と数行の文章が添えられていた。差出人は大学生の小坂真砂雄。記憶をたどるうちに、当時30歳だった妻が「見知らぬ人からはがきが届いた」と言っていたことを思い出す。なぜ妻はこれを大事にとっていたのか、そしてなぜ康平の蔵書に挟んでおいたのか。妻の知られざる過去を探して、康平は旅に出る――。
市井の人々の姿を通じて、人生の尊さを伝える傑作長編。

【著者略歴 について】
宮本輝(みやもと・てる)
1947年兵庫県生まれ。77年「泥の河」で太宰治賞、78年「螢川」で芥川賞を受賞。87年『優駿』で吉川英治文学賞を受賞。2004年『約束の冬』で芸術選奨文部科学大臣賞文学部門、09年『骸骨ビルの庭』で司馬遼太郎賞を受賞。著作に、「流転の海」シリーズ、『水のかたち』『田園発 港行き自転車』『草花たちの静かな誓い』など。 

【読んだ理由】
新聞の書評を見て

【最も印象に残った一行】
すぐれた書物を読みつづける以外に人間が成長する方法はないぞ。

ポケットのメモ用紙を出して、「モンテ・クリストフ伯 アレクサンドルデュマ」と書いた。次に読めと勧めたのはユゴーの「レ・ミゼラブル」でその次は森鴎外の「渋江抽斎」だった。

自分のことは書けないな。自分を調べるというのが、もっとも難しいはずだ。自分を取り巻く真実には、他人に知られたくない事柄がいくつかあるものだ。

【コメント】
久しぶりの宮本輝作品。最後は少しあっけなかったな。
 

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