日本男道記

ある日本男子の生き様

古くてあたらしい仕事

2021年03月27日 | 読書日記
 
【内容紹介】
噓をつかない。裏切らない。ぼくは具体的なだれかを思って、本をつくる。それしかできない。
吉祥寺でひとり出版社「夏葉社」をはじめて 10 年。作家志望だった著者は、幼いころから兄弟のように仲良くしていた従兄を事故で亡くしたこと機に転職活動をはじめるも、50社連続不採用。33歳で夏葉社を起業した。編集未経験からの手探りの本づくりの日々、苦手な営業をとおして肌で触れた書店の現場。本づくりをともにしてきた和田誠さん、庄野潤三さんの本をめぐる庄野家のひとびととの交流。たったひとりですべてやる、 小さな仕事だからできること。大量生産、大量消費以前のやり方を現代によみがえらせる、ひとり出版社「夏葉社」の10年が伝える、働き方と本の未来。

一冊の本が人生を救うというようなことはないのかもしれない。でも、ぼくにはきっと、なにかできることがある。ぼくにしかできないことがある。毎日、そんなことを考えながら、仕事をしていた。(本文より)

【著者略歴 について
島田/潤一郎
1976年高知県生まれ。東京育ち。日本大学商学部会計学科卒業。大学卒業後、アルバイトや派遣社員をしながら小説家を目指していたが挫折。2009年9月に33 歳で夏葉社を起業。ひとり出版社の先がけとなり今年10周年を迎えた。著書に『あしたから出版社』『90年代の若者たち』がある。

【読んだ理由】
書名に惹かれて。仕事の本かと思ったら、大違いでした。

【最も印象に残った一行】
人は本を読みながら、いつでも、頭の片隅で違うことを思い出している。江戸時代の話を読んでも、遠いアメリカの話を読んでも、いつでも自分の身近なことをとおして、そこに書いてあることを理解しようとしている。
本を読むということは、現実逃避ではなく、身の回りのことを改めて考えるということだ。自分のよく知る人のことを考え、忘れていた人のことを思い出すということだ。

【コメント】
著者の出版社「夏葉社」の本を何冊か読んでみよう。先ずは「山の上の家―庄野潤三の本」からにしよう。


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