京都二十四節気 その十二 大暑
快晴が続き 気温が上がり続ける頃 新暦七月二十二日~八月六日(頃)
きゅうり封じ(大暑の自然)
立秋前の18日間は夏の土用。もっとも暑さの厳しい頃です。京都には、暑さ疲れの出るこの土用の丑の前後に、病気などの厄災を封じる「きゅうり封じ」の習わしがあります。その歴史は古く、今からおよそ1200年前、弘法大師が病魔や悪鬼をきゅうりに封じ込める密教秘法を行ったのが始まりといわれます。きゅうりに名前、年齢、病名などを記し、祈祷を受けて清浄な土に埋めると、病気を持ち去ってくれると信じられてきました。五智山蓮華寺では、土用の丑の前日と当日、二の丑に行われ、毎年多くの人々が無病息災などを願って訪れます。
千日詣(大暑の暮らし)
愛宕神社では、7月31日の深夜から8月1日の未明にかけて、「千日詣」が行われます。愛宕神社は火伏せの神として信仰を集め、この日に参拝すると、火よけや防火など、千日分のご利益があると信じられてきました。うだるような暑さの中、参拝者たちは、標高924メートルの山頂にある愛宕神社まで歩いて登ります。昔から、京都の人々は、登る人に「おのぼりやす」、下る人に「おくだりやす」と京都言葉で声をかけ合い、励まし合って登ってきました。道が険しいからこそ、一期一会の喜びや、互いを気づかうやさしさが生まれるのかもしれません。kyoto24大暑wmv
コンセプト
四季のある国、日本。
桜が咲くこと、雨が降ること、紅葉が散ること、そして雪が降ること。
日本人は、その美しい自然の変化を、つい百年前まで、二十四の季節に分け見つめてきました。
私たち日本人が使ってきた旧暦の中では二十四の季節に沿った年中行事や風習と共に、風雅な暮らしを楽しむ工夫や知恵がありました。
それと同時に、永遠にめぐる四季の中で移ろい変わっていくものと、その変化の裏にある不変のものを感じとってきたのです。
新しいものがあふれていく現代社会のなかで古くから日本にある伝統を見つめなおすことそれは、移ろう季節のなかから不変のものをみつけだすことと似ています。
ますます季節感が失われていくなかで、二十四節気の暦をつうじて自然の変化を敏感に感じとれる繊細な感性と伝統の素晴らしさとそれとともにある大切な文化を伝えていきたいと思います。
その四季折々の美しさに触れるとき、自然のなかから生まれてくるこの国の美しさを改めて見つめ、「美」と「伝統」にめぐり逢える誇りとよろこびを共にしていきたいと思います。
快晴が続き 気温が上がり続ける頃 新暦七月二十二日~八月六日(頃)
きゅうり封じ(大暑の自然)
立秋前の18日間は夏の土用。もっとも暑さの厳しい頃です。京都には、暑さ疲れの出るこの土用の丑の前後に、病気などの厄災を封じる「きゅうり封じ」の習わしがあります。その歴史は古く、今からおよそ1200年前、弘法大師が病魔や悪鬼をきゅうりに封じ込める密教秘法を行ったのが始まりといわれます。きゅうりに名前、年齢、病名などを記し、祈祷を受けて清浄な土に埋めると、病気を持ち去ってくれると信じられてきました。五智山蓮華寺では、土用の丑の前日と当日、二の丑に行われ、毎年多くの人々が無病息災などを願って訪れます。
千日詣(大暑の暮らし)
愛宕神社では、7月31日の深夜から8月1日の未明にかけて、「千日詣」が行われます。愛宕神社は火伏せの神として信仰を集め、この日に参拝すると、火よけや防火など、千日分のご利益があると信じられてきました。うだるような暑さの中、参拝者たちは、標高924メートルの山頂にある愛宕神社まで歩いて登ります。昔から、京都の人々は、登る人に「おのぼりやす」、下る人に「おくだりやす」と京都言葉で声をかけ合い、励まし合って登ってきました。道が険しいからこそ、一期一会の喜びや、互いを気づかうやさしさが生まれるのかもしれません。kyoto24大暑wmv
コンセプト
四季のある国、日本。
桜が咲くこと、雨が降ること、紅葉が散ること、そして雪が降ること。
日本人は、その美しい自然の変化を、つい百年前まで、二十四の季節に分け見つめてきました。
私たち日本人が使ってきた旧暦の中では二十四の季節に沿った年中行事や風習と共に、風雅な暮らしを楽しむ工夫や知恵がありました。
それと同時に、永遠にめぐる四季の中で移ろい変わっていくものと、その変化の裏にある不変のものを感じとってきたのです。
新しいものがあふれていく現代社会のなかで古くから日本にある伝統を見つめなおすことそれは、移ろう季節のなかから不変のものをみつけだすことと似ています。
ますます季節感が失われていくなかで、二十四節気の暦をつうじて自然の変化を敏感に感じとれる繊細な感性と伝統の素晴らしさとそれとともにある大切な文化を伝えていきたいと思います。
その四季折々の美しさに触れるとき、自然のなかから生まれてくるこの国の美しさを改めて見つめ、「美」と「伝統」にめぐり逢える誇りとよろこびを共にしていきたいと思います。