2011/8/12
貴重な休みを使って、弾丸気味で中国に行ってきた。
2泊3日。海外にしてはちょっと勿体無いと感じるかもしれないが、それ以上は休みが取れない。しかも今回は中国ということで近いし問題ない。
たった3日間でトランクなんて持って行ってたまるか。愛用のバックパックに荷物を詰め込み、羽田へと向かう。
今回、空港は羽田であった。海外ではいつも成田だったため、羽田は初めて。幾度となく訪れた成田とは異なり、羽田の国際ターミナルは勝手が分からない。
いつもの極楽バス(地元から1本で運んでくれるリムジンバス)もあったのだが、お盆の時期ということで、道路状況が全く読めないため、電車で向かった。
やはり羽田は成田と比べ格段に近い。程なくして余裕を残しつつ到着。
チェックインもすぐに済み、買い物を済ます。
入国審査も全て終え、タバコを二箱購入しようと思って中に入るが、免税フロアはタバコをバラで売っていなかった。仕方がないので免税でカートンを購入。カートンなんて買ったの初めてだ。けどまあ、消耗品だし、免税でかなり安くなっているし、よしとしよう。
おにぎりとそばを食べていざ出発。
いつも大概機内では寝れないのだが、今回は体が相当疲れていたのか、爆睡してしまった。
本当にあっという間に着いた。途中で見ていたディスカバリーチャンネルの「恐竜最後の日」というドキュメンタリーも途中で寝てしまい、最後まで見れず。
北京国際空港に着いても全く中国にいる実感が沸かず…
思うのは4000年の歴史を持つ文明の国に降り立った感慨よりも、眠い…疲れた…
どこに行けばよいのかよく分かっていなかったため、集団の流れに身を任す。
途中シャトルバスに乗らなければならなくてちょっと心配だったが、気がついたら入国審査の場所までたどり着いた。
飛行機の中で入国用紙を記入していた。抜かりはない。
地球の歩き方によると、“不備がなければ何もきかれることはない”とのこと。
念のため見直すと、何と俺は間違えて「ビザの発行された場所」の欄に今回泊まるホテルの名前を記入していたのである。
完璧な不備ではないか。そのまま突入していないでよかったと思う。
今回宿泊するホテル、京都苑賓飯店に到着するとどっと疲れが襲ってきた。
このままでは一日が終わってしまうので、北京の散策を試みる。
しかし、このホテルが北京のどこにあるのか、自分たちがどこにいるのかも皆目見当がつかない。地図を広げ場所を確認。取り敢えず中心部にいけば何かあるだろ。
天気はというとあいにくの曇り。北京の夏は大体こんな天気らしい。けど雨が降っていないだけ大分ましである。
街の眺めは東京都さほど変わらない。高層ビルが立ち並ぶ発展都市って感じだ。ただビルの看板に書かれている文字が中国語ってだけ。
韓国を訪れたときも思ったのだが、やはり街を歩いていて面白いのはヨーロッパだ。町並みが全く違う。今回の中国に関しては街を歩いていて感動することは余りなかった。汚さも、落ちているゴミも、たまに死にかけているゴキブリが動いている感じも東京となんら変わらない。
ホテルの近くを暫くぶらぶらしていると、異様に人が集まっているド派手な建物を発見した。建物には“北京○”と書かている。最後の文字が読めなかったが、この建物が何なのかはすぐに分かった。
北京駅である。最後の文字は駅を表す文字なのだろう。流石は中国の首都駅。東京駅といい勝負なくらいに大きく、人で賑わっていた。
北京駅を後にし、近くのデパートに入ったり、ショッピングストリートを散策。
その後昼食を食べようということになる。辺りを見回せば飲食店らしき店は幾らでも並んでいる。
しかし、何か怖い…
何せ今回は中国語ということで、言葉が一切分からない。そんな中、何も分からないまま変なものを注文してしまったらどうしよう…てか本当にこの店は色々と平気なんだろうか…
そんな不安が犇く中、ひとつ気になる店を発見。その名も…
「李先生」
店名を見た瞬間からなぜか異常にそそられたが、その当時の自分には入る勇気がなかった。まあ、まだ中国に着いてから2時間くらいだしね。もう少し免疫を作ってからのほうがよいだろう。
そして結局入ったのは…
マック。
本当にこの店には何回お世話になれば気がすむのだろうか…
ロンドン、エディンバラに引き続き、またしてもマック。
この店は間違いがない。
しかしいざカウンターに立つと問題があることに気付く。
どうやって注文したらよいのだろうか。メニューのリストはカウンターには置いていなかった。店員の後ろには日本と同じく大きなパネルがあったが、その状況下でオールボディーランゲージで欲しいものを全てゲットするのは相当な高等技術のように思えた。
ええい、英語でいったれ。
まずはメニュー持って来いと伝える。
後は全部メニューを指差しながら英語。そしたら案外すんなり伝わり、店員も英語で返してきた。あーよかった。
しばし休憩。それまでずっと心休まる時間がなかったためか、ここで座ってゆっくりとした時間が異様にほっとした。
ポテトの塩気で疲労回復し、再び散策開始。
中国(北京だけなのかもしれないが…)ではなぜか恰幅のよいおっちゃんは必ずと言ってよいほど腹を出して歩いていた。腹出している人を一体何人見たのだろう。流行っているとしか思えない。まあ確かに暑かったけどさ。スマートな人は出してないんだよ。腹出てる人は見せ付けてるようにどーん!と出してるんだよね。
何であれが流行ったんだろう?
基本的にみんな地元の人は薄着だった。薄いどころか上裸なんて当たり前の雰囲気。朱に交わることはしなかったよ…流石にね。てか俺腹出てないし。
その後はデパートに入り、本を購入。夕飯はこんなのが美味しそうだな~なんて参考にしながら散策。
これまでずっと歩き回っていたため、ちょっと冒険してみようということになる。
何かというと、電車に乗ることである。
俺は海外に行ったときは必ず電車(地下鉄)に乗っている。
今回泊まる京都苑賓飯店の最寄り駅が建国門駅というところだった。
地図を確認すると、電車で3駅で超有名なところへ行くことが出来るではないか。
天安門。
世界史を学んでいた者にとっては有名すぎるこの単語。世界史全く知らぬものでも天安門という言葉ぐらいは聞いたことがあるだろう。それぐらい有名な“血の天安門事件”の舞台。実際に行くことができる。
その毛沢東の肖像画を生で見ることが出来る。ここは行ってみたい(明日も行くんだけどね)。
言葉わかんなくても地下鉄乗るくらいならなんとかなるだろー…そんな甘い気持ちで階段を下りる。
言葉分からずして、どうやって切符を買うのか。
そんな心配は無用。
実は空港からホテルまで送ってもらったガイドの方に中国版パスモを頂いていたのである。
チャージされている金額も確認済み。切符の金額に悩む必要もない。らくらくタッチアンドゴーだ。
そしてそのお気楽な気分も一瞬にしてぶち壊された。
なんとたかが駅の癖に荷物チェックがあるのだ。
空港のように手荷物を預け、中身を確認される。
何か話しかけられたらどうしよう…
そして言葉が分からないうちにあたふたして荷物を没収されたらどうしよう…
大丈夫か、これは…
そんな杞憂を抱きながらも荷物検査はすんなり通過することができた。
天安門広場(故宮)に行くための目的駅は「天安門東」という駅。
ホテルの最寄り駅である「建国門」駅からは3駅。
別にいつもならどうってことない、たかが3駅の鉄道乗車も、今回ばかりは心配でならない。
電車は満員電車であった。さすが中国。人が多いぜ…
けど日本の朝の通勤列車に比べたらどうってことはない。
地元中国の方々との距離が近い…
何か勝手にスリルを感じて、ちょっと面白かった。
異国の電車に乗るという目的も果たすことができた。
程なくして目的駅「天安門東」に到着。何となく読める看板を頼りに出口に向かうと、それはすぐ円の前に現れた。
本当に社会の資料集などでよく見る、毛沢東の肖像画。
中国で2番目に有名な場所って行ったらここかも知れない。
本当に来ちゃったよ…
あの血の大きな道路を挟んで、向こう側にはかの有名な天安門広場だ。
血の天安門事件当時の映像は世界中を震撼させた。
俺は当時の放送をおかんの話でしか聞いたことはなかったが、その場所に実際来てみると、ここがあの場所なんだなーなんて見たこともないのに勝手に考えさせられるものがあった。
結局毛沢東の肖像画の前で写真撮ったり、踊ったりしてその場を後にした。
故宮には入らず。だって明日入るからね。
やたらと中国の国旗を売りつけてこようとするやつが大勢いる。
堂々と立ちションしてるやつもいる。
中国の生活観溢れるパワーに圧倒され気味だったが、やっぱりこういう熱気に満ち溢れているところは面白い。
本日中国の有名どころを押さえ、その後早くもお土産屋を探す。
そして驚くべきことに、お土産売っているような店が全くない。
何時間も歩き回ったのに、一軒もなかった。
あるのは、高級ブランドの店ばかり。北京ってこういうところだったのね。
俺がブランドに興味があったらテンション上がるんだろうけど、残念ながら免税店をどスルーするような海外行っても全くブランド買わないような俺なので、どんだけ高級そうなブランド店も全く興味がない。
それよりも200円くらいの「中国」って書いてあるキーホルダーが売っているような小さいお土産屋を探しているんだ、こっちは。
お土産を買うことができず、疲労感が残る。
一度ホテルに戻り、晩飯。
晩飯は既に決めていた。
今回の旅行の大きな目的は2つ。この2つの目的が果たせれば、弾丸旅行は達成されたという大きな目的が2つあった。
1つは…万里の長城をこの足で歩くこと。
1つは…本場の中国料理をこの舌で味を確かめることだ。
万里の頂上に関しては明日のツアーで行く。
ということで今宵は2つ目の大きな目的、本場中国で、絶品中華料理を食すという目的を達成してしまおうではないか。
今回のメインイベントだったため、多少の出費は惜しまない。
それよりも本格的な中国料理が食べられるのなら出費は惜しまない。
ホテルに一度戻ったときに行くべき場所はき待っていた。
俺が今回宿泊した「京都苑賓飯店」から程近いホテルニューオータニ長富宮にある広東料理のレストラン牡丹苑。
ガイドブックによると、“入り口を入るとチャイナドレスを着たウェイトレスが出迎えてくれる”とある。うん、なるほど。
そして注目すべきは“日本語対応可能でもちろん日本語メニューもある”
ここに決定。
全く言葉が分からない中、あれこれ試行錯誤しながら何とかありつける食事というのもとても面白く、大好きなのだが、それは明日に回すとして、今回は失敗しないよう、安全策をとった。
予算も300元と本格的。
いつも吉野家を愛用している俺にとっては入るのも憚られるような門構えであった。
席についてメニューを見る。本当に日本語のメニューがある!
ここで俺は大好物の麻婆豆腐を注文した。
俺は日本でしょっちゅう本格中華料理レストランバーミヤンに行く。
バーミヤンの麻婆豆腐と本場中国の中華料理屋で出す麻婆豆腐はどれくらい味が異なるのか確認してみたかったからだ。
あとは青菜の炒め物。炒飯。そしてビール。
いつも日本のバーミヤンで食べるメニューと変わらない。
かなり待たされた記憶があるが、待ちに待った麻婆豆腐が到着した。
海老がふんだんに入っていた。
食べる。
うますぎ。
これまでに食べた麻婆豆腐の中で一番うまかった。
海老のぷりぷり感がたまらなく、山椒がかなり効いていてスパイシー。
俺はグルメのリポートに関してへたくそすぎるので、この美味しさを克明に伝えることができないが、とにかくおいしかったということだ。
けどかなり辛かった。俺は辛いもの大好きだから全然OKなのだけれど。
ビールが進む。
炒飯はご飯がパッサパサになっていた。(炒飯の場合はほめ言葉)
味付けは薄味でサッパリとしていた。もちろん完食。ホント旨かった。
勘定の時は、ガイドブックの巻末についている旅の中国語をわざわざ見せる。
“マイダン”
するとウェイトレスの人はにこっと笑ってビルを持ってきてくれた。
こういうやり取りがいちいち面白い。
もうこの日は思い残すことはない。
極上の一服を味わい。ホテルで荷物の整理をして明日のツアーに備えた。
ってか、ここまで書き終えて、長っ!て思った。
ちょっと細かく書きすぎたな。
次回はもうちょっとコンパクトに書こう。
二日目に続く。