物質から何故、生命が誕生したか?これは、それこそ宇宙で最大の謎である。非常に難しいテーマだけに興味深く、心を捕らえて離さない。私は何故、皆さんがこの問題を考えないかが不思議である。ところで、宇宙物理学の天才達は、生命の誕生が非常に稀な偶然が重なった結果としている。確かに宇宙には複雑な有機物質ができるメカニズムが有るらしい。だから、生命が誕生するのは確率の問題で、巨大な宇宙空間には生命が誕生した天体が数多く存在することになる。火星人が襲来したり、ETのようなドラマも有るかもしれない。しかし、残念ながら私はこのような数学的確率論には真っ向から異論を唱えるものである。生命体を作る試みは30年以上前から成されているが成功した報告は無い。
生命誕生や進化に関しては、従来からの生物学からのアプローチに加えて遺伝子遺伝子分のアプローチもある。特に遺伝子研究は国家プロジェクトにもなり、予算と言い、研究者のレベルや数と言い、いずれも桁外れで、すさまじい勢いで研究が進んでいる。これらに対して、私は、たった一人でぼんやり考えているだけである。頭のおかしなおっさんの戯言と思われても仕方ないが、いつか私の考えは支持される時が来るに違いない。何故なら、私の考えた循環論理の評価システムはエレガントさが有り、進化の基本的な部分を説明できる。
一般の人だけでなく、科学者でさえも実は、目に見えるもの、存在を確かめられるものにはひき付けられる。現代社会では、目に見える分野の科学・技術の研究が究極のレベルにまで達している。ところが殆どの分野で見えない・確認できない未知のゾーンの方が圧倒的に多い。この宇宙に関しても観測できるのは高々数%とされている。すなわち目に見える部分、存在を確かめられる部分に幻惑されて実態を見誤る。
進化については皆さんあまり興味が無いかもしれない。しかし、人間が猿から進化したことぐらいはご存知だと思う。このような進化が何故起きたのか?有名なところではダーウィンの進化論・自然淘汰説がある。現在では突然変異(遺伝子の書き換えミスや放射線などによる遺伝子変化などで起こる)に伴う新たな種の発生と、優位な種が生き残るという自然淘汰説が結びついて学会でも有力視されている。この他に、ウィルス説とか共生説などがある。5年ぐらい前に、リン・マーギュリスの共有説をNHKで知ることになったが、例えば異なる機能の細胞合体で動物細胞や植物細胞ができたとするもので興味深い。しかし、これらの諸説も進化の本質を説明するものではない。
世界中の先生方は重要なことを見落としている。物質であれ生命体であれ、絶えず環境からの影響を受け変化要因となる。遺伝子だけが生命体形成の決定条件だとしたら、非常に複雑で高度な生命体システムは形成後どんどん壊れて変質してしまう。最終的には最も安定した分子構造に落ち着くだろう。実は目には見えないが、システムが正常かどうかを常に監視し修復する機能が無ければ生命体は維持できない。それが私の言う評価システムだ。
評価システムは生命体の維持を評価している。変化が生命体維持を保証する限りそれを許す。例えば、それは獲得形質の遺伝である。小説、「戦争と平和」の中だったと思うが、3世代肉体労働だった人の指は太く骨格がしっかりしているので分かると発言するような一節が有ったと思う。日本でも、農家出身の人は爪が幅広であり、骨も太い。これは固有の限定的な現象ではない。獲得形質が遺伝するには評価システムが必要である。頭の良い人は評価システムが実は進化のエンジンになることを理解できると思う。
この評価システムは論理がループ形成する。分かりにくい表現だが、例えば人間の体は血液が循環し、各器官が常に再生機能(リサイクル)を果たしている。生活は例えば、朝起きて、食事し、働き、遊び、寝るといったサイクルとなっている。つまり、再び元の位置に戻ってくるようなループ形成となっている。生命体は多重の複雑なループで形成されている。このループを厳密な論理で構成させると論理がループになる。このループの維持を評価するのが評価システムだ。電気学会では循環論濾システムとして全国大会で2回発表した。
循環論理評価システムが物質から最初の単細胞生命体へ、そして単細胞から人間までの壮大な進化の駆動エンジンになったと仮定すれば、生命誕生と進化の謎がエレガントに説明できる。まあ、残念ながら私の仮説は現代では認められないだろうし、取り上げられることも無い。証明するだけの予算も無い。しかし、進化のメカニズムを考え続けると、評価システムに到達し、進化の基本的な部分が説明できる。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます