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巨大ブラックホールの衝突が新宇宙を形成⇒循環宇宙論、有機物質から人間への進化メカニズム(循環論理の評価)⇒戦略的進化論

63億年後に大膨張した太陽が地球に達する

2011年12月13日 17時28分17秒 | 思考空間

 1990年代初頭、地球が太陽に飲み込まれるのが100万年後と予想されているのを知り驚いた。かなり先とする見方もあるが、100万年と言えば宇宙の年齢では短い。現実的なそこにある脅威だ。人類が生き残るにはどうすべきかと、火星への移植、地球の移動などを考えていた。

 ところがその後、予想がどんどん変わり始める。現在のところ、太陽は大膨張し、水星や金星を飲み込み、この二つの星は蒸発するものの、地球まで飲み込むことは無いとなっているようだ。しかも、太陽が膨張し地球近くに達するのが63億年後とかなり先になった。

 ホモ・サピエンスがアフリカに誕生したのは10万年前のことだ。1億年程度でも、新しい人類というべきか、何世代もの進化を経て別の生き物が誕生している。頭脳が現代人より発達したとして良い案を考え得るかは疑問だ。何しろ宇宙は巨大すぎる。

 頭脳が現代人より発達した未来人類が生き残れるかもちょっとしたテーマだ。現人類は近視眼で自分や周りしか見えないから楽観的になり、無茶をやり、大失敗しながらもやってきた。広いレンジの正確な思考で良く見えると悲観的になり過ぎるし、頭ばかりの虚弱体質ではどうだろうか。

 もし、63億年の予想が正しいとして、太陽が地球に達すれば、当然地球は海水が蒸発し、全体がまる焦げで生物の生きる余地は全く無い。他の惑星に移植するか、巨大な宇宙船に住むか、あるいは巨大なロケットで地球軌道を少しでも外側に移しかない。

 火星や木星の衛星エウロパへの移住、宇宙船での生活、地球の移動はこれまで繰り返し何度も考えてきた。いずれの方法もただ事ではない。火星への移住は現実的な選択だが、まず人類の一部しか移住できない上に、火星での生活など考えられない。

 まずは火星で空気や水のある実験室を作り微細菌がどの程度繁殖できるかを調べるべきだろう。これが基礎データとなる。火星に合った新たな生物の出現が理想的だが、それこそ、楽に数万年単位の時間が必要だ。

 空気は無い、水は有ったとしてもほんのわずか。太陽光が照射するところでは灼熱、日陰ではマイナス数百度という世界。放射線(宇宙線)が強烈に降り注ぐ。有るとしたら地下都市かな。幸い太陽光ネルギーは無尽蔵に得られる。

 宇宙船は漫画の世界では夢が有るものの、常に隕石衝突のリスクがあり、宇宙ゴミは壁に穴をあけ、重力が無い、放射線も防げない。狭い空間に押し込められる精神的な圧迫も強い。何にも増して周りが全部真空と言うのはきつい。ちょっとした事で一巻の終わり。

 重力対策は重要で、直径1km以上のドーナッツ型宇宙船を高速で回して遠心力による重力を得るかだ。食料をどう調達するかは良いプランが無い。以前電気学会には宇宙工場を提案したが、それで食物や製品を作るとしても地球で食べるようなものは望めない。

 結局、地球の軌道を外側に移動させるのが最も良いのだが、巨大なロケットを無数に噴射させると想像を絶する、物凄い環境破壊にはなってくる。それでも、丸焼けになるよりはましか。しかし、まだ技術的な根拠は無い。

 地球の重さから1mmでも動かすには莫大なエネルギーを要する。ロケットを据え付ける設備も宇宙規模。これまでの経済社会では成り立たない。噴射エネルギーは圧倒的に不足するので出来れば、例えば電磁波ロケットが可能なら宇宙で太陽光のエネルギーをキャッチし、利用したいところだ。

 今後、より現実的で科学的に根拠のある検討を進めたいとは思うが、快適な未来とはならない。しかし、人類は過去に大変厳しい環境で生き延びてきたのだから、現代人レベルなら、チャンスさえ与えられれば、どんなに苛酷でも耐えて行ける。

 大膨張した太陽もいつか消滅する。太陽系は暗黒になる。代わりの太陽を作るというアイデアもあるようだが、荒唐無稽すぎて私には理解できない。ま、数億年は灼熱に至らないとして神様が与えてくれた猶予時間かな。

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