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巨大ブラックホールの衝突が新宇宙を形成⇒循環宇宙論、有機物質から人間への進化メカニズム(循環論理の評価)⇒戦略的進化論

アメリカとの戦争を避ける方法は山ほどあった3 情報収集・事実の究明・正しい目標設定の欠如

2016年12月20日 21時12分28秒 | 軍事外交
 鳩山内閣が「最低でも県外」と宣言しその実現が危ぶまれた時、某大臣を通じて解決策と共に、戦略について書いた提案書を渡した。そこには戦略の基本の基本は情報戦略と記した。多分、鳩山氏は読んでもいないし、読んでも理解できなかっただろう。勿論、最低でも県外は満たせる案を持っていた。

 アメリカ人は「情報は力」と言う。国民の間に戦略的文化背景がある。話は飛ぶが、犯罪と情報提供を求めて司法取引するのも社会に発展のために事実を究明するという姿勢だ。これに対して日本では「情報はただ」ぐらいの感覚しか無く、情報の価値を認めていない。

 山本五十六は、2回のアメリカ留学でアメリカの経済力や製造能力に驚嘆し、戦い方に影響を受けたが、アメリカ国民の戦争に対する考えなどには興味が薄かった。実はルーズベルト大統領は戦争しないとの公約で大統領に当選していたし、アメリカ国民はその公約を守る大統領を指示していた。

 また、アメリカ国民は日本がロシアに勝って以来、日本に対して恐怖感を持ち、その恐怖感は増大していた。ある時は、日本がアメリカ本土を攻撃したなどのガセネタが広がり、国民を震え上がらせたりしていた。

 敵(アメリカ)の戦力など見える部分だけでなく、アメリカの内面を少しでも知っていれば、巨大で(経済力が13倍、戦艦や飛行機の製造力が5~6倍)、長期戦になれば必ず負ける敵を戦争に引っ張り出す必要性は全く無かった。

 日本は当時、アメリカとの交渉で完全に行き詰まっていた。特に石油の殆どをアメリカとの輸入に頼っていた日本としては、アメリカが日本への輸出禁止を決定しデッドロックに乗り上げた。これは、日本から先に攻撃させ、そのきっかけでヨーロッパ戦線にも参加したかったアメリカの仕掛けた罠だった。

 日本はアメリカの仕掛けた罠にまんまとはまってしまい、しかも宣戦布告する前に真珠湾攻撃する等、アメリカにとって望外の成功となった。アメリカは日本の騙し討ちを大々的にアメリカ国内にアッピールし、戦争回避気分だったアメリカを燃え上がらせた。

 然るに、日本は石油や資源が入手できれば特にアメリカと戦う必要は無かったのであり、資源獲得を第一目標とすべきであった。ところが推移をみると、軍部は戦争をしたかったのであり、その意味では戦争をしたかったアメリカと一致している。

 しかし、戦略と勝算の有ったアメリカと比べて、目標と落としどころを明確にしていなかった日本軍はただ意味も無く戦線を拡大するのみで、獲得した資源は国内に運搬できず、一方、戦闘のための補給が伴わ無いという事になった。

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