宇宙・生命・日本 1000年後のあなたに語りかけたい

巨大ブラックホールの衝突が新宇宙を形成⇒循環宇宙論、有機物質から人間への進化メカニズム(循環論理の評価)⇒戦略的進化論

非常に難しいが日本の躍進する道

2007年03月27日 22時39分48秒 | 社会・経済

 昭和39年春、今治の立花中学を卒業し、久々に広島に帰り国泰寺高校に入学。日差しが明るく、桜がまぶしかった。その頃、ラジオから聞こえていたビートルズの「抱きしめたい」の中でリズミカルに手を叩く演奏スタイルが、新鮮で印象の中に重なっている。私は確かに高揚していたと思うが、クラスでの自己紹介で「私は日本経済に興味を持っています」と言ったもんだ。深い意味はなかった。みんなはきょとんとしてジョークとしてしか受け取らなかっただろう。しかし私は、難解で分からない対象ながら、ずっと日本経済をウオッチしてきた。そもそものきっかけは小学校4年生の頃、日本製のカメラやオートバイやタンカーの輸出が好調で、胸躍る思いで興味を持ち始めたことだった。

 初めてハーマンカーン博士のことを知ったのは高校2年、父が買って帰った雑誌プレジデントを読んだ時だった。21世紀は日本の世紀と予言するハーマンカーン博士の言葉は、その頃の現実とはかけ離れているように思えた。信じがたい言葉でも期待感は高まった。大学入学後、博士の本が出版されたので、本屋に飛んで行き、黒っぽい表紙のそれを入手した。専攻は電気ながらその頃既に、いっぱしの経済評論家であった。しかし何も分かっていなかった。自分で喋っていながら確信が持てなかった。経済成長をもたらすメカニズム、そのベースになる社会構造が把握できていなかった。

 日本について書かれた本は随分読んだ。私の読み方は興味深いところだけを摘むだけなので、著者もタイトルも覚えていないことがよくある。そんな中で日本人の意識構造(会田 雄次)、失敗の本質(戸田良一ほか)は印象深い。特に失敗の本質は日本の社会システムを考える上で役に立った。日本人として生きてゆく上で、一度は読んでおきたい優れた著書である。私が知りたいのは日本という国を形成するメカニズムや社会構造である。この観点では納得できるものが無かった。

 前置きが長くなった。日本経済についてマクロレンジで言えば、経済は、既に経済学者が考えていたような経済オールマイティーの時代ではなくなった。特にクリントン政権の時代においてアメリカ政府、および周辺の経済人たちが、経済面でアメリカに戦争を仕掛けた日本に対抗する手段として、経済を軍事戦略の中に組み込んでしまった。経済は経済のレンジを超えているので、経済学者にも経済のことが分からなくなり、その証拠に経済学者の予想はことごとく外れることとなり、遂に経済専門家は経済予想をやめてしまった。ところが日本には当然軍事戦略など存在しないから、状況が掴めず、打つ手も無い。唯一、最高の手段はアメリカにお願いすることとなった。

 アメリカが日本の全てを知っている訳ではない。しかし、日本の経済を管理するための最低限度の正確な情報はキャッチできるし、重要なポストにはアメリカのエージェントを確保している。日本を生かすも殺すもアメリカ次第という状況となっている。その一つの要因は日本にスパイ防止法が無く、例えば官僚がアメリカに情報を漏らしアメリカのために働いたとしても責任を問われない。二つ目の深刻な要因として、日本企業や日本の組織は高度成長期において、不断の改善改革を実施してこなかったために、不正・歪みなどを内在させたまま拡大しており、盗聴ほかスパイ組織を駆使するアメリカの把握することとなっている。

 アメリカがちょっと情報をリークするだけで日本企業は深刻な打撃を受け、株価が下がるという図式を繰り返してきた。アメリカには権威のある格付け機関、巨額のマネーを扱うヘッジファンドがある。これと諜報機関が組めばどうなるか。実際、クリントン政権はCIAを経済政策に組み込み堂々と発表してきた。日本企業の悪ネタは事欠かない。情報を掴み、ヘッジファンドが大量売りし、どこからか不正情報が流れ、地検が動き、格付け機関が格下げを行う。株が大暴落してファンドが巨利を得、アメリカが潤う。

 あのトヨタでさえ、いくつかのトラブルが報道されている。ましてやその他の企業においては、内部では常識のような情報が外に出るだけで大事件になってしまう。今回の電力業界で明らかになった一連の隠ぺいなどがよい例である。トヨタが何故、世界一の自動車メーカーになれるか、それは優れた戦略もさることながら、諜報機関があらゆる手を駆使しても社内には不正が認められなかったというのが大きい。かつて、世界を動かしていた商社のわいろ型のビジネスは次々暴かれることとなり、アメリカや旧イギリス連邦の企業が取って代わり、商社の傘下にあった大メーカーは打撃を受けることになった。

 日本の停滞を尻目に中国はかつての日本を上回る高度成長を驀進している。何故か?経済成長のモデルは日本だが、バージョンアップしており、体制ははるかに強力である。単に安い労働力が無尽蔵に存在するだけではないのだ。世界一の陸軍を持ち、共産党の支配・指導する国家であることが、決定的に異なる。

工事中!!

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