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認知症の母の介護 ビートたけしの苦労も分かる

2013年12月16日 14時32分59秒 | 健康・病気

 TVタックルでビートたけしが、父親を9年間介護し(家族などで協力)、父親の尻を拭き続けたというのである。父親が亡くなった時、悲しみも有ったが解放されほっとしたと彼らしく語っていた。実際大変だったと思う。

 私がサラリーマン時代、ビートたけしは酒酔い運転で事故を起こしたり、雑誌社に殴り込みをかけた。とんでもないやつで、目の前に来たらぶん殴ってやろうと思っていた。しかし、面白いので彼のTVは見ていたという矛盾が有り、たけしの介護を知るに至りぶん殴る件は消滅した。

 私の母は、父が亡くなってからも本人の意思で一人で生活していた。既に物忘れはひどくなっていた。砂糖や切手や様々なものが盗まれたと言い、警察を呼んだが解決しなかった(後に自分が隠し、それを忘れていたことが判明)。

 ある日、出張のついでにで母を訪ねると表情の無い空虚な顔をしていた。これはまずいと思い、引き取ることにした。簡単ではなかった。連れて来ても翌日には長い間滞在したと帰ることになる。

 作戦を立て、親類にも応援を頼み、何とか住まわせた。とても家族だけでは手におえない。親類のおばさんが数日間、密着して面倒を見、説得してくれた。デイケアー施設を探した。既に認知症の要介護1になっていた。

 ケアマネージャーとも相談し比較的近い場所を選んで週3回お世話になることにした。車で迎えに来てくれる。デイケアに通っていても家族全員が協力して介護しなければならない。朝食は私が作り運んだ。

 家にいる時は、近所をウロウロして心配だったので週4回にした。支払いは1か月3万円以下(10%の負担)、この頃はまだ安かった。母は女学生時代は成績が1番で、母親が早く亡くなった後 弟や妹の面倒を見たが思うに任せなくなってきた。

 ある日は、便が壁やあっちこっちについていたり、それは大変だった。下の処理などは家内に任せたが、男の私にはできない事だった。こんな事が有ったから、たけしの大変さを実感できた。

《たけしは自ら介護に参加しているが、通常、奥さんが義理の親を介護しその苦労は半端じゃない。女性の認知症では金や財布を盗られたと騒ぐ場合が多く、大抵嫁が疑われる。あんたが盗んだでしょうと言われる。男の認知症では、鍵をかけても壊して出歩く。数キロ離れたトンネル内を血を流しながら歩いていたとの例も有る》

 デイケアで扱う対象が認知症に限られることになり、身体の不具合のある老人は重症でもデイケアに来れなくなった。変な話だが、認知症だから要介護1でも受け入れて貰え、助かった点はある。

 ある日、夕食していると食べ物にハエがたくさんたかっていると言いだした。眼底出血し血液がハエに見えたらしい。眼科に行き即、広大病院へ入院。しかし、手術しても治らないと言われ退院。片目を失明、医者から24時間介護を言われる。

 母は不整脈が有り、血液サラサラの薬を飲んでいた。またちょっと太り気味で血圧が上がっていた。これらが眼底出血の原因になったに違いない、何で早めに手を打てなかったかと悩んだ。親類のおばさんも片目が失明し、本人から「年取るとそんなもんよ」と言われ、救われた。

 ここで、自宅での介護の限界を感じ、グループホームを探し始めた。グループホームが調査に来る。本人は、突然はや足で歩き、自分は元気で介護の必要が無いと言う。そこで、介護の必要は無いようですからと断られる。

 近所には立派な介護施設がたくさんあるが、どこも入所待ち。そこで、デイケアの施設(グループホームも運営)に頼み、入れてもらうことになった。正直、気は重たかった。しかし、24時間介護と言われるとどうにもならない。

 料金は安い方だが、なんだかんだと結局、月に20万円ぐらいになる。父の残した年金が助かった。

 どこでも気の強い人は、困るようで、私の母も周りの人をやたら叱るので、手に負えませんと退去させられそうになった。頭を下げて頼むしかない。昨年はベッドから落ちたか、足を骨折し、入院した。既に要介護3になっていた。

 私が週に2回、家内が1回、グループホームを訪れ、私は歩行訓練をするようにしている。筋肉が衰えたら、内臓が弱り、悪循環になるとの思いが強い。順調に歩ける日は良いが、動きの悪い日は落胆する。

 きつい母だった。母が私に笑顔を見せた記憶が殆ど無い。高校の頃は、母が靴の脱ぎ方が悪いとか、なんだかんだ言ってはやってきて2時間ぐらい親子喧嘩になった。それが毎日だった。精神的におかしくなった。

 だから母に深い愛情を感じているわけではないが、子供としてやれることはやりたい。一方、自分が子供から世話してもらえる可能性は無い。昔から諦めている。それでも、親の面倒を見るのは私の考え。

 

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