竹富島に住んでいた実在の美女「安里屋クヤマ(1722年~1799年)」生誕の地とされる屋敷跡。「サー、君は 野中のイバラの花よ、サーユイユイ」と歌われる「新安里屋ユンタ(節)」は、昭和九年コロンビアレコードが作っ たもので、本来の八重山民謡とは全くの別物。
「安里屋ユンタ」には、本場竹富島で歌われていたものと、石垣島で歌われていた物の二通りが有る。前者 の歌詞の内容は、助役クラスの役人から現地妻にとの申し込みが有ったのに対して、先に村長クラスの役人 から話が有ったのでヒジ鉄をくわした、という話。
後者は、琉球王府から派遣された村長も助役も断り、島のただの男の元へ嫁いだという話で、島の女の心 意気を歌った物で此方の方が有名。でもこれは話の中身が当時の社会の現状と会わないため、明治初期廃藩 置県の後に作られたものであろう言われている。
本当のところ、美女クヤマは琉球王府から派遣された村長の妾となって末永く幸せに暮らしたとさ、まあ現 実とはこんなもんでしょう。だって、十八世紀の八重山で77才まで生きたんだから、よっぽど美味い物を食ってい たんだろうね。(参考文献「新南島風土記」新川 明著)
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