昭和の全日本プロレス

全日の旗揚げからG馬場三回忌追悼興行までの記録です。当ブログの記事や画像を、ブログ等にそのまま転載する行為は禁止します。

「プロレス・夢のオールスター戦」開催まで

2012年09月15日 20時00分08秒 | '79全日本プロレス
5月21日東京スポーツ新聞社は、「東京スポーツ新聞社創立二十周年記念事業」として、日本のプロレス3団体が同じリングで激突する「プロレス・夢のオールスター戦」(仮称)を企画、正式に3団体へ出場を要請。3団体共に趣旨に賛同し、前向きに検討する事を約束した。
東京スポーツ本山良太郎社長のコメント
「3団体に要請したばかりで、これから先の事は3団体の回答次第。しかし、これをやろうとする東スポの熱意、努力は、プロレスファンのみなさんにわかっていただきたい。すんなり実現するとは思わないが、東京スポーツとしては実現に全力をあげて取り組んでいきたい。」

プロレス夢のオールスター戦発表記者会見
6月14日午後0時20分から東京プリンスホテル「雪の間」で、全日本プロレス・馬場社長、新日本プロレス・猪木社長、国際プロレス・吉原社長と東京スポーツの本山良太郎社長、高橋典義編集総長の話し合いが行われた。しかし馬場代表の会場到着が予定より遅れた為(馬場代表が山形から乗った飛行機が悪天候により約50分遅れた為)、すぐに記者会見の予定時間となり、結論が出ないまま記者会見へ。
午後0時43分から東京プリンスホテル「紅梅の間」で、「プロレス夢のオールスター戦発表会」が行われ、高橋典義編集総長より「別室の会談で8月26日に三団体が一緒のリングに上がるという点で合意に達しましたが、カードの点はまだ結論が出ませんでした。」と報告があり質疑応答へ。メインの対戦カードについては、馬場ー猪木戦、馬場、猪木組が候補として上がったものの全日と新日の過去のいきさつによる溝が深く意見がかみ合わずに記者会見終了。
会見後、「雪の間」に戻り話し合いがもたれたが、馬場は後楽園大会と試合後のデストロイヤーさよならパーティー、猪木はパキスタン遠征の準備があり、再び深夜に会談を行うという事で、10分程度で話し合いを終え一旦解散。
馬場のコメント
「5、6年前のわだかまりを解消するためには、もっとひざを突き合わせての話し合いが必要。いろいろあったから。」
猪木のコメント
「諸問題を解決すべく努力したい。話し合いに入れるところまで解決できれば、あとは代理人でも用は済むのだから、とにかく今夜だ。」

6月15日午前1時頃から3時過ぎまで東京プリンスホテルの一室で昼間と同じく馬場・猪木・吉原・本山の4者会談が行われたが、昼間の話し合い同様に過去のいきさつをめぐって平行線をたどり結論が出ず、馬場代表は東京スポーツの本山社長に一任して話し合いを終えた。
午前8時過ぎ、成田空港で記者に囲まれた猪木代表は、今後の話し合いを二階堂コミッショナーに一任すると発表。

7月4日午後、東京・千代田区永田町の衆議院議員会館内で、二階堂コミッショナーと東京スポーツの本山社長、高橋編集総長の会談が行われ、二階堂氏が「二人(馬場・猪木)がいがみ合っていては日本プロレス界の発展の為にならず、日本プロレス界の発展の為にも二人のタッグを見せて欲しい。」という発言を受けて、本山社長がタッグ実現に向けて努力する事を約束した。
すぐさま両団体へ経過を報告し、馬場・猪木ともにこの案を了承。正式にメインでの馬場・猪木組のタッグマッチが決定した。
対戦相手チームについては、ハガキによるファン投票(第1~第3希望チームを書いて投票)で決定する事も発表された。
馬場のコメント
「東スポの本山代表にゲタを預けた以上、その結論には従う。これから相手の事やいろいろ問題もあるが、細かい事はゆっくり話し合いたいね。」
猪木のコメント
「私と馬場さんが組めば、いろんな意味で世間は注目するだろう。プロレスを世間に再認識してもらう絶好のチャンス。相手チームが誰になるか楽しみだが、私は馬場さんと最高のタッグファイトをお見せすることを約束します。」

7月17日東京スポーツは、7月14日到着分までのファン投票の集計を行い、結果を両団体に伝え了承を得て、馬場・猪木組の対戦チームをアブドーラ・ザ・ブッチャー、タイガー・ジェット・シン組とする事を発表した。
馬場のコメント
「ファンの望むものがベストだとはわかっているが、私としてはファンクスとやりたかったな。しかし決まった以上は、猪木と力を合わせて全力で戦う。」
猪木のコメント
「ファン投票の結果は、ファンがそれを望んだ事であり喜んで戦う。しかしブッチャーとシンとは大変なチームだ。これからじっくり馬場さんと話し合う。」
ブッチャーのコメント
「シンとはデトロイトで一度タッグを組んだ事がある。暴れる事では最高のパートナーといえるな。相手の猪木とは8年前に一度やった事がある記憶が…」
シンのコメント
「ついさっき新日のフロントから連絡が入り、ブッチャーとのタッグで猪木・馬場と戦う事を聞いた。OKだ。奴とは一度タッグを組んだ事がある。ブッチャーと大暴れをやってやるぜ。」

ファン投票結果(応募総数68448通、無効316通)
1、アブドーラ・ザ・ブッチャー、タイガー・ジェット・シン組 41193票
2、ドリー・ファンク・ジュニア、テリー・ファンク組 40876票
3、ジャンボ鶴田、藤波辰巳組 34405票
4、アブドーラ・ザ・ブッチャー、アンドレ・ザ・ジャイアント組 12145票
5、ハーリー・レイス、ボブ・バックランド組 11971票

6、アブドーラ・ザ・ブッチャー、ザ・シーク組 9681票
7、ハーリー・レイス、ニック・ボックウインクル組 8637票
8、ジャンボ鶴田、坂口征二組 7214票
9、アンドレ・ザ・ジャイアント、ボブ・バックランド組 6885票
10、ビル・ロビンソン、バーン・ガニア組 5612票

11、ドリー・ファンク・ジュニア、アンドレ・ザ・ジャイアント組 4993票
12、ビル・ロビンソン、ミル・マスカラス組 3466票
13、ジャンボ鶴田、ミル・マスカラス組 3008票
14、ニック・ボックウインクル、ボブ・バックランド組 2865票
15、ハーリー・レイス、ジャック・ブリスコ組 2710票

16、坂口征二、ラッシャー木村組 2609票
17、タイガー・ジェット・シン、上田馬之助組 2487票
18、アンドレ・ザ・ジャイアント、ダスティ・ローデス組 2116票
19、坂口征二、藤波辰巳組 1879票
20、アンドレ・ザ・ジャイアント、ザ・シーク組 1433票

21、ハーリー・レイス、アンドレ・ザ・ジャイアント組 1284票
22、ハーリー・レイス、ドリー・ファンク・ジュニア組 1276票
23、ビル・ロビンソン、ボブ・バックランド組 1194票
24、ボブ・バックランド、ダスティ・ローデス組 1047票
25、ドリー・ファンク・ジュニア、ビル・ロビンソン組 1045票

26、ディック・マードック、ダスティ・ローデス組 985票
27、アンドレ・ザ・ジャイアント、ミル・マスカラス組 910票
28、タイガー・ジェット・シン、ザ・シーク組 883票
29、ミル・マスカラス、ボブ・バックランド組 816票
30、大木金太郎、キム・ドク組 565票

7月25日午前10時から東京・銀座の東急ホテル「真砂の間」で馬場、猪木、吉原の会談が行われ、会談後の記者会見で以下の通り発表された。
・メインの馬場・猪木対ブッチャー・シンの試合は時間無制限1本勝負で行う。
・第2弾のカードとして鶴田・マスカラス・藤波組対斎藤・高千穂・戸口組、木村対小林、坂口対羽田の3試合が決定。
・審判委員長に吉原功国際代表を任命。
鶴田のコメント
「藤波君とは一度組んでやってみたいと思ってた。マスカラスが入るので面白いチームになりそう。アマレスの先輩である斎藤さんにどんとぶつかってみたい。」
戸口のコメント
「鶴田と組んだばかりで、また別れるのは心残りだが、リングに上がればそんな事は忘れる。徹底的に痛めつけてやりますよ。マスカラス・藤波を狙い撃ちにする。」
藤波のコメント
「マスカラスと勝負したかったが、鶴田さんとのチームも一度実現してみたかった。相手は凄い人ばかりだから、思い切りやるだけですよ。」
斎藤のコメント
「戸口と組むんですか。まぁ高千穂とはフロリダでタイトルを取ったし、何とかなるんじゃないですか。鶴田とガンとやってみたいですね。」
木村のコメント
「小林さんが(国際を)出て行った後は、小林さんの試合を見ていないし関心も無かった。しかし決まった以上は、必ず勝つように頑張る。」
小林のコメント
「昔を思い出したらいろいろある。プロとして無心に戦うだけだ。この舞台にふさわしいファイトをしたい。」
坂口のコメント
「羽田のファイトは日プロ時代に見ているが、成長したらしいから思いっきり来いと羽田に言ってやってください。」
羽田のコメント
「坂口さんとやるとは思ってもみなかった。とにかく力一杯ぶつかります。」

8月1日「プロレス・夢のオールスター戦」実行委員会よりオールスター戦の全カードが発表された。

8月5日「プロレス・夢のオールスター戦」のレフリーが決定し、吉原功審判委員長から発表された。
レフリーは各団体のメインレフリーであるジョー樋口(全日本)、ミスター高橋(新日本)、遠藤光男(国際)の3名が交互に務める。
ジョー樋口のコメント
「決まったルールにのっとり公平なレフリングをやる。妥協は許さんつもりだ。」
ミスター高橋のコメント
「最高のカードを裁く係にあずかり光栄に思ってる。権威あるレフリングをやる。」
遠藤光男のコメント
「一身を賭けても厳格な姿勢で臨む。」
またリングアナとタイムキーパーは原軍治(全日本)と倍賞鉄夫(新日本)が務め、リングは新日本プロレス所有のリングを使用する事が決定した。


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コメント

プロレス・夢のオールスター戦

2012年09月15日 19時55分54秒 | '79全日本プロレス
全日本プロレス出場選手
ジャイアント馬場(209cm145kg新潟出身)
ジャンボ鶴田(197cm115kg山梨出身)
タイガー戸口(193cm125kg東京出身)
高千穂明久(181cm110kg宮崎出身)
グレート小鹿(183cm105kg北海道出身)    
大熊元司(176cm130kg埼玉出身)
佐藤昭夫(178cm102kg北海道出身)
ロッキー羽田(194cm115kg北海道出身)
石川隆士(180cm120kg山形出身)
ミスター林(176cm98kg東京出身)
百田光雄(173cm100kg東京出身)      
肥後宗典(184cm102kg熊本出身)       
伊藤正男(178cm120kg北海道出身)
大仁田厚(178cm98kg長崎出身)      
淵正信(183cm90kg福岡出身)

新日本プロレス出場選手
アントニオ猪木(191cm112kg神奈川出身)
坂口征二(196cm130kg福岡出身)
ストロング小林(187cm125kg東京出身)
藤波辰巳(186cm98kg大分出身)
長州力(185cm110kg山口出身)
星野勘太郎(170cm105kg兵庫出身)
木戸修(180cm108kg神奈川出身)
永源遙(178cm113kg石川出身)
木村健吾(189cm100kg愛媛出身)
藤原喜明(188cm103kg岩手出身)
荒川真(175cm100kg鹿児島出身)
山本小鉄(170cm105kg神奈川出身)
魁勝司(175cm95kg大分出身)
小林邦昭(183cm98kg長野出身)
前田日明(193cm98kg大阪出身)
ジョージ高野(188cm95kg福岡出身)
平田淳二(182cm105kg神奈川出身)
斎藤弘幸(175cm87kg神奈川出身)

国際プロレス出場選手
ラッシャー木村(185cm125kg北海道出身)
マイティ井上(175cm108kg大阪出身)
アニマル浜口(175cm108kg島根出身)
阿修羅・原(183cm100kg長崎出身) 
寺西勇(177cm97kg富山出身)
鶴見五郎(176cm105kg神奈川出身)
スネーク奄美(174cm93kg鹿児島出身)
デビル・ムラサキ(178cm100kg大阪出身)
米村勉(176cm105kg秋田出身)
高杉正彦(173cm93kg神奈川出身)
若松市政(180cm95kg北海道出身)

外人選手・フリー選手
アブドラ・ザ・ブッチャー(186cm140kgスーダン出身)
タイガー・ジェット・シン(190cm115kgインド出身)
ミル・マスカラス(180cm105kgメキシコ出身)
マサ斉藤(180cm120kg東京出身)

(レフリー)ジョー樋口(全日本)、ミスター高橋(新日本)、遠藤光男(国際)、山本小鉄(新日本)
(リングアナ)原軍治(全日本)、倍賞鉄夫(新日本)
(立会人)ロード・ブレアースPWF会長
(立会人)二階堂進日本プロレスリング(新日本&国際)コミッショナー
(大会委員長)本山良太郎東京スポーツ新聞社社長
(大会実行委員会)高橋典義東京スポーツ新聞社編集総長

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プロレス・夢のオールスター戦
8月26日東京・日本武道館 観衆16500人(超満員)
タッグマッチ時間無制限1本勝負
ジャイアント馬場&アントニオ猪木(1-0)アブドーラ・ザ・ブッチャー&タイガー・ジェット・シン
①猪木(13分3秒逆さ押さえ込み)シン
4選手が入場した後に大会のセレモニーが行われ、20年にわたって日本プロレスの発展に努力してきた功績を評価し3団体を代表して吉原国際プロレス代表から東京スポーツの本山社長、高橋編集総長に感謝状が贈られたが、直後にブッチャーが感謝状の額縁を手刀で破壊。しかし破壊した際に額縁のガラスが割れブッチャーは右手を切るアクシデント。セレモニーは続き、二階堂進日本プロレスリングコミッショナー、ロード・ブレアースPWF会長の挨拶の後、高橋東スポ編集総長から馬場と猪木に激励賞が渡された後、ブッチャーとシンが馬場・猪木に襲い掛かろうとするがセコンド陣に押さえられたところへ馬場が突っ掛けて乱闘となったところでゴング。

シンが猪木を場外に蹴り落としブッチャーが机に叩きつけた後、シンはエプロンに上がってきた猪木を捕まえてロープ越しのブレーンバスターを決め押さえるが、馬場にカットされるとリング中央で再度ブレーンバスター。これを猪木がかわしシンのバックに降り立ち逆さ押さえ込みを決めフォール。
乱闘の後、ガッチリと馬場、猪木が握手。すると猪木がマイクを持ち「先ほどロード・ブレアース会長から馬場・猪木戦が実現できるように(※1)と、ありがたいお言葉をいただきました。私は生死を賭けても、この戦いを実現させたいと思います。ふたりが今度このリングで会う時は、戦う時です。」と発言すると、馬場も「よし分かった、やろう。」と応えた。
※1 ロード・ブレアースPWF会長のセレモニーでの挨拶
「日本プロレス界を代表するジャイアント馬場とアントニオ猪木、この2人が対戦できるようにNWAに働きかけ、PWFとしても実現に努力を惜しまないつもりです。」
(レフリー)ジョー樋口(サブレフリー)ミスター高橋
馬場のコメント
「思ったよりもうまくいった。我々のコンビネーションというものは、一を言えば十わかる。そういった意味でも、ピンチといったものは無かった。(シンの印象)シンとあまり対決していないので・・・ただ馬力はあるね。(猪木の挑戦を受けた件)やるよという返事をしたまでです。条件が全部が全部クリアされたわけじゃないが、今日の試合が開催できたという事で道は開けたし、やってもいいよ。」
猪木のコメント
「もっと苦戦すると思ったが、あいつらオレがオレがの意識をむき出しにしていたので攻めやすかった。(ブッチャーの印象)あの体で一発一発決められると効くねぇ。」
ブッチャーのコメント
「アクシデントでベストファイトができなかった。負けたとは思っていない。」
シンのコメント
「うるさい、出て行け。何も言う事は無い。見ての通りだ。」

60分1本勝負
ラッシャー木村(1-0)ストロング小林
①木村(12分4秒リングアウト)
木村はロープの反動をつけてタックルにきた小林をショルダスルー。場外に落ちた小林の髪の毛を掴んでエプロンに引き上げてリングに投げ入れ、ロープに振ってクロスチョップを狙ったが、今度は小林がショルダースルーで木村を場外に落とし追いかけて場外戦に。場外で木村が小林の額を鉄柱に打ち付けた後、小林を抱えて鉄柱に腰を打ち付けリングに飛び込むが、小林が足を掴んで場外に引き戻されたものの、木村は机に小林を叩きつけてリングに飛び込み勝利。
試合後、小林のセコンドがレフリーに対しカウントが早いと抗議するが認められず。
(レフリー)遠藤光男(サブレフリー)ミスター高橋
木村のコメント
「勝つことには勝ったが、結果には不満だ。気持ちの焦りが中途半端な試合になった。小林が再度やりたいと言うなら、いつでも受ける。」
小林のコメント
「レフリーにやられた。俺は完全に20カウント内に戻っていた。再戦は絶対にやりたいね。」

6人タッグマッチ45分1本勝負
ジャンボ鶴田&ミル・マスカラス&藤波辰巳(1-0)マサ斎藤&高千穂明久&タイガー戸口
①マスカラス(14分56秒体固め)斎藤
斎藤がマスカラスを羽交い絞めに決めたところへ戸口がタックル。さらに高千穂がロープの反動を利用してタックルにいくが、マスカラスにかわされ同士打ちとなり、倒れた斎藤にマスカラスがジャンピング・ボディプレスを決めフォール。
(レフリー)ミスター高橋
鶴田のコメント
「リーダーとしてはコンビネーションにやや不満が残る試合だった。本当なら3人が飛んだところで勝負をつけなければ。まぁしかしよかった。」
マスカラスのコメント
「たくさんのお客さんが見ていたので興奮した。我々のチームの方が若いので、絶対勝てると思っていた。それほどきつくなかったし、勝って満足した。」
藤波のコメント
「初めてのタッグだが、自分で驚くほど呼吸が合った。こういう試合はいい勉強になり、チャンスがあったらドシドシやりたい。もちろんシングルマッチでもだ。」
斎藤のコメント
「あんな馬鹿なレフリングがあるか。冗談じゃない。タッチワークは良かったし、個人技も冴えていたのに残念だ。」
高千穂のコメント
「レフリーにやられた試合だ。あれはカウント2だよ。スカッとしない試合だ。」
戸口のコメント
「鶴田は別にして、藤波、マスカラスが小柄なのでやりづらかった。タッチワークは見ての通りです。もっとラフに徹すればよかったかな。」

45分1本勝負
坂口征二(6分34秒片エビ固め)ロッキー羽田
坂口は羽田のドロップキックをかわし、ボディスラムから羽田をロープに振ってジャンピング・ニーアタックを決めフォールに入るが羽田がロープに足を延ばしブレイク。続けて坂口はアトミックドロップを決めフォール。しかしカウント3が若干微妙なタイミングだったため羽田はレフリーに抗議、坂口ともにらみ合ったが、最後は握手をしてリングを降りた。
(レフリー)山本小鉄
坂口のコメント
「ジャンピング・ニーアタック一発で決めたかったが、奴もよく粘ったよ。羽田は俺をカッカさせようとしていたな。それにのるほど俺も甘い男じゃない。」
羽田のコメント
「カウントが早すぎたように思うけど、でも坂口さんは強いね。自分としては、あそこまでやれた事に満足している。もっと練習して、もう一度坂口さんにチャレンジしてみたい。」

タッグマッチ30分1本勝負
長州力&アニマル浜口(1-0)グレート小鹿&大熊元司
①長州組(11分8秒反則勝ち)小鹿組
大熊は浜口をコーナーに逆さ吊りにして小鹿と攻撃。制止するレフリーを小鹿が投げ飛ばし反則負け。
(レフリー)ミスター高橋
長州のコメント
「汚い作戦で来る事はわかっていた。手応えもあったし力が入った。浜口さんとはまた組んでみたいです。」
浜口のコメント
「オールスター戦だからクリーンな試合をやりたかったね。長州は馬力もあるし、いいパートナーだ。」
小鹿のコメント
「若造よくやるといったところ。パワーはあるが、まだまだだ。この次やる機会があったら、あの二人を指名するよ。」
大熊のコメント
「浜口の力は知っていたが、長州が初めてでやりづらかった。力のあるコンビだったよ。」

6人タッグマッチ30分1本勝負
佐藤昭夫&木村健吾&阿修羅・原(1-0)永源遙&寺西勇&藤原喜明
①原(16分22秒回転エビ固め)寺西
寺西へ原と佐藤が2人がかりのボディスラム。すかさず木村がフライング・ニードロップを落とし、原が寺西の両足を取って前方に回転しブリッジしてフォール。
(レフリー)ジョー樋口
佐藤のコメント
「見ての通りです。木村がうまかったね。」
木村のコメント
「原さんがハッスルしてくれたので、試合は楽だったですね。」
原のコメント
「1ヶ月位試合から遠ざかっていたので息が上がってしまったが、木村さん佐藤さんがうまくカバーしてくれた。」
永源のコメント
「いつもと違ってやはり緊張するよ。気合ものっていたので勝ちたかった。」
寺西のコメント
「もうひとつ技が出なかった。相手が優れていたのかな。」
藤原のコメント
「寺西さんとは初めてで、タッチワークの難しさを改めて知った。」

タッグマッチ20分1本勝負
マイティ井上&星野勘太郎(1-0)石川隆士&木戸修
①星野(12分32秒回転エビ固め)木戸
星野は木戸のタックルをかわしてバックをとり、ロープに押し込んで後方回転エビに決めフォール。
(レフリー)遠藤光男
井上のコメント
「相手を知らんから最初は戸惑ったが、星野さんがうまくカバーしてくれた。勝ててよかったよ。」
星野のコメント
「最初は石川を狙っていたが、いきがかりで木戸になってしまった。手の内がわかっているからね。井上はいい相棒だ。」
石川のコメント
「こっちのペースだったが、ちょっとしたスキでやられてしまった。星野選手のベテランの味ですかね。」
木戸のコメント
「仲間にやられてしまうとは。でも石川選手とのタッグは初めてにしては上々でしたよ。」

20分1本勝負
荒川真(8分26秒片エビ固め)スネーク奄美
原爆固め気味のバックドロップからヒップドロップでフォール。
(レフリー)ミスター高橋
荒川のコメント
「責任が果たせてホッとした。最高に満足です。」

バトルロイヤル(19人参加)
参加選手=ミスター林、山本小鉄、鶴見五郎、伊藤正男、魁勝司、デビル・ムラサキ、百田光雄、小林邦昭、米村勉、肥後宗典、前田日明、高杉正彦、大仁田厚、斎藤弘幸、若松市政、淵正信、ジョージ高野、園田一治、平田淳二
①若松退場。
②高杉退場。
③淵と小林のダブル・ドロップキックで押さえ込まれ、米村退場。
④斎藤退場。
⑤肥後退場。
⑥園田がボディスラムで叩きつけたところを押さえ込まれ、平田退場。
⑦百田がボディスラムで叩きつけたところへ、山本がダイビング・ボディプレスを決め、ムラサキ退場。
⑧前田退場。
⑨高野がボディスラムで叩きつけたところへ、山本がダイビング・ボディプレスを決め、淵退場。
⑩林が倒したところへ、山本がダイビング・ヒップドロップを決め、園田退場。
⑪高野が回転エビ固めでフォールし、百田退場。
⑫高野がフォールした瞬間、他の選手がひっくり返して高野を押さえ込み、高野退場。
⑬林が押さえたところへ山本がドロップキックを決めて押さえ、伊藤退場。
⑭林が魁を羽交い締めしたところへ山本がドロップキック。しかし魁にかわされ林に命中。倒れたところを山本が押さえ、林退場。
⑮小林が大仁田へボディスラムを決めようとしたところで、鶴見が押し倒し、大仁田がそのままフォール。小林退場。
⑯山本がボディスラムで叩きつけてフォール。魁退場。
⑰山本がエルボードロップ決めフォール。鶴見退場。
決勝、山本(12分14秒カナディアン・バックブリーカー)大仁田
山本が大仁田へカナディアン・バックブリーカーを決めてリングを走り回り、大仁田はギブアップ。
※山本が優勝し、賞金30万円を獲得。
(レフリー)遠藤光男
山本のコメント
「若い人たちには負けたくなかった。3団体の選手が出ていたので気合が入った。気持ちいいね。」

午後6時20分君が代吹奏から主催者(高橋典義東京スポーツ取締役編集総長)の開会宣言に続き、メインとバトルロイヤル参加選手以外の出場選手による入場式が行われた。

(試合開始18時30分)

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テレビ中継
各団体の主力選手はテレビ局と専属契約している為に中継放送は見送りに。
当日の夜に日本テレビとテレビ朝日がスポーツニュース枠で3分間のダイジェストを放送。また全日本プロレス中継とワールド・プロレスリングでも3分間のダイジェストで放送された。

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