◆ (毎日・社説)参院改革 70年機に一から議論を http://mainichi.jp/articles/20170219/ddm/005/070/004000c?fm=mnm
・ 最高裁は今夏以降に判断を示す見通しだ。ただし合区を決めた一昨年の改正公職選挙法の付則には、選挙制度の抜本的な見直しについて、2019年の次期
参院選に向け「必ず結論を得る」と明記してある。どんな最高裁判断が出ようと見直しが急務であるのは言うまでもない。
・ 民進党は合区の数をさらに増やす案を中心に検討している。だが昨年の参院選では統合された選挙区での関心は高まらず、著しい投票率低下を招くなど合区の
弊害は大きい。
・ 憲法で参院に地方代表の性格を持たせるのは、私たちも一つの考え方だと書いてきた。ところが自民党は割を食っている関係議員のための合区解消が最優先で、
地方代表とは何か、中央と地方を含めた政治全体の中で考えているようには見えない。
確かにベストの選挙制度は簡単に見つからない。だからこそ「参院とは」から議論すべきではないか。
⇒ <先の大戦後、連合国軍総司令部(GHQ)の意向は貴族院を廃止する1院制だったが、日本側の要請で2院制が残った。「参院の役割とは」は
当時から今に続く課題である。>
GHQはなぜ1院制を検討したのか、連合軍の中心だった米国は大統領制にして2院制なのに不思議だ。また、当時の日本政府がどうして1院制を嫌ったのか?
貴族院の廃止が天皇制/華族制度廃止に直結する?という危惧だけではあるまい。1院制を良しとしない本当の理由づけを知らないので学びたいのだが、
たぶん、<議院内閣制=2院制>との固定観念もあったのではないか? 変革をできるだけ小さくしたい保守政治家の体質もあろう。
そもそも我々有権者は、政治学を体系的に研究した人でない限り、民を反映する仕組みとしての<2院制 vs 1院制>の優劣比較は難しい。メディア/研究者は平易な言葉で国民の理解を高める啓蒙に努めて欲しい。
★ 参院に求められるのは衆院の決定を再考し、行き過ぎがあれば正して補完することだろう。そのためにはどんな人材が必要で、どんな選挙制度がいいのか。
この際、一から議論してみたらどうか。
⇒ この論法は従来から耳熟れたものだが、補完論が期待する「議員の良識」は政党所属である限り画餅に過ぎない。実は、議会の仕組みとは<選挙制度、
二大政党制、中央主権vs連邦制>などと相互に関連する複雑な仕組みである。そして憲法とモロに連動する。 残念だが、今の改憲論議には、この代議制度
そのものを広い見地から問い直そうと発議する国会議員は見当たらない。 これは、国民の無関心をいいことにサボる議員達の怠慢ではないか???
・ 最高裁は今夏以降に判断を示す見通しだ。ただし合区を決めた一昨年の改正公職選挙法の付則には、選挙制度の抜本的な見直しについて、2019年の次期
参院選に向け「必ず結論を得る」と明記してある。どんな最高裁判断が出ようと見直しが急務であるのは言うまでもない。
・ 民進党は合区の数をさらに増やす案を中心に検討している。だが昨年の参院選では統合された選挙区での関心は高まらず、著しい投票率低下を招くなど合区の
弊害は大きい。
・ 憲法で参院に地方代表の性格を持たせるのは、私たちも一つの考え方だと書いてきた。ところが自民党は割を食っている関係議員のための合区解消が最優先で、
地方代表とは何か、中央と地方を含めた政治全体の中で考えているようには見えない。
確かにベストの選挙制度は簡単に見つからない。だからこそ「参院とは」から議論すべきではないか。
⇒ <先の大戦後、連合国軍総司令部(GHQ)の意向は貴族院を廃止する1院制だったが、日本側の要請で2院制が残った。「参院の役割とは」は
当時から今に続く課題である。>
GHQはなぜ1院制を検討したのか、連合軍の中心だった米国は大統領制にして2院制なのに不思議だ。また、当時の日本政府がどうして1院制を嫌ったのか?
貴族院の廃止が天皇制/華族制度廃止に直結する?という危惧だけではあるまい。1院制を良しとしない本当の理由づけを知らないので学びたいのだが、
たぶん、<議院内閣制=2院制>との固定観念もあったのではないか? 変革をできるだけ小さくしたい保守政治家の体質もあろう。
そもそも我々有権者は、政治学を体系的に研究した人でない限り、民を反映する仕組みとしての<2院制 vs 1院制>の優劣比較は難しい。メディア/研究者は平易な言葉で国民の理解を高める啓蒙に努めて欲しい。
★ 参院に求められるのは衆院の決定を再考し、行き過ぎがあれば正して補完することだろう。そのためにはどんな人材が必要で、どんな選挙制度がいいのか。
この際、一から議論してみたらどうか。
⇒ この論法は従来から耳熟れたものだが、補完論が期待する「議員の良識」は政党所属である限り画餅に過ぎない。実は、議会の仕組みとは<選挙制度、
二大政党制、中央主権vs連邦制>などと相互に関連する複雑な仕組みである。そして憲法とモロに連動する。 残念だが、今の改憲論議には、この代議制度
そのものを広い見地から問い直そうと発議する国会議員は見当たらない。 これは、国民の無関心をいいことにサボる議員達の怠慢ではないか???