静 夜 思

挙頭望西峰 傾杯忘憂酒

女性を正会員にしない『霞ヶ関カンツリークラブ』   不適切とするIOC指摘の真意が判らぬ 男尊女卑・日本

2017-02-01 12:47:32 | トーク・ネットTalk Net
★ 此のニュースを耳にされただろうか? 埼玉県にある同ゴルフ場が女性を何故か正会員には認めないポリシーであるが、以下の理由で2020年東京五輪の競技会場に
  選ばれたそうだ。
   ① <正会員でなくても平日営業日にはプレーさせている>から
   ② <同ゴルフ場の運営にも女性が参加している>から
 ⇒ 実際には女性でもプレーできるのだから女性を排除してはおらず、何がイケナイというのか? という説明を過去は行い、それで競技会場の登録は一旦通過していた。   
   「えっ?・・」と誰かがIOCの中で登録経緯を見直し、<メンバーシップそのものに男女差別が存在することは、オリンピック憲章の基本理念に反する>と再度指摘したのだ。

☆ 今朝の報道によると、日本オリンピック組織委員会と競技団体は<対応を協議する>という。 さて、私が本件で呆れ且つ嘆くこととは、如何にも日本人社会の思考プロセス
  丸出しであるからだ。 即ち、
 (1) プライヴェートクラブであるゴルフ場の会員制度で運営される場所が、競技環境面から適切+交通事情至便、との基準だけで競技会場に選定し、
     そこに「女性を会員に認めないこと」が持つ価値観上の意味を、誰も寸毫も気づかなかった点だ。 これを男尊女卑といわずして、他に何と言い訳できようか?
 (2) オリンピックが興行ビジネス・国家威信発揚の舞台となって久しい。 その為にスポーツそのものが歪んできた歴史は日本も免れ得ない。本件においてIOCが疑念を
     提示するまで「オリンピック憲章の精神」に立ち返った人は、日本に果たして何人いたのか? 
     理念、善、価値観といったものを「建前」と片付け、<商業価値/実際の利便/投資対効果/効率>こそが「本音」だとする大多数の日本人が疑わない生き様。 
          これに冷水を浴びせられたのだ、と理解できる人が居るか?  それとも、「青臭いことを言うな!」としたり顔に澄まし、日本人はこれからも変わらないのか?
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≪ 三権分立の在り方を問う トランプの出現 ≫  他人ごとではない 議院内閣制の首相は多数さえとれば王様だ

2017-02-01 09:39:34 | トーク・ネットTalk Net
◆ 視点・トランプ時代/7 民主政治の危機 米議会は何をしている=毎日・論説委員・与良正男 http://mainichi.jp/articles/20170201/ddm/005/070/044000c?fm=mnm
・ <「メディアや知識人は政治家に対して国民の声を聴けと言う。で、国民に耳を傾けると今度は大衆迎合主義と言う」という橋下氏の批判は、ある種、ポピュリズム議論の
  本質をついている。  民主政治とは選挙=民意を重んじ、最後は多数決で決めるものだ。だが昨年来、改めて問われているのは「多数派がいつも正しいとは限らない」
  という、この仕組みが内包する根源的な問題だと思うからだ>。
・ <暴走を抑えるためにあるのが三権分立の制度だ。米国は建国以来「王様」を嫌い、専制や独裁を否定してきた歴史がある。このため実は大統領の権限は制度上、それほど
  強大ではない。 例えば大統領には立法権限はない。法律に代わりトランプ氏が早くも乱発している大統領令も、連邦議会が内容を覆し、修正する法律を制定して対抗できる。
   議院内閣制の下、衆参で与党が大多数を占める今の安倍晋三政権の方が権限は大きいと言えるほどだ>。
  ⇒ 日本の有権者が、トランプ大統領の出現で考える機会を得たのは、「日本での三権分立は今のままで良いのか?」という視点であり、以て他山の石とすべき好機だ。 
   忘れてならないこと。それは、アメリカにおける<議会と大統領の相互の牽制機能>と同等の仕組みを日本の議院内閣制は持たない事実。 
    ← しかも日本の最高裁は選挙にまつわる違憲訴訟には果敢に対応するが、「三権分立」原則に触れる違憲判断は回避している。 ここが問題の在りかである。
 
 与良氏の云う『「多数派の選択がいつも正しいとは限らない」という、この仕組みが内包する根源的な問題』に照らす時、今のままではいけないから、どう改善しようかとの議論へ、有権者自身が、寄稿や投書/演説会・公聴会出の質疑などのチャンスを捉え、働きかけたいものだ。 
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