アメリカ帝国大混乱ⅩⅧ

　先進国では自由経済システムが良いと思われていますが、
イギリスがEUから出るときに一番問題になったのが、4つの経済的自由を実行したEUの政策でした。
物、サービス、資本、労働力、この4つを全て自由にしようというのがそれです。
アダム・スミスやリカードが”自由貿易論”を唱えたときには、せいぜい物とサービスだけしか考えていませんでした。
アメリカの経済システムの異常さは何兆ドルというお金がコンピューターによって一瞬の内に動く現実です。
資本がいつ、どのくらいの額が動くかは他人には全く予測不可能です。よって全体としてはどんどん不安定化していきます。
もう一つは、どの国の経済システムもどのように企業と労働者が関係を持つかは文化歴史伝統に規定されています。
ところがグローバルキャピタリズムというものは、
容赦なく「リターンオブキャピタル」「リターンオブエクイティー」と叫びつつ、
株主資本または総資本でリターン（利益率）がどのくらいか、
「少しでも下がればすべて売り飛ばすぞ！」と脅かすわけです。
「日本の企業は内部留保が何百兆円もあるぞ」だけど実質賃金は全然上がりません。何で上げないのでしょうか。
それは株主が怖いからです。株主とは誰なのでしょう、一瞬の内に何兆ドルも動かすコンピューターのことです。
それが怖いのです。
日本の証券市場でもおよそ7割は外国人、だいたいアメリカ人で、彼らが支配しています。
そのアメリカにおいても企業の利益がどんどん増えていっても
最近25年間はアメリカ国民の9割の実質所得がじりじり下がっているのです。
ようするに資本が主役で資本の動きにすべて人間が奴隷化しているのが現状なのです。

☆9月のお知らせ：まだまだ残暑が続きます。
恒例の秋の健康診断を行います。レントゲン写真、超音波診断装置等を使って腹部胸部の画像診断をメインに実施します。ご報告は後日郵送でお送りします。期間は9月1日(木)から9月22日（木　秋分の日臨時営業）まで。ご予約お待ちしています。
来る9月22日（木）秋分の日は臨時に診療を含む通常通りの営業を行います。ご利用ください。
9月23日（金）～24日（土）は学会出席のため獣医師不在です。スタッフは在勤しています。可能なサービスはお問い合わせください。ご迷惑おかけします。

当院では一緒に働いてくださる動物看護師さんを1名募集しています。詳細はメール等でご連絡ください。