金榮山徳正寺住職のトラ・バスの香り

阿弥陀さまとクルマとSTARDUST REVUEをこよなく愛する住職がつぶやく日常

用はないけ~ん

2015年10月21日 19時06分41秒 | 日々あれこれ
逃げろ~・・・


先月、出張続きだった坊守。
必然的に寺子屋さんも休みとなる。
コイツがすればいいことなんでしょうが、
子どものコイツが出来る訳でもなく・・・

「あ~、今日も車がな~い!」
「お寺で遊びた~い!」

そんな声を遠くに聞きながら申し訳なく思っていたことです。

出張から帰った坊守が夕方外で掃除をしていたのでしょう、
寺子屋さんの声がするもんですから声を掛けたそうです、

すると、
「もう用はないけ~ん。逃げろ~!」って立ち去ったとか。
久しぶりに会った照れなんでしょうけど、
そんな話を聞きながら腹が立つコイツ。
「それはしんどかったね~」って一生懸命の言葉です。

コイツがもし坊守の立場だとすると、
ふざけんなってことになる。
遊んでやっているんだろうが・・・って。

子どもの子どもたる所以、
恥ずかしいことです。

でも、坊守って違うんですよね。
一緒におってやらないといけない・・・
今、仏さまの薫りに触れさせてやらないといけない・・・
この幼子に真実のおはたらきに出遇わせてやることが
本当の幸せなんだっと思って接しているのだと思うのです。

だから、先程の言葉にしても切なかったことには違いないと思うのですが
やっぱり坊守の微笑は変わらずその子らに向けられていくのです。

コイツとはレベルが違います・・・

だからでしょうか、今日も境内でこちらを伺う子どもたち。
先日の言葉・行動を覚えているのかどうか分かりませんが入りにくいのでしょうか。
生憎、坊守はお聴聞に出掛けていました。

真実の微笑は有難いですね。
またおいでよ・・・

今日、コイツもそんな微笑を頂きました。
優しくて・・・

悲しみを知る人の微笑は尊い。

よろこんで阿弥陀さまの前に座って下さる姿に
ご両親様の微笑が見えるようでした。

よう勤めてくれたね。
よう参ってくれたね。

ご両親がそうして下さっていたように
こんなコイツに同じように接して下さる。

ありがとうございます、ありがとうございます・・・

「用事はないけ~ん」って煩悩ばかり追い求め
阿弥陀さまに背を向けるコイツ。

切ない思いをお掛けしていたのですね・・・

なのに、
捨てることが出来ずに追いかけてくださる阿弥陀さま。

涙いっぱい浮かべつつ、
大丈夫だよって微笑みつ・・・

すみません・・・
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