金榮山徳正寺住職のトラ・バスの香り

阿弥陀さまとクルマとSTARDUST REVUEをこよなく愛する住職がつぶやく日常

トラバスの香り

2015年05月22日 20時20分29秒 | 日々あれこれ

「ルイジアナ!(バ~ン!!!)」・・・


夢から覚めたような現実の朝。
テーブルの上に「トラベリン・バス」で放たれるテープ。

カッコよかったな~・・・

両手を突き上げたところにヒラヒラとキラキラと舞い降りてくるテープ。
下から眺めながら

「きれいなもんやな~・・・」ってつぶやくコイツ。

原チャリに乗ってお参りする時のテーマソング。
「キツイ旅だぜ~ お前に分かるかい・・・」って口ずさみながら。
なんででしょうね、決まってこの曲。
日常で曲を口ずさむなんてないのですが・・・

そんな日常を重ねつつ涙が流れる。

さあ、現実。
立ち上がる勇気を頂いたので歩んで行こう。

「おはようございま~す。お寺で~す。」

お仏壇を閉じられるご縁。
施設に入所されていたご両親も御往生なされました。
長く留守だったご自宅に久しぶりにお参りさせていただきました。
あ~、懐かしいな~って座らせていただいたことです。
ここでもいろいろあったよな~・・・

「お仏壇のお扉は閉めんといけんのかな~」って元気だった頃のご門徒が問われた。
「オジサン、開けとっていいよ!お飾りで閉めれんもんね。
 眠る時も目覚めた時も阿弥陀さまを直ぐに拝めていいと思いますよ。」

そんな話しをしたことを思い出しました。

今日で閉じられてしまいましたが
どうぞお互いに阿弥陀さまのおはたらきを胸におかせていただきながら
大切な一日を歩ませていただきましょうって大阪の息子様ご夫婦と一緒に
お味わいさせていただいたことです。

背中に聞こえるご夫妻のお念仏の声の有難いこと。

ご自宅を整理なされるってどういう気持ちなのでしょうか。
ゴチャゴチャ、ワヤワヤになっていた気持ちも一緒に整理されていくのでしょうか。

「ありがとう」いっぱいで・・・そうあってほしいものです。

その日暮らしのコイツの有様ですから
手をひろげ掴むことばかり考えています。
キラキラと輝くものを求めて、
それを掴めば幸せになれるって思いながら
歯を食いしばる毎日。

この手に掴むものなんて・・・どんだけのモノ。
ゴミにされるようなものを掴み満足している今なのか・・・
これがあったら、
あれがあったら、
そう思いながら上見上げ掴もうとする毎日。

あることに感謝せず、ないことへの不満ばかりを口にする寂しいコイツの有様。

掴んで分かるんですよね、
ず~っとここにいてくれていた温もりを・・・
それがあればこそ走れたことを・・・

「トラバスの香り」を眺めながら「ある」ことに出会うコイツ。

キツイ旅も一人じゃなかったことに気付くからこそ
涙が流れるのか・・・

「がんばるから!」
夢を追いかけひたむきに歩んでいる人の言葉。

その言葉を聞きつつ、
身震いする思いで今日を重ねようと思いました。

あなたがいてくれてよかった・・・
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