宝石のような・・・
フッと思い出したように
「火垂るの墓」のナレーション。
眠れなくて・・・
主人公せっちゃん、
可愛い、可愛い女の子。
幼きせっちゃんを喜ばさんがために
優しきお兄ちゃんはドロップの缶をせっちゃんに。
ひとつ、ひとつ・・・
甘くておいしいドロップを口にする度
幸せいっぱいの顔になるせっちゃん。
いつしかドロップもなくなり
その缶の中には
諦めと
涙と
お兄ちゃんの優しさだけが
満たされる。
最後、
その空缶には
宝石のようなせっちゃんの
小さな遺骨が納められていきます。
すべてを失ったお兄ちゃんは
駅の構内で力尽きていきます。
でも、
その缶だけは
その缶だけは離すことなく・・・
でも、駅員さんにはただの薄汚れた缶。
ゴミを投げ捨てるように
ポ~ンっと抛られる。
切なく、
涙が流れます。
人生、重ねていくと
そんなこと、沢山ありますよね。
オレにとって
こんなに大切なのに・・・
って。