東久留米 学習塾 塾長ブログ

東京都東久留米市滝山の個別指導型学習塾 塾長白井精一郎のブログ

整数問題(2)[開成中]

2017-10-17 11:25:33 | 数学・算数の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

今回は、2009年開成中入試問題で出題された整数問題を取り上げます。

問題は、
「A+B+C=1000 である3つの整数A、B、Cがあります。B÷Aを小数第一位まで計算して、その結果の小数第一位を四捨五入したら7になりました。また、CをBで割ったら、商は2で余りは16になりました。
 このとき、次の問いに答えなさい。

(1) B÷Aを計算したとき、ちょうど小数第一位で割り切れ、その結果が6.5 になる場合は、A、B、Cの値はそれぞれいくつになりますか。

(2) (1)以外の場合、A、B、Cの値の組み合せとして考えられるものをすべて求めなさい。ただし、解答らんはすべて使うとは限りません。」
です。

与えられた条件を立式すると、
A+B+C=1000     [1]
6.5≦B/A<7.5     [2]
C=2B+16        [3]
になり、これらからA、B、Cを求めることができます。(A、B、Cは正の整数とします)

まず、(1)です。

B/A=6.5
なので、
B=6.5A         [4]
で、これを [3] に代入して、
C=13A+16       [5]
です。

ここで、 [4] と [5] を [1] に代入して、
A+6.5A+13A+16=1000
20.5A=984
A=48
です。

最後に、A=48 と [4]、[1] から、
B=6.5×48=312
C=1000-48-312=640
で、A=48、B=312、C=640 が答えです。

続いて(2)です。

[3] を [1] に代入して、
A+B+2B+16=1000
3B=984-A
B=328-A/3
です。

このとき、Bは整数なので、Aは3 の倍数になり、Aが3 大きくなると、Bは1 小さくなります。

一方、(1)から、A=48 のとき、B=312、B/A=6.5 なので、[2] の左辺を満たすA、Bの組合せ(A,B)は、
(45,313)、(42,314)、(39,315)、・・・
です。

ここで、
315/39=8.0・・・
314/42=7.4・・・
から、[2] を満たすA、Bの組合せは、
(45,313)と(42,314)
です。

これらと [1] から、条件を満たすA、B、Cの組合せは、
A=45、B=313、C=642
A=42、B=314、C=644

で、これが答えです。


[2] とB=328-A/3 からAの不等式を作って、Aの変域を求めてもOKです。