こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。
前回は小町算を取り上げましたが、今回は2011年麻布中学入試問題の覆面算を取り上げます。
問題は、
「計算式 □□÷□+□÷□□ の6ヶ所の空欄に、1、2、3、4、5、6、7、8、9の9個の数字から6個を入れて、計算します。ただし、同じ数字を2ヶ所以上で用いてはいけません。
例 [5][6]÷[4]+[3]÷[1][2]=14と1/4
[5][2]÷[7]+[8]÷[1][4]=8
([ ]は□を表します)
(1) 計算結果が最も大きい整数となるような数字の入れ方を答の欄に書きなさい。
答 □□÷□+□÷□□
(2) 計算結果が25となるような数字の入れ方をすべて答の欄に書きなさい。ただし、答の欄はすべて使うとは限りません。 」
です。
早速、取り掛かりましょう。
与えられた式の左側の割り算(以下A)を1から9までの9個の数字から3個を使って計算すると、その値は、
[9][8]÷[1]=98
[1][2]÷[9]=1と3/9
から、
1と3/9≦A≦98
で、右側の割り算(以下B)は、1桁の数を2桁の数で割るので、
0<B<1
になります。
このとき、A+Bを最大にするためには、Aをより大きい値にすればOKです。
一方、A+Bは整数で、Bが整数でないことから、Aは整数ではありません。
そこで、Aが非整数で最大になるものを調べると、
[9][7]÷[2]=48と1/2
です。
したがって、残った1、3、4、5、6、8の6個の数字から
B=1/2
になる3個の数字の組合せを作ることができれば、A+Bの最も大きい整数値は49になります。
ここで、分子と分母がそれぞれ1桁と2桁の整数で値が1/2になる分数を作ると、
1/2=6/12=7/14=8/16=9/18
になり、このなかで、残った6個の数字から成るものは、
[8]÷[1][6]=1/2
だけです。
以上から、計算結果が最も大きな整数になる数字の入れ方は、
[9][7]÷[2]+[8]÷[1][6]
で、これが答えです。
続いて(2)です。
A+B=25で、Bは1より小さい値であることから、
24<A<25
になります。
つまり、Aは、
(1) [4][9]÷[2]=24と1/2
(2) [7][4]÷[3]=24と2/3
(3) [9][7]÷[4]=24と1/4
(4) [9][8]÷[4]=24と1/2
([7][3]÷[3]=24と1/3、[9][9]÷[4]は同じ数字を2回使うのでNGです)
の4通りになります。
あとは残った6個の数字で、A+B=25 になるBを作ることができるかを調べればお仕舞いです。
(1)残った数字: 1、3、5、6、7、8
1/2=6/12=7/14=8/16
から、条件を満たすのは、
[8]÷[1][6]=1/2
だけです。
(2)残った数字: 1、2、5、6、8、9
1/3=4/12=5/15=6/18
から、条件を満たすのは、
[6]÷[1][8]=1/3
だけです。
(3)残った数字: 1、2、3、5、6、8
3/4=9/12
から、条件を満たすものはありません。
(4)残った数字: 1、2、3、5、6、7
1/2=6/12=7/14=8/16=9/18
から、条件を満たすのは、
[6]÷[1][2]=1/2
だけです。
以上をまとめると、
[4][9]÷[2]+[8]÷[1][6]
[7][4]÷[3]+[6]÷[1][8]
[9][8]÷[4]+[6]÷[1][2]
になり、これが答えです。
(2)は、24<A<25に気が付けば簡単です。
前回は小町算を取り上げましたが、今回は2011年麻布中学入試問題の覆面算を取り上げます。
問題は、
「計算式 □□÷□+□÷□□ の6ヶ所の空欄に、1、2、3、4、5、6、7、8、9の9個の数字から6個を入れて、計算します。ただし、同じ数字を2ヶ所以上で用いてはいけません。
例 [5][6]÷[4]+[3]÷[1][2]=14と1/4
[5][2]÷[7]+[8]÷[1][4]=8
([ ]は□を表します)
(1) 計算結果が最も大きい整数となるような数字の入れ方を答の欄に書きなさい。
答 □□÷□+□÷□□
(2) 計算結果が25となるような数字の入れ方をすべて答の欄に書きなさい。ただし、答の欄はすべて使うとは限りません。 」
です。
早速、取り掛かりましょう。
与えられた式の左側の割り算(以下A)を1から9までの9個の数字から3個を使って計算すると、その値は、
[9][8]÷[1]=98
[1][2]÷[9]=1と3/9
から、
1と3/9≦A≦98
で、右側の割り算(以下B)は、1桁の数を2桁の数で割るので、
0<B<1
になります。
このとき、A+Bを最大にするためには、Aをより大きい値にすればOKです。
一方、A+Bは整数で、Bが整数でないことから、Aは整数ではありません。
そこで、Aが非整数で最大になるものを調べると、
[9][7]÷[2]=48と1/2
です。
したがって、残った1、3、4、5、6、8の6個の数字から
B=1/2
になる3個の数字の組合せを作ることができれば、A+Bの最も大きい整数値は49になります。
ここで、分子と分母がそれぞれ1桁と2桁の整数で値が1/2になる分数を作ると、
1/2=6/12=7/14=8/16=9/18
になり、このなかで、残った6個の数字から成るものは、
[8]÷[1][6]=1/2
だけです。
以上から、計算結果が最も大きな整数になる数字の入れ方は、
[9][7]÷[2]+[8]÷[1][6]
で、これが答えです。
続いて(2)です。
A+B=25で、Bは1より小さい値であることから、
24<A<25
になります。
つまり、Aは、
(1) [4][9]÷[2]=24と1/2
(2) [7][4]÷[3]=24と2/3
(3) [9][7]÷[4]=24と1/4
(4) [9][8]÷[4]=24と1/2
([7][3]÷[3]=24と1/3、[9][9]÷[4]は同じ数字を2回使うのでNGです)
の4通りになります。
あとは残った6個の数字で、A+B=25 になるBを作ることができるかを調べればお仕舞いです。
(1)残った数字: 1、3、5、6、7、8
1/2=6/12=7/14=8/16
から、条件を満たすのは、
[8]÷[1][6]=1/2
だけです。
(2)残った数字: 1、2、5、6、8、9
1/3=4/12=5/15=6/18
から、条件を満たすのは、
[6]÷[1][8]=1/3
だけです。
(3)残った数字: 1、2、3、5、6、8
3/4=9/12
から、条件を満たすものはありません。
(4)残った数字: 1、2、3、5、6、7
1/2=6/12=7/14=8/16=9/18
から、条件を満たすのは、
[6]÷[1][2]=1/2
だけです。
以上をまとめると、
[4][9]÷[2]+[8]÷[1][6]
[7][4]÷[3]+[6]÷[1][8]
[9][8]÷[4]+[6]÷[1][2]
になり、これが答えです。
(2)は、24<A<25に気が付けば簡単です。