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東久留米 学習塾 塾長ブログ

東京都東久留米市滝山の個別指導型学習塾 塾長白井精一郎のブログ

図形問題(11)[灘高]

2018-06-16 11:35:05 | 数学・算数の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

今回は、2011年灘高入試に出題された図形問題を取り上げます。

問題は、
「1辺の長さが1の正十二角形の内部に1辺の長さが1の正三角形16個を下図のように並べた(網掛け部分)。図の5つの頂点を A、B、C、D、E とする。


▲問題図

(1) 2点A、B間の距離を求めよ。

(2) 2点C、D間の距離を求めよ。

(3) 五角形ABCDEの面積を求めよ。」
です。

図1のように、Aから反時計回りに正十二角形の頂点をF、G、H、Iとし、さらに内部に図の位置にKをとりましょう。


▲図1.Aから反時計回りに正十二角形の頂点をF、G、H、I、内部にKをとりました

初めに、直線AH上にBがあることと、直線DH上にCがあることを示します。

まず、直線AH上にBがあることを示します。

AH//FGで、正十二角形の外角は30°なので、∠AHG=30°です。

一方、正十二角形の内角が150°から∠GHI=150°で、∠BHI=120°ですから∠BHG=∠GHI-∠BHI=30°です。

したがって、直線AHと直線BHは一致し、直線AH上にBがあることが判りました。

続いて、直線DH上にCがあることを示します。

AF//DH     (★)
です。

一方、四角形AHGFは等脚台形なので、∠FAH=30°です。

また、四角形HBCKはひし形で、その対角線は角を二等分するので、∠BHC=∠AHC=∠BHK/2=30°になります。

このとき、∠FAHと∠AHKは直線AFと直線CHの錯角になり、これらが等しいのでAF//CHです。

これと(★)から直線DHと直線CHは一致し、直線DH上にCがあることが判りました。

それでは(1)に取り掛かりましょう。

図3のように、線分AHの長さは、1辺1の正三角形の高さの2つ分の長さと1辺1の正三角形の辺の1つ分の長さの和なので、

です。


▲図3.2点A、BおよびC、Dの間の距離を計算します

一方、線分BHの長さは、1辺1の正三角形の辺の2つ分の長さなので、
BH=1×2=2
です。

したがって、

から2点A、B間の距離は、

で、これが答えです。

続いて(2)です。

線分DHの長さは、1辺1の正三角形の辺の1/2の2つ分の長さと1辺1の正三角形の高さ2分の長さと1辺1の正三角形の辺の1つ分の長さの和なので、

です。

一方、線分CHの長さは、1辺1の正三角形の高さの4つ分の長さなので、

です。

したがって、

から2点C、D間の距離は、

で、これが答えです。

最後の(3)です。

図4のように、五角形ABCDEを台形ABCEと三角形EDCに分割してそれぞれの面積を計算しましょう。


▲図4.五角形ABCDEを台形ABCEと三角形EDCに分割してそれぞれの面積を計算します

ここで、Aから直線BCに下ろした垂線の足をP、Eから直線CDに下ろした垂線の足をQとします。

初めに台形ABCEの面積です。

△ABPは内角が30°、60°、90°の直角三角形なので、

になります。

したがって、台形ABCEの面積は、

です。

次に△ECDの面積です。

△EDQは内角が30°、60°、90°の直角三角形なので、

になります。

したがって、△EDCの面積は、

です。

以上から、五角形ABCDEの面積は、

で、これが答えです。


簡単な問題です。

学研CAIスクール 東久留米滝山校
https://caitakiyama.jimdo.com/
TEL 042-472-5533

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